刺々(とげとげ)しい世相に思う

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先週事務所の職員から連休に柳原の戎神社へお参りに行ったら大賑わいだったと聞かされて居たが、偶然中学時代からの友人M君からメールで西宮戎神社へお参りに行かれたときの写真や近況報告を頂戴した。西宮戎は一番乗りの短距離競走で福男が選ばれることで夙に有名だ。写真は福笹を売っている福娘達の弾けるような可愛い笑顔だ^^。彼M君は昔から写真が趣味だからシャッターチャンスは逃さない。無理をお願いして巻頭の写真に借用させて頂いた^^。
30年近くも前愚娘が学生時代に大阪の今宮戎の福娘に応募したが落っこちたことを思い出した(;;)、可成りの日給なので募集では倍率が凄いと聞いた。あれは写真選考だったから西宮戎もルックスと愛嬌で毎年福娘を選んでるんだろうね。

昨年末からBS12では渥美清の「泣いてたまるか」に続いて40年前TBSで大ヒットした「ありがとう」が流されて居た。看護婦の水前寺清子と医師の石坂浩二が愛を育んで結ばれてゆく年52週連続ホームドラマだったが3年半も続いた長寿番組であり、1年毎に中身が刷新し初めの年水前寺は女性警官で二年目が看護婦、三年目が魚屋と目紛るしいが内容は殆ど平坦で第一話とスタイルが変わらず全員が善意で悪役もいびり役も一人も出ない天下太平で平々凡々の日常生活を綴ったドラマであって将にホームドラマの典型だった、此の番組が当時視聴率57%を誇ったなど、殺伐とした刺激的な番組や不倫紛いしか支持されない昨今から考えれば到底信じられない。当時、向こう三軒両隣は疎か近隣に住む人も全て知り合いであるばかりか世の中は誰もが善意の人で溢れ誰も自分達の平穏な生活に満足していたんだろう。
当時「肝っ玉母さん」や「時間ですよ」など評判の作品は全てホームドラマであり、日常生活のちょっとした些細なできごとが視聴者の視点であり興味の的だったからあの頃は皆貧しかったが人々の心は暖かく常に平和な生活を求めていたことが察せられる、昔は良かったなあ。

BS放送の再放送で和んでいた私の心を無残に切り刻んだ事件が二件、1歳の我が子を自宅前で轢き殺した41歳のお父さんと、3歳の子どもを虐待して殺した若い母親達の事件が埼玉県で起こったと18日夕刊で報じられた(;;)。
前者は自宅ガレージで1歳の長女が前に居るのに気付かず車を発進させた父親の後悔だったが、全員一緒に出掛けるとき妻が忘れ物で玄関先に戻った一瞬のできごとだ。夫は長女を妻が連れて玄関に戻ったと信じきって車を車庫から発進させたら不幸にして幼児は車の前に居たのだ。偶に起こる心が潰れそうな事故だが此の不時のできごとにより動転した妻はきっと夫の不注意を詰り、夫は幼児を置き去りにして玄関に戻った妻に対し許せない怒りを覚えたに相違ない。ちょっとした思い違いによる悲惨なミスだが此の事件により妻と夫はお互いと自らの不注意を責め合って終わることがなく、訳も分からぬ儘に共犯者となった二人は愛するが故に最早長女の思い出を共有できず共に生活できなくなり悲しくも別の人生を歩むことになるのだろうと私は直感した。車がワンボックスだったら良かったのに…と思ったとて「覆水盆に返らず」だ。後からなら何とでも言えるが、此の夫婦の苦悩は誰にも癒やしてやれない。二人は三途の川まで罪を背負って行くことになるが、人生って実に儚いもんだね。
平家物語の冒頭「祇園精舎の鐘の声諸行無常の響きあり沙羅双樹の花の色盛者必衰の理をあらわすおごれる人も久しからずただ春の世の夢のごとしたけき者も遂には滅びぬ偏に風の前の塵に同じ」が脳裏を過(よ)ぎる。

更にもう一件も同じ埼玉県で3歳女児の首にロープを付けて殴る蹴るの虐待を繰り返し押し入れに拘束するなど食事も与えずに母親達が意図的に殺した残虐な犯行だ。「帰ったら虐待を遣ろう」と母親と同居の工員のラインに記録されていたそうだから親でなく彼等は鬼畜だ(><)、遣り切れないね。此の母親は余程子どもの頃に親に暴行された経験があって我が子に対する虐待に繫がったのだろうか。生まれた子に咎はなく、母親の資格のない女が何の覚悟もなしに享楽の末に子を儲けた悲劇の終焉だろう、幾年か塀の中に入れられても出てきたら同じ事を繰り返すのではないか。其れにしてもこの子の場合、昨年夏2回も近隣住民からの110番通報したにも拘らず自宅を訪問しただけで児相に相談一つしなかった警察は咎められないのか。事件を増やしたくない警察の姿勢が丸見えだね(><)。でも児相が相談されていてもやはり家庭の内情を心の目で見ることができずに同じ結果を招いたのではないかと思う。彼方を向いても此方を向いても世の中遣り切れないことばかりだな。

ココイチから廃棄依頼された冷凍カツなどを産廃業者「ダイコー」が岐阜県羽島市の「みのりフーズ」に横流しした事件だが、「ダイコー」はココイチから廃棄処分代を貰った上に転売するなど二重に儲けた商道徳に悖(もと)る不埒な会社だ。でももっと悪いのは産廃業者から廃棄物を買い取りスーパーなどに転売した羽島市のみのりフーズだ。「昔は腐ったものでも洗って食べた」とは私と同世代であるみのりフーズ社長の開き直りの発言には誰もが魂消たね。そして可哀想なのは名古屋を初め全国各地に多数存在する同名の会社「ミノリフーズ」だろう。各社のサイトがネット上で炎上している(;;)。平がなと片仮名の違いなんて誰も見てないモンね。
更にもう一人悪い奴は告発者のココイチを悪人呼ばわりした愛知県知事大村秀章だ。どうしてココイチが悪人呼ばわりされねばならぬのか?雪印食品のBSE牛肉偽装事件を告発した正義の使徒でありながら国交省に業務停止処分を受けて倒産した西宮冷蔵を思い出すね。いつでも役人って事勿れ主義なんだね(;;)。そして岐阜県はみのりフーズの開業以来一度も立ち入り検査をしていないそうだ(><)、ま、検査して居たにしても彼等の検査は予め検査の箇所まで指定するデキレースだから結果は何も期待できないけど、取り敢えず何もしない上に事件を興した廉(かど)で筋違いであるココイチを糾弾するなど盗人猛々しいよな(><)。

先週の読みたくても読めない字
咲いた花が萎(な)える

今週の読みたくても読めない字
咲いた花が(萎)む

バス事故無傷の不仕合せ

厄除け八幡

自宅の傍にある八幡神社に今年も厄除け祭りがやってきた、お正月の18-20日が決まりだ。此の幟を見ると私は確定申告時期の到来を実感し、毎年今年の申告が最後になるかもしれぬと思い心を引き締めることにして居る。

先日銀行へチャリで行った折、狭い道を無頓着に歩行者の女性が二人横長に並んで身振り手振りで喋りながら歩いて居るので、「危ないですよ」の意味でチリンチリンと鳴らして狭い横の空間を通り抜けた。事務所ヘ戻ってからその話をしたら職員に「チリンチリンは道路交通法違反になり2万円以下の罰金です」と言われた(;;)。私にしたら女性達が話に夢中になって手足が横に食み出して来られることを恐れて鳴らしたチリンチリンだ。話しの身振り手振りが自転車に当たったら私は転ける可能性が高いし、きっと自転車の自損事故とされるだろうから割が合わぬ、それではベルは何のために付いているのだろう。「通りますよ」と口で言わねば罪になるのではベルの存在そのものが否定される。自動車の「ブッブー」と何処が違うのか!然し法律では下記の如く定められて居るのだ。

(警音器の使用等)
第54条 軽車両の運転者は、次の各号に掲げる場合においては、警音器を鳴らさなければならない。
一、左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上で道路標識等により指定された場所を通行しようとするとき。
二、山地部の道路その他曲折が多い道路について道路標識等により指定された区間における左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上を通行しようとするとき。
2 軽車両の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。

