星月夜 星月夜2

先週久し振りの雨で庭の雑草達が蘇った^^。8月に入って炎天が続き何故かコソとも雨が降ることがなかったので毎夕痛む膝や腰を庇い乍ら、プランターや鉢の水遣りを欠かさぬようにして来たが、ジャングルの庭は水遣りの余裕がなく蛇苺など雑草まで水不足で黄色く萎れてきた。その中でもうちの門では敷石タイルの目地の隙間から生えてきた零れ種の「星月夜」が幾らか変色しているが頑張って背を伸ばし花を付けているのを見て驚嘆した。懸命に根を伸ばして水を吸っているのだろう、昔朝霧に居た折お得意先から苗を頂戴して植えていたのだが、赤くて丸い蕾が夜空の星を連想するのかこの名前が付けられたらしいが、今では庭で雑草化して庭のあちこちに咲いている。道を通る人から「よじ草」と呼ぶと教えられたから本格的な雑草だろう、夕方4時になると咲くからだそうだが、図鑑では見付からないし、その強靱な生命力はこれぞ雑草の鑑(かがみ)だ。

内定

就活酣(たけなわ)の時期となってきたが、最近は一芸に秀でた者が内定を受けやすい時代が到来しているようだ。中でも愕いたことに麻雀選考で内定を出す会社が昨年から数社登場している。就活者同士を戦わせその勝者と会社の採用担当者が戦って勝てば内定を受けるユニークな方法だ。麻雀に強い人はきっと論理的な思考力の持ち主だと思われているからだろう。
さすれば囲碁だって将棋だって同じことだ。最近多くの有名大学が「一芸主義」を採用して居るが、此れも学校のPRだけでなく、その人の持てる才能が学業のスキルに繋がると考えられているに違いない。

それに比べ私の時代は全く不遇だった。恥を曝すようだが、私の卒業年次は昭和33年で朝鮮事変の軍需景気が終わって所謂鍋底景気と言われ就職は会社から学校への一方通行であり、その就職依頼が極度に少なく、囲碁に感(かま)けて特に成績の悪かった私は学生部長の鬼塚先生から就活面談で「君の成績では学校としてとても推薦できないから、君自身で自由な道を選び給え」と突き放された。「先生、そんなこと言わないで下さい、試験で落とされるのは仕方が無いとしても、就職試験の土俵に上がる機会位与えて下さい」と懸命に懇願したが「君は囲碁が五段と書いてあるがそちらの方面はどうなのかね」と言われ、「止めてください、囲碁は趣味ですから仕事にするつもりなど毛頭ありません」と藻掻いたが何としてもダメだった(;;)。
当時囲碁5段(現在の段級位はインフレなので8段位に相当する)で大学囲碁部の大将を務め、学生本因坊戦関西代表6人の1人だった。今だったらその看板だけで就活は楽勝の企業があるだろうから時流の変化って怖いよね。
でもろくな就職もできなかったお陰で、今も此のトシで自力で仕事ができる環境に居るから、鬼塚先生の温情?に心から感謝せねばなるまいな^^。

先週舛添前都知事が公用車の私用経費を都に返還したそうな…、タッタ6万5千円だって(>_<)、650万円の間違いじゃないの?運転手の給与や時間外手当に退職引当金は入ってるの?リムジンの減価償却費はどうなっているの?

人生の最後を迎え目下、辞書を読んでいます。辞書は引くものだと信じていましたが此のトシになって漸く辞書は読むものだと知りました。三国も新解さんも名著です^^。
良かったら一度私が選んだ難読漢字10個を読んで下さい。6問正解ならあなたの漢字力は正常と言えます、幾つ読めますか?
1女犯 2病葉 3仄々 4入水 5直垂 6玉響 7灰汁 8砂州 9独擅場 10杮落とし 
答は末尾にあります。

三省堂国語辞典の「ごきぶり」
 黒や茶色で平たい形をした台所などによく出る害虫
新解さんの「ごきぶり」
台所を初め家中のあらゆる処に棲み油色の平たい害虫、触ると臭い
広辞苑から新明解 新潮国語辞典など全てごきぶりの特長を普く掲げているが、触ると臭いと書いてあるのは新解さんだけだ。国語学者は台所で「ごきぶり」など捕まえないからあの独特の臭いなんか知らないが新解さんは知っていた^^。
(ごきぶり)とは漢字で「蜚蠊」と書くそうだ。見るからに気味の悪い字だ。
でも昆虫の本によるとゴキブリには幾百種類もあり99%は戸外で生活しており、人類のために役立っているものも多いそうだし、家に居る奴だって触ると臭いだけで蚊や壁蝨(だに)のように人に悪さをする訳ではなく、人間の髪の毛やフケ、さらには紙類や石鹸カス、ホコリなどほぼ全てを食べてくれるから掃除機だと思えば良いが、ゴキブリの糞をダニが食べてくれたら最高だね。

先週の読みたくても読めない字
彼はそのクラスの覇(はたがしら)となった

今週の読みたくても読めない字
散る花を(愛)しむ心

難読漢字10個の答え
1 にょぼん 2 わくらば 3 ほのぼの 4 じゅすい 5 ひたたれ 6 たまゆら 7 あく 
8 さす 9 どくせんじょう 10 こけらおとし
1番と4番の意味はお分かりでしょうか?9番の独擅場は何故か殆どの書物で独壇場(どくだんじょう)と書かれて居ますが誤りです。独擅場の(てへん)である擅の訓読みが「ほしいまま」なので意味がお分かりでしょうね。つちへんの壇は(一段高い台)であり意味をなしません。今では土壇場の方が圧倒的に幅を利かせて居ますが、誰も漢字の意味を深く考えなくなったせいでしょう。私と同世代の作家森村誠一は作品に「独擅場」と書いてちゃんと「どくせんじょう」と仮名まで振って呉れて居ます^^。
10番の杮(こけら)は秋に美味しい柿ではありません、柿(かき)は9画ですが、杮(こけら)は8画です、何処が一画違うか、お分かりでしょうか?私の用いているMSPゴシック体ではよく分からないよね、答は来週をお楽しみに…^^。