一年で一番寒い2月になった。2月と謂えば寒梅だ、芦屋のNさんから送られてきた白梅をご覧に入れます、日本古来の花は詩(うた)にも詠われるように風情があって格段にいいね^^。
愈々明日から本当の確定申告の始まりとなる。では昨日までは何だったのかと聞かれると困るが、此は医療費や中途退職者等還付申告者の税金を早く返せるよう便宜的に申告を受け付けるように税務署が取り扱っているからで、実は税務署も早めに処理を済ませた貰った方が16日から繁忙期の残業が少しでも減って得策だから法律を取り敢えず無視して前向きに協力してくれて居る^^。それなら税金を払う申告はどうかと言うと此も受理してくれるが取り扱いは明日の16日に受け取ったことにして呉れている。実際には受け取っても納税申告の方は3月15日(今年は16日)確定申告終了まで積んだまま全く顧みられないから間違っていれば此の日までに何回でも訂正申告が可能だ。「三回目訂正申告」なんてする人も居るから堅苦しい年金事務所なんかと違って税務署は柔軟だね^^。
数年前に年金400万円までの人は他に所得がなければ申告にすら行かなくても良い法律に変えられたのは我々税理士には痛手だったが、寒空の中早朝から半日仕事の年金会館や漁業会館で並んで待って居られたお年寄りの納税者に対してはビッグヒットだった。年金から控除された税金は所得控除が殆ど配慮されないから医療費どころか生命保険料でもあると還付が受けられる仕組みだが還付金の多少より申告を義務付けられての寒空で勤行の方が辛いと感じて居られた人の方が圧倒的に多かったのは税務署の発表した申告人員の激減でよく分かった。税務署も申告時の臨時アルバイトが激減できて人件費が削減されたし、税収も増えた(還付申告が減ったため)から一石二鳥だったよね。辛かったのは税理士だけだった(;;)。
でもね、控除されるべきものがあれば少しでも申告された方が絶対にトクですよ、例え源泉徴収票の税額がゼロでも控除額を申告しておけば住民税が随分違ってきます。何せ総務省はセコくて住民税は税率10%(所得税は課税所得195万円まで税率5%)だし、所得控除は基礎控除扶養控除が各5万円も少ないから所得税がゼロだからと油断して住民税の課税にビックリされる方が多い、此奴が多いと国民健康保険料や介護保険料まで累進でメチャ殖えるのをご存じですね?
ブルートレイン(未だ走っていたの?)として唯一運行を続けていた「北斗星」(上野札幌間)が車輌の老朽化を理由に3月13日を以て廃止されることになり最終列車の切符の販売が先週金曜日全国のみどりの窓口で一斉に発売されたそうだ。鉄道ファンが挙って競ったが、東京駅で朝4時半に並んだAさんは発売の10時丁度に端末操作をして貰ったが買えなかった。係員がエンターボタンを押すときにモニターを眺めた一呼吸が命取りになったのだろう、定員はたったの221名なんだって、全国にみどりの窓口は幾つあるか知らないが、此の垂水駅にもあるから1000は軽くあるだろう、コンピュータがどう反応するのか知らないけど、タッチの0.001秒の差が全てだなんて一寸不可解だな、JRも発売に抽選とかもう少し柔軟な発売方法が見付けられなかったんだろうか、案外10時に自宅からネットで申し込んだ人が買えたりして…(;;)。
車輌の老朽化なんてJRは言っているけど本音は北陸新幹線の試験運行に支障が出るからとのもっぱらの評判だ。今までも北陸新幹線の試験運行の日は「北斗星」は運休しているそうだから今回の廃止決定は弱者の切り捨てなんだろうね(;;)。処でJR北海道はどうして文句を言わないの?