2の主旨は歩道に於ける歩行者優先を示唆したものだが、車道は車が多くて危ないし、我々周囲の生活道路には歩道と車道の区別すらなく車の通れない細い道も結構多いから分かったような分からない法律だが、法律上ベルは普段我々が鳴らしていないときに鳴らさなければならぬもので普段何気なく鳴らしているものは違法だと言うことがよく分かったが、誰も殆ど知らないと思う。ベルの装着については道路運送車両法第四十五条にて義務付けられているから付けなければ罰せられるし、鳴らしたら鳴らしたで2万円の罰金では二律背反で怪訝しいよね(>_<)。
いっそ「コラ!そこ退かんかい」なんて大声を出したら通行人を驚かせるがベルの音でないから罪にならんから世の中の法律なんて、わからんもんじゃ(;;)。

先週の毎日新聞が大阪市の中学生の生徒が給食の3割近くを残していると報じた。食べ残し率は全国平均の4倍で残飯になった食材費は年5億円相当に上るそうだ。勿体無いね(><)。
市が仕出し弁当を配るデリバリー方式を採用したため食事が暖かくないのが食べ残しの理由らしいが、お弁当は本来冷たいもので、これまで過保護に学校で調理した暖かいものを食べさせてきたことが原因だろう。此れを世に「乳母日傘」と謂う。食べ残した生徒には翌日から給食を与えない措置を執り弁当持参を要求すべきだろう。給食のない時代に育ち、弁当は焼き芋一箇の経験をし、空腹を癒やすためタンポポまで食べていた私達世代には食べ残しなど想像もつかないことだ、私はこの歳になっても飯粒を零(こぼ)したり残すと目の玉が潰れると信じて居る。
今の世の中は多くの者が富裕ではなく生活に困っている人も少なくない筈だが、食べ物を僅か4割しか自給できない我が国が故に此の有様は涙が零れる。戦後70年少しは食物が潤沢になったとは思って居たが、反面子ども達の食べ物に対する有り難さに対する思いの欠落は誰の責任だろう。
コンビニやバーガーショップの存在や親が子どもにお金を与えたりすることも原因の一つだろうが、先生と親が子ども達に、食べるものがなくて飢えて死んでゆくアフリカ難民の話しなどして食べ物の大切さをトコトン自覚させたら給食を残す生徒を決して出ないと思うんだが…(>
<)。

先週の上州碓氷峠の悲惨なバス事故は可愛い我が子を勉学のため東京に送り出している世の多くの親達に大きな衝撃を与えた。幸いうちの孫は秋からドイツに留学中で愚娘は安堵していたが、同じ学校の一人が死亡している。留学してなければ千に一を覚悟して愚娘は半狂乱の数時間だったことだろう。子どもを上京させた親達は被害者の名前が発表されるまでの半日間が物凄く長かったことだろうな(;;)。
警察は乗客39人のうち死亡が12人で重軽傷者27名と発表したが、内一人は全く怪我がないことが判明し重軽傷者26名と訂正した。あんな酷い事故で怪我をしない者が居たなんて想像もつかないが、此の幸運な大学生の無傷の理由はバスが転覆した際、幸運にも他の乗客の躰がクッションになりその当たった衝撃のショックを引き受けた人の尊い犠牲の上でのことだったに違いないから、彼は無意識の内に殺人者となっていた可能性は否定できない。諸行無常、無傷の彼は剃髪して坊主になるべきではないのか。

先週の読みたくても読めない字
咲いた花が萎(しな)びる

今週の読みたくても読めない字
咲いた花が(萎)える

あきらめなかった村木厚子

桜草

近年暖冬になってからお正月と言えば「桜草」の開花だ、清楚なこの花は日本人好みで可憐で楚々としたところが西洋花にない特長です、散歩の途中に撮りました。此れから寒さに堪えて健気にも花の数を増やして行きます。「桜」が咲く頃には此の花が見られなくなり5月には休眠期に入ります。花言葉は「青春のはじまりと悲しみ」ですから早春に咲く花の命が短いところから付けられたと思われます。可成り日本人的な花と謂えるでしょう。
よく似た花にプリムラオプコニカがありますが此れはサクラソウ属でも洋花で我が国古来の「桜草」ではなく私の好まない花です。又寒いときにはパンジーやデイジーがよく見られますが此奴も私の嫌いな花で植えたことがありません。きっと戦時中の幼い頃に見たことがない花のため潜在意識が拒否するのではないかと思って居ます。

曾て郵便不正事件で逮捕され世の中をあっと言わせたあの村木厚子厚労省事務次官が昨年10月60歳で退官された。そして今春より日経新聞夕刊「明日への話題」のレギュラー執筆者として半年間毎週登場されることになった。どんなことを書かれるのかとても楽しみだ^^。
彼女は8年前厚労省局長時代に凜の会郵便不正事件で障害者団体割引制度の証明書を発行した廉(かど)により大阪地検より逮捕起訴され164日に渡って勾留され腰縄を打たれ手錠姿で取り調べを受けたが一貫して否認を貫き遂に無罪を勝ち取った猛女だから知らぬ人は居ない。並みの男なら恐らく連日検察の恫喝に屈し罪を認めただろうが、彼女は高知の生まれで土佐のハチキンだから堪えられたんだろうね。辺鄙な高知大学出なのに事務次官まで上り詰めたのは安倍総理の人気取り異例の人事だったと言う説もあるがきっと彼女の揺らぎない信念と実力の賜物だろうね。
彼女の「明日への話題」第一声は、結婚しても子どもを産んでも絶対に辞めさせられない職場に付きたいと思って役人になったと書かれた。そうだよね、結婚しても子どもを何人産んでも辞めないで居られるのがお役人だ、キャリアでありながら当時は男女雇用均等法などなく国家公務員の同期800人中女性は僅か22名でそれも事務系に限ってはたった5名であり、女は採用しないと公然と言う役所も少なくなかったそうだから現在とは大違いだったのだ。
東大以外は先ず出世が望めない中央官庁に何故彼女が入ったのか、彼女の著書「あきらめない」によると初め彼女は高知県庁に入りたくて地方公務員試験に合格するつもりでその予行演習として第一種国家公務員試験を受けたら両方パスしたので高知県庁の採用試験に臨んだら「キャリアの女性はちょっと困る…(;;)」の雰囲気がムンムンだったので已む無く諦めて中央官庁に切り替えたが事務職では労働省に唯一女性枠があるだけで選択の余地なく労働省に入省されたそうだ。
入省後はキャリアでありながら30名の同僚職員にお茶を配るのが朝の仕事だったが、理解ある上司の判断でお茶配りの労役が免除されるまで延々と3年間も続けられたそうだがキャリアにお茶を入れて貰うノンキャリは針の筵でありその心裡は複雑だったと思うね。
50歳になり局長にまで上り詰めての青天の霹靂である郵便料金割引公的証明書不正発行交付の疑いによる逮捕と起訴、そして特捜検事からあの手この手の恫喝に堪えての無罪に至る1年半のドラマは彼女にとって「災い転じて福となす」であり、安倍総理の人気取り人事と言われるが事務次官にまで上り詰めることができたのは才能だけでなく彼女の持つある種の魅力のせいだったろう。事件当時マスメディアに掲載された彼女のトレードマークである引詰め髪は戦時中私の母親達の定番ヘアスタイルだったから懐かしかったね^^。
彼女の仕事でのモーレツ振りは勤務時間がメチャ長いため、幼い子どもを預けた保育ママ宅への朝夕送迎のタクシー代が当時の年収相当額である300万円にも上ったことだ。生活費は職場結婚した夫の給与で賄えたからよかったが10時に仕事を終えられることが希有であり、夜中の3時4時はざらで残業時間は月200時間を優に超えるが、申告は男が90時間女は50時間が決まりだったそうだから将にブラック企業顔負けであり、中央省庁の勤務は想像を絶するね。我々の近くに介在する区役所や年金事務所などのお役所では鼻糞を穿(ほじ)って所在なげに座っているお役人のノンビリムードとの落差は一体から我々はどう考えたら良いのだろう?彼等を中央省庁に廻せば仕事のハカが行くと言うものでもないしね…(;;)。昔小生の愚息がどうしても嫌がって中央省庁へ行かなかった理由がどうやら分かったような気がするな。彼処は頭の中身だけでなく人一倍タフでモーレツ人間でないと務まらないんだ。
キャリア資格と勤務時間の差は役職で補完されて居り、彼女が31歳で初めて地方へ出されたとき島根労働基準局の課長職だったが、1年半勤めて本庁に戻されたときは初めて課長補佐に任命されたそうだから本庁と出先では役職のランクが比較にならないと分かるね。因みに本庁で課長になったのは41歳だ。
島根ではキャリアの女性が夫を置いたまま単身?東京から子連れで赴任して来ると言うので大評判になり、社宅では同局の主婦達が2歳の幼児を構ってくれ、後年裁判のときは島根労働基準局ぐるみで大挙して援軍となって彼女を励ましてくれる戦力になったとか…^^。村木さんの人徳の賜物だろう^^。当時は外部の人から地元採用の事務員と間違えられるのでどんなに暑くても夏ではスーツの着用が欠かせなかったそうだ。警察や防衛庁のように勲章などないもんね^^。如何に女性のキャリアが少なかったか分かるような気がする。
読書好きの彼女は勾留される際、拘置所内に佐々木穣と今野敏の本を持参されたそうだが164日の勾留期間に読破された書名149冊が「あきらめない」の末尾にリスト化されている。佐々木穣、今野敏以外にも獄中なのに重松清や畠中恵などいろんなジャンルを読まれており読書傾向から彼女が検事の尋問に怯えず平常心で「明鏡止水」の心境に居られたことがよく分かる。権力の権化のキャリアでも私の好きな重松清なんて読むんだね^^。
週一回だが此れから半年間彼女の「明日への話題」を楽しみに読もうと思う。

