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豊田正子の「綴方教室」

あじさい

5月半ばなのに新緑なんかとっくに通り越して初夏に近い毎日だ。五月のシンボル躑躅(つつじ)の花などとっくに枯れかかって風情がないね、何時もより一月早く紫陽花が咲き出して居るから今年も随分暑くなるんだろうな(;;)。
先週愚娘から妻に送られた母の日の贈り物は定番のカーネーションでなく紫陽花の鉢植えだった。とても綺麗な色だから花が終わったら露地植えにしたいと妻が言いだしたが妻にその趣味がないから結局私が手入れすることになりそうだ(;;)。

綴方教室

先月15日、日経夕刊の「文学周遊」にて豊田正子著「綴方教室」が紹介されたのを読みメチャ懐かしかった^^。戦争前のいろんなことが思い出され昭和59年の復刻版をアマゾンで購入した。確か小学生の後半に読んだ本だが、あまりに昔なので内容は殆ど記憶に残って居ない、全く新しい本を読む感触だった。豊田さんは私より一回り位上の方で、私が生まれる少し前の昭和の初期から日本中を掩っていた大恐慌が全国に未曾有の失業者を溢れさせた頃小学生であって、貧しさに翻弄されながらも東京下町のブリキ工の父を持つ一家の生活を長女である彼女が幼い頃から丹念に緻密に書き綴り、鈴木三重吉の童話雑誌「赤い鳥」の懸賞に当選し、更に昭和10年代になり全国的にベストセラーになった作文集だ。
此の本の読後感だが、幼い少女なのに今ならプライバシーとされる生活のごく細かい襞(ひだ)まで時系列で細部にわたって克明に記録し、ありの儘を飾らず立体的に筆にされているのに殆(ほとほと)感心した。彼女は貧乏だった境遇にもめげずに空腹にも耐えていじけずに、一所懸命その日その日を生きている様が私の少年時代を思い出させ涙を誘う。恐らく彼女は子どものときから抜群に聡明で抜群に記憶力の強い方だったんだろうと思った。
彼女はブリキ職人である酒好きの父親と勝ち気でしっかり者だが亭主の失業を不満として亭主の友人と不貞を働く母親の間で悩みながらも弟達の世話をし、小学校在学中は放課後夜の9時まで縫製工場で働き、卒業後も女工を継続して家計を助け乍ら寸暇を縫って作文を書かれた苦労は、我々戦中派の人間をもってしても想像を絶するものがある。余程書くことが好きだったか或いは書くことで苦しい生活(なりわい)への鬱憤を晴らして居られたのではないか。彼女は学校卒業後芸者に売られる筈だったが写真を送ったら器量が足りぬと断られ(彼女は健康そうでとても良い顔なのだが当時の美人は竹久夢二描く瓜実顔の不健康派が主流だったのかも知れぬ)ずっと赤貧の生活を送っていたことは女工の給与が一日遅れたためその夜食べる米がなく、蒸したさつまいも1本を姉弟3人で分けて食べ空腹を凌いだことなどが書かれて居るから、貧乏の度合いなんかも私の育った昭和二桁代とは桁外れに違って酷かったんだろう。

豊田正子_

手に入れた「綴方教室」の表紙を捲ると「豊田正子」と署名があったことが今日の話題です。本物かどうか確かめたくてネットなどで本人の原稿をみるとどうやら直筆と思えるのだが、署名の個所がなくてはっきりせず、考えた末出版社である「木鶏社」に電話してサイン本入手の経緯を話したら、「担当者に替わります」と言われ年輩の女性の方が出て来られ彼女から字の特長など教えて頂き筆体など話したら、どうやら直筆らしいので鑑定して頂くため「写メで送ります」などと話してたら、先方から「手許に署名入りの原稿があるのでコピーをお送りしますが…」と言われ喜んで申し出に応じた。先週届いた原稿を見ると紛いもなく同じ字だった^^。私の手に入れた本は彼女が知人に送ったものか或いはサイン会で書かれたものだったんだろう。
豊田さんは4年前に88歳で亡くなられたが、送って頂いた原稿のコピーは30年前に書かれたものだ、その原稿中に木鶏社の編集者伊藤紀子さんが登場する、その編集者が私からの電話を受けられた方であることは同封のお手紙に記されて居る通りだから偶然だ。見知らぬ者からの厚かましい電話でもちゃんと受け答えして頂けたのは豊田さんが亡くなられた今でも彼女が豊田正子の「編集者」をされて居た証(あかし)なんだなと感激した。紀子さんだからひょっとしたら私より5歳年下の昭和15年生まれではあるまいか、(違っていたら伊藤さんゴメンm(_ _)m。)この年は紀元2千6百年で全国的に「紀子ブーム」だったことは私が若い頃ミシンのセールスをしていた折、顧客となりそうな若い女性を捜すために知人に貸して頂いたY高校の昭和33年卒業生名簿が「紀子」だらけだったことでよく憶えている^^。あの住所入りの名簿は訪問販売に絶大な効果を発揮したから、個人情報が秘匿された昨今ベネッセの顧客情報が莫大な額で売買されたことは容易に想像できるね。

話はさておき、豊田さんの原稿を読んで居て旧字体と常用漢字が混在しているのに時代の移り変わりを痛感した、昭和二桁の私がそうだから、大正生まれの方は20数年間慣れ親しんだ旧字体から戦後遽しく常用漢字への変更を余儀なくされたことに理不尽な思いが強く容易に常用漢字に馴染まれなかったと思うから編集者の校正も大変だったろうな。
私は幼い頃の郷愁に深く浸るため「粘土のお面」「おゆき」など豊田さんの作品を数冊購入して読んで見た。貴重本の「芽ばえ」も定価の12倍強で手に入れた^^。本は重いけど字が大きいので年寄りにはラクだ^^。「粘土のお面」は豊田さんが成長した10代後半の作品だから「綴方教室」より出色の出来だ。中でも短編の「大晦日」は此の夜一文無しのため年越しの金を借りに除夜の鐘の前に文盲の母親の口述を学校の読方帳を千切って書かされ、仕事先のお宅に行き20円(今の10万円位)借りに行かされる下りは圧巻だ。手紙の出だしが「はいけ、みなさまおかわりありませんか」なんて、何でこの子がこんなことまで…と悲しくて涙がとまらず困った、「はいけ」は勿論「拝啓」のことだが、字を耳から覚えた文盲の母親は勿論当時小学2年生の彼女には書けない字だ、「おとうさんが怪我をして働けなくなった」とウソを吐いて少女にお金を借りさせようと企むお母さんも強(したた)かだったな。だけど2年生の女の子に借金の手紙を書かせて独りで借りに行かすなど、如何に相手の憐憫を誘う手段か知らぬが今なら考えられないことだ、凄い母親だね、イヤイヤ書かされた手紙を持って知らぬ家にお金を借りに訪ねて行く2年生の女の子など今時居ないよな、彼女は生活のためには母親に服従する覚悟を決めて居たんだ(゚ロ゚)。と言うより当時は親の命令に服従することが当たり前で、今の子ども達が過保護に過ぎてあまりにも親の役に立たな過ぎるんだろう、そうだ、思い出した!私の幼い頃は学校から帰ると水汲みやら風呂焚きやら弟を負ぶってのお使いなどあらゆる家の用事をさせられたが、親にご飯を食べさせて貰ってるので当然だと思って居た。勉強したくても戦時中は紙がなかったから、今の子どものように「勉強せー」なんて言われたことがなくて良かったな^^。そのため大学受験でメチャ苦労したけど…(;;)。

苦労して入った大学も入学後は囲碁に没頭して学業に身が入らず、挙げ句当時は何より恐れていた卒業試験の単位が足らずに留年しそうになった悪夢を未だ80歳になっても見て夜中に冷や汗と共に飛び起きることが再々だ。留年が決まれば父に「この穀潰しめ…」と家から叩き出される恐怖心からだ、昔の親は絶対権力者だったがそれは「長幼の序」として当然だったのだ。幸いにも留年せず卒業できたが留年して居たら私の人生は大きく変わって居たに違いないと思う。親は怖かった!
それに引き換え「ご飯全部食べたらゲーム買って上げるからね」などと子どもの我が儘に追従(ついしょう)する情けない親が減らない今の我が国には最早未来はないんだろうな(>_<)。

