街の佇まいはすっかり初夏となり、夕刻庭の草木への水遣りに忙しない毎日だ。水を遣るとそれまで炎天下にしょぼくれていた植物の中で特に「雪の下」が一段と元気を取り戻し生き生きとなるから、植物には自らの好む環境があるのだろう。この花は大文字草の仲間で初夏に咲くが洋式の庭園には余り馴染まず、和風の庭が相応しい、通常花と謂うものは全体が相似形になっているものだがこの花は花弁に大きいのと小さいのがある変わった花だ。ひょっとしたらチョキの形をした大きな花弁は紫陽花の花弁と思われている苞(ほう)かもしれない。一抱え位の石でも配せばこの花は水墨画のようになり、とても映えるのだが貧乏人の小生宅では其処だけ浮き上がってしまいまるで似合わないだろうな(;;)。
水遣りなど庭でうろうろしていると、うちの事務所前を沢山の方が犬の散歩で朝な夕な通って行かれるが、最近大きな10kg以上もの犬の腹部をサポーターのようなもので吊って必死で通られる初老の婦人が居られる。どうやらこの犬は下半身の腰が半ば麻痺して躄(いざり)「差別用語でゴメン」に近くなっているらしく、見ていると鼻を地面に付けんばかりにして僅かに前足でアスファルトを掻き後足はやっと地面に付くか付かぬかの状態である。飼い主の方も10kgを片手に抱え上げて半身になっての散歩は荒行で見ていても必死の形相だし、ワンちゃんの方も前屈みにさせられて苦しくて堪らない様子だ。私は余りの受難の様(さま)を見兼ねて「ワンちゃんが嫌がっているようですが、どうされましたか?」と無礼にも庭から声を掛けると、「率爾ながら…」の一言もなく突然話かけられて眉を曇らせたご婦人が「こうして散歩に連れて行かないと、クークー泣いて夜も寝ないんです」と仰られ、歳は16歳になるとか…(;;)、ご夫婦が毎日交代で散歩させて居られるそうだが朝夕と言わず1日3回も4回もせがまれ断り切れずに重い腰を上げられるそうだが、犬の16歳は人の80歳に匹敵するから長寿もこうなると大変だ、飼い主も16年間我が子同様に慈しんで来ただけにこんな散歩の荒行も苦にならないのかと思ったが、体力勝負の散歩だから飼い主であるお二人の推定年齢からして足腰の疲労困憊を気遣ってしまう(;;)。ワンちゃんも腹部を持ち上げられた姿勢での散歩は苦しいに違いないが先祖から受け継がれて居る本能が苦しさより前足を動かして歩く方を選んで居るのだろう。もう先はそんなに永くないだろうが、此のワンちゃんに一度でもアスファルトでなく草原の軟らかい土を掻かせてみたいと私はふと考えた。
朝起きて表に出ると菊など植えて事務所前に並べているプランターの傍に決まって不心得者の置き土産がある。きっと夜間暗くて誰も見ていないので、持ち帰るのをサボられたに違いないが、もっと酷いのは、ビニールに包んだウンチがプランターに捨ててある。飼い主のモラルの問題だが、人の迷惑を考えない人が最近とても多くなった。こんな人に犬を飼う資格はない。
飼い犬に散歩は必要にして欠かせないし飼い主の義務だ。然し散歩は土の上や草原に限られると私は思っている。舗装された路を散歩させて愛犬が満足していると考えるのは飼い主のエゴであって真に犬を愛する人間とは言えないだろう。本当に犬好きの方は土の路や草原を犬が歩ける郊外に住まわれて、ご自身は遠距離通勤に甘んじて居られるのだ。アスファルトの道ではワンちゃんの毛が擦れ切れて可哀想だし、オシッコやウンチをして無意識に足でアスファルトを掻いている姿を見て私は身が詰まされる(;;)。
