愈々年の瀬を控えて慌ただしく、師走と云うのは何故か昔からおかしな言葉であって走り回っているのは未だ内定の取れぬ学生とよもやの内定取り消しの学生達であり、先生は学校がお休みとあってはのんびり自宅で寛がれ、我々零細企業達が月末支払いの資金繰りに逐われ東奔西走の大晦日を迎えようとして居ますから全く割が合いませんよね。(;;)
100年に1回と謂われた地震が私達の住む神戸や周辺地域を悪夢のように訪れたのは確か14年前でしたが、今年は世界中が100年に1度の津波と謂われる経済恐慌に襲われることになりました。(;;)
昔アメリカが嚔(くしゃみ)をしたら日本は風邪を引くと揶揄されたことがありましたが、今や自動車大手ビッグ3の破綻を迎えてアメリカが肺炎になって死地を彷徨(さまよ)うが如くであり、その結果日本は90円を割ろうとする凄まじい円高に追い込まれる羽目となって我が国を支える輸出産業は致命的なダメージを受けていますが、愚かな政府は第二次補正予算案の国会提出を見送り、怒濤の如く我が国を襲おうとしている景気と雇用の不安に対し、狼狽える術(すべ)しか知らぬのは痛恨の極みと言わねばなりません。それ故国民の全てが物価高による生活苦、そして派遣切りによる自殺者や食べて行くための犯罪者の急増と三重苦が年末から新春に掛けて延々と続きそうです。比較的貧富の差が少なかった我が国ですが、お正月には年末年始を家族連れ海外旅行の楽しげな人達と会社を解雇されて路頭に迷い家族一家心中など暗いニュースの両極端が明暗併せて報道されると思われます。何処でボタンを掛け違ったのか突然起こった此の深刻な社会不安に対して一体我々はどう対処して行けばよいのでしょうか?他人事(ひとごと)と思っていた不幸も明日は我が身かも知れません。こんな時代に貧しい人の心根も察せられないお金持ちの御曹司が総理大臣だなんて世の中皮肉です(;;)♪どう咲きゃいいのさこの私、夢は夜開く♪と藤圭子のナツメロ演歌でも捨て鉢に歌ってふて腐れるしかありませんよね。(;;)
1年前コープの片隅で売られ枯れ掛けていた小さなセントポーリアを値引価額120円で買い求め、冬は昼間窓辺で暖を取り激寒の夜は蟋蟀の電気座布団にお相伴し、春に葉挿しして事務所の玄関のカウンターで育てた苗が大きくなり、お正月を前に見事に花盛りを迎えましたのでご覧頂きましょう。(^^)僅か巾横8cm縦が4cmのミニ鉢ですが現在花が7つと蕾が6つ付いています。こんなに花を付けると株(根)が負担に耐えかねてダメになりそうですが、葉挿しで幾らでも増殖できますので、此の儘咲き続けさせて行こうと思っています。(^^)
二つ目の写真は葉挿しをして新芽が出たものです。新芽がもう少し大きくなると葉挿しの葉は我が身を削って子に尽くし、新しい新芽に蓄えていた栄養を全て与え終わると満足気に軈(やが)ては枯れて行きます。子を虐待したり殺したりが日常茶飯事となっている昨今ではありますが、世の中の親達もセントポーリアを倣って斯くありたいですね。
20年前に亡くなった鶴田浩二の“傷だらけの人生”の歌の文句ではありませんが、右を見ても左を見ても希望のない真っ暗闇の世の中じゃありませんか。せめて可憐な花でも愛でて暗い浮世を暫し忘れることに致しましょうか。(^^)
師走の或る日、みずほ銀行に置いていた半年定期が満期となったので、三井住友に移しました。理由はみずほ銀行の株価が20万円(50円株として200円)台と低調であり、株価300円以下の会社は一般的にボロ会社と謂われているし、一株30万円を超え40万円に達している三井住友の方が少しはマシかと思ったものですが、三井住友で定期にしようと利率を聴いたらナント0.17%と篦棒に低く世界的な金融恐慌の結果が何処の銀行もこんな数字になったようです。(;;)
余りに酷い数字だし普通預金の金利を聞いたら0.12%と余り大差なく、腹が立ち“それなら普通預金に置いときます”と言ったら女子行員の態度が急に掌を返したように変わってパソコンの画面を見ながら“お客様はみずほの預金からで御座いますね、他行からの預金を定期にされる時は当行では特別優遇金利が適用されることになって居りますので0.7%の6ケ月定期が御座います”と宣われました。“それならそうと早く言わんかい!”と内心思いましたが、こんな時代でも定期預金を増やすことで行員にも若干の成績が付くらしく、私から普通預金云々の言葉を出さなかったら定期の金利を0.17%にされる処でした。銀行ってメチャ狡いぞ(;;)
後でみずほ銀行に聞いたら矢張り他行からの預金振替に対しては優遇金利が適用されるとか…(;;)此からは少し煩雑ではありますが、半年ごとに三井住友とみずほの定期を交代させることで我が家の恒常的な経済不況を少しでも補って行きたいと思いました。それにしても他行の預金で優遇金利など金融機関の他行を蹴落とそうとする足の引っ張り合いはせこくて見苦しいですね。我々も他行の預金を振り替えた証拠になる手数料840円の支出もバカにならず、結局銀行だけ儲けているのではないのか!(;;)