今夜のニュースは大阪市の住民投票一色だろうな、橋下さんの詭弁に乗せられる大阪人ではないと思うけど…、

先週の書けないけど読みたい漢字
遽(あわただ)しい朝のひととき

今週の書けないけど読みたい漢字
雨が(歇)む

「親鸞」が読めない若者

鯉のぼり

最近は子どもの節句になっても鯉のぼりなど見掛けることが久しく寂しいな…、など思っていたが先週5日の早朝翡翠(かわせみ)の訪れる福田川の川縁(べり)を散策して居たら大町公園付近にあった、あった^^、百個ではきかぬ無数の鯉のぼりに願い事短冊などが川べりの対岸まで10数本の縄を渡して吊してあった。前の日に仕上げられたんだろう^^。洗濯物じゃ無かったんだ^^。風が吹かなかったのが残念だったがそれにしても両岸渡しの工夫には相当な労力が必要だったに違いない。福田川の鯉もビックリしたろうね。
♪屋根より低い鯉のぼり♬ だったな^^。

キリギリス

ジャーン、今年もうちの庭にキリギリスが多数誕生した。叢(くさむら)をピョンピョン跳び刎ねている、50匹以上は居るようだ、悪い目を凝らし乍ら何とか近寄り撮影に成功した^^。もう生まれて半月以上経っている様子、何を食べて居るのかしら?カラス豌豆の近くに沢山居るから豌豆でもたべているのかな?でも此奴は雑食性なので共食いが心配だ(;;)。

長い連休が終わってうちの前は何時ものように何時もの人の通勤路に戻った。この道は土地勘のない人には分かり難いし曲がりくねった路(うちを訪ねてくる人で間違わずにちゃんと来れた人が居ない)だが、対向車が躱(かわ)し難いために車が少ない処を好んで誰もが通勤路に利用されているようだ。几帳面に毎日1分と違わず通られる方が結構多いのは庭先に居ると跫音のリズムで大体その人の見当が付く、7時20分決まってピンヒールで全速力のお嬢さんも居る^^。転けたらどうするんダロ(>_<)、煙草を吸いながらの人は減ったがそれでも早朝6時台の10人に一人は煙草族だ、うちから駅まで7分あるから道端か側溝にポイだろうな、年配者も結構多いから肺癌が怖くても今更止められないんだろう。私は44歳で止めることができたのは好運だった^^。 或る雑誌に五木寛之さんがエッセイを書かれて居た。彼が「親鸞」を新聞連載した折、是非題名に振り仮名を付けて欲しいと頼んで新聞社の編集者に怪訝な顔をされたそうだ。仕方なく新聞連載の「親鸞」には大きな「しんらん」のルビが書き添えられることになったが、五木さんにはご自身で苦い思い出があり、書店で親鸞の「歎異抄」の帯に若いカップルが「これなんて読むの?」「おやどりだろ?」と話すのを聞いていてガッカリしながらも最近の若者の国語力の低さから「親鸞」に仮名付けの必要性を感じられたそうだ(;;)。「親鸞」の「鸞」は鳳凰の一種で神鳥の名だが誰も識らず書けない字で「親鸞」以外に使われて居るのを見たことがない。だから「親鸞」って読めるけど書けない字だと思っていたが、最近の若者の教養が低下しこの言葉も読めなくなったようだ(;;)。「歎異抄」など読まないのかな?「善人なおもて、往生をとぐ、況んや、悪人をや…」など万人が周知している言葉だと思っていたがそうじゃなかったんだね。五木寛之がルビを振りたくなる気持ちがよく分かった。

先月だったか将棋の話題に触れた。私は将棋は指せないし銀が横に行けぬこと位をやっと知って居る程度の超初心者だ。でも勝負の呼吸だけは心得て居るつもりで新聞二紙の将棋の観戦記は全て読んでいる。概して観戦記者はアドバイザーであるプロ棋士の着手への読みをその儘筆にするので棋力のある方には面白くても私のような超初心者にはチンプンカンプンだ。その点プロ棋士自身が観戦記を書かれる場合は、当然乍ら余り着手に拘らずに対局者の心理描写などを主として筆にされ読み物になっているから気持ち良く勝負の場の雰囲気に浸れる。特に島朗9段が観戦記を書かれる場合はプロ跣足(はだし)の筆達者だから、対局場の臨場感にどんどん引き込まれてしまう。私のように将棋を知らなくても観戦記を読んでいる者が居るんだから新聞社も一度将棋を知らない色んなエッセイストに観戦記を書かせたらどうかなと思う。阿川佐和子さんなんかどうだろうか。

詰将棋

その阿川佐和子さんだが先日週間文春で羽生名人と対談されたのを読んで居たら二人の息がぴったりで面白くその上阿川さんが私と同じ位初心者なのが分かった^^。羽生さん曰く「相手が長考していたので対戦相手がその間に散髪に行った」など、阿川さんでないととても聴けない面白い話ばかりだった。阿川さんは最後に羽生名人に超初心者向けの詰将棋を2つ出題されて苦心の末やっと解けた。3手詰めと5手詰めだが、阿川さんが解けるならと私も頑張ったら解けた、詰将棋など解いたことがないし解けると思ってなかったから嬉しかったね^^。

来週の17日は大阪市で愈々住民投票だ。公明党が反対で創価学会が中立と良く分からない戦いだが、都構想を愁いて居る連中が決して少なくないことを橋下さんは忘れなさんなよ。都構想と言っても決して大阪都になるわけでなく大阪市内の区が直接大阪府北区や南区になるだけだが、現在の24区が5区に減らされるのは経費削減の行政改革なんだろうがそれなら行政のサービス低下は避けられないし、現在各区が使用中の施設をどうするのか区の減少に伴い廃止されると思うが大阪市民にしてみれば不安でならないと思う。先ず600億円の庁舎の財源を何処から調達するかだが、税金しかないよね?特区にしても西成区を抱えこむ新中央区は迷惑だし、貧乏区と金持区の差が激しく区民の受けるサービスが大きく違って来るから道一つ隔ててゴミの日が減ったりと不満の声が大きくなるのではなかろうか(;;)。将来の構想も曖昧模糊として居り、賢い市民は間違いなく反対票を入れるだろう、その実、橋下さんも将来の構図など何もできていないのと違うのかな?
特区になれば住所の変更に伴う登記不動産の書換や会社の本店所在地の変更登記などが必要になるが申請書を書いたり法務局の手続きが素人には煩わしいので司法書士会だけは大歓迎だろうね。わたし的には橋下さんの都構想は時期尚早であり、経済界の中心が東京主導で動いている以上大阪は百年経っても東京都になれないことを察するべきだと思う。

先月29日米議会での安倍総理の演説を受けて、米のハーバード大学等教授多数が旧日本軍の従軍慰安婦問題に触れ、過去の侵略の過ちの清算を求めて総理に対し4日声明を送付したと報じた、戦後70年に際して日本が世界の祝福を受けるには歴史解釈への謝罪が必要だそうだ、今更何を…?韓国にでも乗せられたか!
日本人は黙して誰も語らないが、終戦後我が国に上陸した低俗なアメリカ兵達が我が国の多くの子女に対して働いた無体な凌辱の数々を彼等が知らないとは言わせないぞ、女性の尊厳を奪い去ったのはお前達の同胞じゃないのか!金を貰って身体を委せたプロとは大違いだ!謝罪すべきは安倍総理ではなく従軍慰安婦を帯同せずに日本に来たお前達アメリカ兵ダロ(>_<)。「戦後日本の歩みは祝福に値する」だと?「祝福を受けるには歴史解釈が障碍になっている」だと?巫山戯るな!要するに日本が戦後GHQの横暴にも屈せず瓦礫の中から這い上がって今日を築き上げたことが妬ましくてならないんだろうな。そんなことより、原爆投下を一度位「ゴメンナサイ」と言ったらどうだ!

先週の書けないけど読みたい漢字
彼は身動(じろ)ぎもしなかった。

今週の書けないけど読みたい漢字
(遽)しい朝のひととき

大学院生が新竜王に!

