飼い犬の散歩


街の佇まいはすっかり初夏となり、夕刻庭の草木への水遣りに忙しない毎日だ。水を遣るとそれまで炎天下にしょぼくれていた植物の中で特に「雪の下」が一段と元気を取り戻し生き生きとなるから、植物には自らの好む環境があるのだろう。この花は大文字草の仲間で初夏に咲くが洋式の庭園には余り馴染まず、和風の庭が相応しい、通常花と謂うものは全体が相似形になっているものだがこの花は花弁に大きいのと小さいのがある変わった花だ。ひょっとしたらチョキの形をした大きな花弁は紫陽花の花弁と思われている苞(ほう)かもしれない。一抱え位の石でも配せばこの花は水墨画のようになり、とても映えるのだが貧乏人の小生宅では其処だけ浮き上がってしまいまるで似合わないだろうな(;;)。

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水遣りなど庭でうろうろしていると、うちの事務所前を沢山の方が犬の散歩で朝な夕な通って行かれるが、最近大きな10kg以上もの犬の腹部をサポーターのようなもので吊って必死で通られる初老の婦人が居られる。どうやらこの犬は下半身の腰が半ば麻痺して躄(いざり)「差別用語でゴメン」に近くなっているらしく、見ていると鼻を地面に付けんばかりにして僅かに前足でアスファルトを掻き後足はやっと地面に付くか付かぬかの状態である。飼い主の方も10kgを片手に抱え上げて半身になっての散歩は荒行で見ていても必死の形相だし、ワンちゃんの方も前屈みにさせられて苦しくて堪らない様子だ。私は余りの受難の様(さま)を見兼ねて「ワンちゃんが嫌がっているようですが、どうされましたか?」と無礼にも庭から声を掛けると、「率爾ながら…」の一言もなく突然話かけられて眉を曇らせたご婦人が「こうして散歩に連れて行かないと、クークー泣いて夜も寝ないんです」と仰られ、歳は16歳になるとか…(;;)、ご夫婦が毎日交代で散歩させて居られるそうだが朝夕と言わず1日3回も4回もせがまれ断り切れずに重い腰を上げられるそうだが、犬の16歳は人の80歳に匹敵するから長寿もこうなると大変だ、飼い主も16年間我が子同様に慈しんで来ただけにこんな散歩の荒行も苦にならないのかと思ったが、体力勝負の散歩だから飼い主であるお二人の推定年齢からして足腰の疲労困憊を気遣ってしまう(;;)。ワンちゃんも腹部を持ち上げられた姿勢での散歩は苦しいに違いないが先祖から受け継がれて居る本能が苦しさより前足を動かして歩く方を選んで居るのだろう。もう先はそんなに永くないだろうが、此のワンちゃんに一度でもアスファルトでなく草原の軟らかい土を掻かせてみたいと私はふと考えた。
朝起きて表に出ると菊など植えて事務所前に並べているプランターの傍に決まって不心得者の置き土産がある。きっと夜間暗くて誰も見ていないので、持ち帰るのをサボられたに違いないが、もっと酷いのは、ビニールに包んだウンチがプランターに捨ててある。飼い主のモラルの問題だが、人の迷惑を考えない人が最近とても多くなった。こんな人に犬を飼う資格はない。
飼い犬に散歩は必要にして欠かせないし飼い主の義務だ。然し散歩は土の上や草原に限られると私は思っている。舗装された路を散歩させて愛犬が満足していると考えるのは飼い主のエゴであって真に犬を愛する人間とは言えないだろう。本当に犬好きの方は土の路や草原を犬が歩ける郊外に住まわれて、ご自身は遠距離通勤に甘んじて居られるのだ。アスファルトの道ではワンちゃんの毛が擦れ切れて可哀想だし、オシッコやウンチをして無意識に足でアスファルトを掻いている姿を見て私は身が詰まされる(;;)。
うちでも20年近く前まで雑種の柴犬などを飼っていたが、近くに河原や叢や野池がなくなって犬を飼うのを止めた。昔の犬は庭に放し飼いなどされて居て、絶えず穴を掘っては何かを隠すのを習性としていたものだ、今都会で飼われている犬達にもそんなDNAがきっと存在する筈だが、叶わぬ望みを犬自身はどう受け止めているのだろう。きっとDNAが無意識にストレスとなって溜まって行き究極のストレスが下半身麻痺の躄り犬に表現されるのではなかろうか。
何時だったか田辺聖子さんのエッセイに書かれていたが、よく挿絵を担当される佐藤真成画伯のお家のワンちゃんは散歩が大好きで連れて行って貰うと、嬉しがって転げ回って喜びを表現し、遂にはヒキツケを起こして悶絶するそうな…(^^)。こうまで喜ばれると飼い主も複雑な心境だが、ワンちゃんが如何に戸外を闊歩することを望んでいるかを如実に物語った話だ。
先月の末札幌市の路上などで近くに住む女性会社員が飼っているシェパードが、下校途中の中学1年の女子生徒や通報を受けて駆け付けた女性巡査ら計3人の手や足を相次いで噛んだそうで中学生は3週間の怪我だとか…(;;)、又先月初めに山梨県笛吹市の市道で、90歳の女性が知人と立ち話中に、近くに住む土佐犬に首をかまれて死亡されたが、此等の事件は何れも明らかにワンちゃんが運動不足でストレスが溜まっての凶行と見た。毎日きちんとワンちゃんの満足する散歩を土の上でさせて居ればこんなことにはならなかったと思う。
檀ふみさんのように家でおトイレを済ませてから散歩に行く躾けをされて居るワンちゃんや座敷犬以外の犬など街では飼うな!
中国のスパイが松下政経塾の塾生だったとか…(;;)、我が国の将来を背負う政経塾に中国スパイの存在した!などと今になって狼狽えているが、我が国防衛のセキュリティーの基礎が崩壊しているのではないだろうか!中国大使館の一等書記官など何を差し置いても入国以来徹底した尾行を含めた身辺調査せねばならぬものを十数口の銀行口座すら掴むこともできずに一体から公安の連中は何をして居たのか?ひょっとしたら彼等は何もせずに手を拱きじっと息を潜めて居て、彼が海外に逃亡したのを見計らって急に騒ぎ出したのではなかろうか。東京電力に懐柔されて原発再稼働絶対阻止を唱える革マル派の連中などを逮捕するのに夢中だったとは言わさぬぞ!警視庁公安部は先月31日この書記官を公正証書原本不実記載などで東京地検に書類送検し、「本件の捜査は終了した」とほざいて居る。中国日本大使館の連中があちらで嫌がらせをされぬように外務省から圧力でも掛かったとしか思えぬが、不甲斐ないぞ!真相は何処に存したのだろうか?
今頃大金と共に母国へ帰った書記官はきっと舌を出して笑っていることだろう。長渕剛ではないが「♫ちゃんころのトンボよ何処へ♬、今頃舌を出して笑ってら♬」とでも歌ってみようか(^^)、考えるに大東京に蠢く人達の中で諸外国のスパイが公安の数より数倍も多いのかも知れぬ、恐ろしいなあ(;;)。
天皇陛下ご夫妻が老齢にも関わらずイギリスを訪問された。エリザベス女王の即位60年を祝う祝賀行事への出席であったが、祝宴後ロンドン市内の日本庭園を散策される陛下は美智子様と手を繋がれ、お二人微笑まれ乍ら石段を登られる写真が今朝の朝刊に掲載されていた(^^)。二重三重マスメディアのカメラマン放列の前で重い心臓疾患にも関わらず自然体で美智子妃を労られる陛下の心温まるお姿に唯々感動した。そして一日も早くお二人が公務から解放され自分達だけの充実した時間を持たれる日の近からんことを切望した。と謂っても尻に苔の生えた小姑である女官達の存在が邪魔っけだのう(;;)
先週の常用漢字表外読みの答え
彼は(謙った)態度を崩さなかった。(へりくだった)でした。
今週の常用漢字表外読みの問題
何か(疾しい)ことでもあるのか?

