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酒屋さんの燕


愈々GWも今日で終わり、海外へ出掛けた方々の帰国ラッシュです。今年は円安のお陰で皆さん何時もより余計に散財されたことでしょう。
私のGWは全く何時もと変わらぬ仕事オンリーでありました。電話が掛からぬ分仕事が捗ったようですが、自由業とは名前ばかり不自由極まりない因果な商売にはクリントイーストウッド”じゃありませんが“泣けるぜ!”と言いたくなります。(;;)
免許制がなくなってこの方、時の流れは如何とも仕難く、郊外廉売店の乱立とスーパーやコンビニに客を奪われ、古くからある多くの酒屋さんが次々と廃業されたり転業されたりされて居ますが、うちの近くの池姫地蔵尊の傍で戦後間もなくお店を開かれ私の小学校時代から顔馴染みであった空田酒店もこの四月末日を以て廃業されました。(;;)

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旦那様に先立たれた奥様も独りで後継者がなく齢80歳では廃業は時間の問題であったと思いますが、私を始め道行く人達の誰もが心残りなのはこのお店で毎年孵化しては秋に旅立ち、翌春卵を産み雛を孵しに帰ってくる燕達がどうなるのかと謂う危惧でありました。燕の巣は通常軒先などに作られるものですが、ここの燕達は何故かお店の中に巣を作り写真では暗くて写っていませんが店の中に燕の巣が数個あり、燕達は自動販売機の上に設けられた丸い穴から出入りしているのです。60年も前に開けていた飾り窓から燕が入ってきて何時の間にか巣を作ったそうですが、商品に糞が掛かったりで奥さんは幾度も巣を潰そうかと思われたそうですが、亡くなったご主人に思い遣りがあって慈悲深い方で燕も安心して毎年実家?へ里帰りできるようになったとか…(^^)お店の前をサッシュの戸に変える際も燕の通路だけは特別に穴あき板にされていますから、この酒屋さんご一家の燕への思いが伝わってきて、まるで戦前にタイムスリップし向田邦子の世界を訪(おとな)った思いでありました。(^^)
昔は酒屋さんも夜の商売で9時や10時までも店が開いていましたから早起きの燕達も我慢して遅くまで虫取りに精を出していたそうですが、最近は商店街も早仕舞となり空田酒店も7時には店を閉めシャッターも閉まるためそうなれば店内が真っ暗になることをチャンと心得ていて燕たちも7時には巣に帰ってきて子供達とお睡みしているそうですよ。(^^)
廃業後は自販機撤去のあとに○穴を残しその下までの短いシャッターを付けられる予定だそうですが、お店が開いてないと店内は昼間も真暗なので果たして雛たちは無事巣立って行けるのか気掛かりでなりません。最近は周辺の宅地化により田圃がなくなったせいで雛の餌探しも大変でしょうし、何より泥が手に入らず、それまでは毎年新しい巣を作っていたのが近年文字通り古巣での産卵が続いていますからその内土の粘りがなくなり、震度1の地震でも倒壊するのではないかと案じられます。(;;)
店の前の花にも店仕舞いが察せられるのか、牡丹の花が泣きそうな顔で項垂れているのが印象的ですね。燕たちの運命を憂いていることでしょう(;;)
先月末に私の敬愛する一人のシスターが壮絶なる癌との戦いに矢折れ力尽き帰天されました(T_T)。彼女と私とは30年の長いお付き合いであり、始めての出会いは大阪箕面の病院へ行くために阪急北千里の駅で待ち合わせてお逢いしたのが初対面でした。私より7歳くらい年下であり物静かで思慮深いこのシスターは本職が看護婦でありましたが、当時経営不振で倒産が噂されていた大阪箕面の病院の救済を大阪大司教区から依頼されてうちの顧問先であった姫路の修道会が主宰する病院が巳むなく引き受ける羽目となり、助っ人として事務職のシスターが1名看護婦のシスターが2名姫路から派遣され、財務系数上の患部の洗い出しには外部から不肖私が任命されましたが、そのとき派遣された看護婦の一人が上述のシスターでありました。彼女には恐らくそのときに余所者としての言葉に尽くせぬ辛酸を嘗められた(この病院は他の修道会のものであったので、周囲は全て小姑ばかりであり、女性ですから陰湿な苛めなど我々鈍な男には到底分からぬものであったことと思います)ことから、木を見て森を見ずの諺に嵌ることなく、一歩離れて病院を見ることができたものでしょう、箕面での数年間の貴重な経験から病院経営には経営コンサルタント100人来て貰うより医者の信頼と協力なくして病院経営はあり得ないと謂う二人三脚の経営哲学を学ばれたと思います。目出度くこの病院の再建に成功されたシスターは姫路に戻ってこられましたが、この姫路の修道会にも暗部があり支部である長崎の病院が10数億の赤字の垂れ流し続きであり、最早誰からも見放されていたのですが、当時の管区長の苦渋の決断でこのシスターが病院長として長崎へ派遣されることになりました。彼女は再度に亙る重い役目でありましたが箕面の病院を建て直された自信からそれまで諦めムードでぬるま湯に浸かっていた病院内の改革に手を付けられ、その結果医師や従業員の誰もが自分のした仕事が適確に院長に評価されることを知って遣る気になり驚異的にも僅か3年で黒字に転換したのでした(^^)。病院長は通常3年で交代が約束でしたが、赤字続きの穀潰し病院が孝行息子になったのは誰の目にもこのシスターの功績であることが評価され、他に適任者も居ずその後も弛まずに10年以上も病院長を続けて来られましたが、その間に少し宛病魔が忍び寄っていたのでしょう。突然の悲しいお別れとなってしまいました。(T_T)
姫路の修道院とは意見の食い違いから10年前に身を引く羽目となった後も、私は彼女のお人柄に惹かれて長崎の帳簿をずっと見て参りましたが、彼女の居なくなった病院には私の存在理由がなくなったので3月上半期の中間決算を最後のご縁にしようと決心致しました。
このシスターは外見と違って内実とてもユーモアに富んだ方であり、20年前私が椎間板の手術で姫路の病院のご厄介になっているとき、早朝6時頃巡回に来られたシスターと病院の窓から払暁を眺めて話をしていたら8時開場8時半診察開始の病院の玄関にもう訪れた10数人の患者さんを見て“あの患者さん達は皆健康なんですよ”と悪戯っぽい目をクルクルとさせながら真面目なお顔で仰った言葉を今もよく憶えております。ジョークとも知らずにそのときは笑いを堪えるのに必死でした(^^)。菊の一種であるデモルフォセカの好きなシスターで春になると机の傍の窓際が何時もデモルで占められていたこともよく憶えて居りますよ。(^^)
永い間ご苦労様でした。思えば本業とは畑違いの職場での30年間人には言えぬご苦労の連続であったことでしょう。どうか天国ではごゆっくりとお睡み下さい。合掌
それにしてもこの修道会では私の記憶だけでも10人近くのシスターが若くして癌で亡くなっています。医学的にはナンセンスな話なのでしょうが、ひょっとして私は男女共に異性との性的な接触がホルモンの関係で癌予防に資するのではないかと考えたりしています。独り身の男は自家発電できても女性は受け身であり、男のような訳には行きませんものね。(;;)
今週のワールドレディース横峯さくら選手は2日目トップタイとなったものの3日目に75と崩れたのが大きく最終日雨の中を1アンダーと踏ん張りましたが及ばず5位に沈み私の期待を裏切りました。優勝は又もや韓国のデブッチョであったことも余計私の憂鬱を助長させたのでありました。(;;)
先週の答え
“急がば回れ”の回る場所は琵琶湖のことです。琵琶湖近辺では京都に行くルートは2種類あり、ひとつは琵琶湖を横断していく船のルート(約6km)ともうひとつは、琵琶湖をぐるっと廻っていく陸路(約12km)です。勿論横断していく船のルートの方が早いのですが、比叡山から吹き降ろす予期せぬ突風(比叡おろし)で、舟が進まなくなったり、酷い時は舟が転覆するといった危険なことも多かったそうです。
このことを室町時代の連歌師宗長が『武士(もののふ)の やばせの舟は 早くとも 急がばまわれ 瀬田の長橋(唐橋)』と詠んだのが起こりだそうです。
【「急がば回れ」の語源】(注:音楽が鳴ります)