偽の血液製剤を作ってボロ儲けしていた一般財団法人「化血研」に対し厚労省は110日の業務停止処分を科したが、ナント此処の殆どの製品について他のメーカーに代替品がなく業務停止の間も製造出荷が続けられるそうだ。「作らへんで…」と嘯(うそぶ)かれて困るのは国やったんや、何のための業務停止処分や!企業は業界でのシェアさえ確立してしまえば怖いモンなしなんだ(>_<)、昔、ミドリ十字が悪いことをして指弾されたが此方は会社と違って一般財団法人だから潰すわけにもいかんし大して税金の懲罰も科せないし法律の盲点を突かれて厚労省も困ったね。村木さんは今では外部の人となったが化血研をやっつける良い知恵を授けて遣って下さいね。

ところで北朝鮮の「核実験」に対しアメリカは一部の北朝鮮船舶の入港禁止を国連安保理事会に諮るそうな…。恐る恐る、怖々、と言う感じだから中国に協力が得られないアメリカの持て余している様子がよく分かる。実はアメリカも北朝鮮が怖いんだろうな(;;)。

先週の読みたくても読めない字
咲いた花が窄(つぼ)む

今週の読みたくても読めない字
咲いた花が(萎)びる

後期高齢者の無病割引を…

烏原貯水池 (1)

明けましてお目出度う御座います。本年も拙いブログでお目汚しをお許し下さいね。
巻頭写真は年末御挨拶にお馴染みのEさんから送られてきました烏原貯水池で寛ぐ渡り鳥の風景です。鴨の一種だと思われるが何という名なのか、翡翠(かわせみ)を思わせる見事な羽根の色には心が和む思いだね^^。

東日本大震災から早や五年が近付いてきた。昨年末の新聞記事だったが、東日本大震災の際住民を救おうとして最後まで交番に残った岩手県警察のお巡りさん三人が津波に襲われ殉職されたが大船渡警察の署長室には当時交番に掲げられていた旭日章が今も残されているとか…。
私が興味を覚えたのは殉職したお巡りさんの中に警視が居たことだった。警視と謂えば警部の上の位でその上が警視正なのは知っているが、それ以上は知らない。殉職すれば2階級特進は知られているが、警視のような偉い人は普通絶対安全圏にいて大きな机にどっかと座り部下に顎で指示するイメージだったから交番勤務の警視が居ることを知ってとても驚いた。一般的に警視は警察署の署長、副署長クラスだからどうして交番勤務だったのか不思議だね。
兎も角この偉い警視は避難民を誘導する職務に徹して殉職により警視長に昇進した。ネットで調べてみると警視長の上は警視監でその上が警視総監だそうだ。警察庁長官は警察官ではなくお役人なんだ…。
若しも警視長(県警の本部長クラスになる)が殉職したらどうなるのかしら?と疑問が湧く、2階級特進すれば警視総監だが警視総監は一人で決まりだしきっと警視監で止められるんだろうが、ちょっと不条理だな。
2階級特進も死んでは勲章だけのもののようだが実際は基本給が大幅に上がり退職金がとても高額となるから家族思いの警官は死ぬなら病気でなく殉職でと願っているそうだ。

明石のTさんから年末に贈り物を頂戴したので電話でお礼を言った際、よもやま話の中で83歳のTさんは5人目の子どもである末っ子が現在46歳になるがその子を生んで以来医者に行ったことがないと仰られた。「通常分娩のお産は保険は利かないし実は病気でないですよ」と言うとそれ以前に医者に行った記憶すら思い出せないそうだ。そう言えば私と同級生のM君も保険証を長く使ったことがないと言っていた。
行政は多額な後期高齢者保険や介護保険料を所得に応じて無差別に毟り取って涼しい顔をしているが、このような無病の人達に対しては、自動車保険業界が無事故割引を設けているように、保険料の減免とか金品での表彰など積極的な姿勢を示すべきではないのかな。
1年間医療機関を受診しない者に対しては翌年の保険料の減免など具体的な特典を与えれば、1割負担や3割負担に甘えて異様に高い医療機関や調剤薬局達の懐を肥やさせずに薬局での風邪薬等で済ます者が激増し我々の税金で負担している42兆円が少しは減少できると思うのだが、製薬会社と医師会並びに薬剤師会が懸命に政治献金をしてそのようなものが立法化されないように波打ち際で必死に食い止め暴利を貪り続けていることに気付かない我々国民も愚かだと思う。
先日此れも同級生のN君がうちを尋ねてきてよもやま話の中で一昨年保険が満期になったのは良いが、その所得のお陰で1割だった保険負担金が急に3割に上げられたとメチャぼやいていた。彼は親の代からの資産を10億円近く持つ富豪だから働かなくてもお妾さんと裕福な生活を営んでいるので保険の3割くらいでブーブー言うことはないと思うが根がシブチンだからつい愚痴になったのだろう。1割の保険料を払えないため保険証を役所に取り上げられ医者通いもできぬ貧しい人達のことなどきっと頭にないのに決まっている。
政府はマイナンバーもできたことだし、この際国民の金融資産を把握して相続税を取るだけで済ませず健康保険料の増額も対象にすべきでないかと思った。明石市など一部の市町村では健康保険料に固定資産割などを付加して徴しているが、金融資産割なんてのはどうだろうか。預金や有価証券など1000万円以上の資産家に金融資産の0.1%でも保険料が賦課できたら低所得者への減免が可成り可能なのではないのかな?

日経新聞の12月「私の履歴書」は1997年に大丸社長に就任した奥田務氏だった。大丸と松坂屋を合併させ功成り名を遂げた可成りの大人物だ。財界には奥田姓が多いな?と思ったら彼は1995年にトヨタで豊田家以外から社長になったあの奥田碩氏の弟だと書かれていた。出身は三重県でお父さんは地元の小さな株屋さん(その後倒産した)だったそうだ、へー!魂消るね、お兄さんは一橋を出て地元に帰りたくて当時は日産やプリンスの後塵を拝していたトヨタ自動車に入社し、弟は慶応を出たため慶応閥の大丸に入ったのだ。入社当時は業種が違えても大丸の方が格上だったと思う。
兄弟二人して違う世界でトップを取ったことは異例のことだが、1997年当時はトヨタはもう世界一だったから弟の方は兄の七光りの影響を少し受けたんだろうね、それにしてもかくも優秀なDNAを持った素材を育てた父親が自分の会社を倒産させたなんて世の中って上手く行かんもんだよな^^。

日韓慰安婦問題解決だって?10億円だって?責任を痛感しているだって!一体から何回目のお詫びで何回目の賠償金だ!50年前に払った50億ドルは一体何だったの? でも我が国から理由のない金を巻き上げる毎に韓国は日本に対し国民の劣等感が増幅していることに気付かないのかな?

