ゴールデンウイークに入りました。近くのお家に咲くボタンが満開になっています^^。もうすぐ檜花粉の飛来も終わることだろうだと待ち焦がれています。皆様は何処かへお出かけですか?うちでは昨日から来週一杯をお休みにして9連休とし、2月3月確定申告時の職員の苦労を労うことにしました^^。3月決算を前に束の間の休息です。連休の間、私は落ち込んだ体力の回復も覚束なく出掛けるのも大儀だし、溜まっている仕事の消化とずっと疎かになって居た漢字の勉強に力を入れようと思って居ますが、このトシでマル一年のブランクは右脳から過去の記憶を綺麗に奪い去って居ますからゼロと言うよりマイナスからの出発であり、常用漢字10級から再スタートになり、合格の160点獲得はかなりヤバいのではないかと覚悟は決めて居ます(;;)。
額賀澪さんも全部読み終わって先週から松本清張さんを読んでいます。50数年前「霧の旗」など長編を20冊くらい読み、文章が簡潔で言葉に形容詞がなくても読めるその筆力に魅了されました。その後も20年位して短編集を20冊くらい読み耽った時期があり今回で三度目となります。短編では小品「二階」が深く心に残っており今回も「二階」を再読したくて捜していますが、どの短編集から出現するか楽しみです。清張さんは幼い頃から貧賤の暮らしだったにも関わらず、彼の文章には難解な漢字や熟語が鏤(ちりば)められています、高等小学校しか出ずに斯くも難解な字が書けるものだとどの作品を読んでも驚嘆します。食べることが精一杯で文盲が多かった貧しい時代に難しい文字を読み書きできることは本人の努力以外になかったでしょう。山本夏彦氏が小学生の頃から殆どの難読字が書けたのは新聞にルビが付けてあったからだと述懐されて居ましたから清張さんもきっと小学校や図書館にある新聞などを読むことで漢字を憶えられたのだと思いました。戦後理不尽にもアホな役人によって常用漢字以外使ってはダメだと決められた私達はその犠牲者でせいぜい4000字から5000字位しか読み書きができません。昔の人達の漢字力と語彙の豊富さには唯々驚嘆するばかりで、本の途中から捲っても戦前に字を書いていた方の文章だとすぐ分かります。清張さんの本には今の人が使わない漢字が一杯出てきます、少し書いてみましょうか。「怕かった 懼れる 惧れる 怯れる 愧じる 仆れる 泪 風丰 斃れる 微恙 赭い 赧める 泛かぶ 羸れる 鑪 脣 歔く 派かれる 煖かい」まるで付いて行けないですね(;;)。皆様は幾ら読めましたか? 半分読めたら素晴らしいですよね^^。昔の人って誰もこんな字を当たり前に書いていたのは何時も読む新聞の影響だったんでしょう。小学校しか出なかった清張さんに書けて我々が手も足も出ないなんて明らかに文部省の戦国教育の誤りです(;;)。答は末尾にあります。
今村復興相の言った「震災は東北でよかった」の一言も都心部でなく過疎地で被害が少なかった意だから市井の人なら普通の言葉だし、被災地を侮る気持ちなどさらさらなかったに違いないが、復興相の立場としては全く拙かった。人は自分の居る立場なりスタンスを見極めて発言すべきだがそれを怠ったのは彼の品性が大臣に相応しくなく未熟であったことを露呈した。マスメディアの挑発に乗るようではこの人は人間として未だ未だだね。東大法学部出なんてこんな手合いが多いが困ったもんだ(;;)。
ゆう
三省堂国語辞典 ゆう 「言う」 (話) いう。 [ゆってやろう]
新解さん ゆう 「言う」の発音に近い表記
新潮国語辞典 ゆう 「言う」「云う」 「謂う」→いう
明鏡国語辞典 ゆう 「言う」 「謂う」 「云う」 言うの表音式仮名遣いによる表記
岩波国語辞典 ゆう はありません、 「いう」は 言う 云う 謂う とあります。「言う(いう)」の語釈はどの辞書も変わりませんが、「ゆう」について各辞書は重複を避けて微妙に変えられていますね。
でも、言うは「ゆう」と読むのに何故「いう」と仮名付けしないと誤りとされるのでしょうね。此れも例によって定義が曖昧でしたが、「ゆう」が誤りである確たる証拠もなく此れまた昭和61年内閣告示により決められ、それまで曖昧だった「いう」と「ゆう」に結論が下されました。本来の仮名遣いは「イフ」でしたが「フ」が現代仮名遣いで「う」と決められたからです。でも発音から言葉を探す外国人から見て「ゆう」を書かない岩波国語辞典は一見不親切な辞書かと思いますが、実は日本語の「いう」は決して英語で言う「YOU(ゆう)」ではなく、細めた口の間だから少しだけ息を吐きながら発音する「いう」であって「ゆう」と全く違った発音であることを明らかにするには「いう」でなくてはならなかったのです。でも実際にはNHKノアナウンサーだって「ゆう」と唇を開いて言っていますから日本語の発音がどんどん変化していったのでしょう、だから辞書も内閣告示などに拘らないで外国人に理解しやすい国語辞典に変身すべきでしょうね。
先週の読めそうで読めない字 調教に策(むち)を使う
今週の読めそうで読めない字 家の中を(候)う
昔の漢字 怕(こわ)かった 懼(おそ)れる 惧(おそ)れる 怯(おび)える 愧(は)じる 仆(たお)れる 泪(なみだ) 風丰(風貌) 斃(たお)れる 微恙(びよう) 赭(あか)い 赧(あから)める 泛(う)かぶ 羸(つか)れる 鑪(いろり) 脣(くちびる) 歔(な)く 派(わ)かれる 煖(あたた)かい です。
羸(つか)れる なんて字画を見るだけで疲れそうですね、嬴(うみ)や贏(か)つ なんて字も出てくるから昔の人の脳味噌の皺の深さに唯々驚嘆するしかありません。羊と女と貝にどんな意味が隠されているのでしょうか?