雪の舞う寒い日が続きますね、今年も遂に確定申告の時期が到来しました。3月15日まで一月半の長丁場ですが老骨に鞭打ち一所懸命頑張ろうと思って居ます。職員全員の協力を得て無事に終えることを切に願って居ます。

此の表題は生まれたての赤ちゃんが何気に呟いて居る言葉のようですがれっきとした日本語であり、55歳から始めて小説講座に通われて学ばれ処女作が史上最年長にして先日芥川賞に輝いた63歳若竹千佐子さん著書の題名です。変わった題名ですね^^。東北の人以外には日本語かどうかもわからない言葉ですが、実はこの言葉は宮沢賢治の詩「永訣の朝」の一節にあり、死の床に喘ぐ妹のトシが苦しい息の下で「おらも一緒に死ぬ」と労ってくれた兄賢治に対し「おらおらでひとりいぐも(私は、私だけ独りで逝きます)」と大勢の家族が浄土真宗の中で唯一賢治と同じ法華経の信者であるが故にその教義を護って荒い息の中で兄の言葉を振り切り吐いた悲しい言葉です。新聞の書評を読んで題名を理解できない儘購入した本でしたが注文した翌日に芥川賞受賞が発表され私はその偶然に驚嘆しました。注文が一日遅かったら到着が1週間は待たされたことでしょう^^。此の本は出だしから難解な東北弁が連続し、意味不明な箇所が多く果たして此れが読み終えるのかと途惑いましたが途中から標準語が出てきて安堵しました^^。愛された夫に急死され更には産んだ子ども達二人も結婚して寄り付かぬようになった老女の一人暮らしの哀切が刻まれた小説で東北弁と標準語が混じり合って筆者独特の世界を醸し出して居ましたが、ユーモアも随所に含み涙とともに楽しく読了でき、方言っていいだべ、なんて思いました^^。文中強烈に印象に残った言葉がありましたよ。それは今は亡き夫からプロポーズの言葉である一言『決めっぺ』でした。実際に作者自身の体験を書かれたものだと確信しましたが、東北弁ならではの簡潔極まる至言です。他の地方ならならこうは短くできません。題名の「おらおらでひとりいぐも」は宮沢賢治が妹トシから死を前にして聞かされた言葉ですが筆者には心筋梗塞の発作で語りかける間もなく逝った夫から投げ掛けられた言葉だと思い込みたくて付けられたものかと察しました。豊穣な読後感に包まれたとても良い作品でしたよ。芥川賞の選者が、山田詠美、小川洋子、川上弘美と珍しく一癖も二癖もあるリケジョだったからこそ「おらおらでひとりいぐも」が発掘されたものと思いました。前年駄作の極みである「コンビニ人間」を芥川賞に選んだ大チョンボを取り返し余りあるものがありました。芥川賞受賞者は肩に力が入って二作目が出ない人が多いのですがこの方はどうなんでしょうか。この作品に持ち玉をすべて使い切った感じにお見受けしましたが…(;;)。

あの野中広務さんが亡くなりました。小渕総理急死の後総理大臣確実と言われながら、同和出身であるばかりに右翼派の策謀に潰されて引退を余儀なくされましたが、此の人は立派な政治家でした。総理になって居たら今の日本はもう少しマシなな国になって居たことに違いありません。

私は此れまでずっとアナログ人間でした。だから仮想通貨電子マネーなど何も持ってなくて良かった^^、

知っておきたい生活の知恵

カップ麺や加工食品の原材料表示に「アミノサン等」とあります。此れはMSG(グルタミン酸ナトリューム)で毒性です。消費者に分かり難く表示しています。無添加を選びましょうね。

先週の読めそうで読めない字   寒風に膚(はだえ)粟立つ

今週の読めそうで読めない字   年寄りに(新湯)は毒