「仰げば尊し」を子供達に

風薫る5月もあっという間に終わりを告げ、あと数日で6月にバトンタッチだ。6月を旧暦では「水無月」と言うが梅雨だのに「水無月」とは何でやろ?と思うが、「水無月」の「無」は「なし」ではなく「の」という意味の連体助詞「な」であり「水の月」と謂う意味だ。

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久し振りにEさんから中之島の薔薇の写真が届けられたのでご紹介しましょう。薔薇の花は白がベストです。花言葉は「清純、純潔」でありこの花に敵うものはありません。
水と謂えば、TVの8チャンネル夕方のニュースアンカーでは毎週作家の玉岡かおるさんがコメンテーターとして出演される。「私には水が大ありだ」と書かれた“水のご褒美”なるエッセイにお目に掛かったが、彼女が「水が大あり」の理由は彼女が個人的に“河川功労賞”と活動団体の長として“環境功労知事表彰”を受けられたそうだ。彼女の作品には加古川水系での生い立ちからだろう河川に纏わるものが少なくなく、多くの作品の中でも播州加古川上流の加西や小野を舞台とした「おんな紋、まろびだす川」「はしりぬける川」「あふれやまぬ川」と明治、大正、昭和を生き抜く「お家さん」の生涯を綴った大河小説3部作は秀作だったな。男社会にあって男達に翻弄されることなく毅然と生き抜いた女性を描き山本周五郎賞の候補にもなったことによる受賞だったそうだ。
「家」を守るために己を捨て恋人とも別れ見知らぬ男の許へ嫁いで行き、生んだ子供達を戦争に奪われる理不尽で悲しい物語は、戦後生まれの方には理解され難いと思うが、我々戦前の人間には決して忘れられぬことであり、昨年の今頃だったろうか滂沱(ぼうだ)の涙と共に三冊を読み終えるのに2週間を要した。明石の女子師範に学び教職の道を選びながら、恋の柵(しがらみ)を捨てて家を護ることを選んだ知的女性の権化とも思える小説の主人公の芹生(旧姓青倉)柚喜には嘗てのフォークグループ「赤い鳥」で“竹田の子守歌”を唄った山本潤子をイメージしたものだ(^^)。
話は飛んで行くが、山本潤子は若いとき唄も下手だったし顔もブスだったが40年を経て、歌も上手くなり顔も締まってきたな。きっと激震の歳月を弛まぬ努力を続け乗り越えて来られたのだろう。同じ時代「赤い鳥」の仲間であった「紙ふうせん」の平山泰代など当時はとても可愛く歌も山本潤子より上手かったが、今では上沼恵美子そっくり幸せ太りの小母さんになり、あの綺麗な高音が苦しくなっているのは気の毒だが亭主を顎で使い平和な家庭にどっぷり浸かってしまった報いだろう(;;)。でも平山泰代の亭主である後藤悦次郎を含めて全員、我々が愛する関西フォークの貴重な草分けだ(^^)。
今でも時々「竹田の子守歌」など聴いて過ぎし昔を懐かしんでいるが、♫久世の大根飯、吉祥の菜めし、またも竹田のもん葉飯♬の「もん葉」は「おから」のことなんかなあ?などと考え、子供時分お腹の足しになるからと菜っ葉の煮物に混ぜてよく食べさせられたことを思いだした。30年位前のことだが、お得意先明石の豆腐屋さんが豆腐の副産物である「おから」を養豚場に売却しその売上代金を脱税したと税務署に絞られたことがあったから、もうその頃から「おから」は人間の食べるものではなくなって居たのではなかろうか。
四月一日或いは四月朔日(ついたち)と書いて「わたぬき」と読む変わった姓があることは知って居たがその訳は全く知らなかった。処が先日ある書物を読んでいたらその語源に触れてあり、4月1日は旧暦の4月1日のことであり太陽暦で謂えば先週の5月21日となる。この日には昔は来ていた衣服の衣替えの季節であったらしく、綿入れを脱いで袷に変わる日だそうで、着物につめた綿を抜く慣わしであったとか…、私は此の慣わしから貧しかった日本人の昔は冬も初夏も同じものを着ていて着物の中に綿が入って居るかないかの違いだったことを知らされた(;;)。今思えば少し更衣(ころもがえ)が遅い感じだが、地球温暖化の現在と違って昔は5月に遅霜が降りていたりして居たから結構寒かったものと思われる。学校や修道院の制服なども6月から夏服となって居たから納得だ。
この四月一日或いは四月朔日(わたぬき)が姓になったのは綿貫と語源をともにし、現千葉県北部である下総国葛飾郡発祥とも謂われており、桓武天皇の子孫で平の姓を賜った家系である平氏(桓武平氏)千葉氏族で現在約10人が現存されるそうだ。
苗字については奇抜なものは架空のものや江戸時代の戯書から引用されたものが多いので、そのまま実在するとは限らず、全国の電話帳が電子電話帳としてCDに纏められて居たり、ウェブ上に夥しい人名が溢れていたりする今日では、そのどちらにも記載が無く、且つ如何にも奇抜な名字は99%以上の確率で幽霊名字と考えてよいそうだ。小鳥遊(たかなし)など典型的な幽霊苗字と思われるが、実はこの姓は実在するものであり現在全国で約40名居られるとか…。元は高梨からの転化で清和源氏井上氏流の名族であり信濃国高井郡高梨邑(村)を領した高梨盛光が長男に高梨、次男に鳥楽(たかなし)、三男に小鳥遊(たかなし)、四男に仁科(たかなし)の姓を与えたことからであり、意味は読んで字の如くである。きっと領主高梨盛光は洒脱な粋人であったろうな(^^)。
ご存じの方も居られると思うが「小鳥遊恋(本名)」は数年前可成り売れたAV女優であり、著名な美人女優「長沢まさみ」によく似ていることと奇抜な姓で有名だったことを想い出した。
大阪市が市職員に対し交通やゴミ収集等現業職の給与を大幅に下げると提案したがどうして現業職ばかりで事務職が下げられないのか分からない。一ケ月の仕事を三日でできるとほざく事務職の給与をカットしてから現業職を説得するのがスジではないか!
50年以上前の名張毒ブドー事件での奥西勝被告86歳の再審請求がまたもや覆され名古屋高裁は再審請求を退けたが、50年も塀の中に留め置かれて然も86歳だから、せめて娑婆の空気を吸って往生させたいと思うのが人情だが裁判官とは強情なもんやな、それにしても弁護団が大きな文字で印刷済み「不当決定」の垂れ幕をメディアに示したのは愛嬌だったな。「無罪」の印刷なら分からぬでもないが、「不当決定」ならばその場でマジックで書き殴ったものでないと弁護団の真意が疑われるぞ!
先週の常用漢字の表外読みの答え
思えばいと(疾し)此の年月、  (とし)でした。口語体の場合は(とく)となります。
このフレーズは「仰げば尊し」の1番の一部であり、年配の方はお分かりになったと思う。日本の歌百選にも選ばれた名曲で私は4回の卒業式でこの歌を歌ったが、今でもこの曲を聴くと純情無垢?だった幼き頃を想い出して泪に眩(く)れ、人生の旅立ちへの感慨一入(ひとしお)だ。
「大言海」の大槻文彦が作詞されている格調高い文語体の詩文だが、先日高三の孫に聞いたら此まで卒業式で一度も歌ったことがないそうな…(;;)、歌われなくなったのは「お金を貰って勉強を教えている先生なのに、恩とはまるで押し付けがましい」のが文科省の言い種(ぐさ)だそうだがお金の問題ではなく、教えを受けた先生に感謝の意を表すのは「長幼の序」であり、自然の理(ことわり)ではなかろうか。2番の歌詞に「身を立て名をあげ」と立身出世を呼びかけている処も「民主主義」的でなく、また「いと」「やよ」のような文語が「難解である」ことも歌われなくなった原因の一つであり敬遠されているそうだが、難解なものを教えるのが教育ではないのかな。係り結びの法則も知らず「今こそ別れめ」を「別れ目」などと信じ込んでいるアホな連中が多いのは文科省のせいかも知れぬだろう:-)。係り結びも知らなくて古文が読めるか!努力を重ねて立身出世して何処が悪い!
今週の常用漢字の表外読みの問題
彼は(謙った)態度を崩さなかった。

教えて何処が悪い!