年末の29日大阪府と大阪市の「副首都推進本部」が開かれ松井府知事や吉村市長等が集(つど)った。東京からあの猪瀬前都知事も参加した。「偽物は偽物を呼ぶ」だな(>_<)。

先週の書けないけど読みたい漢字
開いた花が窄(つぼ)む

今週の書きたいけど読めない漢字
咲いた花が(萎)む

野坂昭如と「四畳半襖の下張」裁判

ベコニア

今年も後4日となりました。一年の経過の早さには目が廻りそうだ。庭の花も枯れてしまって残っているのはカタバミ以外には露地植えのベゴニアだけとなっている。此奴は葉が肉厚で少々雨が降らなくても枯れないから根っからの不精者には最適の優れ物だ^^。私は赤より白い方がずっと好きです。今年もとうとう最後のブログ更新を迎えることとなったが、恙なく(でもなかったけれど…)一年を終えることができたことを神様に感謝したいと思う。

作家で歌手更に参議院議員として政治家でもあった正義の使徒野坂昭如が今月9日85歳で波乱万丈の人生を終えられた。
今から43年も以前のことだが、戯作家として戦前一世を風靡した永井荷風の著作であるあの文語体の名著「四畳半襖の下張」を彼が月刊誌の編集長として掲載したことが当局の目に触れ、此の作品が既に昭和23年最高裁で猥褻だと罰せられていること、過去のD.H.ロレンス著伊藤整訳の「チャタレー夫人の恋人」事件(1957年上告棄却)、マルキ・ド・サド著渋澤龍彦訳の「悪徳の栄え」事件(1969年上告棄却)を踏まえて裁判所が野坂昭如に有罪判決を出したことに対し、高裁での控訴審で文学作品の論評には欠かせないその道の専門家である五木寛之、石川淳、井上ひさし、有吉佐和子、吉行淳之介、開高健を始め国文学者の吉田精一、批評家の中村光夫など綺羅星の如き多くの著名人が証人として出廷し、「昭和50年代ともなれば時代の推移とともに猥褻の定義も変わるのだ、此の作品は優れた文学作品である」と様々な証言がなされ、野坂昭如の無罪を縷々と訴えられた事件があったことをお歳を召した方ならご記憶だろう。
女性の裸もとっくに解禁になった昭和50年代後半に文学にまるで門外漢である検事や判事達が、文壇の権威者達の意見にどうして従わないのか不思議でならず、此の名作が有罪になったのか当時訝しく思って居たのだが、此の事件の特別弁護人となった丸谷才一のエッセイ集「コロンブスの卵」から「四畳半襖の下張裁判」の弁論要旨を読ませて頂いた、そして私はその要旨から此の裁判に野坂昭如が何故敗訴したかの原因を理解したので皆様にお聞き頂きたいと思う。
この裁判で野坂昭如を擁護する何れの控訴人の証人も著名人であり語り口は理路整然として明快であり、中でも開高健の2時間半に亘る証言は絶賛もので裁判官が時間を過ぎても閉廷を言い渡すのを忘れた程だったそうだ。出廷しているどの検察官や判事から見ても証人は自分達より遠くて高い教養の持主であるため抗弁することができず忌々しくも同感せざるを得ず歯軋りして己が無知を悲しんだことと思う。然し控訴人の致命的な失敗であったのは、巷の声を判事達に聞かせたい一心であったろうが、唯一人市井人で家庭の主婦であった水沢和子証人を出廷させ証言させたことだったと私は考えた。
証人水沢和子の弁論は「此の作品に一般的な善悪はありません、私の子供が大きくなってから読んでも一向に差し支えありません。寧ろ、うちの子供が斯くも難しい文章を読める学力があれば嬉しいと思います」と胸を張ってのものだった^^。此を聞いて職業柄酒席でも猥談一つできない堅苦しい判事達は自分達の世俗への無知を思い知らされ屈辱の怒りで瘧(おこり)のように身体が震えたに違いない。著名人から語られるのなら許容できても一介の主婦の発言では到底聞く耳を持てなかったろう。斯くして「四畳半襖の下張」は最高裁に於いても上告棄却、野坂昭如は罰金10万円が確定したが、一寸の虫にも五分の魂というから、全ては判事達のプライドをズタズタにしたのは主婦の証言であったろうね。此の主婦さえ出廷しなければ判事達は証人の社会的な地位と高邁な思想に尻尾を巻き野坂昭如は無罪が勝ち取れて居たに違いないと思う。そう言えば古来「お前にだけは言われたくない」なんて言葉があったよな^^。水沢証人は性に淡泊な質(たち)であって文語体の流麗な文章の巧みさに魅せられ芸術作品としか考えなかったんだろう。だから書かれた内容については少しも拘る処がなかったのではないかと思った。そうでなければ「うちの子ども云々…」など到底母親として言葉に出せる訳がなく、是認すれば検事や裁判官が芸術作品に対し態と卑猥な解釈をして居るようになってしまうからどうしても無罪にできなかったのだろう。そして水沢証人が我が子を引き合いに出さなければあのとき野坂昭如は勝訴できたと思う。然うしたら彼は勲章の一つも貰えて居たのではないだろうか。証人丸谷才一は文化勲章を貰っているもんね。合掌

懲役刑

野坂昭如さんの裁判が巷の良識者から批判を受けるようになって、漸く法曹界も此れではいけないと古から踏襲して貪っていた眠りから目覚めたのか、その後最近になって殺人事件の時効廃止や刑罰の長短に刑法が変更されるなど劃期的な判断が行われているが先日の新聞で劃期的な判決が載せられていた
裁判は二つあり、新聞左には前方注視が困難な状態になる程酔って、車を運転し乍らスマホに夢中になり、道を歩いて居た通行人4名を跳ねて3名を死亡させ1名には重症を負わその場から逃走した悪辣な若者に対する判決であり、右には女子中学生を連れ出したと男が「猥褻目的略取」と謂う罪に問われた事件の判決であった。
判決結果は左が懲役22年で右が懲役16年だった。一瞬だが左は軽くて右は重いと感じたのだが、どうしてなんだろう?酩酊運転で3人もひき逃げして死亡させれば無期懲役が最低刑だと誰もが思うし、女の子を連れ出しただけで何も悪さをしていないのだったらせいぜい懲役5年辺りが精一杯ではないかと思うが時代が変わってきたんだ。
30年も前だったらきっと左の事件は殺意がないとして恐らく懲役7年位だったろうし、右の事件は精々懲役3年で執行猶予が付いたと思う。世間の目が段々命の尊さや、被害者の少女の心の傷の深さに思い至るようになったからだと思われる、頭の固い裁判官も法律の条文への拘り(未成年を猥褻目的での誘拐略取は刑法で7年以下と定められて居る)を捨てて被害者やその家族の心情を思い遣る時代になったようだ。
5両盗んで打ち首獄門になった江戸時代から比べて、終戦後は法律が軟化し犯罪人の罪が驚くばかりに軽くなって居たが、ここに来て法より重い刑が増えていることはとても喜ばしいことだと思う。裁判員裁判で死刑も出されたしね…^^。

従軍慰安婦の噓

50年前にキッパリと決着した筈の従軍慰安婦問題が又もや再燃し韓国が我が国から更に賠償金をふんだくろうと居ている(>_<)。何処まで汚い連中だ!
写真は戦時中我が国公務員の月給が45円であったとき月給300円で公募された広告だ。我々も我もと応募したが器量の悪い者は全て落とされたそうだから、戦後其奴等の僻みを朝日新聞が記事にしたのが発端だ。悪いのは朝日新聞とそれに便乗した韓国だ。何が強制連行や!朝日新聞は恥を知れ!それにしても韓国は底意地の悪い国だね。

先週の書けないけど読みたい漢字
風船が窄(つぼ)む

今週の書きたいけど読めない漢字
開いた花が(窄)む

皆様どうぞ良いお年を…

「金輪際」を英語で言え!

川口真

先月日経夕刊「こころの玉手箱」は作曲家川口真の登場だった。私と近い世代の方であり、由紀さおりの「手紙」や山口百恵の「いい日旅立ち」弘田三枝子の「人形の家」などこの方の歌は何処か他の人と違うなと感じていたが学歴を見て魂消た。彼はピアニストで東京芸術大学現役入学で楽理科に学ばれた超エリートだったのだ。本来クラシック畑に身を置くべき方なのになにゆえ?と思ったら、何気にアルバイトで弾いたのが、越路吹雪さんのバックバンドであり、多忙で来られないピアニストのご主人の代わりに弾いたピアノが「愛の讃歌」、場所も新宿コマ劇場だったとか、越路吹雪さんの人柄に魅せられ、又売れっ子作曲家いずみたくさんの事務所でアルバイトをしたことなどがきっかけで辿らねばならぬ道を間違えて?しまったのだそうだ。芸大で和声法や対位法をみっちり勉強して居た基礎が大きな力となり、他の作曲家と一味違う作品になったのだろうがクラシックの道に歩まれたらプライドは保てても食ってゆくには大変だと思ったから、歌謡曲への転進は実利主義で正解だったと私は思う。大衆の中に溶け込んで愛されるのが「歌謡曲」であり、クラシックは一部の人の教養を満足させるためのものだと言ったら言い過ぎなのかな?