三洋電機の悲劇


花冷えの今日4月8日は私達夫婦の結婚記念日です。{%warai_a%}思えば結婚式は1962年のことであり45年も前ですから家内などすっかりと忘れて居て聞いても先ず憶えていないでしょう。{%naku_a%}過去との訣別やいろんな意味で私に取っては想い出深い苦難の門出でありました。なけなしのお金で会下山のアパートの敷金を払ったら残ったお金は1万円にも足りませんでしたから、家財は全て実家にあったものばかり、お陰で新婚のアパートの一室が違和感に包まれていたことを未だよく憶えております。{%gakkari%}
一年後の1963年に合格した税理士試験の受験勉強の合間息抜きに出場した神戸新聞社囲碁の名人戦で2年連続して神戸名人を獲得することができたのもこのときでしたからきっと心技体共に充実した年頃であったことでしょう。あれから45年少しも進歩することなく(退化したか!)齢(よわい)71歳を迎えましたが、この儘老い朽ちるつもりはなく、目標をハードル高く掲げて行きたいと願っています。

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先週お約束したEさんご夫妻が尾道行脚の際撮られた尾道山上天寧寺の枝垂れ桜をご覧に入れましょう。瀬戸内海を見下ろしての展望は其れこそ“絶景かな”であったことでしょう。私など願っても山上への行脚など膝が到底もたず、Eさんご夫妻の健脚を羨むばかりです。{%tohoho_a%}
春の高校野球も早咲きさくらと共に終わりました。希望枠で出場の大垣共立高校は1回線突破が夢であり、それがよもやまさかの優勝進出でしたから驚きましたね。希望枠で選ばれたチームは打力が対象にならず与えた得点や守備力だけで選ばれるため、これまでベスト4が叶わぬものでありましたが、坂口監督は東邦高校で38年間監督をされていた大ベテランでありましたから指導者次第で子供達が自信を付けどうにでも変わることを知らされましたが、一戦一戦無欲の戦いの筈が決勝戦になっての三つのエラーは夢にも考えなかった優勝に平常心を失い無欲で居れなかったせいでありましょうが彼等には準優勝は出来過ぎであり敗北からきっとより多くのものを学んだことと思います。特に優勝候補の筆頭金に飽かして全国から選手を集めた帝京高校の打力を封じ圧勝した試合は守りが攻めに勝ることを実証したものでした。監督も胸を張って故郷に錦を飾ることができたことでしょう。{%uttori%}
中学高校の教育現場の世の先生方も是非大垣共立の監督さんに倣って子供達個々の長所を見出し、其れを精一杯延ばすことを是非見習って頂きたいと思いました。
これは難しいようで実は簡単なマジックであり、教師が子供達一人一人の性格を読み取った上でこの先生の言うことをしっかりと咀嚼して実行すれば必ずやればできると謂う自覚を子供達に備えさせることに尽きると思います。全ては“やればできる”と謂う自信が気負うことなく子供達が自然体で身に付けるかどうかに掛かっているのではないでしょうか。
世の先生方、教育委員会の顔色ばかり見ないで子供達のことを少しは真剣に考えてみたらどうですか!
世に“親馬鹿チャンリン”とは昔からよく言ったものでしたね。自身は人並みでも子のこととなると正常な判断力が働かなくなるのでしょうか。三洋電機の井植敏雅社長が余りの無能を露呈して再び今期も巨額赤字計上が必至となり遂に会社の経営権を外資により椀ぎ取られて解任(表向きは辞任)されることになり所謂井植商店も遂に崩壊に至りました。この会社は創業者の井植歳男氏が創立後井植家が社長をずっと承継して参りましたが、代々乳母日傘の後継者では社長の資質が少し宛軟弱となり低下するのは致し方なく、現社長に至っては自らの意思すら持たず75歳にして未だ最高顧問である前社長の敏氏の操り人形でありましたから前社長は典型的な“親馬鹿チャンリン”であり、井植敏氏がメディア出身の野中ともよ氏を経営陣に抜擢したことも世の批判を浴び“評論家に小説書けぬ”の故事を皮肉にも実証する結果となりました。彼女は敏雅社長の片腕になる処か彼の足を引っ張ることになり更に社費で夫と外国旅行などがメディアに発覚し辞任のやむなきに至りましたが、彼女の就任当時副社長の古瀬洋一郎氏が経営方針を巡って彼女と対立し、彼女が強引に “私を取るか古瀬を取るか”と敏会長に迫り、アホな会長が股肱の臣を切って捨てたことは遍(あまね)く知られた事実であり、此こそ夏目漱石曰く“情に棹させば流される”の典型でありました。古瀬副社長に続き幾多の有能な人材が将来の希望を失って転職して行きましたから、ゴマスリばかりが残り経営が硬直化し斯くなるは当然の帰結であったものでしょう。全ては井植敏氏のワンマン経営が招いた罪であり、外資ゴールドマンサックスに気兼ねして今まで手を拱(こまぬ)いていた主力銀行である三井住友にも責任の一端があると思いますが、私はこのような事態に至った原因は3000億円(たった一株70円で!)の第三者割り当て増資に食いついた禿鷹ゴールドマンサックスが三洋電機を食い物にしようと謀ったものと考えております。そしてそれは3%しか株を持たずに井植一族が会社を私物化し、幼い頃からの苦労知らずで底辺を知らず、企業にとって何よりも大切な宝である従業員の処遇が不充分どころか虫けら同然の扱いしかされなかった三洋に未来はないと彼等に読まれたものでありましょう。{%komaru%}
3年前あの中越地震で新潟工場が致命的な打撃を受けた際、工場はおろか被災した従業員の見舞にすら行かなかったことで誰もが井植親子に経営者としての資質を疑いましたから、従業員の彼等への不信感が萌芽したとしても不思議でも何でもなく、今回の解任劇はその辺を外資達に見透かされたものでしょう。人の上に立つ者は従業員を会社の宝と考えねばならぬ意識が井植親子に欠けていたことが今回の悲劇のエピローグでありました。何時も紙面を賑わすとき敏雅社長の姿はお詫び会見か釈明会見のために額に手を当てているか俯いて溜息を吐いているかまるで生気のないものでありましたが、解任が決まったときは久し振りに社長就任当時の笑顔の写真が用いられましたから新聞社も最後は武士の情けでありましたね。{%warai_a%}
禿鷹ゴールドマンサックスは年利20%以上の案件にしか手を出さぬ阿漕な連中であり、3000億円の投資を早期に4000億円程度で回収する腹でしょうから、三洋も斯くなった上は多数の役員を投入してきた彼等が合理化を御旗の下に不採算部門を潰しては採算部門をどんどん切り売りし換金して行くものと思われ、最早三洋電機の命運は尽きた感があります。我が身可愛さに三洋電機を護る振りをし乍ら実は見限り、禿鷹に寝返った三井住友も仁義に外れた恥知らずでありましたが、元々住友は人の倫に外れたアウトローであり、その辺が読めなかった井植親子の愚かさが責められる処です。これからは敏雅前社長もあの身長と馬鹿面じゃなかった馬面はしっかりと目立ちますから誰彼なく“あれ?三洋のアホぼんやんか!”と道行く人に指差され当分は表も歩けなくなりましたよね。{%gomenne%}
政界財界共に緑内症(視野が狭い)となり禿鷹の狙いにも気付かず、自分達の足許の地盤沈下に気付かない単細胞な連中ばかりが日本を背負う人達であったなんて呆れ果てますよね。(T_T) 三井住友などの金融機関を始め日本の財界の連中は禿鷹共に貴重な日本の財産が食い荒らされて行くことに義憤を感じないのか!自分達だけが良ければ日本がどうなっても良いのか!
先週の答え
『目から鱗(うろこ)が落ちる』
突然急に周囲の状態が正しく把握できるようになったとき使う言葉であることは皆様もよくご存じの通りであり、最近頓に良く使われる言葉ですが、本当の意味をご存じの方は少ないと思います。この言葉は新訳聖書の”使徒行録第九章”に、『主イエスを迫害しようとしたサウロが天からの光で目が見えなくなったとき主が弟子に命じられ、サウロの頭に手を当てサウロに“貴方は再び目が見えようになりまた聖霊に満たされる”のお言葉通り、忽ちサウロの目より鱗のようなものが落ちて彼は再び目が見えるようになった。』と謂う箇所からから引用されたもので、見えなかった目が急に見えるようになったことを謂うと同時に、主や主の弟子達を殺そうと企んでいたサウロが回心(聖書では改心と謂わずに回心と言います)し、主イエズスがメシア(救世主)であることを語ったことから、心の中の疑いが晴れて物事を正しく認識することができるようになったことを意味します。諺等の殆どが中国渡来の言葉で占められて居る中を稀に聖書が原典とされているものが幾つかありますから興味深いですね。{%warai_a%}
先週から女子プロゴルフが再開されました。期待の横峯さくら選手はアメリカから帰国しての疲労と時差ボケの中を健闘しましたが、最終日の今日力尽きて無念にも25位タイに沈みました。無念!
さくらちゃんお疲れ様
故事格言諺の問題は好評のため時折出題することにしました。