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繁多な年末調整も昨日までに漸く済ませ、今朝はジョン・デンバーの「カントリーロード」なんか聴きながら、何故か僕の故郷って何処だろう?など考えたりしたりし乍ら今年最後のブログを発信します。毎週決まった更新はホームページ時代からだから何年になるんだろう、平成10年にはその頃事務所だった朝霧駅前のことを書いた記憶があり15年以上にはなるのかな、その間入院したこともあり日曜日には外出届けを出して帰宅して原稿を仕上げたりと休みなくしぶとく頑張ったから感無量だ。
写真はお馴染みのEさんが先週奥様共々に一日掛かりでJR大阪駅から大和路経由一筆書き乗車160円に挑戦された帰路琵琶湖湖北の山々(花の百名山の一つ)です。神々しく荘厳な自然の佇まいは人間が如何にちっぽけな存在であるかを諭(さと)されて心が引き締まるね。

今月初旬に阪大の大学院生糸谷哲朗さんが強豪の永世名人森内俊之竜王を破って将棋の新竜王となった。此の人は名人間違いなしと謂われ乍ら29歳で夭逝した村山聖9段と同じ広島将棋センター出身で17歳のとき奨励会三段リーグにて14勝4敗とトップでプロ入りしその翌年現役で大阪大学に入学した異色の人だ、将棋も囲碁もプロになるのは東大医学部に入るより難しいと謂われるが彼は将棋プロテストの際、翌年阪大合格の余力を充分に蓄えて居たのだから将に怪物だな、そうなんだ、彼はプロ入り後のデビュー戦で橋本崇載に勝つた際、橋本が「強すぎる、怪物だ!」と叫んだことから、ニックネームは「怪物くん」になった^^。現在大学院にて西洋哲学を学ぶが、緻密な計算の将棋と感性の哲学の両立は到底人間業と思えない、物凄い人が現れた。羽生四冠や渡辺明二冠もウカウカして居られないね^^。
将棋と謂えば囲碁だが囲碁界には彼のような両刀遣いは居ず、過去のタイトルホルダーは全て小卒又は中卒で、今最多タイトル保持者の井山名人本因坊も中学卒だから糸谷哲朗が如何に天賦の才を有しているか分かるね。「天は二物を与えず」の格言があるが例外だってあるんだね^^。凄いな、世界の糸谷だね。

もう一つの将棋ビッグニュースは戦後の将棋史上最年長のプロ入りを目指していた朝日アマ名人今泉健司さん41歳が今月8日プロ編入試験五番勝負第4局で石井健太郎四段に勝ち、シリーズ通算3勝1敗で念願のプロ入りを決めた^^。この人は14歳でプロ入りを目指しながら年齢制限により26歳で奨励会(唯一の将棋のプロ登竜門)の退会を余儀なくされ、以後アマチュア棋戦で幾度も優勝し、その勝者に与えられるプロ棋戦対局のチャンスを掴んで今回遂に対プロ棋戦10勝以上で且勝率6割五分以上の条件をクリアしてプロ編入試験の受験資格を獲得したものだが26年の歳月は長かったと思う、執念だったね、糸谷さんも凄いが26年間気持ちが折れなかった今泉さんはある意味もっと凄いと思う。それにしても将棋連盟のバリケードは余りにも堅牢だ。彼等の作戦は対プロ10勝以上で勝率6割5分以上なんて絶対に起こり得ないし、万一突破されても5番勝負で若手のバリバリの4段が負け越すなんて絶対に想定できない鉄格子作戦だったに違いない。受験料50万円も余り知られて居ないがちょっと蘞(えぐ)いよな、谷川将棋連盟会長は「アマチュアの気持ちがよく分かっている人だからアマの指導に力を注いでもらいた」と白々しいコメントだが、トーナメントプロにはなれないと見越した差別発言だ、今泉さんは一度も自分がアマチュアだなんて思ったことがないと思うよ。ドンドン勝ってA級入りし谷川会長をアッと言わせたら?

小学校1年生の少年が数検2級に合格したと先日新聞が報じた、過去になかった最年少記録だそうだ、2級は高校三年生のレベル以上だから大検の数学受験が免除されるとか…。この坊やは更に一級を目指すそうだが、近年学生の数学力が低下して40年前小学校で習った計算を今では高校生ですらできない時代だなんて野暮を言うのは止めておこう。
処で数学の上位級を目指すのなら是非文学書をたっぷりと読んで欲しいね^^。「数学の力を伸ばすには国語力が絶対に必要だ」とはベストセラー「国家の品格」の著者お茶の水大学教授藤原正彦の持論だぞ。
パンドラ

先週太宰治の「パンドラの匣(はこ)」を60年振りに読んだ、太宰治には珍しい青春小説だ^^。「パンドラの匣」はギリシャ神話に出てくる誰もが知って居る開けてはならない箱のことだが、普通に読む「パンドラの箱」じゃなかったんだ。調べてみたら「匣」は蓋の付いた小さい手箱で宝石などを入れる箱を言い、我々が普段使っている「箱」は単に物を入れる器であって特定の形を意味せず荷物を入れるものを総称しているのだった、宝石箱と言っても宝石匣なんて聞いたこともないが太宰治は明治生まれで私の親父世代だから漢字に拘ったんだね、他にも丸い竹製の箱を「筥」と書き、四角い竹製の箱が「筺」で、食糧や衣類を入れるそうだ、同じものでも長方形になると「篋」だからややこしいね。函館の「函」は手紙を入れる箱だって…、「ノアの方舟」なんてあるよね、この「方(はこ)」は四角形を表す意味だから正確には箱ではないが漢字を数えると気が遠くなりそうだ、でも明治時代の人達は此等の字を自在に書き分けていたんだ、偉いね、そして日本語って面白い^^、日本人は持ち運びに軽い竹を好んで用いてたんだな、だから「はこ」は殆どが「竹かんむり」なんだ、boxとかcaseが日本語で箱と訳されるが、隙間の方が多いこんなソフトな竹製の「筥」や「筺」は英語ではどう言うんだろうな。
話の序でだが皆さんは「パンドラの匣」に何が入って居るかご存じでしょうね?開けてはならないこの匣を開けてしまうと「病苦」「悲哀」「嫉妬」「貪欲」「猜疑」「陰険」「飢餓」「憎悪」などあらゆる不幸の虫が這い出てきて飛び回り人間達は永遠に不幸に悶えねばならなくなるが、その匣の隅にけし粒ほどの小さい光る石が残っていて、その石に幽かに「希望」と言う字が書かれているそうな…^^、神様が人間に何を言いたいのか皆さんは分かって居ますよね?人間ってどんな悲しいことに遭っても、どんなに苦しく辛いことがあっても何処かで明日への希望に縋って居る、だから人は生きて居れるんだ。

政府は26日来年度の税制改正の大枠を固め発表した。増やす方は伏せておいて子や孫への住宅取得資金贈与の非課税枠を15年から1500万円16年から3000万円にするとドーンと大きく発表した。これぞ金持ち減税の最たるものだ、今後多くの親は子や孫から「家を建てるから金を寄越せ」と迫られるが、子等の期待に応えられる者は僅少だ、多くは子等から「甲斐性なしの親父や爺や」と悪態を吐かれることだろう(;;)。政府も親子の中を裂くような無神経な法律など作るな!

昨夜大学生の孫が東京から帰省し、うちに立寄った。孫を出迎えた妻は相好を崩し、得も言われぬ菩薩のような優しい笑顔で幸せ一杯、私が何時も見ている笑顔とは全く異質なものだった。この歳になっても焼餅なのかな^^。

先週の仮名付けの答え
勉強が疎(おろ)そかになる 彼を疎(うと)ましく思う 人通りが疎(まば)らだ

今週の仮名付けの問題
向こうに(灯)が見える マッチで火を(灯)す (灯影)が揺れている

1年間仮名付け問題に苦労されたことでしょう。来春から「書けなくても読みたい漢字」にリニューアルしてスタートしたいと思っています、乞ご期待^^。
皆様どうか良いお年を…m(_ _)m。

「暖」って名前はどう読むの

バーベナ1

10月初旬に咲いたのでご紹介したバーベナが枯れ果てたと思っていたら、寒さにめげず復活して先週再び一輪咲いた^^、初夏以来今年3回目の開花だ、横に蕾が大きく枝を伸ばして居るが咲いてくれるんだろうか、4日間の雨と寒さで花も随分草臥れたようだ。上と下の写真で花が疲れてきたのがよく分かる、傍には鴉豌豆まで芽を出しているが此は明らかに春と間違えて出てきたようだ。どうする気だろう?

バーベナ2

衆議院議員選挙の喧噪が終わった先週月曜日何時もの散歩で垂水の駅前を通ったら、横断歩道の向こう側に最下位で落選した共産党の候補者が立って通勤する人達一人宛に無言で頭を下げていた。投票して貰ったのに当選に届かなかったお詫びの叩首だと思ったが、或いは比例で近畿地区民主と同数の4人も当選できたお礼かも知れぬ。通勤する人も疎らで薄暗く寒い早朝6時前だと謂うのに党を思う此の候補者は偉いな^^。改選前此の党は僅か8議席だったのに今回一挙に21議席もの躍進は驕れる自民に対するやり場のない国民の怒りだろうか。