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今年は何時もより早く桃色月見草が満開となった(^^)。昨年全部除去したつもりだったが根の一部が残っていたようだ。こんなに薄いピンクが美しい花も珍しいが、アカバナ科であるため甲虫類の大好物なので、間もなく地中から甲虫の卵が孵り、花も葉っぱもボロボロに浸蝕されるのが痛ましい。然し此も自然の摂理であろうな(;;)。
野に山に新緑が萌え、一年で一番良い季節を迎えて居るが、何を思ったのか私は来月17日の漢字検定にて準1級に加えて2級までも受験することに決めた(^^)。理由は今回から新常用漢字196字が2級に出題されることになったことに由来するが、2級に合格したのは6年も前のことでありその後準1級受験となってから、部首や送り仮名が出題されないため疎遠となって記憶が杜撰になって居り、その辺りを改めて記憶の襞(ひだ)に取り込むため再度2級に挑戦してみたいと思ったからだ。体調さえ維持できれば合格できると思うが、2級のテストは準1級と違って旧字体の使用が許容されないため、5年前「暁」を旧字体である「曉」と書いて2点失なった苦い経験もあり、5年間のブランクと1級配当漢字からの格下げ28字により2級の得点が準1級のそれを下回ることは充分に予想され、二つの検定の点数はカツカツの良い勝負となるのではないだろうか。
又、検定時間が10時からと3時半からと歪(いびつ)であり、会場である神戸外大キャンパスまでバスと徒歩で片道50分だから一度帰宅してもう一度行くことになるので、合否と点数はその日の体調と体力勝負になりそうな気配だ(;;)。
最近のTVドラマはちっとも面白くないぞ:-)。毎日曜日9時フジTVのドラマ「家族のうた」を録画して後日観ていたが(9時は読書の時間なので…)、少しも面白くなく、主役のオダギリジョーなど一昔前の暴走族顔とモヒカンの髪型は時代錯誤であり、多くの高齢者の視聴者が嫌悪感一杯だったのだろう、因って記録的な低視聴率(3%!)を誇り遂に打ち切りと決定したそうな…(;;)。何しろストーリーの展開が全く読めず、藤竜也が何故出てくるのかも不明で視聴者も戸惑って翌週への期待感が全く得られないため視聴率を衰微させたものだろう。今からオダギリジョーに救急箱を持たせて江戸時代にタイムスリップさせてももうアカンやろなあ(;;)。
同じフジTVの木曜日「カエルの王女様」も苦戦中であり、この番組もストーリーの行く末が不明で、翌週への期待感が持てず、天海祐稀の孤軍奮闘も空回りに終わっているが、原因はシンデレラであるべきAKB出身の大島優子が役不足の大根でどうにもならず、もう少し花のある女の子は居なかったのかと思う。大島優子は前作「私が恋愛できない理由」で吉高由里子と共演したとき、吉高と正反対な暗い役割であり、それが尾を引いて客にそっぽを向かれているのだろう。俳優は観客の抱くイメージと好感度が何よりだ。昔私の同年齢だった人気絶頂松竹の石浜朗が1度悪役を演じてそのまま消え去ってしまったことを未だ憶えて居る。3枚目はどうにでも変えられるが、2枚目や美女は役柄を吟味しないと次がないことを知るべきだろう(;;)。
先週14日警視庁は70代の男性3名を郵便局に1万円の偽札を持ち込んだとして、偽造通貨行使の疑いで逮捕したと発表した。
 偽札の一部は透かしがある精巧な作りだったそうで、3人は2か月前に墨田区の郵便局の窓口で偽造された聖徳太子の1万円札220枚を持ち込み換金したそうだが、翌日都内の別の郵便局に偽札150枚を持ち込んだところを局員に見破られて発覚したとか…(;;)。
私が不思議に思ったのはプロの眼力と触覚に勝るものはないから、入金が受付けられなくてもダメモトだし、どうしてATMで入金しなかったのかとの疑問だったが、ATMで無事収納できても入金と出金が別に管理されているため後刻現金預入者がカメラで追跡され発覚するのが怖く窓口を利用したのではないかと考えた。窓口なら現金が環流するため預けてしまえば預入者が特定されないとの読みではなかったか。それにしても警視庁が二ヶ月も逮捕に時間を掛けて極秘捜査をして居たのは、きっと公安が乗り込んできて北朝鮮との絡みを調べて居たに違いないだろうな。今回の発表は北が絡んでいない事件であることが判明したせいだろうが、偽札作りは全く割の合わぬ犯罪だと何かに書いてあった。日本のお札のセキュリティーは世界一だそうで北朝鮮もドル札は偽造できても円札は尻込みするのではなかろうか。
JR明石駅の駅員が定期券の解約で8600万円もの横領が発覚したと先週報道された。架空名義で定期券を申し込んでおいて駅の端末機で払い戻しを受けて居たらしく、6年も前から継続していた内部犯行だそうだが、被害が長期間に渉り、被害額がこんな多額に達するまで誰も気付かなかったのは訝しく、JRの内部牽制制度が杜撰で国鉄時代の親方日の丸体質が少しも変わって居ないことを露呈したものだろう。大体から定期券を申し込んでお金の授受も確認せずに解約が可能だなど、こんな欠陥ソフトを誰が認めたのか?そっちを責めるのが先ではないのか:-)。可哀想に何も知らぬJR西日本神戸支社長が謝罪会見をさせられ上、この事件のお陰で窓際族直行だから宮仕えは辛いよな(;;)
一方、福知山線脱線事故の元兇であった当時社長であった悪い奴垣内剛が今回無罪の判決を受けてJR西日本関係会社の技術顧問に就任することが判明したが列車の技術顧問に東大法学部出は面妖だと思うが、どうしても適当な天下り先がなかったんだろう(;;)。ま、給与を貰うだけで出勤などしないんだろうな:-)。それはそうと此奴は退職金を辞退しないで取って帰ったのかい?
先月京都の亀岡で未成年の少年達が無免許で友人から借りた軽自動車を突っ込んで、児童達10人を刎ね死傷させた事件で、加害者の父から被害者の親に謝罪の電話があったことで「どうしてうちが分かったのか」と被害者の親が騒ぎ出し、挙げ句連絡先を教えた警察官や学校の教頭が糾弾され、署長や府警本部長共に懲戒される羽目に陥っているが、不注意で事故を起こせばお詫びをするのが当然だろうし、お詫びをしたいと言う加害者の親の心情は尤もで、警察官や教頭が加害者の親の心情を察したことは人の親として当然な行為だと思うのだが、どうして加害者の親の願いを叶えてやって懲戒されねばならぬのか私にはまるで分からない。ストーカー事件ではあるまいし、個人情報と謂うものが人の倫理を超えてまで秘密が守られねばならぬとは到底考えられない。加害者の親が我が子の不始末に謝罪をしようとするのは自然の理であり、放置すれば今度は「何故謝罪しない!」と誹られるだろうから、謝罪された方もどうして自然体で受け止められなかったものか。
今度は逆のケースだが関越道高速ツアー事故を起こしたバス会社から被害者側に謝罪の手紙が届いて居たことが先週分かったそうな…、謝罪文には社長が被害者一人一人に直接お詫びに行くと記されて居たそうだが、此方は何処から漏れたのか情報源は詮索されず、それどころか手紙が届かない別の家族は、「手紙も来ない、謝罪する気があるのか!」と怒って居るそうだからこっちがまともであり、前者は被害妄想もよいとこだ。世の中何処か怪訝(おか)しくなってきたな。
先週の常用漢字の表外読みの答え
勉強が(疎か)になる。(おろそか)でした
今週の常用漢字の表外読みの問題
思えばいと(疾し)此の年月 

噛み切られた指

新緑の5月は野山や街路樹の緑が輝くように美しく、体調万全とはとても言えないのが少し牴牾(もどか)しいが、この歳まで生き存えたことを充分に感謝すべきであり、神様から与えられる自然の恵みを享受できる仕合わせを噛みしめている(^^)。

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庭では「勿忘草」が咲き乱れている。可憐な花で白色、橙色やブルーなどがあり毎年5月に顔を見せる宿根草だ。この花の名前の由来は、「Vergissmeinnicht」「Forget me not」(英語訳)であり、ドイツの悲話であって騎士ルドルフが恋人ベルタのためにドナウ河畔に咲くこの花を摘もうとしたが足を滑らせて水中に消え命を落とした。そのときルドルフが叫んだ「私を忘れないで…」の言葉を恋人ベルタが生涯忘れずこの花を髪に挿し飾り続けたと謂う伝説があるそうな…。

