先週末久し振りの雨だった。旱天(かんてん)の慈雨と謂うと大袈裟だが昨年末に少し雨が降った記憶があるが、その後お正月になっても雨らしい雨が降らずに半月以上も乾燥注意報が続いていた。毎年ならこの時季はプランターに水を遣る倣わしなどないのだが、今年に限り毎日水遣りに追われて居たが琵琶湖の水は大丈夫かな?など案じていたから此で一安心だ(^^)。雨が降らず好天気が続き気温が高かったせいか何時もより2週間も早く事務所玄関先の白梅が萌み綻んできた(^^)のでご覧下さい。
岩波書店から発売された「日本海軍は何故過ったのか」の図書広告が先日各新聞に載せられていた。ふと“過った”は “誤った”の誤りではないのかと漢字に違和感があって気になり調べて見た。“誤”と“過”は同じような意味を持つ常用漢字だが、漢検辞典を見ると“誤”は「あやまる」とあり“過”は「あやまつ」と明確に送り仮名が定められて居たが、広辞苑によると「あやまつ」には“過つ” “誤つ”両方の文字が用いられ「道ならぬ行為をする」とあって頭が混乱した。文語体の場合“過”を使うのかな?などと思い色んな辞典を調べて見たが基本的には「間違ったことをする」の意であり種々考えたがよく分からない(;;)。
ネットで調べたら「学生の答案に見つけるのは「誤り」で,他人の奥さんを犯してしまうのは「過ち」と使い分けるべきなのだろう。」と大袈裟に書かれたものまで見付けたが、新潮国語辞典に拠れば「過ち」が“男女間で道徳に外れた関係を結ぶこと”とあり「誤る」には“男女間の間違いをする”と後者が少しだけ消極的な意となるから、強いて拡大解釈するなら過ちを犯すことが到底赦されない場合を「過ち」と謂い、反省すれば宥恕できる程度のものを「誤ち」とでも謂うのではなかろうか。きっとこの本の作者は日本海軍の行為が到底赦せるものではなかったことを言いたくて「過ち」を用いたものだと納得した。さすればネット上の「他人の奥さんを犯してしまう」も或いは正解だったのかな?と思ったものだが漢字って本当に難しいなあ(;;)
「過ちて改めざる是を過ちと謂う」と謂う論語の教えがあるが、改めることのできる過ちは“誤ち”と送れない処が微妙だな。
昨秋10月に一度触れたことがあったが、遂に東京大学が春入学を廃止して秋入学に決定した中間報告を纏めたそうだ。と言っても他校と両股掛けられては敵わぬので試験は何時も通り春に行い秋までの半年間は、偏差値重視の受験戦争で染みついた心の垢(あか)を拭い落とすためにボランティア活動や企業インターシップ(就業体験)或いは秋入学を目指した東大の主目的である海外留学に当てられるそうだが、とても良い発想だと思い大賛成だ(^^)。
9月入学は世界の主要な大学と歩調を合わせようとしたもので優秀な留学生を他国に取られず東大に誘致するために考えられたもので、飛び級可能としても卒業まで原則5年となるのが難点だが、現在昔からの惰性で存在する2か月もの夏休みなどを廃止すれば充分に4年で単位は取得でき卒業させることができるのではないだろうか。然し如何に天下の東大であっても頭が硬く視野の狭い文科省が官吏の採用が春4月と定められているため9月入学にウンと言うとは到底思えず、この中間報告は日の目を見ぬことになりそうだと思っていたら先週金曜日に北海道大学が9月入学に名乗りを上げさらに京都大学、東北大学、大阪大学も同調し、終には全国36校まで9月派となって今後益々増えて行きそうな雰囲気だ。此では流石の文科省も兜を脱ぐしかあるまいな。「赤信号みんなで渡れば怖くない」タケシのジョークだったかな?