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明治安田生命が今年生まれた子どもの名前ランキングベスト100人を発表した。今年個人年金保険の加入者約7000人からだから厳密には正確とは言えないが男子の一位は「蓮」で女子のトップが「凛」と「陽菜」が26人で同数だった、男の子「翔」の付く名が2位に転落したのは意外だったが、そろそろ此の字も殖えすぎて飽きられたのかもね、だが「蓮」だトップになった理由がよく分からない、スポーツ選手や芸能人で「蓮」って名が居たとも思えんが?
処で「凛」は旧字体であり現在一級の配当漢字は「凜」と旁の下が禾になっていて、どちらも人名漢字に登録されているが、「凜」は13人と10位に居るから実質的には同じ字だから女の子では断トツのトップだろう。禾も示も5画だが厳めしい示が多くなったんだろうね、「凛々しい」とか「凛とした」など我々日本人に求められる若者本来の姿だが、昨今女性上位が目覚ましく、昔は多かった「凛太郎」など今では名前負けするから男には「凜」は相応しくない名前となったのかな。
何故か女性の18位は「暖」だった。此の名ってどう読むんだろう?「だん」じゃないよね、いや矢張り「だん」かな?考えたけど分からない。でも名前の読みだけはどう読んでも国は文句を言わない規則だから誰もが考えつかない読みなんだろうね、究極「あたたか」だったりして…^^。(読み方の例、のどか)
「遙馬」なんて名も登場するが此も「凛」の類いで「遥」の旧字体だ、二点之繞(しんにょう)だし旁は缶になり干に「ノ」が付いているし、書き間違われやすい字だが名付けた親は其処まで考えて居ないんだろう。本人は書き慣れているが書かれた字を読まされる方は困るね、名前の字は難しければ値打ちがあると思う背伸びスタイルの風潮が世の中にはあるようだが子どもは迷惑だな。
名前に使って良い字は人名漢字に限られるが、此の字は常用漢字以外に1000字位あり結構読み難くとても書けそうにない字まで含まれている。人名漢字は漢字検定2級で「読み」が出題範囲だが、誰が考えたのか訝しい字も少なくない。例えば「鰯」は国字で音読みがないから「いわし」だけだがこんな名前は誰も付けないだろうが、こんな変な字を人名漢字に入れた奴は一体誰だ(>_<)。

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先日長野県の知人からお便りを頂戴した。見ると80円切手は全面しっかりと岡谷局の消印が捺されて居たが、真下に張られた2円切手には消印が届かず「神戸中央/消印」と上下に書かれて真ん中を線引きされたシャチハタより少し大きめの丸い消印が捺されて居た、遠方からだと垂水郵便局の前に神戸中央郵便局を経由して来るようだ、神戸の消印は切手右下4分の3が外にはみ出て居る昔風のものだったから消印は機械でなく人の手だと思った。今どき郵便番号の読み取りは機械だし消印も当然消印だと思ったが岡谷郵便局が機械で押捺するとき2円切手を見落としそれを到着局の神戸中央が発見して捺印を追加したのかな?なんて考えたが何か可笑しいよね、ダブルチェックは良いことだが明らかに省エネ時代に逆行して居る、郵便局が郵便物に触れるのは集配の人だけと違うのかなあ。スタンプを一回にしてコストを下げようと考える役人は居ないのか?
うちも当分は80円2円の併用が続くことになるが、当分は到着局の担当者が封書を寄り分けて2円切手の消印忘れを探すことになるのだろう、2円切手をもう一度使われる損と消印忘れの選担者の給与とどちらが多いか自明の理だ、郵便局株式会社もヤッパ役所なんだな^^。

亡くなったとは聞かないから老人ホームなどで優しくなられて居るんだな、と思っていた佐藤愛子さんが突如新作「晩鐘」を文藝春秋社から上梓され仰天した(゚ロ゚)。私より一廻り上の亥年で91歳だから将に不死鳥だ、愛子さんは44歳の折、夫の会社が倒産し2億円の借金を押しつけられ死にもの狂いで原稿を書いて凌がれた稀代の猛女だから生命力は普通の人の3倍はあるんだろう。昭和の初期に少年小説「嗚呼玉杯に花受けて」を発表し一躍有名になった佐藤紅緑の次女として生まれ、お兄さんは彼の有名な詩人で作家で作詞家のサトーハチローだから文才は血脈天下一品エッセイなど読んでいると心や躰のモヤモヤが消えてさっぱりし便秘など気持ちよく癒える^^。瀬戸内寂聴さんより一歳年下だが寂聴さんは2012年の著書が最終でこの2年お休みのようだ、きっと今回の「晩鐘」上梓を知って負けてなるものかと新作を発表されるだろうね。色好みの性格は正反対だが二人とも昭和の烈女だね。お二方とも私達昭和世代の希望の星だ。

先週の仮名付けの答え
直(ひた)向きに勉強する 直(じか)に交渉する  直(ちょく)葬

今週の仮名付けの問題
勉強が(疎か)になる 彼を(疎ましく)思う 人通りが(疎ら)だ

幸福の黄色いハンカチ

ランタナ (1)

年の瀬がそろそろと近づいて来た、一雨毎に寒さが募り冬が駆け足でやってくるようだ。大根畑の隣でランタナが満開です、この花は冬の寒いとき以外ずっと咲き続ける、昨秋垂水駅バス乗り場で咲いている奴を10cm程失敬してコップに差し、毎日水を替えて居たら10日で根を出し植え替えたものだ、たった1年でこうだから恐るべき繁殖力に愕いてしまう(゚ロ゚)。

ランタナ2

うちから少し南にある崖の下に溝の割れ目からうちと同じランタナが芽を出し頑張っている。夏に一度咲いたのが崖の上の住民に雑草抜きで駆除され上を刈られたがめげずに再び生えてきたから葉だけだ、もう一度冬に枯れるが此だけ枝が伸びれば春にはきっと花を付けるだろう^^、不屈の雑草魂だね。道路の割れ目からでも花を咲かす子鬼田平子(コオニタビラコ)とどっちが強いかな?ランタナは宿根草だし、綿毛を飛ばして蕃殖する子鬼田平子は1年草だから少し不利かも知れぬが、風で好きな処へ飛んで行けるから良い勝負だろう。

昨日何時もより早く目が覚め散歩に出掛けた。家を出たのは5時で外は真っ暗だった、最近朝が随分寒くなって来たが昨日は特別だった。散歩のコースはその日の気分で違うが、暗いときはできるだけ明るい道を選び商店街を通って垂水の駅前に出て川沿いを歩く40分だ。駅近くの商店街で24時間営業しているのはローソンとサンクスに和食の宮本むなし牛丼の松屋と吉野家だけだが、小雨の舞う早朝とあって客の姿は見当たらず、都心でない鄙びた街での終日営業は大変だ、「宮本むなし」は朝夕変わらずBGMにマントバーニー「魅惑の宵」や「南太平洋」、アルフレッドニューマン「慕情」などが流されている、聴いていると懐かしくて遠い青春時代の甘酸っぱい想い出を擽(くすぐ)られるが、きっとオーナーが私と同年配なんだろうね^^。
牛丼の松屋は客が1人も居ないときでも店員さんは厨房に立って居る、規則にされて居るのだろうが座って居たらいけないのかな?客に不遜な態度に見えるからだろうけど絶えず客の来るコンビニは仕方がないが、食事は時間が偏るから客も居ないのに立ちっ離しは辛いだろうと同情したよ。

トーホー

写真はスーパーのトーホーストア垂水駅前店だ、ジャスコ垂水店のまん前に面して居り、それはそれは小さい店で大きさはまるで象と蟻だが駅の直ぐ近くだし食品だけのトーホーは1階フロアであり、ジャスコの食品が地下のため帰宅を急ぐ客の時間差を利用して結構健闘している^^。開店は9時からだがそれ迄4時間近くあるのにこの時間にもう店が開いている、さっきゴミ収集の清掃車が帰って行き今日の商品の入荷が始まって居るんだ、広い商大筋の裏口から商品を直接搬入するジャスコ垂水店と違って小さいこの店は正面しか入口がないため客だけでなく商品のカートの出し入れも全て此処からされるが、入口に接する道が狭く一方通行のため商品配送の10トン車が入れず、大きい桃太郎便のトラックは50m離れた広い道に商大筋から100mをバックで入ってきて、其処からドライバーがコロの付いた5尺(1.5m)四方のカートを50m押して納品まで熟(こな)して居るが道程(みちのり)に幾らか下り勾配があり、ストッパーだけでブレーキがないので相当な背筋と腕力が要るだろうし、歩道を越えて店に入るための上り斜面がとてもきつそうだ、円安不景気の昨今燃料代の激増による経費削減でトラックの助手も廃止されて運転手さんもワッパ捌きだけの仕事でなくなり大変だろうね。
早番の従業員は5時半から三々五々入って行かれるが、その時間から開店まで納品された品を店頭に揃えるのに要する時間だと思う、誰もが寝ている時間に知らないとこではこんな息づいた仕事が行われて居るんだね、まるで白鳥の水掻きだな、販売のパートさんなんかより、配送陳列など裏方さんの仕事は遙かに重労働なんだと思ったものだ。この店は23時まで開いているが、それからでも片付けや廃棄物の処理などの残務仕事があるから実際にお店が暗くなるのはせいぜい4時間足らずなんだろうが、そうなるとお店の一寸した修理なんかも夜中仕事になりメチャ大変だろうね。「早起きは三文の徳」と謂うが、早起きして見ると普段見えない世の中の影の部分がよく見えて勉強になるよ^^。

先日何かの本を読んで居たら、(ひぐらし)の語源が書いてあって、蜩は「日暮れ惜しみ」から来た言葉だそうだ。又実際に蜩のことを「日暮れ惜しみ」と呼ぶ地方もあるとか…^^、夏の終わりに「カナカナカナ」と夕暮れに啼く蝉だが、暗くなると啼けなくなるので日の暮れを惜しんでいるんだって…、情緒があって味わいのある良い言葉だね^^。この蜩の字は今の人には正しく書けない字だ、旁(つくり)の周の中の縦棒が突き抜けているのにお気付きだろうか、昔使っていた旧字体は全て突き抜けて居たんだ。田舎の舎だって旧字体は「舍」と突き抜けて居たよね。準一級の問題で「鵠(まと)」など良く出されるが「告」のように縦棒を止めると×にされるからしっかり憶えて居る^^。そうそう、漢字と謂えば10月末に明石の明康殿で受けた漢字検定の結果が先週届き、辛うじて合格して居たが前回に3点及ばず前々回より10点も低い点数だった。最低目標である180点が採れないのは情けない(;;)、来春は20回目の検定になるがどうしたものだろう?