皮肉にも1日遅れて3月14日開業することとなった北陸新幹線の「かがやき」始発の切符の方は1列車1856席もあるが僅か25秒で完売したそうだ、日本って平和だね^^。
先週岡山県倉敷でJRと大型トラックが衝突し18人もの負傷者が出る惨事となりトラックの運転手が逮捕され運送会社が厳しく調べられているが、此のトラックは新車を購入してから僅か2年半しか経たず、その間屡々(しばしば)エンジントラブルに見舞われ12月にも修理を終えたばかりだったと書かれていた。変だね?トラックは踏切内でエンジンが掛かっている状態でアクセルを踏んでも動かなくなったと運転手は証言している。エンジンが停止しなかったためギア操作に時間を取られ緊急停止ボタンを押すのが遅れて衝突が避けられなかったと思われる、車が大破しているからエンジンルームの検証は難しいかも知れぬが、変速機のギアがきっと2速から変速機内部のトラブルでニュートラルに切り変わって居たと思う。今のトラックは多くがマニュアル車からオートマチック車に変えられているから運転技術は容易になっても逆に構造はコンピュータ化して修理工場の手に負えない複雑さだ。此の儘ではJRへの賠償金でこの運送会社は間違いなく倒産するだろうし、運転手も有罪となるに違いないが、警察は嘗て13年前三菱自動車が犯した重大なリコール隠しを思い出して欠陥車の捜査も充分にして欲しいと思う。
100倍返しの池井戸潤が執筆した「空飛ぶタイヤ」はベストセラーとなり、スポンサーとして自動車会社の影響を受けないWOWOWでドラマ放映されたので皆さんよくご存じだろう。あのときの事故車は忘れもせぬ三菱自動車ふそうトラックだったよね、そして今回の事故で目撃車の証言によれば丸めたティッシュのようになったトラックは矢張り三菱ふそうトラックだったのだ(>_<)。
一方JRも今朝も朝刊で電車の運転手が非常灯(緊急停止ボタンに関わらず作動)の点滅を視界の良い現場だから700m手前から確認できた筈だとJRにしてはとてもできすぎの良心的な発表をした。企業は斯くあるべきだね。700mあれば時速90kmでも充分に止められる距離だそうだ。運転手が前を見ていたが心で見ていなかったんだろうな。
処が新聞各社は広告主としての自動車メーカーを意識してただ大型トラックとしか書かず、一切メーカーや車種については触れられなかったから私はネット記事を検索し漸く車種を特定した。新聞社で一番偉いのは広告部だもんな、以前自分トコのことをボロカスに書いた週刊誌の広告を伏せ字にしてまで掲載した新聞社まであったもんな、新聞社も所詮は営利企業だから仕方ないよな(;;)。何が朝日新聞や!何が天下の三菱や!
土曜日の午後独り事務所で青色申告の細かい償却計算などエクセル操作をして居ると疲れてきて気分転換にユーチューブの歌をミックスで聴いていたら悲しい歌が聞こえてきた、其れは45年前に雷撃的に登場し、6週連続のシングルチャーのトップを走った由紀さおりの「手紙」だった。なかにし礼渾身の作だがあの曲を聴くと60年前が思い出されタイムトリップの郷愁に駆られ胸が逼り涙が溢れてくる。泉が涸れた筈のこの歳になっても歌と謂うものはしょっぱい青春時代をこれでもかこれでもかと想い出させてくれる。「手紙」は悲しい曲だ。
もう一つ「手紙」と謂えば昔恋人の親に反対されて死のうとまで思った被差別部落の女性を歌い、放送禁止歌になったフォークソングの旗頭岡林信康を思い出す。「♬部落に生まれて何処が悪い?何が違う?♪」と問い掛ける彼の歌「手紙」もとても悲しかったね。
昔から男は何時も優柔不断で現状に満足しようとし、女は自由な世界に羽搏(はばた)こうとするが、この傾向は45年前より最近ずっと顕著になってきたようだね。離婚も増えるよな。
先週の書けないけど読みたい漢字
背縫いから肩口を経由して袖口までを裄(ゆき)と謂う、
今週の書けないけど読みたい漢字
彼は(裃)を着て(峠)道を登っていった。
「裄」と「丈(たけ)」は戦前着物に始終使っていた言葉だ。「丈」とは着物の肩から裾までを言う。