先日の夜イタリア中部沖で、乗客4200名を乗せた全長300m近い大型クルーズ船が船長の重大な判断ミスにより座礁し不幸にも11名が死亡、行方不明者24名もの大事故が勃発したが、ナント!この船の船長(52歳)が乗客を放置して自ら逃げて陸地に避難し、沿岸警備隊関係者から船に戻るよう促されたが結局も戻らなかったそうな(;;)。
この何ともしらこい船長は結局過失致死などの容疑で検察に身柄を拘束されることになったが、彼には12年もの禁錮刑が科される可能性があるとか…:-)。この男は刑に服することや自らの行為が全世界からから非難され糾弾されることなど何も考えずに我が身可愛さで無意識に決断したものと思われるが、罪や刑罰は別としてこの男に人間としての倫理観の持ち合わせがない処が腹立たしく、船長として何よりも護らねばならぬのは己が命ではなく乗客の安全であることを忘れて居たことは到底赦されるべきではなく、職務に対する不適格を咎めて我が国江戸時代なら市中引廻しの上獄門晒し首となったろうな:-)。
然し彼も牢獄の内は兎も角刑期を終えてからが地獄であり、事件を忘れない民衆の敵意に満ちた眼差しに射竦められ、戸外にも出ることも叶わず、何れ自らの命を優先した行為を恥じて縊死することになるだろうから浅薄な男だったな:-)。此を仏の教えでは“因果応報”と謂う。英語でも「An ill life ,a bad end」と謂うからイタリアでも同じような諺があるのではないのかな?避難する乗客が漸く救命ボート迄辿り着いたらボートにはスタッフの乗員が大勢先に乗っていたので乗れなかったそうだから船長も船長なら乗員も乗員だったな:-)。
思えば古い話だが我が国では1904年に始まった日露戦争時に旅順港にて閉塞船(海上封鎖の目的で船舶が出入港や通過することを阻止するために自沈させられる船舶のこと)福井丸に爆弾を仕掛け、ボートで退避する際途中で姿が見えなくなった部下の杉野兵曹長を捜索するうち、ロシア軍の砲撃を受けて戦死し、海軍初の「軍神」となり文部省唱歌「広瀬中佐」に歌われた広瀬武夫のことが思い起こされる。自らの命を捨ててまで部下の無事を願った広瀬中佐と、乗客を放置したこの愚かなクルーズ船の船長や乗員との価値観の落差は一体何処から来たものだろうか。きっと日本とイタリアの国に於ける幼少時よりの倫理教育の差であったろう。話は冒頭に戻るが「日本海軍は何故過ったのか」はよもや日露戦争の東郷平八郎以下広瀬武夫達海軍の精鋭達を指弾したものではあるまいな!
電車で通勤中の31歳パート女性の何処かを触ったとして、京都府警七条署は先週痴漢の疑いで、大阪府柏原市の京都大医学部3年ボート部所属の大坪尚貴容疑者21歳を逮捕したそうだ(;;)。逮捕容疑は18日朝米原発姫路行きのJR普通電車の車内で、約2分間にわたって女性の何処かを左手で触った疑いで、同署によると女性が大坪容疑者の手を掴み「痴漢したでしょ」と問い詰めると認めたという。名も知れぬ三流大学ならいざ知らず天下の京大医学部となればメディアが飛びつかない訳はなく本名まで公表され、学校も彼を退学させる術(すべ)しか知らなかったろう(;;)、最高学府のエリート駿才が三十路の小母さんを痴漢し、洋々たる前途を2分間の悪夢で瞬時に失う愚かさは今の若者の刹那主義を象徴するに相応しい愚行だったな:-)。受験に於ける偏差値など人間の品性に何の関わりも持たないことを無性に悲しく思ったものだ(;;)。先日大王製紙嫡男アホボンの愚行で東大法学部が味噌を付けた処だが今度は京大医学部とは…:-)、此でアイコだな。彼の出身校である大阪大手前高校もとんだ「落ちた偶像」に愕いたろう。
今日は嫌なことばかり書き連ねたが、最後に楽しいニュースをお届けしよう。
昨日卓球の全日本選手権第5日目が東京体育館で行われ、女子シングルス決勝で福原愛選手が宿敵石川佳純を下し優勝したが、ナント!彼女は13回目の出場で初優勝だったのだ(^0^)/今23歳だから小学生の時から全日本に出場しているのに愕いたな。幼少時バンビの部で活躍した選手は金属疲労で誰も大成せず消えて行く中を中を愛ちゃんは偉かったな。
処で愛ちゃんには両親とお兄さんが常に帯同しているが、この人達の生活費は誰が払っているの?
先週の常用漢字の表外読みの答え
彼は(約やか)な生活を送った。(つづまやか)でした。
今週の常用漢字の表外読みの問題
花の(顔)