愈々選挙戦に突入したが気忙しい歳末に迷惑千万だ、私の住む兵庫三区では今春尖閣諸島に抗議上陸をした和田有一朗が県議を辞めて立候補したが自民党現職を何処まで追い詰めるのか興味津々だ。何せ市議選のとき駅立ちで1万票を獲得した垂水の星だもんな^^。

高倉健、菅原文太と任侠映画の星が相続いて永眠された。TV局も視聴率が見込めるため追悼番組に「網走番外地」や「仁義なき戦い」を放映したい処だろう、私も観たいと思うが昨今暴対法がメチャ厳しくてヤクザ映画は当局のお許しが全くでないそうな、誰かから聞いたが銀行で口座を開設しようとしたらお年寄りの女性でも窓口嬢から「暴力団関係者ではありません」と言う書類にサインをさせられると聞いて魂消た(;;)、暴力団排除は結構だが何か変な方に行き過ぎて堅気の人達には迷惑だよね。昔のヤクザは素人さんには絶対に手を出さなかった。仕方ないから「幸福の黄色いハンカチ」や「トラック野郎一番星」でも見ることにしよう。此等は何回見ても面白いよね、処でずっと気に懸かって居るのだが、50枚近いあの巨大な黄色いハンカチは強い針金のような金属でしっかりと固定されているのと違うかな、何度見ても風に戦(そよ)ぐ様子も垂れ下がる様子も全くないモンね。それにあの旗は到底女性1人でできるワザではないしレッカーを操れるプロの仕業でないのかな…、なんて野暮は言うまい^^。

先週の仮名付けの答え
包丁が鈍(なま)る  田舎の鈍(のろ)い電車  感覚が鈍(にぶ)る

今週の仮名付けの問題
彼は仕事に(熟)れている  よく(熟)れた果物  (熟々)身に沁みた

残 身

捜し物

秋も愈々深まり畑の大根も太くなって食べ頃を迎えて居る、それはそれで良いんだが先月よく遊びに来ていた紋白蝶の卵が何時の間にか孵ったらしく青虫となって葉っぱを食害している(;;)、栄養価の高い葉っぱだから煮て食べて居るが、虫の小さい奴は分からずその儘口に入っているようで、皆に嫌がられ職員にも「大根の下の方だけ頂きます」となどと涼しい顔で言われる始末、仕方なく誰にも遣らず(遣れず?)私一人のおかずとなって居る。

写真の何処に青虫が居るか判じ物だ^^。擬態で同色化しているため沢山居るのだが捕獲に1匹約1分を要する、此奴は普通葉っぱの葉脈に沿って引っ付いて居るため10cm近くまで目を凝らせて焦点が合わせないと眺めているだけでは先ず発見できない。天敵に見付からぬように先祖からのDNAなんだろうな^^。
青虫

毎日畑を覗くと同じくらい捉まるから恐らく青虫は1000匹以上居るようで日に日に葉っぱを食べて大きくなり私の目に留まるのだ、お百姓さんが農薬を使用する気持ちが分からぬでもないが、青虫だって一所懸命生きているのだから、ま、いいか、捕まえた青虫は池の金魚の蛋白源として歓迎されて居る。コンコンと合図をすると金魚が寄って来るから青虫を投げるとパクッでなくバシャと食べる音が気持ち良い^^。うちの池は金魚が死んだら池の隅に居るウナギが此奴を食べると謂う自然界の輪廻に則って居る。ウナギは大きくなると私が食べるシナリオなのだが何時も捉まえる時期を逸し、ウナギは産卵のため深夜庭を通って海を求め近くの溝に這いだし通り掛かりの人に「ウナギが居った!」と勇んで捕まえて持ち帰られる話が近所から流れてくるが、それはうちのウナギだとも言われず毎回悔しい思いをしている(;;)。稚魚から10年以上も育てたのに…(>_<)。

私は誉田哲也の「武士道エイティーン」などスポーツもの青春小説が好きでよく読んでいる。ひとつのことに賭ける集中力が、スポーツとは言えないが囲碁に賭けた自らの青春時代と重なるからだろう、此の小説は剣道ものだがよく「残身」と謂う言葉が出てくる、聞いたことのない言葉だけどメチャ格好良い言葉だ^^、文章の前後から意味は相手に打ち込んだ後の姿勢を謂うような気がするがはっきりしないので辞書を引いて見た。先ず手許の漢検辞書だったが此の熟語はなかった、次に新潮国語辞典を引いたが矢張りなく、広辞苑まで引いたがなかったのだ。仕方なくネット検索に頼ったら「残身」は「残心」のことだそうだ、其処で再び広辞苑に戻って「残心」を引いたら、その意味は①「心残り」の次の②で剣道の「撃突した後、敵の反撃に備える心の構え」とある。残身はきっと「打った後の躰の構えなんだ」、元の姿に戻ることだよね、剣道の場合は此の残身も点数評価されるそうだ、サムライ映画や歌舞伎ならバッサリ斬った後斬り下ろした儘の姿勢で見得を切るのに剣道の試合を見ていると打ってはサッと元の姿に戻るので打ったのか当たったのかまるで分からず審判の旗を見て漸く一本入ったのに気付くよね。審判は各コーナーに三人居るが一人しか旗を揚げないときも少なくない。後の二人には当たったことが見えてないんだ。そうか!竹刀を相手に当てては元の姿に戻って居るんだな。究極「残身」を目指せば打たずに当てることに専念することに気付かされる。そうすれば相手に体を躱(かわ)されてもつんのめるような無様(ぶざま)な姿を晒さずに元の体に戻れるよね、「型」を重んじるとても良い言葉だった^^。囲碁にも「そんな品のない手は打てない」とか、「そんな手を打つてまで勝つのは恥ずかしい」などと謂うことがあり、勝敗より石の姿を重んじる傾向が強いが、武道だって同じなんだな。

今月の初め文化の日の夕方TVを付けたらNHKで偶然第62回全国剣道選手権の中継だった。各選手の「残身」に見とれていたら優勝したのは童顔の学生だ、それも43年振りだとか…^^。大学生竹ノ内選手(21歳)が並み居る強豪の警察官を薙ぎ倒して優勝したんだ、警察庁の剣道担当警視正も真っ青だろうね(^^)、地方に更迭されるんじゃないかしら?43年振りには愕いたが彼の学校は国士舘でも日体大でもなくあの筑波大学だったんだ。二度ビックリだ^^、この学校はどちらか謂えば運動より理系の勉強型の学校だ、凄いよね、矢張り竹ノ内選手は警察官になるんだろうか?きっと警察庁が就職内定先の企業や研究所に「分かってるやろな」と衣の袖の鎧をちらつかせて手を引かせ強引に引き抜くんだろうな^^。一般の会社に入社されて又優勝されたら武術の警察庁の面目がまるで立たないモンね^^。

先週16日の女子ゴルフ伊藤園レディースで今月末30歳を控えた無名の前田陽子選手が初優勝を飾り賞金1800万円に来年1年間の出場資格を獲得した^^。何でも今年の冬まで生活のためダンボール工場で8年間時給750円9時から4時までヘルメットを被って働き、仕事の後にゴルフの練習をされたそうだから将にシンデレラガール(おばさん?)だ。二日目は3位タイだったが何故か日経毎日新聞共に彼女一人の大きな写真入りだった、上位二人が何れも韓国人でなく日本人だったので訝しく思ったけど「時給750円」のインパクトが予想外に強く各社記者の涙腺を誘い写真掲載を決意させたんだろうね。日経は写真の上段に「29歳前田、初のV戦線へ」下段に「バイト兼業脱し夢を満喫」と大文字の見出しだったよ^^。プロを目指し挫折する者が多い中を苦節耐えて11年の苦労はしっかりと浪花節の世界だから何処の記者さんもウルウルだったんだろうね、初めて優勝争いに参加した選手は誰もがプレッシャーに押し潰され躰が動かず遠く圏外に落ちて行くものだが、愕いたことに彼女は最終日の18ホールフェアウェーを一度も外さず全てパーオンする横綱相撲だったから凄かった、きっとダンボールの神様が付いて居たんだろうな^^、月曜日はもう一回大きな写真が出されたから本当に良かった^^。750円効果は絶大だったね^^。ダンボール工場の人達も喜んで居るだろうが、自分達の低賃金が暴露されて複雑な心境かも?

