定額給付金を白紙撤回せよ!
先週偶然取り上げた“グー”の小母さんエドはるみの“グー”が今年のユーキャン新語流行語大賞(現代用語の基礎知識選)の一人に選ばれたとか…20年の辛酸が報いられて良かったですね。この人こそ真の“アラフォー”であったでしょう。反面辞任会見の最後の言葉“あなたとは違うんです”と在任中初めてメディアに逆らった言葉が皮肉にもトップテン入りした元福田総理はさぞ複雑な心境だったことでしょう。世間から嗤い者にさたことを察して流石に受賞を辞退されましたが、この人が自身の意見を何も示さなかったのは言うべき意見を何も持たなかったからであり、言うべき言葉を何も持たないのに思いつきの発言をしては失言を繰り返している現総理よりは少しはマシだったでしょうか。
いろいろの事件があった平成20年も愈々後3週間と少しで終ろうとして居ます。漢検も例年の如く今年を象徴する文字を募集していますが、車で刎ねた通行人を数キロも引き摺るなど悪質な轢き逃げ事件の多発した年でもあり私は“轢”にしましたが、この字は一級配当漢字でありどうも難しすぎてハズレでしょう(;;)
定額給付金については各地からいろんな意見が寄せられています。神奈川県の松沢知事からは”定額給付金は即刻廃止すべきだ”との意見が日経に寄せられました。この碩学の知事は先ず”不況の度に定額給付を繰り返すと国民は政府に依存しモラルハザード(倫理観の欠如)が起こる。今回の給付金は一過性で天下の愚作、撤回すべきだ“と極論されています。
又、給付金支給の実施に伴い膨大な事務や数百億円にも達する経費が掛かり、猶且つ更に世帯の把握が不透明では当然に住民からの非難が出て公平な給付金の支給など実現不可能であるから、2兆円の給付金は即刻廃止した上で環境対策に用いることとして、その資金で緊急性のある老朽化した公立学校の補修や立替費用に支弁すべきだろう。と述べて居られますが、実(げ)にその通りであり何処かの国では地震で学校が潰れ数百人の児童が死傷したのはつい先日のことではなかったですか。少子化の流れを受けて国の為すべきことは先ず子供達の安全を確保することに尽きると思いますから、老朽した学舎の補強や補修には私も大賛成であり多くの有識者も賛意を表されるのではないでしょうか。
定額給付金交付の趣旨は税金控除では税負担のない貧困家庭に不公平だとの観点からの発想でありましたから、それなら税負担のない困窮家庭の自己負担分の国民保険料や介護保険料などを国庫負担とすることだって可能な筈であり、国は為すべきことを尽くさずに安易な方法に拠ったことになり、充分な考慮を払わずに交付を定め支給の細部を含めて各市町村に丸投げした政府は咎められて然るべきでありましょう。
どうせ年内支給が不可能になったことだし今からでも遅くはありません。麻生総理は地方自治体を騒がし、国民の多くに期待を持たせたせめてもの罪滅ぼしに定額給付金の支給を白紙撤回し、国民の誰もが納得できる新たな法案を慎重に模索して頂きたいと思います。
先日遂に文化審議会国語分科会の漢字小委員会で新しい常用漢字191字が決定された様子です。常用漢字には10級から2級までと学年毎の配当漢字が定められて居ますが、新しい常用漢字には準一級を飛び越えて一級の字が20近く選ばれ、二級に格下げされ漢字検定の受験生を悩ますことになりましたが、準一級以上の漢字には旧字体の字が多くそれらをどう処理するのか今後の課題となっております。
例えば以前にも触れましたが“箸”や“賭”のチョンが省かれ簡易慣用字体に変えられるでしょうし、また“葛”も正字が旧字体に後退させられると思います。“喩”などは一級の漢字であって簡易慣用字体がありませんから“愈”のように旁(つくり)の波が消されることになるのでしょうが、“比喩”(たとえる)位しか使い道のない字がどうして常用漢字に変えられたのか疑問に思えてなりません。又今回選ばれた“嗅”は匂いを嗅ぐ意味ですが、この字の本来の字の”臭“は既に現在二級の配当漢字であって簡易慣用字体になり犬のチョンが省かれていますから、“嗅”に使われている”犬“のチョンは一体からどうなることやら興味深いですね。(^^)此の儘では明らかに二級の受験生泣かせとなることでしょう。(;;)
このチョンが省かれた字は結構多くてよく誤りやすいのが“涙”です。旧字体は涙の大が犬でありチョンが付いていましたから見るからに目から溢れた泪を連想させて呉れましたが、常用漢字になってから俄に今流行のドライアイになりました(;;)
昇格する漢字の中から難易度の高い漢字を捜すと“喩”以外にも“諧”や“鬱”や“璧”などがあり“諧”や““璧”は“喩”同様余り日常用いられず如何して昇格したのか詳(つまび)らかでなく不可解でなりません。“鬱”など使用頻度はあっても字画が多くて書くのが本当に憂鬱ですね。(;;)
漢字小委員会も常用漢字を少しでも増やすことで、学生の国語力が増加すると思っているのでしょうが、常用漢字を増やす前に常用漢字の中で殆ど使われることのない字を準一級乃至は一級配当漢字に格上げする努力も尽くして頂きたいと思います。下の10字は小生の独断と偏見で選んだ常用漢字です。
韻 閲 謁 虞 繭 璽 爵 髄 遷 朕 虜
“朕惟うに我が皇祖皇宗國を肇むること宏遠に…御名御璽”この教育勅語の文言など我々戦前派以外の方は殆どご存じないと思いますが、朕など未だ常用漢字の中では立派に威張っています。此って時代錯誤も甚だしいですよね。日教組はどうして怒らないのか!