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今年もキリギリスの赤ちゃんが誕生した(^^)。ピョンピョンと飛び交っているから数匹居るようで、小さくて確認ができなかったが漸く1匹昨日の朝、池の側の万年青の葉に止まった処をシャッターチャンスに恵まれた。未だ1cmに満たないから鳥よりトカゲに食べられる可能性が高いがそうならぬように神に祈るばかりだ。
札幌市のマンションで男が女性からバッグをひったくろうとして指を噛み切られて逃走したと謂う異様な事件で、北海道警は先週現場の防犯カメラに写った男の映像を公開し情報提供を呼び掛けたから被害者と思われる犯人の逮捕は時間の問題だろう。
警察によると、事件は5月7日の夕刻に発生したもので、女性のバッグには現金約4000円などが入っており、女性が揉み合った末に遂に執念で取り戻したそうな(^^)。現場には無残にも男の小指と見られる指の第1関節から先の部分と、女性の前歯が1本残っていたそうであり、指先であっても骨があるから此の骨を噛み切るために前歯が力尽きたのだろう。バッグと4000円惜しさにとは謂え、その凄まじい執念には魂消るな!火事場の糞力と謂うが、女ドラキュラの出現に泥棒もさぞかし戸惑ったことだろう。警察は男が指の治療に行く可能性があるとみて、札幌市内の医療機関を重点的に捜査しているとか…(;;)。素人には指の止血も大変だし何より雑菌からの破傷風などが恐ろしいからきっと犯人は遠方の医者に行くに違いない、警察は縄張りなどに拘らないで他府県の警察に協力を要請した方が賢明だろうな。
浅慮乍ら、多寡が4000円それも未遂であって、指を噛みきられる結果を招き結果的にはヤクザ者同様小指を詰められたこの不運な男は噛みきり魔の女性に対し、過剰防衛で損害賠償を求めることができるのではないかと思うが、そのためには先ず傷害罪で告訴が必要だろうし、そうなれば自首せねばならぬし、警察の心証は悪いし、立件しても判事さんがウンと言わぬだろうから、女性の折れた前歯との過失相殺で一件落着かと思われ強盗未遂だけが残りとても割の合わぬ結末になろうかと思われる。前歯は入れ歯や差し歯など補正が効くが小指は数時間の経過で最早接着できなくなるから、この男のひったくり未遂の代償は余りにも大きかったな(;;)。一方女性も折れた歯の治療費は到底4000円では利かぬだろうが、犯人から取れるとも思えず、泥棒の小指を噛みきった口中の不快感は当分拭えそうもないだろうから、無我夢中とは謂え今になって噛みついたことを後悔されているに違いない(;;)。
論語に曰く、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」(孔子の言葉)だったな。
片や福岡県警は9日、交通反則切符を切ろうとした警察官に噛みついたとして公務執行妨害で30歳の中国人の女を逮捕したとか…(;;)、 警察によると、巡査長はシートベルトを着用せず車を運転していた女性に反則切符を切ろうとしたが「時間がない」と言って逃げようとしたため警官が女性の腕を掴むと警官の左手に噛みついて怪我を負わせたそうだ。上の事件とも併せ何れも女性の過剰防衛としか思えぬが、最近の女性が俄に噛みつき亀に変身し、凶暴になったのには愕きを通り越して呆れるぞ:-)。
我々男性なら非常時の対応は殴るか頭突き、更には体当たり位しか思い付かないが、女性には男には思いも付かぬ噛むという有効な手段が咄嗟に使えることはきっと本能なんだろうな。
昔、得意先のAさんがお酒の場で、奥さんが絶頂時にAさんの肩に噛みつく癖があり「裸でできひんのや」と謂って居られたことを思いだしたから女性の噛みつき癖は生来の得意技なのかも知れぬ(^^)。
女性は、男に襲われたとき「男性の急所を膝で蹴り上げろ」と女学校で実習したと作家の佐藤愛子さんは書いて居られたが、指を噛み切る抵抗には到底及ばないから此からこちらの方法が痴漢対策として主流となるのではなかろうか。
最近TVドラマを見ていたら懐かしや江波杏子さんが出て居られた。末期癌患者の役だったためかとても老けて見えたが、この方実は1942年生まれでもう70歳にもなられて居る計算だから愕いた。妖艶な美女であり乍ら濡れ場の少なかった不思議な女優さんで、女性任侠ものの魁(さきがけ)であって「昇り龍のお銀」の当たり役は当時大映のドル箱路線となり、勝新太郎の「悪名」に引き継がれていったが、鉄火場での花札捌きはこの人に敵う者はなく、コンビ役の天知茂が亡くなってもう四半世紀にもなるから年月の経過には唯々愕くばかりだ。
東映路線で女賭博師「被牡丹お竜」を名乗って藤純子がデビューしたのは江波杏子に肖(あやか)ってのものだが、あの頃は任侠映画の全盛期であり懐かしいな。暴対法施行に伴い任侠映画も自粛せざるを得なくなったのだろうが、菅原文太や高倉健など着流しが似合う鯔背(いなせ)な俳優さんが居なくなったことも原因の一つだろうか。
昔のことだが、江波杏子が新幹線に乗って居られたときプロの渡世人らしきが近寄って来て膝をつき、「今夜京都で盆が立ちやすので…」と仁義を切られたとは有名な話だったな(^^)。
先日米南部フロリダ州の空港で、「テロリスト」として搭乗禁止名簿に記載されていたため、乗客が航空機から降ろされて居たことが分かった(;;)。親子三人が親戚の家があるフロリダ州からニュージャージー州の自宅に帰るために、ジェットブルー航空便に乗ったところ「あなたの娘が搭乗禁止名簿に載っている」と告げられ、保安官等10人に拘束されて飛行機から降ろされたそうだ。この娘は僅か1歳半だったのだ!幾ら航空省の発したマニュアル通りと言っても1歳半の幼児を見ればテロリストかどうか即座に分かりそうなものだが、何とも仕事に身の入らぬアホな保安官達も居たもんだな、航空会社は抗議を受けて間違いを認めて再搭乗を許可したそうだが、謝罪をしなかったので激怒した両親は搭乗を拒否したとか…:-)。数分後に間違いが分かったそうだが、保安官達に拘束された乗客の恐怖の数分間に対して航空会社は当然に謝罪すべきだったろうな。然しアメリカでは謝罪すると裁判で不利になるので絶対に謝らないそうだ(;;)。良い歳をした紳士が数人並んで記者団の前で深々と謝罪しているのは日本人だけだろう:-)。
先週の常用漢字の表外読みの答え
我が娘を(愛おしむ)(いとおしむ) でした。
今週の常用漢字の表外読みの問題
勉強が(疎か)になる

漢字検定と新常用漢字


円高のせいもあったと思うが、ガラガラゴロゴロと表の通りを朝早くから夜遅くまで重いキャリーバッグ(音で分かる)を引き摺って道路のアスファルトを傷めて心なく、ついでに私の心も傷め乍ら多くの人が我が国にダブついたドルを減らしに国外に行き帰りされたことか(;;)、長かったGWも今日で終わり明日から何時もの忙しない生活が帰って来るので漸くホッとした気分だ。
私のGWは今年も例年と変わらず、何処へも行かずに事務所で3月決算法人の決算と申告事務の傍ら漢字検定の勉強に明け暮れ、疲れるとネットの碁で「弱いもの虐め」(と謂っても相手は8段位)をして気分転換とストレス解消に心掛けた。休日前半は2級のお復習いの確認作業で、後半は準1級の熟語書取りの予定だったが、今年の検定から昨年改正された新常用漢字が採用されるため、急遽変更して今回新たに発行された新常用漢字を採用した2級の問題集を購入し、新たに常用漢字に選定された196字のうち準1級を通り越して1級から舞い降りた「曖嘲慄傲喩羞惧緻摯憚諧彙聘憬訃」など28字についての二字熟語と四字熟語を辞書を繰って徹底的に習熟することとなった。常用漢字は準1級にも可成り出題されるので油断がならず此奴を落としては勿体ない。「語彙」の「彙」など書く気にならない位変な字で嫌だな(;;)。
だからと言って新常用漢字ばかりでなく旧常用漢字も侮れず「繭璽爵薦髄慶」など、間違い易い字が未だに鎮座して居るから油断がならず「朕」なども居る、何でこんな難しい字や使われない字が常用漢字なのか分からんが、何故か「只之卜云巳」など簡単な字が常用漢字にならずに未だ準1級に留まって居るのも訝しい。「繭」なんて字は服飾界で化学繊維が主流となり、絹が用いられなくなった昨今殆ど使われず化石のような字だ。この字は虫が糸になるからと左に虫を書くと×になるから要注意であり文字縦書きの書き順通り右側が先と考えれば間違わない。
6年来準1級合格を目指す私は28字だけで良いのでラクチンだが、常用漢字に追加された196文字を含めた約1割増しの合計2136文字全てを消化せねばならぬ今年の2級の受験者は大変だろうと思う。2級の問題集を繰ると書き取りの問題など準1級の出題かと思える位の難易度であり愕いた:-)、出版社もその辺を慮ったものか、仮名付け問題には「憧(しょう)憬」や「曖昧(まい)」或いは「挨(あい)拶」など熟語の双方が新常用漢字の場合片方の字にルビが振ってあるのが異例であるとは謂えご愛敬であり、きっと初回の受験者の負担を少しでも軽減するための苦肉の策だろうが、この三つの熟語には他の適当な熟語が見当たらないことが不幸だったようだ(;;)。然し教科書と違って本試験ではそんな甘ちょろいものではなくルビなど探してもないだろうからきっと厳しいテストになりそうだな。
それにしても29画もある「鬱」が常用漢字に降格してきたことは2級受験者にとってきっと衝撃であり文字通り憂鬱だろう。2級には部首が10問出題されるがこの字の部首など出問されたら憶えて居ない生徒は戸惑うだろうな?「鬯(ちょう)」なんて見たこともない部首にアッと魂消るぞ(;;)。
例の大久保事件以来毎年漢字検定の応募者が伸び悩んでいるが、何と言っても大学推薦入学に加点される2級の受験者数がドル箱だが、新常用漢字196字の登場で合格点獲得が(200点満点中160点)が絶望となり受験を諦める学生が少なくないと思われ漢字検定協会も文科省が怨めしいだろうな。
反面15%も配当漢字を新常用漢字に取られた準1級は本来なら易しくなる筈だが、此まで過去問題を多く出題して難易度を緩めていたのを辞めるに相違なく、逆に知らない熟語、四字熟語を探し出してきて受験者を惑わし、きっと合格率は以前の10%程度に下がる(最近は15%位)のではないかと思う。
皆様は「大言海」をご存じだろうか。この辞典は江戸時代の儒学者大槻文彦(本名清復)が著された「言海」を世に知らしめた国語辞典であり、明治8年文部省の命により大槻文彦が編纂に着手し、10数年を経て我が国初めての国語辞典が完成したが、大槻文彦死亡後も後継者により改訂し編纂され「大言海」と名付けられ現在に到っている。

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この辞典は小生予てから垂涎(すいぜん)の図書であり、入手するのが永年の念願であったがそのボリューム(重たい!)と価格から長く手が出なかった処、先日アマゾンで格好の中古本(平成4年発行)の出品を見付け通販なので持ち帰る必要もなく価格も5000円弱(定価18600円)と格安であり勇んで入手した(^^)。
厚みが10cm2300頁もある重い辞書の末尾を捲ると、懐かしくも50年位前から見掛けなくなった著者の認め印のシール(シールの覆いまでまで付いて居た)が貼られており、その印が今は使われなくなった楕円形の判子(現在は円の直径が何れも1cm以上ないと認められない)だったのも懐かしく頬笑ましかった。
昔は印刷された冊数により印税が支払われたため用いられる倣わしだったが、何時とはなく版権が買取制に移行したため売上冊数は発行所の損益を左右し作者はリスクを背負わなくなったが、天下の「大言海」ともなれば大槻氏が譲らず歩合制を主張されたものであろう。
繰ってみて言葉の説明文の活字の大きさ(小さいのに)に愕いた。恐らくページ数を減らすためボリュームのでかい種本の原稿を幾度も縮小したものだろう、文字の大きさが昔の文庫本の三分の一位しかなくて、近年目が悪くなった私にはルーペを当てて漸く1字が読める程度の情けない有様であり、此では辞書を繙(ひもと)く楽しみすらなく、泣く泣く座右の書を諦め、今春から高校三年生になった孫に譲る羽目となったが、返す返すも入手がもう10年早かったらと悔やまれてならない(;;)
今日は連休中の勉強の名残りで難しい漢字の話ばかりでしたゴメン。m(_ _)m
先月末仕事で明石に行き、帰り際明石駅のバスターミナルを通ると大勢の乗客が並んでいるバス乗り場を大きな巨体を揺らせた神姫バスが、乗客達大方の期待を裏切って、止まりそうで止まらず前を過(よ)ぎって行った。西神中央駅行きだと早合点した乗客が下に置いた荷物を持ち上げたりして居るので、私は何気なくバスのフロントグラスの上部にある行先表示欄を見るとナント!「すみません 只今回送中です」とあるではないか、此までは何時も回送車には「Out of Service」(業務終了)とそっけない表示に決まっていたから、「すみません」から始まる日本語表示は目新しく「Out of Service」の理解できないお年寄りの方にもよく分かって納得だろうと頬笑ましく思ったものだ(^^)。この会社はケチなことで有名な会社だからこのコピーはきっと社内で作られたもので発案者は金一封でも頂いたのではなかろうか。
先週の常用漢字の表外読みの答え
経と緯 (たていと)と(よこいと)でした
今週の常用漢字の表外読みの問題
我が娘を(愛おしむ)