春の小川はさらさら流る


寒かったお彼岸も通り過ぎ本当の春が近寄って参りました。先週に続き今週は我が家の貧弱な雪柳をご紹介しましょう。と言ってもうちのは地植えでなくプランターですから驚かれましたよね。3-4年程前に遊んでいた孫のボールが当時空き家だったお向かいの庭に入ったため取りに行ったら、花の終わった雪柳の周囲の地面に無数の子株が誕生していたため一つ失敬してきてプランターに挿しておいて忘れていたら昨年から咲き始めました。この儘では根っ子が可哀想なので梅雨前に露地に下ろそうと思っています。{%uttori%}

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先日お得意先の方から面白い話を聞きました。持っていた不動産が売れたので銀行に行って窓口で1億円定期預金をしたら、手続き終了時に窓口嬢が奥に居る男に何か囁いたら、その男が預金課長らしく出てきて投資信託の勧誘を始めたそうです。即座に断ったら、ティッシュ1箱でお仕舞い“♪はいそれまーでーよ♪”だったそうです。{%komaru%}
一昔前なら1億円が1千万円でも支店長室へ通されてケーキに紅茶とちやほやされ持ちきれないお土産(タオルヤラップなどつまらないものばかりですが)と共に送り出されたものでしたが、時代の流れは銀行を取り巻く環境を大きく変貌させ、今や1億円の定期預金の客など銀行にとって煩わしいばかりで、預金は競合他行と預金残高の競り合いでランクを上げる程度のメリットしかなく、貸金へのお金が必要なら利息が定期より低い短期のコールマネーで充分ことが足り、何れ近い将来預金者は銀行に手数料を支払ってお金を預かって頂くようになるのではないかと思います。{%saiaku%}
先週月次決算書類を持ってお伺いしたお得意先のY商店はH銀行の大口取引先ですが、これまでこの会社へご用聞きを兼ねた行員さんがしょっちゅう来て小切手の入金や給与の現金化などされていましたが、此の4月から規則で来られなくなったと銀行から申し渡されたとか…数十年来の慣行でありましたから社長も困って居られました。社長から相談されて即座に私が申し上げた答は“H銀行にとって社長の会社は貸金も少ないし金利のレートも低いので5キロの距離は行員の実働時間を考慮して余り好ましくない得意先と思われ、打ち切っても良いと判断されたのでしょうね”でありました。{%gakkari%}
お金持ちの皆様も銀行は来てくれるものではなく当方から行く処だと認識を新たにして下さい。但し投資信託か外貨建ての預金だと言うと駆けつけて呉れますヨ{%warai_a%}銀行で外貨預金を預けると銀行は出し入れ往復で2%も手数料が稼げるので喜んで来てくれるのです。1000万円(8万ドル)預けて往復手数料20万円は暴利ですよね!オマケに円高で元本がマイナスだったりして…(T_T)
郵政公社の民営化準備会社“日本郵政”が今秋の分社化で誕生する日本郵政グループ5社の制服が発表されました。男女モデルが8人揃って制服発表会に臨み新聞に掲載されましたが、職員41万人に対し147億円の費用だとか、一人当たり38000円の豪華版でありました、写真を見た処一見斬新そうで実はダサイものであり、JR擬(もど)きのものでありましたが、ジャスコなら9800円で充分買えそうなものがどうして38000円もするのでしょうか、夏服間服冬服各着替え1着宛なら分からぬではありませんが、きっと年度末予算余りで税金の無駄遣いだと思いました。写真のモデル達の正面に笑顔で立つ(笑うと損をすると思っているのかこの人の笑顔を見たのは初めて)西川善文日本郵政社長(前三井住友頭取)が独り背広姿なのには違和感に誘われました。“儂は偉いんじゃ!”と言いたげに映りましたが、JR西日本役員の脱線遺族達へのお詫びの席でもついぞ制服を着ていたことがありませんから、きっとお役所では部長を超えると私服となり高額な栄養費が支給されているのでしょう。{%komaru%}
制服は下っ端の徴(しるし)か!
おふくろさん事件は森進一の完敗に終わりましたね。福田赳夫元総理の秘書まで務めた大物作詞家の注意に対して初日“おふくろさんと謂えば森進一ですよね”などと思い上がりも甚だしくメディアのマイクに向かって堂々と宣うた言葉が、川内氏の激怒に油を差す結果となりましたが、一度口から出た言葉は永遠に戻りませんから彼も愚かな男でしたよね。中卒の集団就職組ですから彼に何の教養もないのは仕方がありませんが、マネージャーなどの周囲がその辺をカバーしてやらねばならぬを怠った結果が今回の悲劇を招きました。
あの総研の内河社長をご覧なさい。国会での質疑に対し失言せぬようにどんな詰まらぬ質問にも背後霊のようにくっついた弁護士に一言一句確かめてから答えていたではありませんか。我々も不用意な言葉の一言に注意せねばならぬことを知らされた今回のおふくろさん事件でありました。