高倉健が逝った。昭和を代表する一人が消えたね、彼は私が学生の頃青春映画でデビューした。足が長くてメチャ格好いい学生姿の彼はとても爽やかだった。その後彼の人気の原動力となった任侠映画より良く憶えている。相手役は「バンビ」こと中原ひとみだったかな^^。

安倍さんの唐突な解散に国民全員が戸惑っている、消費税の値上げの恐怖が先送りされた安堵の気持ちに付け込んでの総選挙だろうが些か卑怯だね、莫大な選挙費用が我々国民の借金を増やす負担を思えば、解散総選挙の決断など一国一城の主として容易にすべきでないと思う。解散するなら消費税の増税を取り止めてからすべきがものの道理と謂うものだ。年末を迎えて不況の風は益々強く我々底辺の衆生がどんなに苦しい生活を強いられて居るのか大企業や公務員や政治家達には分からんだろう (>_<)。幸福の黄色いハンカチの日は手の届かない遠くに行ってしまったようだね(;;)。

先週の仮名付けの答え
着物の領(えり) 領(うなじ)を垂れる 国を領(おさ)める

今週の仮名付けの問題
清く(廉)い心 泥棒の(廉)で捕まった 思ったより(廉)かった

空腹で「寝むれず?」

水引草

今日の花は「みずひき」です。紅白に見える花序がお祝いの水引に似ているから此の名前が付いたのだと思う、15年前うちの女子職員が重いのに土山の自宅から満員電車の中を土ごと1株持参されたが、その後大きな葉っぱが庭中に浸蝕してお邪魔虫となり、駆除しても毎年彼方此方から出てきて今の時期だけ咲く珍しい変わった花だ、傍に咲く夏の名残である露草とのコントラストが鮮やかで美しいね^^。

寝むれない

先日NHKの「クローズアップ現代」を見ていたら愕くべきテロップが流れた。「空腹で眠れず」が「空腹で寝むれず」になっている (><)。意味も文字も送り仮名まで違って居るがNHKの賢者達は誰一人何も思わなかったのかなあ、国谷裕子さんだって気付かぬ筈がないと思ったが…(;;)、就寝する意の「眠る」と横になる意の「寝る」は少しだけ意味が違うし、「寝むる」という字がないことも小学生6年生で教わる。せめて平仮名だったら良かったのに…、この頃はNHKだからと信用できなくなったね、ダメになったのは朝日だけではなかったんだ(;;)。
何時もながら正しい日本語に拘ることばかりを書いてゴメンm(
_)m。一寸しつこかったかな。

京都大学野球部のエース田中英佑選手にプロ野球千葉ロッテから京大選手初のドラフト指名が掛かった^^。兵庫県下屈指の進学校である白陵高校で野球部に入部し夏の甲子園予選でこの学校に開闢以来の初勝利を齎(もたら)したのがこの田中選手であり、9人の部員を集めるのが難しい進学校の環境での快挙だった^^。現役で京大に入学し工学部で勉学の傍ら友人に誘われて野球部に入り、ノーコンだったが149kmのスピードが監督の目に留まり以後監督の指導で多彩な球筋を会得してみるみる上達して立命館を相手に21回無失点に抑え、更には関西学院大学を9奪三振で完封して、京大自身が持つ連敗記録を60で止めたことで彼の人生の転機となりその後成長し続けたんだ、4年間に京大の投手として最多勝の8勝も上げたからプロに目を付けられたんだね^^。何しろ打線の援護など全く期待できなかったから8勝は孤軍奮闘であり半分以上完封だったろうな。彼は投球の勢いで帽子が飛ぶので有名だった^^、文字通り「渾身」だったんだろうね。プロ入りは商社への内定を決めていた彼が下した新たな決意だが果たしてプロで活躍できるだろうか?彼のプロ入りは一般の人から見て軽挙妄動だと思われるだろうが、彼が商社を選んだとしたらプロ野球からの勧奨辞退は生涯悔いの残るものだったに違いないから私は彼の決断が正しかったと思う。
♪人生楽ありゃ苦もあるさ♬ 水戸黄門の唄じゃないが、人生たった一度だし生活安定の単調だけなんて何か虚しいモンね。
白陵高校も今後は文武両道校として飛躍すべく田中選手のピッチングフォームを銅像にして校門前に飾ったらどうだろうね。処でそうなると飛ばした帽子を何処に置くのか難しい、校門に引っ掛けてあったりして…^^。

女性閣僚のうち二人して躓いたが、退めさせる本命は松島法務大臣だったらしく小渕経産相はオマケだった。でも松島さんの団扇事件は微罪なのにキャバ嬢のようなケバケバしい言動が災いし、更に民主党から刑事告発されたことで結果的に裁判所が法務大臣を裁くことになったがそんな馬鹿なことができる訳もなく自民党関係者から見放されての更迭だったが自業自得だったね、元朝日新聞記者であったことも逆風だったよな、顔も朝鮮顔で品がなかったしね。
小渕さんも色々ボロが出ているが、箱入りお嬢さんには何も知らされて居ないことだったと思う、国家老がしっかりと答弁のシナリオを書いてやれば容易に切り抜けられたと思うが、その国家老が疾(やま)しいことをしてたのと違うのかな?

先週犯罪者の多い割りに何故か特権の多い在日コリアンを敵視する右翼団体「在特会(在日特権を許さない市民の会)」の桜井誠会長が「ヘイトスピーチ」の規制を巡って橋下徹大阪市長との面談がNHKニュースで報じられたが面白かったね^^。ガラが悪くて品のないまるでヤクザの喧嘩やったね、お互いの育ちの悪さがよく分かった。喧嘩を売ったのは実は橋下さんだったが、「あんたが言いだしたことやろ」から始まった桜井会長の言葉「一地方の首長如きが巫山戯たことを言うな!」とは喧嘩を買うために予め用意した言葉だったろうね。理は桜井誠にあった。桜井さんは橋下市長が同和出身者だから在日の味方と思ったんだろうな、警備関係者も止めないでどつき合いさせたらよかったよね、桜井会長は肥満型やからきっと橋下さんが勝ったと思うよ^^。でもどついたら傷害罪やし橋下さん困ったのと違うかな?桜井会長の言い分は充分に理解できたが、余りにも次元の低い互いの中傷発言には朝日新聞本社社長室で自刃された彼(か)の右翼の巨頭故野村秋介先生がきっと哭いて居られると思うよ(;;)。でもベンツに乗って生活保護を掠め、税金を払わないで従軍慰安婦の虚言を撒く朝鮮人や韓国人など大嫌いだから、私も「在特会」に入ろうかな?

今日の午後は本年2回目の漢字検定に行こうと思う。遂に足掛け10年目となるが会場の明石明康殿は前回椅子が高くて失敗したから今回はパソコン眼鏡も持参することにした、果たして合格点を確保できるかどうか死力を尽くして頑張ろうと思う、私にとって漢字検定受験は少し宛忍び寄ってくる認知症に対する戦いの宣戦布告なんだ。頑張るぞ!

