秋も愈々深まり畑の大根も太くなって食べ頃を迎えて居る、それはそれで良いんだが先月よく遊びに来ていた紋白蝶の卵が何時の間にか孵ったらしく青虫となって葉っぱを食害している(;;)、栄養価の高い葉っぱだから煮て食べて居るが、虫の小さい奴は分からずその儘口に入っているようで、皆に嫌がられ職員にも「大根の下の方だけ頂きます」となどと涼しい顔で言われる始末、仕方なく誰にも遣らず(遣れず?)私一人のおかずとなって居る。
写真の何処に青虫が居るか判じ物だ^^。擬態で同色化しているため沢山居るのだが捕獲に1匹約1分を要する、此奴は普通葉っぱの葉脈に沿って引っ付いて居るため10cm近くまで目を凝らせて焦点が合わせないと眺めているだけでは先ず発見できない。天敵に見付からぬように先祖からのDNAなんだろうな^^。
毎日畑を覗くと同じくらい捉まるから恐らく青虫は1000匹以上居るようで日に日に葉っぱを食べて大きくなり私の目に留まるのだ、お百姓さんが農薬を使用する気持ちが分からぬでもないが、青虫だって一所懸命生きているのだから、ま、いいか、捕まえた青虫は池の金魚の蛋白源として歓迎されて居る。コンコンと合図をすると金魚が寄って来るから青虫を投げるとパクッでなくバシャと食べる音が気持ち良い^^。うちの池は金魚が死んだら池の隅に居るウナギが此奴を食べると謂う自然界の輪廻に則って居る。ウナギは大きくなると私が食べるシナリオなのだが何時も捉まえる時期を逸し、ウナギは産卵のため深夜庭を通って海を求め近くの溝に這いだし通り掛かりの人に「ウナギが居った!」と勇んで捕まえて持ち帰られる話が近所から流れてくるが、それはうちのウナギだとも言われず毎回悔しい思いをしている(;;)。稚魚から10年以上も育てたのに…(>_<)。
私は誉田哲也の「武士道エイティーン」などスポーツもの青春小説が好きでよく読んでいる。ひとつのことに賭ける集中力が、スポーツとは言えないが囲碁に賭けた自らの青春時代と重なるからだろう、此の小説は剣道ものだがよく「残身」と謂う言葉が出てくる、聞いたことのない言葉だけどメチャ格好良い言葉だ^^、文章の前後から意味は相手に打ち込んだ後の姿勢を謂うような気がするがはっきりしないので辞書を引いて見た。先ず手許の漢検辞書だったが此の熟語はなかった、次に新潮国語辞典を引いたが矢張りなく、広辞苑まで引いたがなかったのだ。仕方なくネット検索に頼ったら「残身」は「残心」のことだそうだ、其処で再び広辞苑に戻って「残心」を引いたら、その意味は①「心残り」の次の②で剣道の「撃突した後、敵の反撃に備える心の構え」とある。残身はきっと「打った後の躰の構えなんだ」、元の姿に戻ることだよね、剣道の場合は此の残身も点数評価されるそうだ、サムライ映画や歌舞伎ならバッサリ斬った後斬り下ろした儘の姿勢で見得を切るのに剣道の試合を見ていると打ってはサッと元の姿に戻るので打ったのか当たったのかまるで分からず審判の旗を見て漸く一本入ったのに気付くよね。審判は各コーナーに三人居るが一人しか旗を揚げないときも少なくない。後の二人には当たったことが見えてないんだ。そうか!竹刀を相手に当てては元の姿に戻って居るんだな。究極「残身」を目指せば打たずに当てることに専念することに気付かされる。そうすれば相手に体を躱(かわ)されてもつんのめるような無様(ぶざま)な姿を晒さずに元の体に戻れるよね、「型」を重んじるとても良い言葉だった^^。囲碁にも「そんな品のない手は打てない」とか、「そんな手を打つてまで勝つのは恥ずかしい」などと謂うことがあり、勝敗より石の姿を重んじる傾向が強いが、武道だって同じなんだな。