日経夕刊「明日への話題」で三井住友FG会長奥正之氏が70歳になって初めての運転免許高齢者講習を受講された感想を述べられた。土日も祭日もガードマンと運転手付き黒のベンツ600後部座席が決まりだと思っていたから、こんな偉い人でも自分で車を運転するんやと正直驚いた。感想の中で会長は講習のテストは全て上手くいったが次の関門は5年後の免許更新だと書かれていた。そんなことないよね、ゴールド免許でも70歳以上は3年更新が決まりだよね、私もずっとゴールドだが過去3回3年更新であり、未だ高齢者講習のない68歳の時でも4年更新になり驚いたことを覚えている。3年更新は我々貧乏人だけで偉いお人は5年更新の特別待遇が得られるんだろうか?と僻んだがそんなことないよね。
処で、警察庁や警視庁の偉い人だった人のOBなど6000円も払って高齢者講習を受けているか疑わしいと思う。ひょっとしたら警察関係者は全員免許センターすら行かなくても自動的に免許を更新できているのではないかと思ってしまう(>_<)。今度事件があって警察が防犯カメラを見に来たら聞いてみよう。でも「その通りです」なんて絶対に言わぬだろうから聞くだけ無駄だろうな(;;)。

九月の末に作家車谷長吉について触れさせて頂いたが、今日は彼の作品の特異性についてお伝えしようと思う。それは彼、車谷長吉が平成10年文藝春秋に上梓した作品「変」にて自らが芥川賞の受賞を逃した怨みをぶち上げられたことだ。彼の作品である「漂流物」は平成7年度芥川賞筆頭候補になり、第一回目の投票で賛成者が過半数を制したにも拘わらず、偶々その年に阪神大震災やオーム真理教事件が世の中を震撼させたため車谷の作品が殺人事件であったので授賞に相応しくないとの意見が出てきて授賞から落とされ、(車谷氏曰く)毒にも薬にもならない平穏な日常を書いた保坂和志の「この人の閾」が授賞したことだった。
彼の作品「変」には「彼が5寸釘を9本買って白紙を鋏で9枚の人形に切り抜き、人形にそれぞれ日野啓三、河野多恵子、黒井千次、三浦哲郎、大江健三郎、丸谷才一、大庭みな子、古井由吉、田久保英夫と当時の芥川賞銓衡委員9人の実名を書き、金槌と五寸釘を持って深夜旧駒込村の天祖神社へ丑の刻参りに行き銀杏の巨木に人形を突き立て「死ね!」と、人形の心臓に五寸釘を打ち込んだ」と書いてある、この八つ当たりは将に狂気の沙汰だが彼には理不尽な理由で芥川賞が授賞できなかった物凄い鬱屈が溜まっての行為に違いない。心で思うことは誰しもあるが彼のように実名を作品に登場させて糾弾することは誰もしない。其処が彼の異能作家である所以だろうが、誰も思っていても書けないことをズバリと書いた車谷長吉を私のような世の中を斜に見ている者には誠に痛快極まりない。その後平成10年に彼は「赤目四十八滝」で直木賞を受賞したが、授賞式には上記の9人はもとより寄りつかなかったろうし、色んな文壇の集いにも此の9人は出席を車谷の欠席を条件にしたことだろう。五寸釘の呪いが叶ったのか現在9人中6人が死亡しているから怖ろしい。生き残って居る三人(黒井、大江、古井)もきっと戦々恐々とし不機嫌な毎日を過ごして居るのではあるまいか。
車谷さんは芥川賞の選考委員はだれも凡庸で自分より小物だと思って居たと思われる、何せ彼は広辞苑約2000頁を1日1ページ宛7年掛かって読破するなど国語学者顔負けの知恵者であり逆に考えると選考委員達全員、車谷の才能が自分達より秀でていることを知って畏怖し落としたのかも知れない。私は此の9人の選考委員のなかで車谷と教養が同レベルの文学者は丸谷才一だけだと思って居る。
この怨み節を書いた車谷長吉本人は今年5月誤嚥による壮絶な窒息死を遂げた。彼の魂は未だ成仏できずに深淵の怨みはこの世に残されたに違いない。黒井、大江、古井の三人は内緒で懺悔に車谷の墓所へ訪れているのではないか^^。
「変」は彼の短編集「金輪際」に納められているから、興味のある方はどうぞ…、処で「金輪際」を英語でどう言うかご存じの方は居ますか?わからないよね、答は文末にあります。

最近子供を欲しい人達は沢山居るが作らない理由として、昔は主として自分の老後を見て貰うために子供を必要としたが今の子供にはそんなことは全く期待できないし、教育費など経済的な問題が大きく、投資が浪費となる可能性大であるため子作りに消極的になるのが原因だそうだ。
お店を経営して居る人に聞くと、アルバイトに来る連中には偏差値の高い学校の子ほど融通が利かず頭が悪いそうだ、面白いね^^、又人間としての頭が悪い奴が多いそうだ、偏差値と人間性が反比例するなんて怪訝しな話だが、現在の教育制度では良い学校に入るためには良い人間である努力を放棄せねばならぬのではとても恐ろしいことだと思う、
教育の目的は良い人間に育てることに尽きるのだが、其れを正しく理解しないで、良い学校に入ることと勘違いをしている手合いが多いのではないか?
「良い学校に入った人間」と「良い人間」では絶対的に後者が優先するが、前者の連中に限って注意すると「プライドを傷付けられた」と逆ギレするとか…、親が甘やかすばかりで子をチャンと怒らなかったせいもあると思うが、現在の文科省の教育指導が何故か根本的に誤って居る箇所があるとしかと思えてならないね。
「世の中にはあの人達は子供を作ったら拙いだろうと思える人達がボコボコと子供を産んでは子供達の正しい教育を放置して社会のお邪魔虫を排出して居る、子供のことに真剣に考える人達が却って出産に消極的になる傾向が強い。」此は何時だったか作家群ようこさんがエッセイに書かれたものだがズバリ言えてる、全く同感だ、考えさせられるよね。

先週の書けないけど読みたい漢字
履(くつ)を履(は)いて土を履(ふ)む

今週の書けないけど読みたい漢字
風船が(窄)む

「金輪際」を英語では「Never」と謂います。
「座布団一枚!」の一声が^^掛かりそうだね^^。

渥美清のドラマ「泣いてたまるか」と放送禁止用語

シロシキブ

先月芦屋のNさんを訪問させて頂いた折、庭に白いムラサキシキブが咲いているのに気付き「種が生ったら下さいね」とお願いしていたら先日送られてきた^^。ネットで調べたら此れはムラサキシキブ属でもシロシキブと謂う種類だそうで種が乾かぬうちに蒔くよう書かれていたが此奴は繁殖率がランタナよりも遙かに強いので私は露地蒔きでなく春に種を鉢蒔きするつもりで居たから可成り慌てた。寒いときでもあるし発芽するのは春だろうし思案の末鉢に種まきして庭に鉢ごと植え込むことにしたが果たして春に芽が出るだろうか、それより私自身がこの種を播種したことを春になって記憶しているか全く自信がない(;;)。

清水希容

清水2

空手が2020年東京オリンピックで採用された^^。写真は何れも糸東流清水希容21歳関西大学3回生、空手の形を打つ彼女の面構えはまるで夜叉だが実物は迚も可愛い女性だ、見ていて惚れ惚れするよね^^。最近の若い男女は何れも軟弱な連中ばかりになったと思ったが、こんなに凜々しい若人を見るのは久し振りだ^^。「凜々しい」なんて言葉を使ったのも久し振りだ^^。
彼女は2年前に史上最年少の20歳で全日本選手権を制し、昨年は全日本を連覇、アジア大会は日本勢6大会連続となる優勝、初出場の世界選手権でも金メダルの栄冠に輝いた。しかも全日本、アジア、世界選手権の3大会全13試合を5―0のストレート勝ちで制す圧勝劇だから65連勝は将に向かうところ敵なしで空手道のの世界女王だ^^。
空手と謂うと先ず男子を思い浮かべるが女子だって居たんだね^^。凄いね、5年後は彼女も26歳だが大丈夫かな、何処かで一回負けて緊張を解(ほぐ)しといてね。