著作権と謂えば先々月に『日本の歌100選』に触れたことがありましたが、その後毎日新聞が発行された“日本の歌100選”全文に登載された“春の小川”の出だしである♪春の小川はさらさらいくよ♪に対し“♪さらさら流る♪”ではないかとの投書が殺到したそうです。投書の主は我々以上の年配の方と思われますが、私は国民学校一年生ではっきりと♪春の小川はさらさら流る♪と歌いました(一年生の記憶は鮮明です)から甚だ訝しく思い調べた処、文部省が文語体は好ましくないから口語体にしようと勝手に“いくよ”に変えたそうです。
さすれば森進一事件ではありませんが文部省は著作権を侵害していることになりますから大変なことであり、作詞家である高野辰之記念館に電話して聞いた処、意外な事実が判明しました。高野辰之氏は東京帝国大学から文学博士を頂いた程著名な国文学者であり、文部省の要請で♪兎追いしかの山小鮒釣りしかの川♪で有名な“故郷”など幾つかの小学唱歌を作られましたが、文部省が頼んだものであるため著作権は國に属し、ために作詞家に無断で國が改変することができたそうであり、“いくよ”などとは漫才師じゃあるまいし、愚かな役人が考えつきそうな貧弱な発想でした。川が何処へ行くと言うのですか!口語体に変えるのであれば“さらさら流れ…”でなければおかしいですよね。他にも口語体に変えた歌詞が幾つかあるそうですが“春の小川”が余りに有名なことと変な口語文の違和感が我々戦前世代を刺戟したものでしょう。一方“故郷(ふるさと)”はと謂うと文語体丸出しの歌詞ですが、一字も変えられていませんから文部省役人のノータリンの単細胞なおつむではどだい変えることがムリだったものと思われます。{%akkanbe%}
現在では著作権は國を離れ高野氏の遺族の下に返されましたから、平成になって作られた記念館の石碑には氏の遺志を継いで堂々と“春の小川はさらさら流る…”と刻まれています。石碑からは戦後間もない22年に亡くなられた高野氏とその遺族の方々の無言の抵抗が感じられますね。
【高野辰之記念館】
長野地方にお出掛けの方は一度お立ち寄りになられたら如何でしょうか。
先週の答え
 【学びて思わざれば、則ち罔(くら)し】
教えを受けただけで、自分で思案しなければ、学んだことの本当の意味は理解できないということ。つまり教わったり学んだりしたことも只鵜呑みにすることなく自分自身の頭で良く咀嚼して学んだ本当の意味を理解しないことには、真に学んだことにはならないと謂うことです。
よく人の言葉を受け売りする人がいますが、“情けは人のため為らず”などと言って相手に情けを掛けることが必ずしも相手に対する思い遣りでないと憶えている方や“流れに棹(さおさ)す”が順調に進んでいて頓挫することだと思っている方が少なくありません。前者は人に情けを掛けることで巡り巡って自分に帰ってくる“人に親切をしておけば必ず良い報いがある”と謂う教えであり、後者は機に乗じて物事を順調に進めることを意味しますから、言葉の本当の意味を知ることは簡単なようで難しく、学ぶだけでは不充分であり、自身でよく思索することが肝要であることが教えられます。
前者の教えは孔子の説いた論語での出典であり、この後に“思いて学ばざれば、即ち殆(あやう)し”と続きます。
『学びて思わざれば、則ち罔(くら)し、思いて学ばざれば、即ち殆(あやう)し』
韻律の素晴らしい心地よい言葉ですね。{%warai_a%}
『智に働けば角が立つ、情に棹させば流される、意地を通せば窮屈だ、兎角人の世は住みにくい』 お馴染み夏目漱石“草枕”冒頭に登場する人口に膾炙する文章ですからきっと思い出されたと思います。何時読んでも漱石の文章はリズム感があっていいですよね。{%warai_a%}“棹させば”が舟を止めるのでなく動かそうとすることがお分かりでしょう。
今週の問題
『小人(かんきょ)して不善を為す』
(  )に漢字を入れて意味を答えて下さい。“かん”の字が正しく書ける人は漢検1級楽々合格でしょうね。{%warai_a%}
私事の都合により25日付けブログの更新が二日早くなりましたことをどうかお許し下さい。
m(_ _)m

親孝行がしたかった


長かった確定申告も漸く終了し、早や今日はお彼岸の入りとなりましたが、皮肉にも“暑さ寒さも彼岸まで”と謂われたその日が今年で一番冷え込んだ日となりました。小雪の舞う早朝事務所のストーブを付けたら9度なので驚きました。事務所はランのサーバーが24時間作動していますから室温が通常の家より3度程高く、さすれば寒さで目覚めた自宅の寝室は6度だったのでしょうか、ともあれ今年は三寒四温も感ずることなく春を迎えることになりそうです。{%tohoho_a%}
昨日庭の小池の傍で蛙の鳴き声が聞こえました。漸く冬眠から醒めたものと思われますが、この寒さではまだ虫も居ないので何を食べているのでしょうか。{%shiranai%}何か与えてやりたいと思いますが蛙は動いているにものしか興を示さないので困っています。コンポーサーに沢山棲んでいる縞蚯蚓でも千切って与えようかと思いますが、何か良い智慧がないでしょうか。
例年3月15日には開花すると謂われている“雪柳”が今年の天候異変にも関わらずちゃんと咲きました。この“雪柳”はご近所のお庭のものですが、入院中のご主人の帰宅を待ち兼ねて居るのでしょう、健気にも咲いています。