うちでも20年近く前まで雑種の柴犬などを飼っていたが、近くに河原や叢や野池がなくなって犬を飼うのを止めた。昔の犬は庭に放し飼いなどされて居て、絶えず穴を掘っては何かを隠すのを習性としていたものだ、今都会で飼われている犬達にもそんなDNAがきっと存在する筈だが、叶わぬ望みを犬自身はどう受け止めているのだろう。きっとDNAが無意識にストレスとなって溜まって行き究極のストレスが下半身麻痺の躄り犬に表現されるのではなかろうか。
何時だったか田辺聖子さんのエッセイに書かれていたが、よく挿絵を担当される佐藤真成画伯のお家のワンちゃんは散歩が大好きで連れて行って貰うと、嬉しがって転げ回って喜びを表現し、遂にはヒキツケを起こして悶絶するそうな…(^^)。こうまで喜ばれると飼い主も複雑な心境だが、ワンちゃんが如何に戸外を闊歩することを望んでいるかを如実に物語った話だ。
先月の末札幌市の路上などで近くに住む女性会社員が飼っているシェパードが、下校途中の中学1年の女子生徒や通報を受けて駆け付けた女性巡査ら計3人の手や足を相次いで噛んだそうで中学生は3週間の怪我だとか…(;;)、又先月初めに山梨県笛吹市の市道で、90歳の女性が知人と立ち話中に、近くに住む土佐犬に首をかまれて死亡されたが、此等の事件は何れも明らかにワンちゃんが運動不足でストレスが溜まっての凶行と見た。毎日きちんとワンちゃんの満足する散歩を土の上でさせて居ればこんなことにはならなかったと思う。
檀ふみさんのように家でおトイレを済ませてから散歩に行く躾けをされて居るワンちゃんや座敷犬以外の犬など街では飼うな!
中国のスパイが松下政経塾の塾生だったとか…(;;)、我が国の将来を背負う政経塾に中国スパイの存在した!などと今になって狼狽えているが、我が国防衛のセキュリティーの基礎が崩壊しているのではないだろうか!中国大使館の一等書記官など何を差し置いても入国以来徹底した尾行を含めた身辺調査せねばならぬものを十数口の銀行口座すら掴むこともできずに一体から公安の連中は何をして居たのか?ひょっとしたら彼等は何もせずに手を拱きじっと息を潜めて居て、彼が海外に逃亡したのを見計らって急に騒ぎ出したのではなかろうか。東京電力に懐柔されて原発再稼働絶対阻止を唱える革マル派の連中などを逮捕するのに夢中だったとは言わさぬぞ!警視庁公安部は先月31日この書記官を公正証書原本不実記載などで東京地検に書類送検し、「本件の捜査は終了した」とほざいて居る。中国日本大使館の連中があちらで嫌がらせをされぬように外務省から圧力でも掛かったとしか思えぬが、不甲斐ないぞ!真相は何処に存したのだろうか?
今頃大金と共に母国へ帰った書記官はきっと舌を出して笑っていることだろう。長渕剛ではないが「♫ちゃんころのトンボよ何処へ♬、今頃舌を出して笑ってら♬」とでも歌ってみようか(^^)、考えるに大東京に蠢く人達の中で諸外国のスパイが公安の数より数倍も多いのかも知れぬ、恐ろしいなあ(;;)。
天皇陛下ご夫妻が老齢にも関わらずイギリスを訪問された。エリザベス女王の即位60年を祝う祝賀行事への出席であったが、祝宴後ロンドン市内の日本庭園を散策される陛下は美智子様と手を繋がれ、お二人微笑まれ乍ら石段を登られる写真が今朝の朝刊に掲載されていた(^^)。二重三重マスメディアのカメラマン放列の前で重い心臓疾患にも関わらず自然体で美智子妃を労られる陛下の心温まるお姿に唯々感動した。そして一日も早くお二人が公務から解放され自分達だけの充実した時間を持たれる日の近からんことを切望した。と謂っても尻に苔の生えた小姑である女官達の存在が邪魔っけだのう(;;)
先週の常用漢字表外読みの答え
彼は(謙った)態度を崩さなかった。(へりくだった)でした。
今週の常用漢字表外読みの問題
何か(疾しい)ことでもあるのか?