先週の仮名付けの答え
妻と逸(はぐ)れる 話が逸(そ)れる

今週の仮名付けの問題
袖が(解)れる 靴紐を(解く) 心が(解)れる

帝国ホテルへ無料招待

甲子園球場

愈々9月も終わりを迎えた。そして今年も阪神タイガースはファンに期待されながら優勝できなかった、暑さは別にして長い夏も漸く終わりそうだね。処で甲子園にある武庫川女子大学の学生達がタブロイド紙「むこじょっこ.スポーツ」を発行し阪神電車の各駅で無料配布していると新聞に掲載された…^^、紙面中「甲子園に行こう」では「むこじょ」の学生200人が選んだ阪神タイガースの選手ランキングの「恋人にしたい」、「お父さんにしたい」トップスリーが発表され前者が藤波晋太郎で後者が新井良太だったそうだ、でも両部門共に二位は鳥谷敬選手だったから実質の一番人気は鳥谷だったろうね。
新開地のお得意先からヤクルト戦の指定席券を2枚頂いて居たので先日女子校ソフトボール部のホープである髙一の孫が観戦に友人と勇んで出掛けた、そのときにこのタイガース新聞を貰ってくるよう頼んだが無料のためか品切れでダメだった(;;)。お金を取ると何かと五月蠅い規則があって難しいのだろけど例え100円でもお金を取らないとあかんよね、タダだと有り難みがないからちゃんと読んで貰えず捨てられるモンね。尚、写真は孫が特別指定席から撮った甲子園球場です。「ええ席やったあ^^」と孫の声が弾んで居た^^。

近畿税理士会から先日封書が届いた、最近税理士証票の携帯などヤケに会則が五月蠅いから、又規則の追加でもあったのかと封を切ると、来月2日近畿税理士会発足50周年を記念して50年間会員であった者に対し、大阪帝国ホテルに招待され賞状を交付した上に無料で晩餐会が催されることになったとの招待状だった^^。確か今年の確定申告が税理士になって51回目と記憶しているから、私は近畿税理士会が誕生する以前から税理士をして居ることに気付いた。帝国ホテルなど生まれてから行ったことがないし、服装もモーニングはお得意先のお仲人を務めて以来だからカビが生えているだろうし、ぞろぞろと連なる役員の格式張って中身の乏しい挨拶や関係官庁からの祝辞など聞きたくもないし、フルコースのご馳走などは肩が凝り、素うどんとカレーライスを最高のご馳走と心得ている私の最も苦手とする処なので欠席することにしたが、税理士会も50周年にもなる大きな行事だったら招待者は夫婦同伴にすべきでないのかな、老妻なら喜んで同伴し私の分も食べてくれると思うんだが…^^。考えて見たら50年間に500万円以上会費を払っているから、少しでもモトを取り返すチャンスだったがそんなセコいことは言うまいぞ。然し50年もよくこの仕事が無事続けられたものだと考えると感慨が胸に迫る。
思えば大阪国税局査察部からお得意先の脱税幇助の疑いで多数の査察官に捜索令状を持って多勢押し掛けられたこともあったし、又お得意先の社長が車の中で排ガス自殺をして債権者から隠し財産の在処を知って居る筈だと大勢で迫られたこともあった、お得意先との関係が余りにも親密だったことを疑われたものだったのだろう(;;)。人生バラ色ばかりでなく鉛色の時代も多かったなあ。

推理作家白河三兎の講談社文庫を読んでいたら作品の中に胡散臭い意で「如何(いかが)わしい」と書いてあったから、此の人作家なのに何故こんな幼稚な当て字を使うのか文字に携わる人間なのにどうして?とその非常識さに呆れたが念のため辞書を引いたら此の熟語は正しかったんだ(゚ロ゚)、非常識だったのは私の方だった(;;)、易しい常用漢字だが、漢検のテストにこんな書き取りを出されたらお手上げだったな、でも漢検辞典には「如」の付く熟語として「如何わしい」はなかったから出題されないかも知れないね?エイトクでも変換できないからどうもこの熟語はどうも語源の由来がいかがわしいと思う。

来月発表されるノーベル文学賞は村上春樹で粗(ほぼ)決まりだそうだ^^。世界中で翻訳されて読まれているせいだろうが、彼の作品は平易で読み易そうであり乍ら登場する人物の性格が意外に晦渋なので私にはどうしても読みこなす力がない、でも翻訳者にはちゃんと理解できて居るのだろうし外国人の読者もそうなんだろうね、私独りバカみたいで悔しいな(;;)。

先週の日経夕刊「こころの玉手箱」はユーミンだった。私達と少し世代が違うが「バンバン」に提供した反戦フォーク「いちご白書をもう一度」は、所謂四畳半フォークと謂われ生活感が手垢に染まった「神田川」などと違って、60年安保を見知っている我々に勇気を与えて呉れたことが今も心に残っている。彼女が結婚して荒井由実から松任谷由美に変わったとき多くの人から名前が勿体ないと反対されたが、彼女にとって夫は他人(ひと)に言われるように髪結いの亭主なんかでなく彼女になくてはならない芸の師匠であり、仕事に於いても此までずっと二人三脚で頑張って来れたことを「こころの玉手箱」で縷々と告白された。自分の収入が多いからとの理由で亭主を小馬鹿にする女が多い中で、ユーミンって偉いね^^。

長田名倉小学校1年生の少女美玲ちゃんが無惨な遺体で見付かったのは本当に痛ましい事件だった。我々国民の生活が平和になってから変質者が多くなったのは何故だろうね、「衣食足りて礼節を知る」なんて格言はウソだったのかな?
名倉小学校は今日予定された運動会を取り止めたが、美玲ちゃんのお母さんからの涙の訴えで急遽撤回し、来月4日に開くことに決めたそうだ、恐らく学校側が美玲ちゃんの両親の心情を勝手に慮(おもんぱか)った単細胞な判断だったと思うがそれは大きな間違いで、美玲ちゃんのお母さんにしてみれば運動会を止められることはきっと指折り数えて楽しみにして居た児童やその家族から向けられるであろう怨憎の眼差しに耐えられなかったに相違ない、そんなことも分からぬノー天気な教育委員会には唯々呆れるね。運動会開催に際して先生と生徒に父兄全員が美玲ちゃんに黙祷を捧げ彼女の冥福を祈れば良かったのではないのか(>_<)。

先週の仮名付けの答え
仕事を中途で止(や)める 読み止(さ)しの文庫本

今週の仮名付けの問題
畳の(縁) (縁)の糸

「はなをかむ」と書ける?

今日は8か月振りの漢字検定だった。神戸市の会場である学園都市は遠いし、試験場が若し外大でなく流通大学だとバス停から徒歩の距離が長くて疲れるので今年は思い切って試験会場を明石市に移した。明康殿は始めて10年前に検定を受けに行った処だが、本業が結婚式場で会場内が暗くて問題が読み辛くそれきり行かなかった。然し最近腰の調子が悪く学園都市の教室では椅子は机と一体化して私の躰の自由にならず腰の位置の融通を考えて敢えて会場を変更したがこっちの方も結構座り難くて困った(;;)、従って当然検定の感触も余り良くなく先ず先ずだったろうか。

漢字検定に因んで今日の話題は不思議な漢字の話だ、先日懲りずに清張さんを読んで居たら、文中「(ハナ)を(カ)む」と書いた個所があった。勿論漢字で書いてあったが普通に考えれば(ハナ)は鼻だし「カム」は何故か書けない字だよね。漢字博士の孫に訊ねても流石に「はな」しか書けなかった(;;)
実は清張さんは「洟を擤む」と書いて居たんだ^^。字面が面白いナと思って辞典で調べたら、「鼻」とは顔の真ん中に聳えて匂いを嗅ぐものであり、其処から流れ出るものは鼻水で鼻でなく洟(ハナ)だったんだ。つまり「洟」は「はなみず」を意味する「ハナ」だ、尚「擤む」は偏も旁(つくり)も分かり易い字だが漢検辞典1級配当漢字6000字以外の字で2万字登載の漢和字典でないと見付からない、此の字の旁(つくり)は旧字体の鼻であり廾(にじゅうあし)の頭が上に出て居ない処に注意してね。語源を察するに昔は紙がとても貴重品だったから使えずに洟は手で擤んでいたんだろう。今でもお百姓さんは野良で片手でピッとやっているよね、その動作をその儘字にしたのが「擤む」なんだ、面白いね^^、鼻は匂いを嗅ぐ躰の一部の名称であって、洟は「はなみず」のことだなんて目からウロコだ^^。折角だからどちらも常用漢字にして小学生に教えたらどうだろうな、「鼻」は小学3年生の配当漢字だから同時に教えたらこの年頃の子ども達は好奇心のかたまりだから三つとも確実に憶えると思うよ。文科省も英語英語と国語教育に怠けていないで少しは賢く頭を使ったらどうなんだろうね!正しい英語を覚えるにはちゃんとした日本語ができなければダメだと言われるモンね。

グラビアアイドル出身で放送作家であるみんなの党の塩村あやか議員(35歳独身)が東京都議会で女性の晩婚化や晩産化について都の福祉行政の遅れを発言したことに対し、自民党議員数名の発した「結婚しろ」「子どもが産めんのか」のヤジをマスメディアが取り上げて問題化し、遂に石破幹事長が先週発言者が陳謝に名乗らなければ声紋鑑定までして犯人を特定すべきだと息巻いた。世論は全員が塩村議員の味方のようだが私は彼女の質問が自分自身のことを言っている訳ではなく正鵠を得たものだと思わない。自民党議員のヤジは至極当然で尤もであり、彼女の言い分を言い換えると謂わば自分の意思で大学に学ぶ努力を怠った者が現行の大学教育の制度にイチャモンを付けているが如きではないか、女性の晩婚化や晩産化への問題点は自がら経験し体験した苦しみから発せられるべき質問であって、安全地帯に居て生活が保証され外野に居る者に発言できる権利はない。何れ野次った議員は出頭すると思うが、国民の前で子ども達の福祉については「自らが結婚と出産を経験してから言って下さい、「又聞き」は語った人の偏見が混じるから都民に語るべき正確な情報とは思えません」と言い返してやったらどうなのかな?

