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絢爛たるポーアイ神戸大橋の夜景をどうぞ。先日の神戸海上花火大会にてお馴染みのEさんが撮され送ってこられたもので、紺碧の夜景は60年前、生まれて始めて観たテクニカラー映画を彷彿させる(^^)。当時の人気女優は雌豹を思わせるセクシー女優のジーンピータースやテクニカラー美人と謂われたバージニアメイヨ(白黒映画ではブスだった)だったなどと謂っても誰にも分かって貰えないだろうな(;;)
早朝から蝉が喧しいお盆がやってきた。終戦から明日で66年にもなるが、私自身よくぞ今日まで命存えたものだと感無量の思いだ。広島長崎の原爆で多くの方々が亡くなられて戦争が終わり、66年経って再び放射能汚染により多くの方々が生存を脅かされているが、今回は戦争に負けた訳ではないから、金儲け目的で原発を持ち込んだアメリカに対しどうして政府は文句を言わないのか!今回の福島原発が引き起こした多くの悲劇はある意味原爆投下より悪辣なのではないのか?
終戦当時私は国民学校4年生で疎開先である姫路の奥にある親戚の農家に仮寓して居り、確か昼頃だったと思うが、ザーザーと雑音の多いラジオから天皇陛下のお言葉“耐え難きを耐え、忍び難きを忍び…”と云う個所だけがよく聞えてきてやっと戦争が終わったんやなあと虚脱感に襲われたことをよく憶えて居る。襤褸(ぼろ)を着て懸命に生きて居たあの頃は食べる物とて何もなく米のご飯など想像も付かず、学校への弁当箱には何時もなんば粉の団子か小さいサツマイモが一個入っていたが、食への願望の強い9歳の子供には空腹は耐え難くどんなものでも両手を合わせ感謝して食べて居た。夜寝て居て茶碗の音に目が覚める位日中(ひなか)ひもじい思いをしていたが気持ちは純であり、愕かれるかも知れぬがその頃の私は唯々何時かはお米のご飯を食べることを生涯の希望として夢見る少年だった(^^)。どうしてなら同じ部屋の隣の食卓で疎開先のお百姓夫婦が白いご飯を食べ、それを横目で見ながら居候の私達親子4人は毎日芋粥を啜って居るのは堪らなく惨めだったからなあ(;;)。
お米の有り難さについてなら、閨秀作家の旗頭である宮尾登美子さんの作品に“振り米”と謂う言葉が出てくるがご存じだろうか。彼女は1926年生まれで私が生まれる前の世代の人であるため、人生観も価値観もまるで異なり、作品を読んでいて学ぶ処考えさせられる処の多い作家である。昭和初期の我が国は経済恐慌から貧富の差が激しくて本当に疲弊した時代であったが、貧しい家は家族が食べて行くため巳むなく娘を苦界に身を沈め、娘も親兄弟の生活のためには苦界行きを己が運命(さがめ)と了簡したそうだ(;;)。宮尾さんの作品には貧しい家族が多く登場するが、此等の人達は米を食べることすら叶わず、黍や粟、稗等を食し正月や祝い事の時でさえお米を食べる機会が殆どなかったため米への願望がとても強く、病人が死に際には竹筒に米を入れて病人の耳許で振って音を聞かせ“これで粥を炊いてやるきに…”と慰めると病人は安心して死んで行ったと云う(;;)。此を“振り米の伝説”と謂うそうで宮尾さんの作品によく登場するが、今当たり前に米を食っている我々には此の時代の人達の飢餓と食への願望は想像も付かぬものであったろうな、飯粒処か食事を半分残して誰に憚らぬ昨今の若者達には決して理解されぬに違いない(;;)。”飯粒を零せば目が潰れる“と私が親から言われた言葉はこのような時代背景を持っての重い言葉であったのだろう。それにしても“振り米”とは悲しい言葉だな(;;)
福島県は全国屈指の米の生産地だ。東北地方のセシューム被害の影響と思われるが先週から先物米相場が暴騰しストップ高で値が付かぬ状態が続いている(;;)。きっと飽食時代に毒されて米の有り難みを忘れた我が国若者に対する神々の怒りでもあろう:-) その内米が高値で食べられなくなり若者達が米の有り難みに身を悶える日が来れば良いと思う。
“なでしこジャパン”の国民栄誉賞授賞は国民の誰もが共感するものであったが、授賞には実は紆余曲折があったそうな…(;;)。先ず栄誉賞自体の定義には“首相が適当と認める者”とあり“認めるもの”ではなかった。行政用語では“者”は個人か法人を謂い、団体は含まれずに団体を“もの”と謂う。従って “もの”であるなでしこは規定に該当しないため、内閣府の事務方は此を盾に頑強に抵抗したが、民意には逆らえない弱気の官邸に蹴られ、目出度く例外の登場となったのだが、政府にしてみれば憎っくきアメリカを斃しての優勝とあっては内閣府の規定など糞喰らえだったろうな(^^)。
東京電力が福島原発の作業員に対し1人当たり1日約10万円の日当を支払っているにも関わらず、実際の作業員には8000円しか渡って居ないことが判明し問題になっている:-)。この事件に関し東京電力はピンハネの事実を知って真っ赤になって怒るかと思ったら“1人当たり用意する日当の金額は公表できない、作業員が受け取る金額については下請け会社と作業員の契約のためこちらでは分からない”と木で鼻を括ったような回答であり完全な隠蔽姿勢だった:-)。下請けが東芝なのは知って居るが、日当10万円が究極8000円にまでダウンするのは東芝の下に5次6次と多くの孫請け曾孫請けが犇めいて居るのだろうが、どうして全社がグルで馴れ合いとも思える斯様な仕儀となったのか私なりに考えて見たが、東電位の会社となれば退職させる役員達の天下り受け皿子会社が多数必要でありその会社を食わして行くために名目上の下請け関係として書類上だけで各社が鞘稼ぎをしていると考えた。一人10万円で必要作業員300名として試算すれば年間で水増し額が約100億円見積もれるから凄い額だ。受注と発注の書類を作る以外何もせずにピンハネ事業が本業の会社を数多飼っている東電に対し東京国税局は100億円は不必要な支払だから寄附金として課税するぞ!とどうして言わんのかなあ?
 夏の甲子園大会東京都市大塩尻の主将古谷捕手は愕くべきフェアプレー精神を発揮した。敗れた明豊との守備で、一度は空振り三振と判定された相手選手のプレーを“ファウルだった”と正直に申告し判定が覆された。結果的に四球となり大量失点にもつながり試合に破れたが彼は“何の後悔もない”と胸を張った。後悔したのは同チームの監督と他の選手達だったろう(;;)。
昔男子プロゴルフで福沢選手が自分のボールに止まったトンボが逃げないので、トンボを逃がすために1打のペナルティーを払ってボールを動かしたことがあり海外からも絶賛されナントカ賞を授与され(^^)たことがあったが、ゴルフは個人プレーでも野球は団体の中での一人であるから古谷捕手は主審の問い掛けに対し“当たった”などと言わずに空耳としてチームのために口を噤むべきだったろうな:-)。 正論は状況に応じ必ずしも正しくない。此を馬鹿正直と謂う。ショートバウンドでキャッチしアウトの塁審コールに対し、“ショートバウンドでした”などと言う外野手は何処に居るか!
先週の常用漢字表外読みの答え
そのように母が(白し)ました。(もうし)でした
“激白”なんて言葉は此の表外読みに由来します。
今週の常用漢字表外読みの問題
敵の情勢を(斥う)