70年目の再会

GWの幕開きだ。野山は早くも初夏の佇まいであり、恒例の日本列島民族大移動の大休日だが、今年は巨額の血税を注ぎ込んで地元の国会議員の任期を延命させ、更には天に唾する自然破壊の最たる行為である新東名高速道路が部分開通したことが評判になっているから、この道路を使って関西、関東の方々が相互に行き交われるのではないだろうか、きっと昔からある東名道路は閑古鳥でGW何時ものの渋滞も免れるに違いない(^^)。新東名高速は御殿場から東名高速に別れを告げることになるが、暫くは東名と並行して走るためサービスエリアの名称も新富士、新清水、新静岡と新幹線の在来線に対する駅名と紛らわしく、新幹線と名前が重複するのは新富士だけだが、きっと東京駅で新清水などとうっかり切符を申し込まれる方も居るだろうな(;;)。

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庭の池の周囲には水が好きなのだろうか、昔からトカゲ(実名かなへび)が棲息している。大きいのは写真のようにブロックで日向ぼっこしている奴から昨年生まれた2cm位のまで居て酢漿草(かたばみ)の間をチョロチョロして居るが、肉食だから蠅など食べているようだ、子供は何を食べて居るのかよく分からないが、此奴はカエルと同じで動いているものしか食べないから、ダンゴ虫の子供でも食べて居るのではなかろうか。トカゲの活動から見て、もうそろそろキリギリスの誕生が近いと思われるが今年は果たして何匹生まれることだろう?トカゲに食べられぬことを祈るばかりだ。
幼い頃から狷介な性格が災いして友人の居ない私は、蛇は嫌いでも何故かトカゲが可愛くて大好きでありよく一緒に遊んでいて親兄弟に呆れられていた。
嫌がるトカゲを手に載せてそこらの溝に居る蚊を捕まえて片方の翅を持つてトカゲの顔の前で揺らすと蚊が動くと同時にトカゲの口から長い舌が閃いて蚊を巻き込んで食べて居たから、トカゲにとっては人間の掌に捕まっている恐怖心より食欲の方が大きかったようだが、なに、只頭がアホなだけかも知れぬ。今考えるとあの頃はトカゲが多かったから蚊を殺さず捕まえる方が遙かに難しかったなあ(;;)。
「ありえなーい」なんて言葉は今の若い女性が些細な愕きによく使う大袈裟な言葉だが、先日毎日新聞を読んで居て心底「ありえなーい」話に巡り会った。それは宝塚にお住まいの80歳の女性が戦争中に神戸空襲で焼け出され、お母さんが大切に使って居た焼けたミシンの頭部を抱えてお父さんと広島の実家に逃れて行かれたことを書かれた「母のミシン」と題する読者投稿を読まれた同年齢の女性がひょっとしたらこの投稿の主が戦争時代の自分の友人ではなかろうかと考えられて毎日新聞社に当時の写真と共に手紙を託された結果が当(まさ)にビンゴ!であり、劇的な再会を果たされて、再びペンを取って投稿されたものが先日掲載された「まさかの再会」であったのだが、結婚して姓が変わっているのに投稿者の下の名前だけで70年も前の幼馴染みを察した友人の嗅覚は神懸かり的であって只者ではなく、投書にどんなヒントがあったのか興味を憶え、販売店に頼んでバックナンバーを取り寄せて貰ったのだが、文面は唯お母さんがミシン好きで神戸空襲で焼け出されてお父さんと広島県の田舎に帰り、結婚後今もミシンでエコバッグなどを作っているとだけ書かれ、ヒントと思しき個所は姉妹が3人で当人がミシン大好き少女位しかなかったから唯々ぶっ魂消た。
その友人「日出ちゃん」は家を焼かれて広島に移っていった投稿の主「喜美ちゃん」のことを70年近くずっと思い続けて居られ、絶えず彼方此方にアンテナを張り巡らして居られた努力が神の知る処となったのだろう。「喜美子」なんて世の中掃くほど居るし、「日出ちゃん」が現在読売新聞に席捲され毎日新聞の少ない全国シェアの中で、然も小さい読者投稿欄から名前だけで見付けられたことは確率0.1%を遙かに下回っており、「神の摂理」としか思われず、ある種の運命的なものを感じた。きっと「日出ちゃん」はアダムスミスの国富論ではないが神の「見えざる手」によって念願を手繰り寄せられたに違いない。「次の日曜日、日出ちゃんが家族の車に乗って来て下さいました…」と書かれた個所を読んで、私は昭和一桁の嫋(たお)やかさを知り思わず泪した。
「日出ちゃん」と「喜美ちゃん」の再会はお互い大和撫子であり、きっと何も言わずに羞じらいを籠めた笑顔で静かに唯じっと見つめ合ったのではなかろうか。そしてあの悲しく辛かった戦時中の出来事を、お二人にはきっと甘美な故郷(ふるさと)の想い出として、語り合われたことだろう。何故か山崎ハコの歌う「望郷」が想い出されたものだ。
私は国民学校(今の小学校)3年生の1学期に垂水から姫路に疎開し、戦争が終わり6年生になって垂水に帰るまで姫路で3回ほど学校を転校したが、どの学校でも疎開児童は地元の子供達の虐めの対象となり本当に辛い毎日だったが、垂水に帰ったら懐かしい友達に会えると謂う希望があったため何とかその夢に縋って我慢してきた。処が実際に垂水に帰って見ると、私は誰からも忘れられており、嘗ての友を見付けて懐かしさに思わず声を掛けても「お前誰や?」と言われるばかりで無性に悲しく情けなかったから、「喜美ちゃん」は「日出ちゃん」が居て本当に仕合わせだったろうな。羨ましいな(^^)
予想されたことだが、将来の我が身の保全のみを考え国民のことを考えぬアホな裁判官によって小沢元代表は無罪となり国政を混乱させ民主党を分裂させる結果を招いて居るが、裁判官も自分で有罪にできないことが分かって居るのなら、どうして裁判員制度を選べなかったのか!国民を裁判官に選べば小沢は間違いなく有罪で懲役3年は免れなかったに相違ないからどうやら国民目眩ましのため検察側共々グルの猿芝居だったようだな:-)。
先週の常用漢字表外読みの答え
私は小さい頃から(陳ねた)子だった。(ひねた)でした。  私のことです。
今週の常用漢字表外読みの問題
(経)と(緯)

尖閣諸島はどうなるのか?


4月も半ばを過ぎ、春の日はぽかぽかと暖かく、庭の池では水が温(ぬる)んで、藻の周囲をメダカや川えびが嬉々と戯れているのを眺めるのはとても楽しい。きっと彼女達は長かった冬が去り春の訪れをじっと藻の下で待ち侘びて居たのだろう。大好物の「赤虫」を与えたらピチャピチャと水飛沫を上げて大歓迎だった(^^)。今年も沢山の赤ちゃんが誕生するのかな?