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日経朝刊のコラム“春秋”は含蓄に富んだものが多く毎日読むのを楽しみにしております。日経と謂えば株式欄を連想しますが、株にも商品取引にも興味のない私は政治欄、経済欄以外では“春秋”と夕刊の連載小説が本命であり、現在掲載中の内田康夫の“地の日天の海”など格調高い出色の歴史小説ですから、前回の渡辺淳一“愛の流刑地”などイヤらしくて読む気もしなかった分とても満足しています。{%uttori%}
この前のブログでは“春秋”の“読書(よみがき)学校”をご紹介しましたよね。先週の“春秋”は夫婦の関係について触れて居られたので興味深く、私なりに現代の夫婦についてあれこれと考えを巡らせてみました。
コラムは昨今の女性の下剋上に対し男子復権を目指そうとしたもので、♪会社帰りの携帯に女房からのメールが入った♪とオヤジ二人組が歌う唄が巷で話題となっているそうで、唄の続きは♪“牛乳、トイレットペーパー、海苔”なんと三つの単語だけだった♪ 単語以外のメッセージが何もない無味乾燥な夫婦の風景を中年デュオが切々と綴る唄への同情でありました。メールの語尾にせめて“よろしくネm(_ _)m”位の労(ねぎら)いの言葉も附いていないことは“お願い”ではなくて“命令”であり亭主の人格がまるで否定されているに等しく、こんな女房の言うが儘になって叩きだしもできないなど、今風の標準的夫婦の力関係と男の無力さを垣間見た思いです。コラムは更に追い打ちを掛け最近は夫婦の会話が余りに少なすぎて或る民間の調査に依れば夫婦二人で語り合うのは一日平均たった66分だと書かれていましたが、どうしてそんなに多いのでしょうか、私は6.6分の誤りではないかと思いました。私など余程卑近な事件でも起こらない限り結婚して以来一日に家内と10分と話したことなど凡そなく、新婚早々でもあるまいし、皆様66分も何を話して居られるのでしょう。以為(おもえらく)大半は亭主の収入の少ないことを詰(なじ)っての奥方からの一方的な愚痴話であり、甲斐性なし呼ばわりが延々66分も続いているとしたらご亭主にとって最早家庭は針の莚以外何物でもありません。それでも子供のため思って馬の耳に念仏とじっと我慢するのが男の性(さが)だとしたら余りにも悲し過ぎますよね。{%naku_a%}山本周五郎“日本婦道記”の女性達は一体何処に消え失せてしまったのでしょうか?{%komaru%}
私は常に夫婦とはお互いが空気のような存在であって話しなどしなくても意思の疎通に事欠かぬもので、極端な話“風呂”飯“寝る”の三言で全てことが足り、円満な家庭生活が築けるものと信じていましたが、世の移り変わりは三文字メールと様変わりしましたから実(げ)に恐ろしい世の中になりましたね。夜の更けたコンビニやスーパーで籠を下げて商品を探すネクタイ姿の疲れたご亭主を見るのは末(うら)悲しい限りです。{%naku_a%}
うちの愚妻は口五月蝿くて喧しく何事にも子供中心で私など何時も一方通行でボロカスに言われていますが、良いように受け取れば五月蝿いのは私を気遣って呉れている証拠であり、私は決して妻から無視されている訳ではないようで、私自身が我身勝手で決して良い亭主とはお世辞にも言えませんから、割れ鍋に綴じ蓋でこんなものかと諦めています。{%gakkari%}然しコラムの3文字メールなどは心の通い合いが全く感じられずご亭主の人格が完全に無視されたものであり、まるで亭主は奴隷のようです。頭に来たご亭主が“出て行け!”などとメールしたらきっと鍵を変えられて家に入れても貰えないのではないでしょうか。{%saiaku%}
悲しいある日の“春秋”でした。皆様は奥様と一日どれ位話されていますか?
先週の全日空プロペラ機の胴体着陸には驚きましたね。ナント!過去3年半に77回もトラブルがあったとか、これではどう考えてもこの飛行機は欠陥商品です。
この飛行機はカナダ製だそうで設計の問題ではなく製造過程での雑な仕事が原因だと思いますが、この数知れぬトラブルを考えて居て、嘗ての愛車ハーレーを思い出しました。{%warai_a%}
ハーレーは新車の時が一番不完全車だと謂われており、走っていて壊れた箇所を丹念に補修して1万キロも走ると漸く一人前の完成車になることで有名です。何せ壊れるところも常識を絶するものがあり、クラッチワイヤーが切れてチェンジできなくなることなど日常茶飯事であり、テールランプやフットレストが走行中に何処かへ吹っ飛んで行くのですから驚きです。然しそれを怒っているようではハーレーに乗る資格がないとか…{%saiaku%}、我々ライダーは何処かが壊れると完成車に近づいたことを誰もが喜んだものです。
然し此方(こなた)乗客乗員の人命を預かる飛行機がこれではどうしようもありませんね。メーカーであるボンバルディア社では経営陣は工場など覗いたこともなく、工場内では不二家のようなだらけた雰囲気でボルトの締め付けも均一さを欠き、偶にはボルト締めを忘れたりして私語が飛び交い乍ら和気藹々と飛行機が造られていたのではないでしょうか。ボンバルディア社も山崎パンの資本参加を求めたらどうですか?
今年は垂水の春を象徴する“いかなご”が未曾有の不漁で売り手買い手共に大弱りが連日続きました。この時期毎朝10時前ともなれば商店街の魚屋さんに長蛇の列が並びますが、肝心の“いかなご”が漁港から届かなかったりで双方言い争いが絶えません。原因の一つには“いかなご”が港に入っても小売りの値段が予め設定されているために仲買人が高値で競り落とせない処にあり、もう少し価額に柔軟性を持たせば客を怒らせることもないのでしょうが、価格の設定は恒例のことでもあり、こんな不漁は予想外のことであったのでしょう。急遽価格を自由化したためにあっという間に価格が乱高下しキロ800円であったものが1900円になっても買えなかったりしましたから、予算制で購入価額を決めているコープ神戸などは対応できずに、エスカレーターの降り口にデカデカと『今日はいかなごの入荷はありません』の張り紙までしてある始末ですから大変です。30キロ50キロと炊いては親戚縁者に毎年釘煮の贈り物を習慣とされている垂水の小母さん達は予算超過でパニックに陥って居られたようです。{%saiaku%}一昨日などどんなルートが得られたのかジャスコではキロ1000円で売られていましたから、1900円で買えて大喜びした小母さん達は、1000円の値札を見てどんな思いを持たれたことでしょうね。{%gessori_a%}
“いかなご”は一日で1糎近く大きくなりますから釘煮用が目的のために網を曳く期間は1週間前後と限られるために深刻です。県漁連や県水産センターでは暖冬のせいだとか、孵化した稚魚が親に食べられたとかを不漁原因に挙げていますが、漁獲量が減ってきているのは例年のことであり、私は不漁原因を瀬戸内海の水質悪化と“いかなご”の獲り過ぎだと思います。網を曳く海域を毎年異なるようにし、更に漁獲量を制限しないと何れ“いかなご”は現在の高級魚“鰯”同様幻の魚となることでしょう。{%gakkari%}今年は垂水の名物若布(わかめ)も異常な不作でまるで採れないようですから、周辺の水質悪化が決定的な原因ではないでしょうか。
西武の裏金事件の気の毒な被害者である早稲田の清水選手の一言『親孝行がしたかった』泣かせる言葉でしたね。死語となったと思った位久しく聞かなかった言葉でした。贈賄は贈った方の罪が重いのですが西武はどんな罪に問われるのでしょうか。西武の一場事件では一場の楽天行きで収拾しましたが、清水選手も楽天にでも入れたらいいですね。
格言故事先週の答え
『世論という字は、どう読みますか?』
世論調査をしたら“せろん”と読む人が28%で、“よろん”と読む人が72%だったそうです。私も“よろん”だと思っていたのですが、実際に調べてみると“せろん”と“よろん”は別の言葉であり、“せろん”は世論でも“よろん”は輿論だったのです。勿論意味も少し異なっており、輿論は世間一般の人に共通した意見のことで、世論は世間のうわさ・風評などのことをいったそうです。昔はそれぞれ分けて使われていたようですが輿論の輿の字が当用漢字として用いられなくなったために仕方なく輿論も世論と書くようになったとか…{%shiranai%}
輿とは漢検辞典によると“多い”“もろもろ”を意味し『輿論』の意味も世間一般の意見、大多数の見解と記されています。輿の字はお輿(こし)入れにも使われお嫁入りのことでしたね。お祭りに恒例の御輿(みこし)もこの字を使いますからこの字は本来人が担ぐ乗り物のことで、お嫁さん昔は白無垢に角隠しの花嫁衣装で御神輿のように担がれて嫁ぎ先まで行ったのでお輿入れと言ったのでしょう。{%uttori%}
◇NHKことばおじさん~気になることば~をご覧になれば納得されるでしょうか。
 