ニュースの後など時折録画ビデオを見る。最近は「下町ロケット」以外に碌なドラマがないので仕方なくBS12の渥美清主演ドラマ「泣いてたまるか」を見ている。50年前の白黒映画だから入居倍率40倍の公団住宅家賃が5600円、タクシー100円、玉子丼が80円など無性に懐かしい^^。何故か主人公である渥美清の台詞がしょっちゅう途切れるので気に掛かるが、どうやら再放送の前にチェックが入り、言葉がカットされて居るようだった。当時とは異なり今では放送禁止用語が厳しくて、当時誰もが喋っていた「見えてるよ、メクラじゃないんだから…」などメクラの箇所が消されて口だけパクパクだ。一話に10回くらい口パクが出てくるから話の筋がよく分からなくて困る(;;)。
放送禁止用語はマスメディアが勝手に付けたもので,昔名曲「竹田の子守歌」が禁止歌にされたのは同和の幹部も知らない勇み足だった。何処かからイチャモンがでるのを怖れて放送業界が適当に怪しいものを間引いて居たらしい。
ネットで調べたら放送禁止用語一覧なるものが搭載されていたが、何処がダメなのかよく分からないものが多い。「足切り、田舎、未亡人、四つ辻、家柄、踏切番、農夫、OL」何れも放送禁止用語だそうだが少し考え過ぎだね、足切りは身障者を暗示するからこじつけで分からぬでもないが、「田舎」や「農夫」はどうなんだろう、童謡の歌詞にも出てくるし素朴でとても良い言葉だと私は思うが、此れを差別語と言うのでは大都会の大金持ちが高層マンションの上から思いっきり下界の貧乏人を見下(くだ)しているようでとても不愉快だ(>_<)。「四つ辻」に至っては四つが特殊部落を意識させると思ったんだと思うが考え過ぎも良いとこだね、「未亡人」は上品な言葉であり「後家」なら良いことになるのではどうにもおかしいね?「嫁かず後家」なんて明らかに蔑称だと思うよ。踏切番には嗤ってしまう、現在日本に電動でないこの手の踏切が未だあるとは先ず思えんから出てくるとすれば昭和の初期から半ばに至る時代を描いた文芸ものにでも登場することになろうが、この言葉が禁止では作家は途惑ってしまうよね。「馬鹿ちょんカメラ」もダメらしい。「ちょん」って朝鮮人の蔑称らしい、知らなかった。
差別語だと差別することのほうが問題であり、差別語を使わない言い回しが逆に差別を意識させてしまうってことはないの?

昨今企業の就活解禁日が6月だ8月だと揺れている、文科省も主体性がなくコロコロと話が変わるからみっともない。企業が学生からの内定が拒否されることを怖れての歯止めなのかとも思うが、良い学生は内定を沢山取り、そうでない学生は内定ゼロなのはメチャ不公平だし、三菱と住友に受かれば学生は銀行でも商社でもメーカーでも東の人は先ず8割は三菱を選ぶに相違ない、そうなると住友は良い人材を殆ど三菱に取られる羽目になり割に合わない、本来住友を目指した学生の足をも引っ張ることになろう。就職試験日を国立大学の入学試験のように大企業は申し合わせて同じ日をテスト日にできないものかと思う。
処で就活と言えば服装から髪型まで何故かリクルート型で個性がない。40年も昔のことだが「いちご白書をもう一度」を御存じですね、1975年にユーミンが作った大ヒット曲で「ばんばん」のばんばひろふみが歌った反戦歌だ。♫就職が決まって髪を切ったとき…♪今なら♪就活が始まって髪を切ったとき…♫と歌わなければ正しくない。あの当時はバブル創生期の前哨戦だったし、何処の会社も人手不足で体育会系を中心に採り捲って居たから、髪など切らなくてもジーパンでも面接できたんだろう。ちっぽけなうちの事務所などあの頃、職安(今のハローワーク)へ行っても給与が安くて全く相手にして貰えなかったことを覚えている。うちで働いているベテラン所員の給与が10万円で職安の張り紙は15万円だったからまるで話にならず、当時は増え続ける得意先を捌くため少人数で毎日9時10時の残業続きだったから現在謂うところのブラック企業の見本だった(;;)。でも今思うとあの頃は日本経済一番の成長期だったんだ、物価も上がったけどお得意先もよく儲かるようになり仕事もどんどん増えてしんどくてもとても働き甲斐があったし、中小零細企業の環境が今とは正反対だったね。今は大企業が中小零細企業を足蹴にしているが、昔は中小零細企業が大企業を助けて押し上げて居たんだ。

TBS火曜ドラマ「結婚式の前日に」が今週終了するが、暗いドラマのせいで視聴率が一桁と全く伸びなかったかがよくぞ中途で打ちきられなかったものだ。醜聞高い香里奈の主演のせいもあるが私は原田美枝子の服装にも大いに問題があったと思った、この人はとても美人で上品な女優なのにこの番組で着用しているマフラーやらショールやらネッカチーフなどゴテゴテしたコスチュームは外国では人気のファッションブランドだそうだが私のような年寄りには何故か下品でまるでホームレスの服装に見える。彼女が室内で此のゴテゴテを脱ぐとあっと驚く上品な婦人に変身するから不思議だ。スタイリストも視聴者層をもう少し意識できなかったものか?美保純も「寅さん」のときの可憐さがいつの間にか老醜にとって代わり見るのがとても辛かったね。

先週の書けないけど読みたい漢字
襖が弊(やぶ)れる

今週の書けないけど読みたい漢字
(履)を(履)いて土を(履)む

自動運転車(ロボットカー)は合流できるか

月見草

師走が駆け足でやって来た、先月末まで我が世の春を咲き誇った石蕗も漸く枯れ、残るはランタナと此の月見草だけとなって、間もなく庭はピンクと白のカタバミ一色の世界がやってくるだろう。彼女達は寒さを待っているのだ。そうなればもうお正月だね、私のような年寄りは早い月日の経過に唯途惑うばかりだ。

先週仕事の目的地がそごうの傍で阪神三宮駅が近いから山陽電車で行って見た。相互乗り入れのため特急は阪神と山陽が交互に来るがそ運悪く山陽だった、山陽はシートが沈んで腰に悪いのを知って居たが寒空に15分もホームで待つのも辛いのでその儘乗車したが、運悪くこの電車は何故か発車時と停車時に必ずガックンと衝撃が来て腰に響き思わず前のシートに縋ってしまう、シートが横6人掛けでなく前向き二人掛けだったので転けずに済んだ。此の電車は須磨から阪神三宮まで各駅停車だったのでガックンは数え切れないくらいだ(>_<)。腹が立ったので最後尾だったし下りるとき車掌に「何や!、へたくそやな、ゴツンゴツンと腰が痛いやんか」と文句を垂れると、車掌に「すんません、新人が研修中なもんで…」と頭を下げられた。電車は車と違ってアクセルとブレーキだけやから運転など簡単やと思って居たが、そうでなくレールにも車輪にもゴムが使われて居ない関係か車体にショックを与えず発着進するのは可成り熟練が必要のようだ、停車位置の関係や乗車人員の重量でついガックン停車になるかと思ったが、発進時にもスムースに出られずにガックン発車するのは力の入れ加減に可成り難易度があるのではないかと思った。車が自動化の時代を迎えているのにずっと前に自動化できてなければならぬ筈の電車がこんなことでは困ったもんだ(;;)。どうしてコンピュータに運転させないのかな、念のため運転席に見張りでも座らせて置けばそれで良いと思うがきっと頭の固い国交省が認めないんだろうね。腰が痛くなった分、運転手の運転研修中は少しは料金を割引しろ!