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昨秋生まれた赤ちゃんは未だ小さくてカメラに入りきらないが、大きいのが5匹川えびが2匹川面に蕩揺(たゆ)とうて居るのがお分かりだろうか。
今年の正月に将棋の米長元名人がコンピュータの「ボンクラーズ」に敗れて話題となった折、囲碁は唯一コンピュータの力が及ばず、私クラスでもコンピュータに負けないと大言壮語したが、図らずも先週世界最強の囲碁プログラム「ZEN」が登場し、日本棋院プロ棋士武宮九段を相手にナント!5子局、4子局共に鎧袖一触の雰囲気で押し捲って快勝したのには唯々愕いた:-)。

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上記の如く、日経新聞にカラーの写真入りで報じられたから、その響(どよ)めきの大きさが分かるよな。勝負は時の運と言うが、「ZEN」の勝ち方が凄まじく人間なら決して捨てない石までさっさと捨てて大利に付く処は尋常ではなく、最早囲碁コンピュータの力がアマの県代表クラスにまで達していることを知らされた(;;)。或いは後10年もしたらプロに拮抗した力を持つプログラムが登場するのではないかと思われる。然し現在4子(もう3子に入って居る)のハンディキャップは決して小さくなく、2子まで漕ぎ着けることができてもその後の1子が人の脳と器械との決定的な感性の違いで果たせないのではなかろうか。
現在我が国には囲碁のプロがセミプロを併せ約1000人位居て、棋聖戦、本因坊戦などトーナメントを戦う極一部の棋士を除いて殆どがアマチュアへの指導碁の報酬で生計を立てている。指導料は決して安いものではなく裕福な方でないと到底プロ棋士の指導など仰げないような仕組みであって、それが又付加価値となって棋士の存在理由となって居るが、これからはどんどんと強くて廉価な囲碁ソフトが市販されることになると、強くなるために棋士の指導を受けなくても囲碁ソフトとの対局で願いが叶うこととなって、その結果囲碁ソフトが棋士の生活基盤を脅かすこととなり、更にモニター相手の対局では囲碁の周辺産業として存在する碁盤や碁石も不要となって街の碁盤屋さん達が生活手段を奪われ、ひいては榧(かや)の木の加工業者や日向ハマグリの養殖業者まで路頭に迷う小さな経済革命が起こるのではなかろうか。囲碁ソフトの誕生がミクロの経済界に旋風を引き起こすとは、世の移り変わりは実(げ)に恐ろしいものだな(;;)。
先日お得意先のA社に税務調査があり、調査に会社を訪れられた財務事務官(昔の大蔵事務官)はうら若い女性で、身分証明書を見せて頂いて愕いたのはこの女性が平成生まれだったことだ。私には平成生まれは未だ未だ子供だとの先入観があったのでとても愕いた。そう言えばこの4月に入社した大卒の新入社員が平成生まれに到達したことは新聞で読んだが、それなら高卒はとっくに社会に出て世間の荒波に揉まれて居る筈であり、この事務官は高卒後専門学校で学び難関の公務員初級試験を合格し、税務大学で1年間薫陶を経て税務署勤務となり丁度1年目だとか…、初々しい言動であり乍ら、礼儀正しくて気取ったり己を飾った処がなく、と言って遜(へりくだ)ることもせず分からないことは分からないとはっきりモノを言い、税理士生活50年の小生に対し少しも物怖じせずにぽんぽんと素朴な質問をぶつけ、とても小気味が良くて仕事の流れもテンポ良く、「今の若者は…」とはよく言われる言葉だが、自らの器量を心得て借り物でない自分の考えで話をする若者に接するのはとても心地よく、平成生まれの若者って「携帯」ばかり眺めて、他人(ひと)の目を見て話さないものだと思い込んで居たのは私の偏見であり「日本中が狂気となったバブルを知らない平成生まれも悪くないな、中にはこんなさっぱりした若者も居るんや、」と目から鱗であった(^^)。
それにひき替え私の22歳の頃などまるで子供やったなあ(;;)。
尖閣諸島を巡る東京都石原都知事のワシントンでの発言が日本中を疾風の如く駆け抜けた。此は石原都知事の決断であり憂国の発言と見るべきだろう。
自民党の山東昭子前参院副議長が参院議員会館で記者会見し、石原慎太郎東京都知事が表明した尖閣諸島の購入について、自らが仲介役を担ったことを明らかにしたが、島を所有する男性が売却の意向を決めたのは石原氏が訪米する数日前だったと説明し、男性は「石原さんに任せて世界遺産にして貰いたい」と話しているそうだ(^^)。
尖閣諸島は、5つの島と3つの岩礁によってできて居り、今でこそ無人島だが1900年代前半日本人が魚釣島で鰹節工場を営んでいたことは資料に残っている。軈(やが)て工場も廃業して人が居なくなり、無人島になってから数年を経て1971年に国連のあるチームが尖閣諸島付近の海底を調査して石油やガス等のエネルギー源が沢山埋まっていることを発見したことから狡猾(ずるがしこ)い中国が自分の領土だと主張し始めた:-)。では一体この尖閣諸島の所有者は誰なのか?調べてみると大正島は国有地で「大正島」以外の4つの島は個人のものであって昭和53年にさる方が「魚釣島、北小島、南小島、久場島」の4つの島を持主から4600万円で買われたそうだ。

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これは魚釣島だけだが、パソコン閲覧で手に入れた登記簿謄本(閲覧)によれば政府も中国の嫌がらせを予測したらしくて、余り備えにならぬと思うが平成14年から尖閣の持主に年2500万円の地代を払うことで4島に賃借権登記を設定している。持主にしてみれば4600万円で買ったものに年に2500万円も地代が入っては堪(こた)えられない話で固定資産税など只同然だろうから、元の持主が聞いたらきっと愕いて悶絶するだろうな(;;)。尖閣諸島の領有権については、弱腰でアホな日本政府が中国に気兼ねしてこれまでずっと態度を曖昧にしてきたが、中国の挑発した尖閣侵略行為に業を煮やした石原都知事が所有者から東京都としてこの土地を買い受け尖閣を護ることに決断したものだろう。
石垣島市議会は国に買い取って貰うよう決議したそうだが、此は大きな間違いで民主党政府など余りにも頼りなく、国が買い取れば中国にODAとかの理由を付けて無償で渡し兼ねず、又個人所有だと中国政府が闇の中国マフィアなどを使って所有者の子弟を人質にとり尖閣名義変更を迫る無法すら考えられ、その辺を危惧して持主が石原都知事への売却決断だろうが2500万円の地代を年1%で逆算しても時価は25億円以上の大金になろうから、此だけの大金となると都の予算配分は難しく、果たして都知事の構想通り憂国の志士を募って浄財を集めることができるだろうか。政府は自民党時代からこれまでこの問題を曖昧な儘放置してきて置いて、今回の知事発言で周章狼狽しているが、10年間血税をずっと2500万円も只払いするのならどうして自衛隊を上陸させて軍事演習でもさせんのか!一体からこれからどうなることやら、チャンコロ達の態度も併せ興味津々だな。
先週の常用漢字表外読みの答え
毒薬を(私か)に手に入れた (ひそか)でした。
今週の常用漢字表外読みの問題
私は小さい頃から(陳ねた)子だった。

推薦入学の悲劇

何処彼処に咲き誇って居た桜も昨日の雨で大半が散ってしまったようで無情の雨を怨めしく思ったが花と謂うものは何時か散るものであり、花の最期は潔いほど美しく、桜は散り際の潔さを愛でる代表花であろう。
「風誘う花よりもなお我はまた春の名残りを如何にとやせん」
元禄14年3月14日吉良上野介刃傷の咎により切腹を命じられた浅野内匠頭が「生」への執着を恨み節に託した辞世の句だと謂われるがこの花は当(まさ)に桜に相違ないと思われる。然し江戸の3月14日は桜の開花にほど遠く内匠頭の思った花は梅か桃ではないかとの疑問に到着するが、陰暦の3月14日は太陽歴の4月4日だから矢張り桜に相違なかろうな。
後二(ふた)月後6月17日(日)に本年度第一回の漢字検定試験が行われるので今回も又懲りもせず応募しようと思っている。受験し始めて数えて8年目となるが、この歳となれば憶えるより忘れる量が圧倒的に多く、前回の点数処か合格さえすれば良いと思っている。今月の土日は取り敢えず常用漢字のお復習(さら)いをする予定だが、「主人に(つかえる)」、「差しつか」えるなどをド忘れし、普段学んでいる「閊える」や「痞える」などが出てくるので困ってしまうな(;;)。
今年中学二年生になった孫娘にダメモトで「四級は祖父ちゃんのテストと同じ時間やから一緒にいこ」と誘ったら、その場は「ムリムリ」とか言って逃げて帰ったが、母親に説得されたらしく二三日後に受験の覚悟ができたようだ(^^)。孫と一緒に漢字検定に行くのは私の夢だったから嬉しくてならないが、部活のソフトボールが若し対外試合となるとそちらが優先し漢検はパスすることになるとか…(;;)。
試験の難易度は小学校一年生が10級受験だから、計算上四級は中一となって、漢字の習熟度は十分であり、教科書で覚えていない漢字は出ないと思うが、漢字を習って居るからとて熟語や対義語などの理解は十分でなく合格点に達するには更なる研鑽が必要だろう。四級を切っ掛けに漢字の面白さに気付き、順調に二級まで登り詰めて5年後の大学入試に資することができれば良いなと思っている。
漢検は例の不祥事以後受験者が激減して前回のテストでは同じ教室に準一級と四級が同居していたから、若しかして孫と同じ教室になるかも知れないな(^^)。
それにしても私が受験しだした8年前から各級のテスト時間は全く変わらず2級が10時からとトップで準1級と4級6級が15時30分から最後と変わらないが、偶には受験時間を変更して欲しいと思う。年寄りの受験は矢張り朝一番が良く、往復の2時間を要するから3時半スタートはちと辛いぞ:-)。
先週お得意先のS社で今年甲南大学に一般受験で合格されたお嬢さんの話を聞く機会があったが、入学した全員が早速クラス分けのため英語などのテストを受けさされたそうで、クラス毎に偏差値レベルを変えて所謂兵庫方式(賢い連中のクラスとできの悪い者のクラス)にし、今後の授業の難易度をクラス全員の学力のレベルを合わせるのが目的だそうだが推薦などない我々の時代にはなかった現象だ。テストの結果は当然だが上位クラスは圧倒的に一般試験組が占め下位クラスは殆どが推薦入学組となったそうな…(;;)、此は当然に予測された結果であり、推薦入試?が秋に行われるため、其れでなくても一般組と推薦組の偏差値の乖離が激しいのに1年間の努力の(通常推薦は2年生までの成績で決められる)の差がその乖離を更により大きくした結果が大学側の偏差値に応じたクラス替えを迫られる必要があったものと思われる。それなら初めから一般入試組と推薦組とクラスを分ければ簡単だが、推薦組の中にも甲南を目指した結果が安全パイの選択肢を選び、実は力を秘めた者も少しは居るに違いないから大学の内部テストで篩(ふる)いに掛けたものだろう。お嬢さんの話では推薦組のテスト多くの結果は余りにも無残なものであったそうな…(;;)。
それより甲南高校からの持ち上がり組の成績はどうだったんだろう、試験をしなかったのだろうか?してたらひょっとして推薦組より悪かったりして…(;;)。
私は以前から高校と大学は人生の試煉としての入試を乗り越えることで、人間としての節ができ、その人の人生に浮き世の波風にも耐えられる骼(ほね)が作り上げられると考えて居るが、此はどうやら私だけでなく、一般企業も同じ考えのようであって、大卒の入社試験では試験官が学生に聞く第一声が「大学は一般入試ですか、推薦ですか」だそうだが、推薦と答えると先ず20点減点されるそうで、この減点の恢復は容易ではなかろうな。よい会社に就職したければ平坦な道を歩んで得られるものは少なく、リスクは覚悟して一般入試を選ばれることを是非お勧めしたい。推薦組が入学後必死で勉強して一般入試組に追い付いたとしても20点のハンディキャップは少なくない。然し会社側の真の意図は入学後の勉学のことより、入社後の艱難(かんなん)辛苦を考慮して、茨の道を避けて安易な途を選んだ入学の動機に拘ったものではないかと考えた。
大学側も学校全体の質が落ちるので、できれば推薦などで取りたくないのだろうが、斯くも少子化が進み学生の奪い合いともなれば定員が確保できる保証は何処にもなく、学校経営の存亡に関わってくるため已むなく悪しき習慣を守っているが、内心は忸怩(じくじ)たる思いであろうな。
タクシー業界も不況の煽りで閑古鳥の情勢だが、此の垂水でも数年前にミナトタクシーが廃業し、何時もハイヤー代わりに愛用していた妻が「又新しい電話番号憶えんならん」と愚痴って居たが、先日その後使っていた垂水タクシーまで倒産した(;;)。聞けば業界不況で苦しんでいた処、不運にも偶々加入していた年金基金がAJI投資顧問にお金を任せてあり、今回AJIの遣い込みで、厚労省から直接AIJの損失相当額の返済命令を受けて矢折れ力尽きての倒産だそうだ(;;)。現在民事再生法などの適用を受けるべく奮闘中であり細々と営業中だが、五体満足な会社でも危うい苦難の時代にAJIに騙された会社が生き残れる道理がないよな、妻は今度は愈々山陽タクシーの電話番号を憶えるつもりのようだ(;;)。
先週の常用漢字表外読みの答
水仕事で指先が(潤びる) (ほとびる)でした。
指紋の個所がしわしわになること
今週の常用漢字表外読みの問題
毒薬を(私か)に手に入れた