「よろん」と「せろん」は違う言葉だったことがお分かり頂けたと思います。正解の方には雑学博士の称号を授けましょう。と言っても何も出ませんが(笑)
故事格言今週の問題
『学びて思わざれば、則ち(罔)し』
(  )内に読み仮名を入れてその意味を答えて下さい。1級の配当漢字ですから少し難しいですよ。俺は書けぬけど読めると豪語する方も是非挑戦して下さい。

読書(よみがき)小学校


松の内明けから始まった確定申告も2ヶ月を経て愈々終盤胸突き八丁に差し掛かっています。昨日のお昼前仕事疲れの気分転換にと背伸びをしに庭に出たらレタスに大きな菜の花が咲いているので思わず近づいたら花がヒラヒラと飛んで行くではありませんか。慌てて目で逐うとそれはナント!花ではなくてトウの立ったレタスの花に誘われて飛んできた紋黄蝶だったのです。先週後半より風が冷たく少しは三月らしくなったかなと思っていた矢先でしたから驚きました。カメラを取りに行って帰ってくると蝶々は風に乗って彼方視界の遠くに去って行き、無念にもシャッターチャンスを逸してしまいましたが、あの紋黄蝶さんきっと何処かの木の葉の裏で越冬していたのが暖かい日差しと本能的に花の蜜の香りが察知できたのでしょうか、うちの蟋蟀用のレタスの花を慕ってやって来たに違いありません。確定申告の繁忙から刺々しくなっている私の心がホッと癒された一刻でした。{%uttori%}
紋黄蝶の写真をご紹介できなかったので、お馴染みのEさんから昨夜送られてきた本当の“春”をEさんのコメントと共にお届けしましょう。
『今日10日は神戸森林植物園(天律の森)の『しだれ梅』が満開と聞き、妻と二人お弁当持参で観梅に行って参りました。 海抜300m以上の場所だけに、見頃が難しく昨年はガッカリして帰りましたが、今年は大満足をしました。』{%ureshii%}{%heart1_a%}