電車に先掛けて車の世界も愈々自動化に入り真の意味での「自動車」となり、早くも高速道路を無人でテスト走行されていると新聞に書かれていた。実現すれば2020年頃から世界中の自動車会社(トヨタは販売しない予定)で発売が開始され、運転席は不要になり乗っているのは乗客乃至は荷物だけとなる、然しドライブが趣味でハンドルを握って居ないと楽しめない人だって少なくないし、運転の上手な人には自動運転はきっとまどろっこしいに違いない、それに信号が黄色になった瞬間、自動運転車(ロボットカー)がそれを感知して横断歩道直前で止まれば現在我が国の交通事情では先ず後ろの車に追突されるだろう、と言って黄色で交差点に入れるようなソフトも国交省の認可の手前組めないよね、どうすんだろう?自動運転に切り替える前に車の前後に周囲からよく確認できる自動運転を示す旗の掲示でも義務づけるべきだろう。新聞社の車と間違えられたりして…^^。
自動走行にしても神様ではないからどんなことで事故が起こるかわからない、子供が走り込んできたり、赤信号で車が突っ込んできたりすれば矢張り事故の回避は難しいだろうと思う。そのとき「私は運転を自動にして居た」とドライバーが証言すれば事故の責任はだれが負うのだろう。
それより私はロボットカー・メーカーが自動運転車にドライバー同志のマナーである「サンキューハザード(どうぞお先に…)のパッシング」と「そこ退けのパッシング」などの区別を認識させる能力を授けて居るなんて思えない、そして此の自動運転車に高速道路の合流が上手くできるなんて到底思えないね、本線を走りながら合流車に合流させてやろうと優しい心遣いの「サンキューハザード」の好意が自動運転車に気付かれなかったりして…(;;)。

「化血研」(正式名称:一般財団法人化学及血清療法研究所)と公立研究組織のような紛らわしい名前を付けた熊本の民間製薬所は悪い奴だ(>_<)。20年前薬害エイズ訴訟で訴えられ損害賠償させられたのに又懲りずにこっそりと悪事を働くとは不届きである。厚労省は業務改善命令など生温いことは省いて殺人罪で直ちに刑事告発して悪事に荷担していた全員を検挙して拘置所に入れたら良いのだ。我が国は出生児が少し宛減少して行く中を彼等のせいでエイズに冒され更に減ってゆく危機的状態を迎えているのに何が業務改善命令や!

昨日の朝刊で報じられたが東京都の葛飾区で5000世帯分のマイナンバーが印刷漏れであることが発覚した。配達区域の葛飾郵便局が不審に思って区役所に問い合わせて判明したそうだ。総務省は全月末までに全部の印刷を終えたと説明していたため窮地に立たされることとなった。まるで泥縄だ、きっと他にも印刷未済があるに違いないだろうね。

今朝の朝刊の毎日新聞にて保険各社が高齢になった保険契約者と連絡が取れなくなったり受取人が亡くなったり(追跡調査せず?)で20億円の保険金が未払いになって居ると報じられた。
保険業界は10年前に病気の告知義務違反などを理由に保険金支払いを拒んだ保険金不払い問題で国会において追及され已む無く1100億円もの保険金を支払った前科があるが、その後は悔い改めたらしくその種のセコいものではなく今回発表されたものは本人或いは相続人から保険請求がなされない儘になっているケースが続発していることを踏まえたものだ。核家族の悲劇の一つだろうと思う。
死亡保険も各種あってややこしく、今年1月にお亡くなりになった94歳のお得意先の遺族には3500万円の保険金が支払われたが私は過去10年以上確定申告にて生命保険金控除をした記憶がなく、疑問に思って私が保険会社に問い合わせたらこの保険は70歳で掛け止めになり以後何時亡くなっても3500万円が支払われる契約だったと聞かされた、保険会社は保険金に対する24年間の利子配当をネコババしていたものだろうが保険金が貰えたのは遺族が保険証書を探し出せた功績の賜物だ。証書が見付からなければ保険料引き落としがないのだから保険金の事実が分からず其れまでだったろう。
保険会社ばかりが俎上に上がっているが、実は銀行預金は保険の比ではない。本年の三井住友銀行のバランスシートだけを見ても睡眠預金払戻損失引当金が200億円もある、これは出し入れが行われなくなって10年を超えた預金を銀行が雑収入で利益に計上し取り込んだ金額だ、「通帳や判子と本人或いは相続人の身分確認ができたら返してあげますよ」という意味での損失引当金だが千に一つも返還依頼の可能性はない。通帳は本人の意思で誰にも見付からない処に隠したまま永眠されたものだろう。親の面倒も見ぬ子どもに遣るくらいならゴミになって捨てられることを希望されたのだろうが昨今悲しい親子の断絶だね。他の銀行や郵便局を加えるとこの手の睡眠預金は数千億円にも達することだろうな(;;)。皆様もお年寄りには孝を尽くして銀行や保険屋を喜ばせないようにしましょうね。

先週の書けないけど読みたい漢字
危急存亡の秋(とき)

今週の書けないけど読みたい漢字
襖が(弊)れる

65歳以上はインフルエンザ無料??

fATHER'S BLOG

師走が其処までやってきた。先週の日曜日ホームセンターのアグロガーデンヘ行った帰りに偶々渋滞で止まって横を向いたら丁度其処は昔懐かしい母校跡だった^^。
今では姫工大などと合併し学園都市に移転して、名前も兵庫県立大学となっているが明治35年に設立された由緒ある官立の高等学校だったから、学舎跡を記念して碑(いしぶみ)でも建立されているかと思ったら、南側に高層マンションが建って北側にはセブンイレブンに外食のスシローに和食のさとが犇めいて(ひしめいて) “Kobe University Of Comerce” の金文字が彫り込まれた校門も夢の跡で各店の共用駐車場に変貌して跡形もなかったから魂消たな。世知辛い世相を垣間見た思いで憂鬱だった(;;)。
あの当時うちの学校は実は “Collage”(単科大学)に過ぎなかったんだが既に”University” と書いてあったのは将来への大きな夢と希望を持って居たんだね^^。

月初めに散歩中壊れた溝蓋に足を取られて転け、足の臑(すね)所謂「弁慶の泣きどころ」を路面で打って可成り大きな擦過傷ができたので病院に行ったら、待合室の隣に座った小母さんと世間話の間に「あんた区役所の書類があれば65歳以上はインフルエンザ無料やねんよ」と言われた。「私10年以上タダねんよ」と言われた。「1500円助かった^^」と本気にして仕事に出かける途中区役所へ寄ったら成程21番窓口で予防注射無料券のブースに人が一杯並んでいた。見たら全部お婆さんだった。そこで恐る恐る係員に聞いて見たら、(神戸市の)市民税がゼロの人は誰でも無料だと言った。え?うちの家内は市民税ゼロやなかったかな、と念のためにもう一度確かめてみると「(神戸市の)市民税の均等割も払ってない高齢者です」と言われた。そんな人居るんや!均等割を払って居ない人がこんなに沢山居ることを初めて知らされた。生活保護とか原爆被災者などいろいろ事情を抱えた人が対象なんだろうが、区役所は税金や国民健康保険料を取るばかりでなく、マイナス税金である予防注射のお金まで出してくれて居るんやと胸が熱くなった。
それなのに此の10月から税制が改められて、法人市民税や法人県民税の税率が25%も下げられた。その代わり地方法人税なんてのができて国が毟(むし)ってゆくから会社が支払う会社の負担は少しも変わらない。一体から地方法人税は何に使うつもりなんだろう?お上のすることは我々衆生にはまるで分からないが、少なくとも地方自治体にとって嬉しい話でないことは確かだろうな。
病院での擦過傷の手当は薬を付けてガーゼを貼り包帯の代わりに透明のバンドエイドのようなもので抑えてくれ「毎日張り替えて…」と言われたので、ガーゼと接着テープを処方して下さいと言ったら「処方できないので薬局で別に買って…」と突き放された。ガーン!きっとガーゼを替えに毎日外来に来いという謎だろうが、病院へ行くのにタクシー代が2000円も掛かるから絶対ムリだ、泣く泣く薬局に行くことにしたが、傷薬は保険適用でもガーゼなどが保険外なのは薬でないからだろう、医者が貼れば保険適用で自分が貼れば自費なんてちょっと怪訝しいと思ったが、リネン製品は製薬会社の縄張り外だからだが、ちと腑に落ちぬ。薬が1週間分ならガーゼなども1週間分位処方できるのが常識だと思うが、きっと製薬会社と厚労省の陰湿な嫌がらせなんだろう。

マイナンバーが迷走している。通知カードの配達が遅れているばかりでなく、未だ印刷も完了していないとかの噂もあるから政府も信用が無くなったね。どうしてこんなドタバタ騒動になったんだろう、給与所得者に対する28年度の扶養控除等申告書にはちゃんとマイナンバー12桁が印されているから企業も間に挟まって困るよね。来年1月から運用開始と政府が言っているが届かないものはどうしようもないし、国民全員が住民票の場所に住まっている訳でもないから未着のマイナンバーは10%以上は出てくることになるだろう、このままでは12年前に交付された住基カードの二の舞だ。住基カードは確定申告で5000円返ってくる仕組みだったから我々税理士も大いに勧奨してお得意先に喜んで貰ったが、それでも交付された枚数は全国でたったの800万枚だったのだ。今度のマイナンバーは何の恩典もないから、届いても何処かのお店のポイントカード程度の扱いしか受けないんじゃないかしら。受取拒否する人も多いそうだから困ったな(;;)。
政府もマイナンバーで莫大な税金を費消することになったが「国民全員に書留で11月中に…」など大きなことを言った政治家や役人は誰も責任を取らないのか?書留が届いても家族が全員一所に住まっているとは限らないし、不仲で別居の家族も居るに違いなく、書留ならちゃんと届くと考えた税府の発想は余りにも浅薄だったな(;;)。
10行ぐらい上で「二の舞」と入力したら、何故か「一」に漢字変換された?どうして?と数度入力して原因が分かった、アホな私は「にのまえ」と入れてたんだ、二の前は「一」だよな、此のワープロソフトのATOKって賢いんだか、馬鹿なんだか考えてしまうが矢張り賢いんだろうね^^。
この字が充ててあるにはきっと「一」と書いて「にのまえ」と読ます我が国古来の苗字があるんだろうか?