ベツレヘムの星


日曜日の今朝は随分寒くて早朝に目覚めたが、今日はお釈迦様の誕生日であり、更には私と妻の結婚記念日だ。結婚した次の年に誕生した長男が来月で49歳も迎えるところから逆算して今年は数えて50回目、世間では金婚式とか謂うそうな…(^^)。処が、私達は夫婦として50年共に暮らして居るが、今や妻は私に対し経済的に依存するだけで他に何も求めて居らず、斯様な金婚式の如き瑣事には全く興を示さず何の感慨も持たないので、仕方なく私一人「追憶(The Way We Were)」のCDなど聴きながら、50年昔を偲んでお酒を少し飲むことに決めたが、流石に一人では少し心(うら)悲しいよな(;;)。然し50年間一度だって妻を旅行にも連れて行ってやらず、私は一人好き勝手していた報いであり自業自得なんだろう(;;)。「幾ら仕事ができても女房に精神的な幸福感を与えられないような男は人間として三流四流であり、仕事に成功した幸福感も必要だが、それ以上に自分を愛しんでくれる人間がこの世に居ると謂うこと、その幸福の照り返しで此方の肌も熱を持って暖かくなる、そういう人間関係になれなければ本当の幸福とは言えない」とは確か田辺聖子の言(げん)であったと思うが、因果は巡ると言うから、私は今その応報を受けているんだろうな(;;)。

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事務所の庭では先日より花韮(にら)が所々薄紫の可憐な花を咲かせているが、この花は別名「ベツレヘムの星」と名付けられて居り、東大のキャンパスに多数咲いている処から、子弟の入学式に随行された家族の方が記念に持ち帰られることが多いとか…(^^)株分けして知人に差し上げ、それとなく東大に受かった子供の話なんかされるのは何とも晴れがましいよな(^^)。そんなこんなで全国に花韮の普及が進んでいるそうだ。
そう謂えば今年ももうすぐ東大の入学式だが東大キャンパスの「ベツレヘムの星」もごっそりと少なくなることだろう。でも、もともと繁殖力の強い花だから年に一度位間引きされる方が株には却って良いのではないかと思う。
思えば確か今から31年前の4月18日だったと思うが、長男の入学式が東京武道館で行われ、妻にせがまれ二人で初めて新幹線に乗り出席したことを思い出したが、虫が知らせたのか妻を残し一人5時前に帰所した処、その日お得意先に明石税務署の特別調査班10名が乗り込み落花狼藉だったのには落ち込んだ。天国と地獄とはこんなことを謂うのだろう。結局特調班には3000万円もの追徴税を召し上げられることと相成った(;;)。

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60年以上の歴史を持つ月刊誌「囲碁」が、今月4月5日発売の5月号を最後に休刊すると発行元の誠文堂新光社が発表した(;;)。同誌創刊は1951年7月で、現在発行中の囲碁誌で最も古く、私が60年も愛読した雑誌であり、プロが一手一手を丁寧に解説する、掌版の付録「名局細解」が人気だったな。
80~90年代には月に2万5000部も発行していたそうだが、その後売れ行きが落ちてきて、編集部は休刊の理由を「読者の高齢化で、今後部数が持ち直す見通しが立たないため」としているから事実上の廃刊だろう(;;)。振り返って見ればゲーム機の出現に伴い衰退して行く囲碁界に救世主であるマンガ「ヒカルの碁」が登場し、少年少女にブームを巻き起こしたのが丁度10年前で、漫画は週間少年ジャンプに1998年から2003年まで連載され、単行本は全23巻、累計売上部数は2500万部であり、小説やガイドブックなど関連書籍が多数出版され、一時は少年少女囲碁大会など盛況となってブームであったが、その彼や彼女達も20歳台となり現代の若者の常として熱し易くて冷め易く殆どの者が囲碁と無縁になったのだろう(;;)。毎号懸賞詰碁が載っており、結構難問であり、高段者でも容易に満点は得られなかった。年間高得点者は誌上で発表されて表彰され、なにがしかの賞品を頂戴する仕組みであったが、5月号の問題には最早解答の載る号が発行されないため、自己採点と書かれ末尾に解答が載せられていたのは悲しかったな(;;)。
囲碁はコンピュータが勝てない唯一のゲームだが、ルールを憶えることが至難の業であることと、奥深くて容易に強くなれない処が、急からしく落ち着きのない若者達に疎んじられたのかも知れぬが右脳を使うゲームは他に少なく、感性を培う右脳の鍛錬は勉学に大きなプラスを齎(もたら)すことが忘れられたものであろう、因みに日本棋院の発行する「週間碁」の新聞定期購読者をASA朝日新聞の垂水販売店に確かめたら垂水では私を含めてたったの5名とか…(;;)、60年間囲碁を愛し続けてきた一人としてこれも又、万感胸臆に満つ思いだ。
廃刊に似た話だが、小生好物の「おはぎ」を買いに週に2-3回立ち寄っていた和菓子屋のパートさんが先月一杯で退職された。この人店員さんには珍しく客に媚びない性格で一寸した世間話をしても思ったことをポンポンと言う歯切れのいい人であり、同類項の私と波長が合っていた。開店当初はシルバーセンターの経営ではないかと思う程年寄りの爺さんばかりの中に彼女が「鶏群の鶴」のように現れ、パートのくせに社長より貫禄と威厳があり女将さんのようだったので愕いたものだ。顔に似合わず野太い声の持主でナツメロ演歌など唄わせたら結構聴けるのではないかと想像し、「アルトのお姉さん」と内緒で名付け、「おはぎ」を包んで貰う間、四方山話などするのが楽しみだったが、先月の終わり頃になって少し宛表情が硬くなり、何処となく物言いたげであり乍ら必要なことしか話されなくなったので訝しく感じて居たが、今思うときっと私に「辞めるんよ」と言いたくても他の職人さんも居るし、個人的なことだし言い難かったのだろう(;;)。今月に入ってお店の爺さん達は私の「別嬪さんは?」問い掛けに対して「今日も休みです」が数回続いたのは此までの雰囲気から私を失望させるのを哀れみ、せめてもの慈悲心だったろう。
諸行無常、縁なんて儚いものだが、それはそれで人生と謂うものだろう。
春の選抜は4日浪花のダルビッシュこと藤浪投手を擁した大阪桐蔭が初優勝した(^^)。惜しくも準優勝に終わった光星学院は青森県の代表だが、殆どの選手が関西出身で中でも大阪の中学校からスカウトされた少年が多いそうだ(;;)。ネットで検索したら紹介されている選手21名の内大阪出身者が12名とダントツで地元青森は僅か3名で彼等は全員補欠だった(;;)。光星学院の三塁側スタンドの応援は青森県人より大阪の人達の方が多かったのではなかろうか:-)。
決勝戦では選手達も中学生の頃同じチームだったり近隣のライバルだったりして、お互い懐かしく「どないしてんねん」なんて声を掛け合ったのではなかったかな。
然し良く考えて見ると、青森県出身の選手が少ししか居ずに県外からの留学生が殆どとは如何なものか?大相撲でも外人は1部屋一人と制限されていることだし、春夏の高校野球は究極府県対抗戦だから正選手は出身中学校が県外出身者である者を3人位に制限して地元の選手を引き上げてやらないと、烏滸(おこ)がましくて県の代表などとは言えないのではないのか? そうなれば3年生の三学期だけ地元を離れて青森の中学に編入する手合いが増えるかも知れぬが、其処まで努力されると此は仕方ないよな(;;)。
先週の常用漢字表外読みの答え
彼女は(繊い)手で私を招いた。(ほそい)でした
今週の常用漢字表外読みの問題
水仕事で指先が(潤びる)

