確定申告も中盤戦に入り、少し宛疲労が溜まってきたが正念場でもあり老骨に鞭打って日夜頑張っております。事務所玄関では10年も前に鉢植えから露地植えに戻した紅梅白梅が寒いのに健気に咲いて私達を懸命に応援してくれて居ます。傍の酢漿草(かたばみ)まで「頑張れ」とエールを送って呉れて居ます。

前年前々年の申告にて上場株式配当金に関わる地方税利子割の住民税控除5%が市町村により自動控除されると勘違いしたため、お得意先の住民税が過大に賦課されて居たチョンボが先週発覚してその問題の処理に一日が潰れました(;;)、還付申告時効は5年だし幸い3年前までは配当金利子割が3%だったため申告された配当金がなく昨年一昨年に限ったことであったのがまだしも幸いでしたが、最近我々が税務申告について申告書のソフトに頼り切りであったことを痛切に反省し、確定申告書の末尾におまけのように付けられている住民税事業税の欄が自動転記されものでないことを知り、申告書を悉に精査する必要があることを痛感しました。ああ歳は取りたくないもんだなあ。

先々週田中角栄さんを書いた本に触れましたが、文中角栄さんの手下としてハマコー浜田幸一平成24年84才で逝去)が屢々登場し越山会の女王からお小遣いをちょこちょこと貰ったと書いてあります^^。そこで私はヤクザを辞めて政界入りしたハマコーさんに興味を持ち、彼が65才で政界を引退直後に執筆した「日本をダメにした9人の政治家」を読むことにしましたが此れがメチャ面白かった^^。20年以上も前のことだが半年間に168万部も売れたそうでもの凄いベストセラーだったんですね。文章はゴーストが書いたと思うが、中身は間違いなくハマコーさんであり、印税折半としても相当な収入だったんでしょう。

面白いことは彼が指名した日本をダメにした政治家の9人の一人は彼ハマコーさん自身を指していたからこの本がウソっぽくないことが身に染みてよく分かりました。自虐趣味でも無いと思うけど、自身は本当に自分が政治に毒された部分について十二分に承知していたから書けたと思いました。それでは彼が名指した日本の政治をダメにした筆頭は誰だったでしょう?

トップは誰もがご承知の通りリクルート事件の張本人でありながら股肱の腹心藤波孝生議員に全ての罪を押しつけて逃げ切った中曽根康弘であり、二番に自分を閣僚に据えてくれた角栄さんを無実の罪に陥れ、更に社会党にまで金を渡して罪を逃れた極悪竹下登だったのは当然です。三番目から五番目までゼネコン絡みで金の亡者三塚博宮沢喜一梶山静六と続き、更に金丸信から5千万円巻き上げた社会党の田辺誠まで登場し、その上無実の仲間をスパイだと虐殺した共産党の殺人犯宮本顕治書記長が登場し、宮本書記長を除いては全員が策謀を持って同僚を蹴落とし更には金に纏わる赤裸々な罪状が縷々と述べられている。宮本書記長は同僚を殺した罪で投獄されながら、戦後のどさくさで治安維持法のみで釈放されて殺人罪の刑期が有耶無耶にされたことだった。殺人犯が刑に服さないで国会議員を務め然も党幹事長などもっての他だとハマコーは怒っています。後二人の内一人は誰もがご存じの小沢一郎だが彼が創価学会から莫大なお金を貰って散々悪いことをして居ることを知っている人は余り多くない。そして9人目がハマコーさん自身だからアット驚くタメゴローだ^^。この本は彼の国民に対する禊(みそ)ぎだったんだね。政治家ではないから序列に入れないが、10番目は金丸や小沢に数千万単位の金をばらまいて創価学会絡みの脱税などの醜聞を食い止めている池田大作だそうだ。小渕さんの急死で総理の座が降ってきた漁夫の利を占めた東京オリンピックの森喜朗などとても悪い奴だが大物じゃ無くて小物だからハマコーさんが悪人にカウントするまでにないそうだよ。森さん怒らないの?ちょっと笑えるね、おかしいね^^

一方で良い政治家も登場する、一番に角栄さんだし、総理の座を目指したが策士福田赳夫と亀井静香両名に寝首を掻かれて自死した北海道のヒグマと謂われた中川一郎と中曽根と福田に自分の票田を喰い荒らされて何も泣き言を言わなかった小渕恵三だ、そして寡黙だが誠実な大平正芳だ。それに生きていれば総理になれた渡辺美智雄だ、そして何よりハマコーが敬愛したのが最後まで総理の座を固辞し続けた清廉潔白を絵に描いた後藤田正晴だ。彼は警察庁長官を歴任したエリートで副総理として総理の手綱を引き締めることに専念し、総理になって金に塗れる世界を忌避したのではないかと私は考えて居る。皆様も一読されては如何でしょうか?

三省堂国語辞典 弥増す(いやます) いっそう増す

新解さん ますます程度が進む

新潮国語辞典 いよいよ増す

明鏡国語辞典 ますます増える

「増す」を使って居ないのは新解さんだけであとは三社ともに「増」を使って居るが、新解さんの語釈は少し怪しく他社を意識し過ぎて「増」を使おうとしなかった報いで少し違和感がある、「増す」と「程度が進む」は全く異なった意味だ。でも冒険を犯した新解さんを除く三社ともお互いを意識して少し宛語釈を変えているところが面白いね、マネをしたと思われたくない出版社の意地だろう^^。

先週の読めそうで読めない漢字 二人の心を距(へだ)てる

今週の読めそうで読めない漢字  琴を(奏)でる