先々週の金曜日将棋の渡邉明竜王24歳が竜王タイトル戦で天下の羽生善治4冠(名人棋聖王座王将)38歳に3連敗後4連勝と将棋界では初の快挙を収め、史上初となる永世7冠に王手を掛けた羽生善治の野望を挫くと共に自身5連覇で永世竜王の資格を獲得致しました。
渡邉明竜王は昨年史上最強のコンピュータソフトと公開対局を行い苦戦の末辛勝しましたが、此の勝利によりプロ棋士の意地を見せたことで有名になりました。彼はコンピュータソフトとの対局に際し誰と指すより遥かに緊張したことであろうと思います。将棋の場合囲碁と違って狭い81路ですから何れはソフトがチェス同様プロと対等に戦える日が来ると予想されていましたが、ソフトを作っているのは羽生名人ではなくアマチュアですから、本来ならソフトの勝てる道理がないのにどうしてそんなことが可能なのかと熟(つらつら)考えてみるとプロの負ける原因は人間の持つ煩悩にあると思いました。ソフトは常に局面に応じて無機質に最善手を指しますが、棋士の方はどんな聖人君子であっても家庭の問題や金銭問題、健康問題など幾つかの煩悩を抱えて居ますから、それらが無意識に着手に対する判断に影響を与えて煩悩のないソフトが互角に戦えるのではないでしょうか。然し人間独特の感性である右脳の働きがコンピュータソフトには全くありませんから、勝負の分かれ目はプロが自己の煩悩を押さえて余りある右脳の働きが発揮できれば勝ち、さもなくばコンピュータソフトの勝ちとなると考えられましょうか。
芸事も学問もどの世界でも似通ったものですが、音楽で身を立てるにはそれなりの音楽大学に入りそれなりの先生に師事して門下生となる処からスタートしないことには本場所の土俵に上がれない封鎖社会であることは世間の常識であり、以前お知らせしたワンチャンスのポールポッツの様な方は例外とされている特殊な社会でありますが、今回『合格者はニューヨークのカーネギーホールで一流演奏家と競演ができる!』と銘打った斬新な試みが発表されました。主催者は米検索エンジン最大手のグーグル傘下で動画投稿サイトを運営する当ブログでお馴染みの“you tube”でありネットを通じて世界の逸材を発掘する試みとなりました。
応募資格は満14歳以上であれば、学歴など問われずに誰でも良くて参加希望者はバイオリンやフルートなどの管弦楽器を用いて中国の現代音楽家タン.ドウン氏の書き下ろした交響曲の楽器指定パートと課題曲に関する単独演奏風景を各5分間録画して専用サイトで投稿するだけでOKとされています。
第一次選考はニューヨーク フイルハーモニックやロンドン交響楽団が担当し、世界で3億人を超す“you tube”利用者の投票を加えて80名の合格者が決定する運びとなっているとか…(^^)此まで独学で学んだ音楽家がどうしても開けることができなかった扉が今回“you tube”の大英断でこじ開けるチャンスが到来しましたから素晴らしい試みですよね。最終審査委員長のサンフランシスコ交響楽団を率いるテイルソン トーマス氏は”ネットを使った捜索環境に注目したい“と今回の実験的取り組みに大きな期待を寄せられたそうです。
皆様の中で興味のある方は応募或いは審査に参加されたら如何でしょうか。第二第三のポールポッツの誕生が待ち遠しいですね。(^^)
先々週の解答
胄(よつぎ)と冑(かぶと) この二つの字は部首が違って居り、世継ぎの胄は部首が月(にくづき)であって、兜の冑は(どうがまえ)で円の中の鍋蓋がない字が部首なのです。違う人が作った字が偶々同じ文字になったものかと思われますが、厳密に謂えば此の二つの字は細部が異なって居り、胄(よつぎ)の(にくづき)が中の二本線が縦棒に接しているに反し、冑(かぶと)の(どうがまえ)の中の二本線は横の(どうがまえ)の縦棒に接していません。漢検のテストでは引っ付いている字と少し突き出た字(例えば浄と隠など)は採点機が容易に判別するでしょうが、はたして此の僅かな接点の有無を判読できるのでしょうか?又こんな字は前後の文章がないと仮名付けもできません。漢字って難しいですね。麻生さんには想像を絶する話であろうかと思慮致しました(^^)
今週の問題
柿(かき)と柿(こけら)“材木を削っできた木片(削り屑)のこと”
此の二つの字は胄同様違う字なのです。胄と違って部首はどちらも木偏です。胄と違って引っ付いている処も離れている処も全く同じです。それではどこが違っているのでしょうか。どう見ても同じに見えますよね?
今年のブログは今週が最終回となります。どうぞ皆様良いお年をお迎え下さい。来春は4日新春号を更新する予定ですので、宜しくご愛読下さい。