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検事が裁判官の判決の主文に抗議したら裁判官が素直に懲役1年6ケ月を1年に負けてくれたとか…何とも馬鹿馬鹿しい事件が先週奈良地裁で起こりました。新聞の報道に寄ればバカラ賭博で捉まった犯人に対し検事が懲役1年を求刑したのに対し、裁判官が上記の懲役1年6ケ月の判決を下したことが事件の発端ですが、通常裁判では検事の求刑に対し7掛け乃至は8掛け程度の量刑の判決が常識であり、その辺が検事と判事の持ちつ持たれつの馴れ合い慣行なのでしょう。この検事は自分の求刑を上回る判決が出されたのでそれでは彼自身の立場や面子の手前我慢できずに抗議に及んだものと思われますが、判事も判事であり判決主文の後、被告人に対し“二度としないで下さい”と説諭し被告人も“有難う御座います”と頭を下げての閉廷直前に検事が割り込んで文句を言ったら瓢箪から駒が出たらしく、判決の言い直しなどこれまで聞いたこともありませんから驚きました。被告人は刑が軽くなったので大喜びでしょうが、これでは日本中の裁判官が検察官に嘗められることになり兼ねません。どうやらこの手の詰まらぬ事件は判事さんに取っては煩わしい以外の何物でもなく、随って世に“肺肝を砕く”と言いますが、判決の量刑が心を尽くして懸命に思慮を重ねた結果などとは到底思えないですね。量刑に対する判事自身の考えなど何もなく、きっと検事の求刑を2年と勘違いして判決分に7掛け乃至8掛けして1年半と書き込んだものと相違ないと私は考えました。{%gakkari%}
然し例え勘違いでも判決主文として一度口から出た言葉は余りにも重く、覆水盆に返らずであり、決して覆すべきではなかったのです。検事の抗議にも“私は1年半が妥当だと信じている!”と突っぱねれば良いものをこの判事さん余程の正直者だったのでしょう。お陰で日本中の判事さん全体の品位を貶める結果を招きました。刑事法の井戸田立命館大学名誉教授曰く 『検察官の示唆で裁判官が判決を変えることは先ずない。判決を変えては裁判への信頼が失われる』
信頼などとっくの昔に失われているのではありませんか? 信頼を回復したければ99年に山口県光市で妻子を強殺された本村さん事件の人の倫に外れた極悪漢を最高裁は死刑にして下さい。どうしてもできなければ本村さんは裁判所で裁判官に述べた通り犯人を殺すと思いますから、そうすれば日本の法曹界は平和な家庭生活の全てを奪われた善良な人を罪人にし、己が過失から裁かねばならぬことになりますが、法の裁きが罪人を造ってどうしますか!
松岡農水大臣の年間507万円もの光熱水費に対する答弁はそれこそ語るに墜ちるものでしたね。一体から“なんとか環流水”とは何でしょうか。1本5000円もする高価なミネラルウオーターだとする説もありますが、そんなミネラルウオーターが実在するのか疑わしいし、毎日1本飲んでも年間180万円であり、月半分は選挙区に帰っていますから彼が使途の明かせない不純な資金を國が全額負担する光熱水費に迂闊にも入れたのが命取りでしたね。“国民の殆どは今水道水を飲んでいない”とは又国民を逆撫でする言葉でした。余程の僻地にでも行かないと井戸水は農薬などに汚染されて飲めませんから、国民の90%以上は水道水を飲み食いに使っている筈であり、さてはこの大臣夜毎高価なミネラルウオーターで入浴でもしているのでしょうか。{%komaru%}今週の国会で本当の言葉が聞かれるでしょうからどんな珍答が飛び出すか楽しみですね。{%akkanbe%}
名古屋から中央線に乗れば中津川と木曽福島の間に南木曽(なぎそ)と言う駅がありますよね。最近は特急も留まるため憶えて居られる方も多いと思います。私個人的には50年前“馬籠”と言う駅名ではなかったかと思っておりますが昔のことで定かではありません。日経の“春秋”欄にて紹介されていましたが、この辺り一帯は最近過疎化が進み3月一杯で小学校が統合されるそうです。小学校の統合など珍しくもありませんが、統合により失われる小学校の名が“読書(よみがき)小学校”であり、創立130年の歴史を閉じることになったそうですが、名前の由来が面白く明治初期に“与川”三留野“ 柿其”の三つの村が合併した際、それぞれその頭文字の“読み”を充てて“読書村が発足したため小学校にも同じ名が付けられたものだそうです。今だったら勢力争いをして人口や財産の多い村が村名を奪取したでしょうから昔の人って思慮深くて知恵者だったのですね。お陰でこの学校は朝の読書運動の象徴校として全国的な魁(さきがけ)的存在を果たしたそうですから、名は失われても朝の読書は続けて頂きたいと願っています。{%warai_a%}
今週の女子ゴルフ横峯さくら選手は初日4位で好スタートを切り乍ら2日目失速し3日目は更に乱れ今日のTV放映開始時には7オーバー34位タイで既にホールアウト後であり私の期待は大きく裏切られました。この儘では今期4勝処か1勝も危ういですね。恐らくシーズンオフにスポンサーからの強制的なCM出演が原因で練習不足が祟ったものと思われます。{%gomenne%}
来週から暫くゴルフがお休みなので再度故事格言コーナーを始めます。
最近の漢字テストからヒントを得て少し変わった問題をお出ししましょう。
『世論』と謂う言葉はどう読むのが正しいでしょうか?
よろん? せろん? どちらが正しいかお分かりでしょうか、それとも“よろん”と“せろん”は違う言葉でしょうか? 正解の方は無条件で雑学博士に推薦しましょう。{%applause_a%}

社長になれぬ専務


幾ら何でも三月となれば少しは寒い日が訪れると思いましたが、一向に暖冬の勢いは増すばかりであり庭の芍薬や牡丹が先月末より萌(めぐ)んで参りました。我々が子供の時は♪春は名のみの風の寒さや♪と歌っていましたが、今では♪冬は名のみの風の爽やか♪などと歌わねばなりませんね。{%warai_a%}地球温暖化のこともあり喜んでばかりも居られません。{%saiaku%}
月次処理の帳簿が放置した儘になっているため、確定申告を何とか無事進行させ今週中にも完了させたいと願っていますが、何せ確定申告は40数年間寒風との戦いでもありましたからこの暖かさでは気分がだらけて仕事に気合いが入らず些か困っております。更に幾人かどんなに催促してもギリギリまで証明書などを持参しない人が居ることも困ったものです。{%shiranai%}