先週の日経夕刊のコラム「こころの玉手箱」は演歌の水前寺清子(68歳)だった、1960年代「365歩のマーチ」や「いっぽんどっこの歌」など一世を風靡し演歌で明け暮れた時代で彼女は日本クラウンの所属だったが、1973年に同社から出たかぐや姫の「神田川」が大ヒットしたことで世間の風潮ががらりと変わり演歌が廃れフォークやニューミュージックが席捲し、レコード会社も軸足をそちらに移したため、彼女は一座を率いて日本中をどさ回りをする運命となり現在も続いて居るそうだ(;;)。その時代をとって代わった「かぐや姫」の南こうせつが矢張り同じ日経夕刊のコラム「こころの玉手箱」に登場されたことを昨年12月ブログ「神田川」でご紹介したのは皮肉な回り合わせだったが、お二方共に現在立派に現役を張って居られることは日経のコラムに登場されることで充分証明されるから偉いね^^。ファン層はまるで違うが芸能人として40年も50年も舞台で歌えるなんてどんな体力の持主なんだろうと呆れてしまう。半年先の公演まで切符が発売されて居るそうだが、風邪なんか引いたらどうするんだろうね、先日切符を完売しながら腸捻転で公演中止離日したポールマッカートニーだったが会場のキャンセル料と入場料の払戻でプロモーターは倒産したのと違うのかな?

先週17日斂葬の儀が行われた桂宮殿下の葬儀費用に政府は2億円を支出した。若い頃桂宮殿下は「皇位継承権のないお前なんか何で税金で食わせてやらんとあかんのか!」と、友人から嘲られたことで己が身分を甚く羞じて深く傷つき皇室を離脱されようとしたが果たせず、又費用の点を考慮して結婚もされなかったとか…(;;)、政府並びに宮内庁はせめて生前殿下を掩った深い心の傷を慮(おもんぱか)って簡易葬で済ませることができなかったものか…、

27年前に従軍慰安婦の存在を認めた河野洋平の談話は韓国のシナリオに基づいたものだったことが暴露された!この軽薄な亡国政治家にはとことん腹が立つ(>_<)、彼は嘗て息子の肝臓を移植されたが、そうまでして生き恥を末代まで晒したいのか!

先週の漢字挿入の答え
①川の流れを(塞)く ②風邪を引いて(咳)く ③二人の仲を(堰)く ④彼との時間に(急)く

今週の漢字挿入の問題
①梅雨が(ア)けた  ②暫く家を(ア)けて居た  ③この戸を(ア)けて下さい

「くわうえふ」って何や?

先日漢検から会員通信の新春号が届けられた。そうや、もう一月と四日したら本年第一回目の漢字検定なんや。此の通信には毎回数人1級合格者の手記が掲載されるが、今回は53回チャレンジして17年目で漸く1級に合格された方の手記が載っていた^^。高三と中三の子ども達に追い迫られて父親の矜持から懸命に努力されたそうだが17年間とは凄いね^^。執念だったね^^。羨ましいな(;;)。この方丙午(ひのえうま)だそうだからうちの愚娘と同年齢だ。20代後半からの挑戦だろうが働き盛り仕事の合間を見ての学習は大変だったと思う。挫折しそうなときもあったと思うが17年間挫けずに継続できたのは家族の支えが不可欠だったろうね。又ひたひたと背後に迫ってくる子ども達の跫音も発憤材料になったことだろう。僻んで居る訳ではないが私など家族は何も助けてくれなかったし、その上もう認知症に間近い私には最早叶わぬ夢となったが、それでも夢だけは持ち続けたいと今日も本を読んでは難読漢字に挑んでいる^^。

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先週の初め雨模様の日に玄関先に少しだけある「ゆきのした」が綻び始めた^^。この花が咲くと直ぐに紫陽花が咲き始めるから梅雨の前触れの花だろう、侘び寂び(わびさび)の好きな日本人向きで風情があって可憐な花だね。思わず目が細まるね。

戦後60年を経て日本語の発音が随分変わったことは常々実感して居たが、先日永井荷風の明治30年代作品「アメリカ物語」を読んでいたら彼の作品に多い文語体でなく口語体の文章だったが「くわうえふ」や「くわふ」こんなルビ付きの熟語に巡り会って愕いた^^。此の熟語はそれぞれ「黄葉」「寡婦」に対するものだった (゚ロ゚)。ラジオが「ラデイオ」だったりしていろんな熟語のルビから明治時代は日本語の発音も今とは随分違い、母音と子音の間に半母音が入った(キャkjaクワkwa)のような拗音が多く用いられて居たことから当時日本は未だ漢字音の影響を強く受けて居たことを知った。ルビから想像するに発音は限りなく「くわうえふ」に近く舌を上顎に付け口を丸めたり尖らしたりした「こうよう」であり現在の日本人には帰国子女でないと最早絶対に発音できない言葉ではなかったかと思う。
でも「紅葉」に対するルビは「こうえふ」だったから当時の日本語は現在の我々には梃子(てこ)に合わぬほど難しかったようだ(;;)。「ちようちよう」が「てふてふ」だったことは誰もが知ることだが、この言葉も舌を上顎に付けた後唇を窄めることを繰り返して「テヨウテヨウ」と言ってたようで今の発音とは大分違ったと思う。英語が小学校から必須になった昨今、日本人の発音が室町時代から明治時代まで外国語ッぽくてずっと発音に多く含まれていた「撥音」や「拗音」が少し宛廃れてきて「直音」になってきたことはとても皮肉だったね。
きっとあの時代は英語に近い語感で日本語が話されて居たことと想像されるから一字で四つの発音を持つ中国人が容易に英語を操ることがよく分かるね。だから日本人も明治時代のように何時までも漢字音を使っていれば英語が容易に流暢に喋れたに相違ないから返すがえすも残念だな(;;)。きっと標準語なるものが正しい日本語だなんて似非教育者が宣い、アイウエオカキクケコと日本人の言葉を直音に変えて行ったに違いない。今でも鄙びた東北の僻村に住む人達の話す言葉は英語の発音にとても近いと思うよ。

小学館発行週刊ビッグコミックスピリッツ」12日号に連載されている「美味しんぼ」が巷の話題になっている。漫画に登場する福島県双葉町の前町長語る鼻血の原因が放射能汚染によるもので、福島県の周辺全域に放射能汚染が行き渡っていることは漫画に書かれなくても万人が承知して居ることだが、臭い物には蓋をしたい狼少年の国は関係機関に圧力を掛けて「第五福竜丸の船員には鼻血が出なかった」とまで言いだして懸命に否定している。でも放射線汚染までは否定しないから何も言わぬ方が良かった。
「人の噂も75日」で放っておけば自然に鎮火するが、政府や福島県がムキになって反論することは逆効果であり、国民に改めて放射能汚染が福島県全体に浸透していることを認識させることになったから政府はアホやった。抗議を受けた小学館は19日発売号でも此の問題に追い打ちを掛けるそうだが、この週刊誌此の騒動で熟年の大人まで買いに行ったから売り切れ状態が続き政府は小学館の商魂に上手く利用されて居る。役者は小学館が二枚も三枚も上手のようだね^^。だけど悪いのは矢張り東京電力や!

女子プロゴルフ保険の窓口レディース決勝は二日目首位発進の十八歳のアマ柏原明日架が先日十五歳の高校生勝みなみに続いて今日優勝を狙ったが惜しくも失速し多くのゴルフファンを悔しがらせた。でもこんなに強いアマが続出すると女子プロも真っ青だね。
それにしてもスポンサーの「保険の窓口」って先日多額脱税で摘発されたが、此までは存在しなかった顧客来店型の保険代理店だ、高が保険の代理店だのにゴルフのスポンサーになりおまけに2億の脱税までするなんてそんなに儲かるの?お店を構えて人を雇ってのことだから我々加入者が如何に無駄なお金を沢山保険会社に払っているか分かるよな、それとも保険会社が競って報奨金を「保険の窓口」に多く払って自社の商品を売らせているのかな、やっぱ、全然損をしてるのは加入者じゃないの?

先週の仮名付けの答え
① 浸みる ② 浸る  ③浸かる 
① しみる ② ひたる ③ つかる でした、常用漢字でも送り仮名ひとつで結構難しいね

今週の難読漢字の問題
①間髪をいれず ② 綺羅星の如く (仮名付けより読み方の問題かな?)