愚娘に教育勅語について聞いたら、朕の字は犬の種類と同じじゃないの?と謂われてしまいました。慌てて調べたら犬の方は“狆”でしたから“朕とは誰のことや?”と訝っていられた天皇陛下もさぞホッとされたでしょうね。(^^)
話は何時ものことでガラリと変わりますが“You Tube”は皆様よくご存じの世界動画共有サイトですよね。我々はお陰でCDを買わずして大抵の曲が聴けますから重宝していますが、業界では“You Tube”は法律で保護された音楽や映像を著作権者に許可なく利用者から投稿され掲載すると謂う所謂著作権侵害の最たる悪の温床と謂われて居ります。日本ではTV番組のシーンが投稿されるケースが圧倒的に多く、アナウンサーのトチリやハプニングなどは容赦なく投稿されアナウンサーは天下に恥を曝す結果となっていますからTV局も自局の映像を見付けては“You Tube”側に削除を求めての鼬(いたち)ごっこが続いています。一方此の削除要請を一番熱心に実行していたのが、700万曲の楽曲を管理するのが“JASLAC”(日本音楽著作権協会)でありましたが、日経新聞に拠れば此処に来て“JASLAC”の様子が変わり、幾ら削除しても土竜(もぐら)叩きであって違法動画が増えこそすれ根絶することがないので、いっそ発想を転換して“You Tube”を利用して動画共有サイトでの音楽や映像の流通を促し映像商品のPRに資した方が得策ではないかと考える意見が主流派となるに至ったそうです。その動機となったのは、角川グループが昨年TVアニメのDVDを北米で発売した処、“You Tube”で違法動画を流され続けたお陰で現地ではTV放映されていないにも関わらず予想もせぬ数が販売できたからですが、そこで“JASLAC”や映画会社も“You Tube”を利用して楽曲や動画を“触り”だけ見せて客の購買欲を誘う方法を思い付き、1分以内の掲載を認めることなどで“You Tube”と共存することで潜在的なネット利用者の需要を喚起できると意識革命に乗りだし、“You Tube”から一定の料金を徴して楽曲の利用を認めることになった模様です。
然しメディア界から敵視され続けて来た“You Tube”からお金を貰ってのプロパガンダには誰もが愕きですね。角川は既に“You Tube”にアニメチャンネルを登載させて協力体制を取っていますから、楽曲だけでなく映画やTVドラマなども今後競って同調するものと思われます。例え盗人に追銭でも自分ところが儲かればそれで良い論理でしょうが、こんな謂わば泥棒の片棒を担ぐ遣り方は長い目で見れば庇を貸して母屋を取られるが如きであり、何れは己が墓穴を掘る結果を招くのではないでしょうか。“You Tube”と著作権業界との闘いは今後どんな風に展開して行くのか楽しみですね。(^^)著作権業界が“You Tube”にお金を払うことになったりして…(;;)
女子プロゴルフもオフシーズンに入りましたので、暫く休ませて頂きます。その代わり来春の開幕まで毎回漢字の勉強を致しましょう。
今週は先ず助詞を総称する“てにをは”を漢字で書けるかどうかの問題をお出しします。
皆様如何ですか?解答は来週へのお楽しみとしましょうね。