オウムの菊池直子被告に東京高裁は地裁の懲役5年有罪判決を破棄し「無罪」を言い渡した。事件直後に捕まっていたら重罪は免れなかったから彼女は逃げ得だった(>_<)。20年もの時の流れは事件も人の心も風化させたのか、裁判長は「彼女は知らずにサリンを運んだ」と無罪の理由を述べたが、それなら「オレオレ詐欺」の掛け子(電話役)は罪に問われても時給アルバイトの受け子(取りに行く役)は罪に問われないの?曽て外国から麻薬と知らずに運ん込んだ日本人は重罪に課せられたから物凄い矛盾だと思うんだが…。
裁判長は菊池被告の逃亡していた17年間を、深夜の風の音を追手の声と聞いて飛び起きまんじりともできなかった彼女のことを監獄よりずっと辛い毎日だったと考えたのだろうか。

先週の書けないけど読みたい漢字
和漢の籍(ふみ)に親しんだ、

今週の書けないけど読みたい漢字
危急存亡の(秋)

丹波市と宍粟市

黄 赤

秋も深まり庭の草花が残り少ないエネルギーを振り絞るように咲き乱れている。赤と黄はどちらも私の好きなランタナだ。初夏の時分に早朝散歩の途中に他所のお庭から道路に食み出して咲いているランタナの枝を10cmほど失敬し、コップの水に浸して窓辺に置いて根を出させ露地に戻したのが咲いた^^。但し、ランタナはコップの水で生き返る位生命力が強いから油断すると庭中を席捲し雑草化するので要注意だ。

先日芦屋に仕事で出向いた折、快速電車の窓際に座っていたら元町から俳優柄本明そっくり足の悪いお爺さんが乗ってきた。優先座席でもなかったが私の横に座っていた小母さんが、「どうぞ、私は次で降りますから…」とさりげなく立ち上がり、恐縮する老人に席を譲りドアの方に歩まれたが相手に有無を言わさぬ小母さんのタイミングはお見事だった^^。お爺さんは座るのに結構苦労して腰掛けられたが、横目でみると年齢が私と良い勝負と思われたので、車窓を眺めるにも退屈だったし息が整った頃、「率爾ながらお幾つになられましたか?」と問いかけると、「私は昭和6年です」と答えられ、お宅は?と返ってきたので「亥(いのしし)です」と言うと、「私が申(さる)やから、ええと…」と私の歳を考えて居られたので、「私は10年です、貴方は6年生まれだから未(ひつじ)ですね」と返すと何故か猛然と反発され、私は3月の早生まれやから申(さる)です」と引かない。怪訝しいなあ、早生まれと干支は関係ないのと違うのかなあと思ったが、これ位の年になっても自分の生まれ年や干支を間違う人は先ず居ないから私の勘違いなのかなと思いそれ以上追求するのもどうかと思ったので「何処へ行かれますか?」など話題を変えたら「大阪で乗り換えて丹波市に帰ります」と言われた。「丹波市?」と一瞬考えて居ると「前は氷上郡やった」と呟かれた、そうだ、平成大合併で何処も彼処も町や村は市になってしまったのだ。丹波市なんてのまでできてたんや、柏原(かいばら)や青垣町とか言われたら相続税の相談に行ったり鮒釣りに行った40年昔を漫(そぞ)ろに思い出すが、丹波市と言われても今ひとつピンと来ず、はあ?と思ってしまう。

今では姫路のずっと奥に今も交通手段が神姫バスしかない宍粟市なんてのができて居るが、山崎町とか千種だったら懐かしく60年前囲碁部の合宿で瑠璃寺に行った折、山崎までバスが3時間かかり山崎で更に乗り換えて瑠璃寺まで1時間かかった。山崎は鉄道もないのにバスのターミナルがあり、あちこちへのバスの集散地だったからとても驚いた。宍粟市なんてゴロが悪くて言い難いが、無理矢理市にしてしまわないと行政のコストが持たないのだろう、その分住民サービスは随分低下したことだろうと思う。
高所にある瑠璃寺での合宿は真夏なのに夜は布団を被らぬと寒くて眠れぬ程気温が下がり、一晩中林の木の梢から河鹿(かじか)の鳴き声が絶えなかったのを強烈に覚えているが、清流の潺(せせらぎ)と共に今も生き永らえて居るんだろうか。

閑話休題、このお爺さんと戦中派の性(さが)として子どもの頃食べ物がなく蛇苺まで捜して食べていた話などしていたら電車が芦屋に到着したので「それではお気を付けて…」と別れたが、話の中で戦争が終わったとき中学3年生でしたと言われていたことをふと思い出した^^。帰りの電車の中で早生まれと申(さる)のことを考えて居たら正解に到達した。明治41年生まれの私の父も昭和7年3月生まれの姉も矢張り早生まれの申(さる)だったことを思い出したのだ。だから私と姉は歳は三つでも4学年違う。申年は西暦では12で割り切れる決まりだ

終戦時に旧制中学3年生(早生まれだから終戦当時14歳)だったら逆算してこのお爺さんは1931年である昭和6年生まれであり、申年は記憶違いだったと結論した。自分の生年月日を書く機会は始終あるからこの方が生まれ年を間違う筈がない、申年は昔からけちん坊だとか狡いとか謂われていたからこの方の勘違いはお気の毒だった。もう一度お爺さんに逢って「貴方は本当は未年ですよ」と言ってやりたいがもうその機会もない。(注、尋常小学校5年で飛び級した場合はこの限りではない)
今の若い人には十干(じっかん)や十二支など話題にする方は少ないだろう。漢検ではこの手の「訓読み」がかなりの頻度で出題されるから私は油断なくしっかり覚えるよう努力している。十二支は兎も角十干の訓読みは難読字だ。丙午を(ひのえうま)などはよく知られて居るが、あなたは「庚寅」に「戊戌」の仮名付けができますか?
答え 訓読みは(かのえとら)(つちのえいぬ)であり、音読みは(こういん)(ぼじゅつ)です。

下町ロケット

早朝の散歩途中コンビニでこんな菓子パンを見付けた^^。ロケット型?のチョコパンだが発案者は頭良いね^^。作者の池井戸さんに使用料払っても売れさえすれば勝ちだ。TVでも先週視聴率20%を超えたとか大人気だし、文庫本は100万部を超えてのベストセラーに便乗しての菓子パン登場だ。「佃品質」には笑ってしまうね^^。
慶応を出て三菱銀行に7年在職した池井戸潤さんの作品は「空とぶタイヤ」を初めとしてどれを見てもアンチ三菱色が鮮やかで面白い、よほど在職中上役にいびられたんだろう、でも三菱重工の工員さんは本当に三菱のイメージカラーである真っ赤な作業服を着ているの?
巷間三菱の社員達の周囲を見下すエリート意識過剰には辟易している人も少なくないからこのドラマの中身は別にしてもきっと共感する人も多いと思う。それもヒットの原因だろうね。
うちに来る三井住友の外務員の小母ちゃんが言っていた「私昔三菱に少し勤めたことがあるお陰で今でも三菱の車は1割引で買えるんよ」

最近私のブログの中身がヤケに諄諄(くどくど)しい、歳のせいだろうか我ながら嫌になっている、もう少し明るい話題を爽やかにお送りしたいと願っているのでどうかご容赦を…m(_ _)m。

先週の書けないけど読みたい漢字
面白くて堪(たま)らない

今週の書けないけど読みたい漢字
和漢の(籍)に親しんだ
先月の漢検の出題からです。