消費税の増税

♬雪やコンコ♫の灯油販売も石焼き芋のチャルメラ声も聞かれなくなって愈々本格的な春の到来となった(^^)。1年で一番気候の良い季節は秋だと謂われるが我々程の年齢になると「枯れ葉」を想像する秋より、草木の新芽がぐんぐん伸びる春の方が前向きになれて良いと思う。庭の片隅の二輪草も漸く一輪莟(つぼみ)が綻んできたようだ(^^)。

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一昨日遂に消費税法の改正法案が閣議決定した。従来なら閣議決定した法案は翌日にでも参議院を通過して立法化したものだが、今の民主党は烏合の衆で玉石(石ばかり?)混淆であり、国民新党の亀井親分が狼狽した造反や、小沢派の陰湿な嫌がらせでどうなることやら気が揉める毎日だ。
消費税を上げないことには日本経済がどうにもならないことは誰にも充分に分かって居るし、私は改正を承認するに吝(やぶさ)かでないが、我々は肝腎なことを忘れて居るのではないだろうか。消費税を10%にして得られる税収は約13兆円であり、何故か現在では当初自民党が謳った社会保障の充実や福祉予算に廻す余裕は全くない情勢だ。どうしてなら平成19年度までの我が国の一般会計予算は82兆円であったのが、今年の歳出総額は所謂隠れ借金を入れて96兆円にも上るがこの間GDP(国民総生産)は低下して居るのに歳出規模が14兆円も増加しているのは、社会保障に使用されたものでも何でもなく、自民党政権なら少しは財務省官僚の横暴を制禦する術(すべ)を心得ていたのだが、民主党の閣僚には少しも財政に対する知識や能力がないため、政権の交代のどさくさに紛れて官僚に強請られて理由のない予算を掠め取られたせいだが、新政権の発足に際し手取り足取り全て官僚にお膳立てをして頂かねば船が前に進まぬツケがこの14兆円であり、何れ官僚達が天下るために各官庁の外郭団体に振る舞われた補助金に使用されたものと思われるが、さすれば究極10%の消費税予算の全ては税率が幾らになったとて福祉予算には鐚(びた)一文行かず、官僚達が自分達の老後の潤いとして天下り団体に温存することになろうな(;;)。
このような無体な14兆円の穴埋めに消費税の増税が用いられることに国民は欺瞞と大きな憤りを感じ徹底抗戦すべきだが、その辺がド狸共によって上手くカムフラージュされ隠蔽されている。だから国民の指弾する相手はアホな民主党閣僚ではなく、予算を司る財務省官僚であることを決して忘れてはならないぞ:-)。
因みに現在65兆円とも謂われる隠れ借金とは一般会計から借りず特別会計から借りたりした複雑な財政制度のカラクリを利用し、世人には分からないようにした伏魔殿の産物である。
二輪車の春が漸く到来した(^^)。今週は日経ビジネスの話題からバイクに触れさせて頂こう。時折記して居るが、バイクは私の青春時代の象徴であり、青年時代から四半世紀を経て40台半ばにしてハーレーダビッドソンを駆けることになった嬉しさは今も忘れず夢に出てくる(^^)。「何時かはクラウン」なんてCMがその頃流行ったが、ハーレーはトヨタのクラウンと変わらぬ価格だったから若者には無縁のものだったし、ハーレーのアメリカンスタイルは熟年層をイメージして居り、若者にはハーレーよりホンダのドリーム250CC辺りが似合って居た。ハーレーライダーになるまでは私は日曜日朝になると決まって犬の散歩を兼ねて2号線東垂水の陸橋から下を眺め沢山のツーリング部隊が整然と西へ疾駆して行くのを見るのが楽しみだった。多くの国産車の中に混じってトライアンフやドカティー更にはBMWが彩りを添えて居り雑誌でしか見ないバイクの実物を見ることができたのはとても懐かしい想い出だ。
処が愕いたことに先日の日経誌に拠れば最近の青少年はバイク離れし、30数年前には我が国バイクの台数が328万台あったのに昨年の出荷台数は僅か44万台にまで減少したとか(;;)最近では車体も軽量化しヤマハSR400(総重量173kg)などの登場により非力な女性にも転がせるようになって女性ライダーが増えたと言うのに、現在世界で6000万台とされる二輪市場の中で5割近くの生産を我が国のホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキが占め乍ら、此の惨状はどうしたことか、そう謂えば最近書店でバイク雑誌を見掛けなくなったなあ…(;;)、
バイクの減少は深夜大通りを疾駆する暴走族が減っているだろうから強(あなが)ち悪いと謂う訳ではないが、何故か現代の若者にマッチョな連中が少なくなり、キラキラと目を輝かせている若者を余り見掛けない(;;)。さすれば残る若者は覇気に乏しくて自己主張がなく存在感すら稀薄な草食人間とストーカーなどを趣味としている陰湿な連中と後は痴漢ばかりでは情けない。そして彼等は概してバイクなど危険なものに近寄らぬよう後退(ずさ)さりして御身安泰を図っているように思えてならない(;;)。
元来若者は無産者だから大人に成長する過程で、権威に刃向かって反体制的な生き物になるのが自然ではないだろうか。熟々(つらつら)考えるに借金が多すぎて国家が存亡の危機に瀕しているのに、己が保身のみを考えて居る政治家や官僚達が跋扈する現世は、50数年前の安保当時より数段タチが悪く、当然に此等の不自然な平和を押し潰そうとする若者が真っ先に奔出し、キャンパスをバイクなどが駆け抜けて世の不条理を告発し弾劾しようとする筈なのだが、「笛吹けど踊らず」何処の誰もが事勿れ主義に徹した上、無気力になり去勢された如く恬澹(てんたん)としている様は如何様にも訝(いぶか)しく情けない。1960年安保闘争で警官達に踏み殺された東大学生の樺美智子さんが泉下で泣いて居るぞ!
バイクを疾駆させたことのない方には分からないと思うが、足の裏に感じるスピード感は車では全く得られないものであり、車体の安定を保ちながら向かい来る風との対峙は体力を極度に消耗するが、アクセルを噴かせ風を切り大地を疾駆しているさまは将に滾(たぎ)らせた青春そのものであり生きていることを実感し、青春の鬱屈を跳ね返せるこれぞ若者の特権であり、煩悩とエネルギー発散の最適な手段なのだ。
処が、今の多くの若者が如何に無気力になったと謂っても、人間の煩悩と謂うものはそうそう簡単になくなるものではなく、発散の吐き出し口を見失った彼等若者の向けられた先が毎日のように報道される陰湿でいじましく不埒な痴漢行為になるのではなかろうか。
「青年よ、バイクを駆けて青春の鬱屈を一掃せよ!」
 先週の新聞記事だが、岐阜県関市の市立小学校の卒業文集で児童に「透明人間になったら何をしたいか」とか「もし1億円が当たったらどうするか」などの質問に答えさせて、前者の質問を選んだ児童7人が「人を殺す」や「強盗する」などと不適切な内容の回答を寄せ、担任のアホ教諭が回答のチェックもせずそのまま製本し配布したことが分かった:-)。父兄から抗議を受けて学校側は文集を回収しこの部分を差し替えて再配布することにしたそうだが、作文を書かせることは良いことでもテーマを考えろよな。普段先生が自ら妄想していることを深くも考えずに出題したと思われるが、先生のおつむの程度はこんなものかと唖然とした:-)。前の質問はきっと先生がエッチなことを考えて居たに違いないから、低俗で劣悪な思想は児童7人と余り変わらないよな(;;)。
文集のテーマはどうして「大臣になったら」とか「社長になったら」なんて高邁な発想に至らなかったんだろう?「夢」は大きいほど素晴らしいと思うけどなあ…。
然し、現世の児童達は全員「大臣」にも「社長」にもなりたくないのではなかろうか:-)。
先週の常用漢字表外読みの答え
彼女は言い寄って彼の心を(掌)にした。(たなごころ)でした
今週の常用漢字表外読みの問題
彼女は(繊い)手で私を招いた。