春は選抜からと謂うが甲子園球児の熱戦が酣(たけなわ)となってきた。お彼岸も過ぎて近くの桜もちらほらと綻びかけ、野の草花が萌み池のメダカも水藻の間に姿を現し餌をねだっているから愈々春の息吹が聞こえてきたようだ(^^)。老耄に鞭打って今年も仕事にもう一踏ん張りして見るか。
最近「漢字が乱れた」とは良く謂われる言葉だが、写真は我が町垂水商店街にある居酒屋の店先に掲げられた開店前のお洒落なキャッチコピーだ。今年の初めより出されて居たと思うが、字の怪訝(おか)しいことに誰か気付いてその内訂正されるだろうと思っていたが三月近く経っても少しも訂正されぬのに愕いた:-)。「こめる」は広辞苑などに拠れば「込める」と「籠める」が併記され一見同じ意味と思われ勝ちだが、厳密には「こめる」対象物によって使い分けされるべきであって上記のフレーズに使われた漢字は正しくなく、心をこめるとか魂をこめる場合に使う字は「込める」ではなく「籠める」を使用すべきだと私は思った。「込める」は主として混雑するとか弾を込める場合に使い、詰め込む意であり、「籠める」は包むなどソフトな雰囲気を醸しており、少しだけ意味合いが違うのではないか、漢字検定準一級では「心を込めて」と書くと×になるのではなかろうか。多くの異論があるのを知りながら、敢えて漢字に拘泥(こだ)わりを持つ市井の一人として一言申し上げたい。心を詰め込んでどうするか!
AIJ投資顧問が年金資産約2千億円を消失させた衝撃の事件は現在捜索中であるが調べたとて詐欺同然の遣り口だったから2千億円が戻ってくる道理もなく、悪い奴らから弁償させるにも金額が多過ぎてどうにもならず刑務所へ送り込む位しかできないのは情けない。
この消えた年金の穴埋めにはナント!厚生年金の保険料が使われることに決まったとか…、おいおい、それはないだろうが:-)
この事件の背景には運用を委託した企業年金側の役員や職員の大半が、資産運用をした経験のない「アマチュア」だったという現実があった。又、それを良いことに旧社会保険庁から年金基金に天下りした600名の運用担当者は実は資産運用など何も知らぬ奴等であって、役所時代の人脈の情報交換だけで運用先の危険など見抜く力が全くなかったことが今回の事件の遠因だったのだ。
何て奴なんだ!現役時代は厚生年金加入者の年金記録を消すことに一所懸命励み、退職後は、何の知識もないのに年金基金に天下って高い俸給を貪り、果てはAIJを選んで年金基金に莫大な損害を掛けるなんて疫病神のような連中だな:-)。社会保険庁で働いていることと年金基金の運用とまるで職種が違うことは誰も知って居ることではなかったのか!悪いのは社保庁の官僚と不適所不適材を黙認した政治家だったろう:-)。
卒業式での教職員の君が代起立斉唱が各地で問題となっている。大阪府では起立しない先生は容赦なく処罰されるが、それでも中にはズルの先生も居るもので、立つだけ立っても歌わないのも居るらしく、歌っているかどうか口許まで確認されたのは府立和泉高校で校長は橋下市長の盟友であり市長が府知事時代に民間人校長に選ばれた弁護士とか…、まるで狐と狸の騙し合いだな(^^)、先生も起立までしたのならパクパクコンテストでも実践して居れば見付かることもなかっただろうに(;;)、処が優柔不断な教育委員会はこの先生が歌わなかったことを認めたのに、処分を見送ることに決めたそうだ。「歌っているか、いないか確認が難しく不起立と比べて式に与える影響に差がある」とのこと、中身を問わずに形式だけを問題にするのでは教育委員会の連中も同類項でないの?この事勿れ主義には呆れるな!規則でははっきりと「起立斉唱」と定められているから、歌わなかったことを認めた先生は明らかに規則違反だ。罰せられないのなら「斉唱」など決めるな!
大阪市教委では先週21日、この日に行われた市立小学校の卒業式で、女性教諭が君が代斉唱の際に起立しなかったと発表した。市立学校の教職員に君が代の起立斉唱を義務づける市条例が制定された後、不起立が確認されたのは3人目だそうだ。 また大阪府公立小中学校の卒業式で3人の教諭の不起立があったが、府教委は定年後の再雇用の取り消しを含む処分を検討するとかいうが、そんな生温(ぬる)いことを言って居るから赤い先生に嘗められる。ひょっとして教育委員会の連中も日教組の赤色に染められて居るんじゃないの?
千葉三重長崎に跨がるストーカー事件で被害者2名が殺害された事件では、被害届の先送りを求めた担当警察官が北海道旅行にまで行っていたことまで発覚し、遂には警察庁長官まで狩り出されて事態の収拾に追われることになったが、長官まで出馬となると三つの県警から出る怪我人は習志野署長の辞任で終わらず、本部長以下少なくないだろうな(;;)。
それにしても刑事ドラマなど見ていると警官は誰もメチャ多忙で家にも帰れず、奥様から去り状など貰っているが、総員12名もの旅行など聞かされると刑事ドラマもインチキ臭いな。警察官は誰も有給休暇をしっかり20日間取って居るに違いない(;;)。「警官の紋章」佐々木譲も「第三の時効」横山秀夫も愈々作風を変える必要に迫られたそうだ。
ストーカー事件は最近頓に増加しているが、時代の趨勢からして加害者は男性と限らず女性だって可成り多いようだ。警察庁の調べでは此までの10年間に毎年1万4千件以上もあるそうだが、考えるに此は事件として処理されたのが1万4千件で、相談などは無数にあったに違いないが、ストーカーなど事件にしたくない警察に相手にされず放置されたり、追い返されたりしたケースは数十倍に上ると思われる(;;)。危害を加えられなければ事件にして貰えなかったのが今回の不祥事でストーカー被害の申告に対して少しはマシな対応が受けられるのではなかろうか。それにしても、ストーカーなんてネチネチした奴は昔居なかったと思う。告白して(最近はコクルなどと言うらしい)断られたらさっぱりと潔く諦めたものだが、現代の若者は草食化したと謂われ乍ら片やこんな卑劣な連中が増加していることは情けない。このように陰湿極まるストーカーの増加は、お互いの人格の確認や相手に対する労りの心を欠き自己チュー人間ばかりを産出した現代の教育に於ける悪しき産物ではなかろうか。
先週の常用漢字表外読みの答え
訝(いぶか)しげに(左見右見)する (とみこうみ)する。でした、
蛇足ながら(左見右見)はずっと昔、藤原審爾の小説に始終登場する言葉であり憶えて居たが何故か彼の作品には漢字でなく「とみこうみ」と平仮名で書かれており、キョロキョロすることであろうとは前後の文脈で分かったが、「と見こう見」と書く作家も結構多く、長くその漢字を知らなかったものだ(;;)。従って若いときに憶えた漢字でないため虚(うろ)覚えであって必然性に乏しいため、右と左のどちらが先か迷い(右見左見)と書き誤ること頻りであり、一計を案じ(左見右見)(右顧左眄(うこさべん))と同意義の言葉を並べ対照させて憶えることにした。さすれば右の反対は左であり、(右顧左眄)は「読み」からして書き誤ることがないから対照の(左見右見)も正しく書ける所以である。因みに(右顧左眄)の眄(べん)の旁(つく)りは書き難い字で嫌だなあ(;;)。
今週の常用漢字表外読みの問題
彼女は言い寄って彼の心を(掌)にした。