今月の初め文化の日の夕方TVを付けたらNHKで偶然第62回全国剣道選手権の中継だった。各選手の「残身」に見とれていたら優勝したのは童顔の学生だ、それも43年振りだとか…^^。大学生竹ノ内選手(21歳)が並み居る強豪の警察官を薙ぎ倒して優勝したんだ、警察庁の剣道担当警視正も真っ青だろうね(^^)、地方に更迭されるんじゃないかしら?43年振りには愕いたが彼の学校は国士舘でも日体大でもなくあの筑波大学だったんだ。二度ビックリだ^^、この学校はどちらか謂えば運動より理系の勉強型の学校だ、凄いよね、矢張り竹ノ内選手は警察官になるんだろうか?きっと警察庁が就職内定先の企業や研究所に「分かってるやろな」と衣の袖の鎧をちらつかせて手を引かせ強引に引き抜くんだろうな^^。一般の会社に入社されて又優勝されたら武術の警察庁の面目がまるで立たないモンね^^。
先週16日の女子ゴルフ伊藤園レディースで今月末30歳を控えた無名の前田陽子選手が初優勝を飾り賞金1800万円に来年1年間の出場資格を獲得した^^。何でも今年の冬まで生活のためダンボール工場で8年間時給750円9時から4時までヘルメットを被って働き、仕事の後にゴルフの練習をされたそうだから将にシンデレラガール(おばさん?)だ。二日目は3位タイだったが何故か日経毎日新聞共に彼女一人の大きな写真入りだった、上位二人が何れも韓国人でなく日本人だったので訝しく思ったけど「時給750円」のインパクトが予想外に強く各社記者の涙腺を誘い写真掲載を決意させたんだろうね。日経は写真の上段に「29歳前田、初のV戦線へ」下段に「バイト兼業脱し夢を満喫」と大文字の見出しだったよ^^。プロを目指し挫折する者が多い中を苦節耐えて11年の苦労はしっかりと浪花節の世界だから何処の記者さんもウルウルだったんだろうね、初めて優勝争いに参加した選手は誰もがプレッシャーに押し潰され躰が動かず遠く圏外に落ちて行くものだが、愕いたことに彼女は最終日の18ホールフェアウェーを一度も外さず全てパーオンする横綱相撲だったから凄かった、きっとダンボールの神様が付いて居たんだろうな^^、月曜日はもう一回大きな写真が出されたから本当に良かった^^。750円効果は絶大だったね^^。ダンボール工場の人達も喜んで居るだろうが、自分達の低賃金が暴露されて複雑な心境かも?
高倉健が逝った。昭和を代表する一人が消えたね、彼は私が学生の頃青春映画でデビューした。足が長くてメチャ格好いい学生姿の彼はとても爽やかだった。その後彼の人気の原動力となった任侠映画より良く憶えている。相手役は「バンビ」こと中原ひとみだったかな^^。
安倍さんの唐突な解散に国民全員が戸惑っている、消費税の値上げの恐怖が先送りされた安堵の気持ちに付け込んでの総選挙だろうが些か卑怯だね、莫大な選挙費用が我々国民の借金を増やす負担を思えば、解散総選挙の決断など一国一城の主として容易にすべきでないと思う。解散するなら消費税の増税を取り止めてからすべきがものの道理と謂うものだ。年末を迎えて不況の風は益々強く我々底辺の衆生がどんなに苦しい生活を強いられて居るのか大企業や公務員や政治家達には分からんだろう (>_<)。幸福の黄色いハンカチの日は手の届かない遠くに行ってしまったようだね(;;)。
先週の仮名付けの答え
着物の領(えり) 領(うなじ)を垂れる 国を領(おさ)める
今週の仮名付けの問題
清く(廉)い心 泥棒の(廉)で捕まった 思ったより(廉)かった