世の中、大企業と公務員を除き中小零細企業は平成16年来少し宛不景気に覆い尽くされて来たが、赤字になれば税金も不要で税理士の必要もなくなるからうちもお得意先が随分減ってきた。税理士の数も50年前の1万人から現在10万人は一寸多すぎる、試験の合格率は厳しくて3万人の受験者に対し僅か3%だが税務署退職組が無試験で参入するのと公認会計士が不景気のせいで税理士に鞍替えするのが大きな原因だ。税理士会は遂に今年から公認会計士の税理士登録に税法の試験合格を条件付ける規則に変更したが、打つ手が遅きに失して顧客の奪い合いと顧問料の値下げ競争が激化し苦しい業界になって来た。うちも古いお得意先は後継者なく廃業する方が多く閑古鳥となり、忙しかった昔が全く信じられない思いだ。
リケジョの蛮行に続いて頑是ない子どもが理由もなく近所の若者に殺され、鉈(なた)を持った錯乱男がビルの14階から植木鉢を投げ捨てるなど、平和である筈の日本が世紀末の様相を呈しているが、近寄ってくる不景気の不穏さに誰もが鬱屈した怯えを抱えて生きているせいなんだろうか?
パラダイムシフト(思考の逆転)と謂う言葉が最近よく使われるが、みやざき中央新聞に掲載された放置自転車の対策法はとても興味深かった。最近各地駅前などで自転車の問題が提起され街の美観を損なうだけでなく視覚障碍者や老人達の歩行にも危険が及ぶため「駐輪禁止」の立て札や標識が多くなり、立て札自身が歩行者の妨害となる矛盾を孕(はら)んでいる、私は仕事に行くとき駅前にあるジャスコの道路を隔てた北側駐輪場にチャリを停めて電車に乗るが、ジャスコの入口の道路に「駐輪禁止」のチェーン付きの障害物が置かれチャリの駐輪を妨げているので私自身も道路を渉ってジャスコに進入できない、ジャスコの中を通り抜ける方が駅には近道なのだが、帰りも同様遠回りになりジャスコは駐輪場からの買い物見込み客を少なからず失っていることだし、駐輪場も迷惑な話だから駐輪場の小父さんにジャスコに諫言するよう言っておいたら、その通り言って呉れたらしく暫くは人が道路を横断するスペースが少し作られていたが撤廃され間もなく写真のような駐禁標識が置かれるようになった。これだと自転車は突っ込み難いよね、恐らく歩行者用のスペースを作れば其処に自転車が停められる結果が生じ、鼬(いたち)ごっこになるための苦肉の策だと考えた。
みやざき中央新聞の提言は「停めるな!」が停められてしまう動機を作るのなら、逆に「停めて!」と書いて置く発想はどうなんだろうかと謂うユニークなものだった^^。「貧しいアフリカの人達に沢山の自転車を寄附したいので中古自転車を捜しています。不要の自転車でご協力下さい」と駅前の通路にデカデカと書いて張ってあれば停める勇気のある人は居なくなるだろう。そうだよね、その通りだね^^。パラダイムシフトも人間関係に応用するとこんな風に劇的に物事が解決するんだ、愕いたね。私も事務所の前に放置される犬の糞について何か考えて見たいと思う。
最近の数年何故か各地で犬や猫が多数不法投棄される事件が続発して居ると報道された、これは世の中が不景気になったからだろう。無慈悲な業者が在庫商品?に困って売れないペットを棄てたに違いなく、売れなくなった原因は世の不景気と一戸建ちからマンション型へ住宅事情が変貌したことや人々が生活に心の余裕をなくしたためペットを買う客が激減したからだろう、棄てるのは商品である子犬が餌を食ってはドンドン大きくなり益々売れ難くなるからだ。昔はペットショップなどなかったし、自分達家族が食べるのに困った時代でも犬や猫に子が生まれると近所や知り合いを捜せば貰ってくれる家が必ずあったものだ。近隣の人達と目も合わさぬ生活習慣が浸透し、犬や猫を飼って我が子のように可愛がり心を癒されていた人達も死に絶え情緒に欠ける味気ない世の中になった(;;)、考えて見れば猫は鼠を捕らえることでその家に存在価値を認めて貰い、立派な家族の一員だった。飼い主の処へ褒めて欲しくて鼠を咥えて意気揚々と帰ってきたあの頃が懐かしい。犬だって爪を伐るためと食べ物を隠すために土を掘るのが仕事だったが何処もアスファルトでは遣る瀬ないよな。ヤッパ、「昔は良かったなあ」の声がでるね。
確定申告で大童の毎日だが先週明石のお得意先に申告の資料を頂戴に伺ったとき介護保険と後期高齢者保険の26年度年間納付額確認書が見当たらなかった。その代わりに25年度の納付額確認書2枚が用意されていた、1枚は介護保険料で1枚は後期高齢者保険料だった。確か昨年は此がなくてご本人から明石市役所に電話して金額を教えて頂いたのを思い出した。どうやら葉書の中身の年度の表現が小さくて何年度なのか見辛く1月後半に来たからその年の分と勘違いされたようだ。調べて頂くとペンで27年度分と書き込んだ26年度がちゃんと別個保管されていた^^。両方の保険を1枚に記載し、ペリペリ剥がす半折りの表紙に26年度と書かれ、剥がした裏に保険料が記載されている写真の神戸市様式とは大違いだ、早速明石市役所に電話し、紛らわしい書式を改めてもう少し高齢者に配慮した分かり易い書式にできぬのかと文句を言ったら電話に出てきた女性がフフフと嗤って「上司に伝えておきます」でガチャンだった。年寄りの僻みからの恨み言と思われたらしい(>_<)。赤字で困窮し全て県に負んぶに抱っこの明石市の担当課が違うだけの理由で郵送費を2倍払って介護保険と後期高齢者保険の処理を別扱いにしているのは無駄遣いも甚だしいが其れを言っても矢張り「上司に伝えておきます」でガチャンだろう。重複した印刷代と郵送料の節約で市長の給与くらい賄えるのと違うのかなあ!
先週の書けないけど読みたい漢字
♬鞐(こはぜ)が光るよちょいとご覧♪ 足袋や脚絆を踵で留める爪形のもの 小鉤とも書く
今週の書けないけど読みたい漢字
背縫いから肩口を経由して袖口までを(裄)と謂う
因みにオケラの唄(♬ゆうべ蚯蚓(みみず)の啼く声聴いた、あれは螻蛄(けら)だよ お螻蛄だよ お螻蛄なぜ泣くあんよがさむい足袋がないから泣くんだよ、お螻蛄にあげよか 福助足袋を鞐が光るよちょいとごらん♪) は昭和26年に民間放送初のコマーシャルソングとして親しまれたから年配の方は今でも歌えるよね^^。