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芽吹いた芍薬の向こうが苧環ですが、こいつも早や春が来たと勘違いしているようです。{%komaru%}
先週日興コーディアルの元常務が社長や会長に代わってお金で身を売って人身御供になったお陰で一財産稼いだ話について触れましたよね。我が国では会社での序列はトップが社長乃至は会長でありその次が専務であり更に常務となっていましたが、最近では肩書きがCEOとかCOOとか或いはエクゼクティブ…などローマ字やカタカナの役員が輩出し、オマケに登記簿謄本に記載されていない執行役員や責任役員まで登場しましたから、我々高齢者の既成概念では到底付いて行けなくなっています。特に外資系など名刺に社長と書いてあっても法的には代表権のない三等重役すら出てきたので民法上の表見代理の問題はどうなるのかと戸惑ってしまいますが会社の役員名簿の順序でも読まねば分からぬ時代となったようです。
然し現在の処、大多数の会社がCEO等は別称として基本序列が社長専務路線を蹈襲していますから、我々年寄りも判断に困らないのですが、最近の傾向として筆頭専務が社長にならずにずっと下位の者が社長に就任するケースが目立って参りました。公務員1種試験の合格順位が退官時まで付き纏う悪弊のぬるま湯に浸かった高級官僚と違ってとても良いことだと思いますが、先週シャープの次期社長に選ばれたのは意外にも弱冠49歳片山幹雄氏であり7人抜きの抜擢でしたから、最近では入社歴や学歴だけでなく頭の良さに経験に決断力等余程力が伴わないと年功序列では最早社長になれない時代が到来したようであり、或る意味で喜ばしい限りです。専務は次期社長と言う昔の常識が既に過去のものになってきて居り、最近社長と専務や常務の間に大きな落差ができていることに気付かされますね。
そんなことを考える切っ掛けとなったのは、うちのすぐ近くに資本金1800億円年商1兆円を誇る超一流会社の専務が退職後最近東京から帰神され、戦争中幼年時代私の遊び友達だった奥様の実家に二人で住んで居られます。私は旦那様のお顔を存じ上げませんが、この元専務さん家を出掛けられるとき決まってうちの家の前を通られるので、その際うちの愚妻が “お早う御座います”と声を掛けるそうですが、何時も見向きもされずに無視して行かれるとか{%gomenne%}この方は我等如き下賤な者には首肯すら応答することで己が矜恃に傷が付くとでも思っていられるのでしょう。“大会社の専務までなった人が!”と愚妻から愚痴を聞かされて、私は此の元専務が社長になれなかった理由が何となく分かったような気が致しました。{%akkanbe%}
前ばかり見てがむしゃらに突き進んだ人の中でもときには後ろを振り返り、足踏みをして後ろの者を待ってやるなど、絶えず弱者を労る心根を忘れぬ人は社長になれても、振り返る時間を惜しんで突き進んだ人は自己中心であり、“一将功なりて万骨枯る”の譬えもあり、前ばかり見て後の者を顧みないでは真に社長足るべき器でないことが判明しますよね。この元専務さんの会社の現社長も執行役員から関連子会社の社長を3年務めた上で昨年6月に社長に異例の抜擢をされましたから、謂わば子会社への出向は手腕次第で亜流の儘終わるか、或いは本社社長になれるかの試金石であったのではないでしょうか。反面そんな機会も与えられなかったこの元専務さんは論功褒賞功なり果てての専務であり、終着駅として予定されていたものであって経営能力はあっても社長としては恐らく部下からの信頼と人望が充分得られないであろうと、会社の元老達や社外重役達が考えたことは想像に難くありません。社長たるべき者に最も要求されることは、自身の経営能力もさることながら会社内での人事の和は保ち社内社外の誰からも敬慕される人であるべきが必須要件であります。そしてそれは必然的に私生活に於いても実践さるべきものであり社長たる者は“和光同塵”の格言にもあるように、自己の才知を隠して庶民と付き合う雅量がなくてはなりません。近隣の人と自然体のお付き合いもできずに大会社の社長が務まる道理がありませんよね。“穣る程頭(こうべ)の垂れる稲穂かな”と謂うではありませんか。この方が社長になれなかったのは畢竟人間の器が小さかった事に原因するのだろうと考えました。この方そのストレスからか、お気の毒に現在脳梗塞で倒れられて病院でリハビリの最中とか…{%gakkari%}
私のように50年間同じペースでテクテク歩き満員電車を利用して仕事をしている人間には、この歳になってしんどく感じても慣れっこですからそれ程苦痛になりませんが、壮年期を長く運転手付き高級社用車で仕事だけでなく自宅会社間の送迎まで生活のリズムとなっていた人が、退職され只の人になった訳ですから、その生活環境の変化の段差は我々が想像できぬ程物凄く大きいものであったことでしょう。だからと言って近所の人の挨拶くらい受けられないようでは所詮大物だとは謂えず、お気の毒とは思いますが、脳梗塞の発作も生活の変化に順応できなかった不幸が招いた副産物だったのではないでしょうか。{%naku_a%}
一度拝顔して朝のご挨拶位したいと思っていますので、早く元気になられて帰宅されることを祈っております。愚妻同様挨拶が聞こえなかった振りをされたりして…{%saiaku%}
先週の答え
『惻隠(そくいん)の心は仁の端なり』
奥床しくてとても良い言葉ですね。
“惻隠”とは人の不幸を痛ましく思う心、仁は慈しみや思い遣りのこと。
人の不幸を哀れんで痛ましいと思う心が慈しみや思い遣りの心に繋がると謂う意味です。
古来から日本人の精神生活の底流を支えてきたこのような儒教の考え方が、何時とはなく功利的な自己中心主義に置き換わり、最近では人の不幸を悦ぶことはあっても傷ましく思うことなど誰もしなくなりましたから悲しい限りですね。
最近では小学校へ『給食費を払っているのに“頂きます”と言わすのはおかしい』と言ってくる保護者が居るそうですが、“頂きます”のこの言葉とて広い意味での”惻隠の心“であり、お金の問題ではありません。食事が摂れることに対して神への感謝の表現であることを知るべきです。
うちの愚妻など無学ではありますが食事の前には自宅であれ食堂であれ、必ず食事の前に箸を捧げて一礼する慣わしですから、昔の人は誰も食事に対する感謝の気持ちを持っていたのですが戦後の高度成長により、何時やら食べられることが当たり前になり、食べたくない子供は放っておけば腹が減って夜中に残飯でも食べるものを『もう一口食べたら玩具買ってやるからネ』などと子に阿(おもね)る愚かな親が激増してきたのも嘆かわしい限りです。
孟子曰く『無惻隠之心、非人也』
“惻隠”の心を持たない者は人としての資格がない、と喝破されたこの言葉を考えるにつけ、先々月うちののブログでお知らせしたと思いますが、10年前JAL名古屋行き便が三重県志摩半島上空で操縦ミスから機体が乱高下し、乗員乗客14名が負傷し、半年して乗員であった谷口敦子さんが癒えることなく亡くなられた事故を惹き起こし乍ら、彼女の見舞一つ行かずに先月の無罪判決を受けて”起訴は冤罪の温床になる“と批判して盗人猛々しく己が罪を認めなかったあの日航機の高本元機長が思い出されます。彼は日本で最高の教育を受けながら”惻隠“と謂う言葉を悲しいことに知らなかったこの元機長は将(まさ)に『無惻隠之心、非人也』ではなかったでしょうか。{%gakkari%}
現在の我が国の教育は人を蹴散らせて自分だけお山の大将になった者勝ちの偏狭教育であり、偉くなるほど“惻隠”の心の持ち合わせが乏しくなる仕組みとなっているのは情けない限りです。私など充分な教育を受けていなかったために“惻隠”の心の持ち合わせだけ存分にあり仕合わせだったと考えています。情けないことに自分だけが偉くて他の者は皆虫けらだと思っている奴って社会の上層部に行けば行くほど腐るほど居ますよね。{%shiranai%}
近所の元専務さんも或いは惻隠の心の持ち合わせがなかったかのかも知れませんね{%gomenne%}
今朝は東灘の青木付近で不発弾の撤去作業とかで、何も垂水まで走らせなくても良いと思うのですが早朝から広報車のマイクが大声で五月蝿く仕事の邪魔でした。{%ikari%}何でも対策本部長は神戸市長とか言っていましたが、実は名前を売るだけで自身は市役所15階で転た寝でもしていたことでしょう。広域に亘る広報車の出動で休日出勤手当に血税を幾ら費やしたことでしょうか。{%ikari%}
女子プロゴルフの開幕戦が沖縄で開催され我等が横峯さくら選手は、パットが不調で14位タイに終わりました。今月は来週の青島と2試合だけで4月6日より本格的にツアーが始まりますが、彼女の公約通り今年果たして4勝できるでしょうか{%uttori%}
恒例の故事諺篇の出題は女子プロゴルフの週のためお休みします。

禁煙タクシーの定義


相変わらずの暖冬が続いています。先週水曜日は我々税理士が税務署との申し合わせで義務付けられた海辺の水産会館での確定申告支援会場派遣の日でありましたが、倖い温かい一日であり、毎年寒風吹き荒び隙間風に悩まされる荒行でしたから日頃の心掛けを神が愛でてくれたものか今年は随分楽をした感じでした。
然し、納税者にとっては駅から2号線を横切って海まで10分近い徒歩での来訪となりますから、寒い日も多いことだし税務署も何も吹き曝しの海辺の辺鄙な場所を相談会場にしなくても駅前バス停の横にある区役所なら会議室(貸席用も多し)が大小多数ありますから、どうして利用しないのか不思議でならず、先日の打合会のときに税務署の統括官に聞いてみたのですが、実は区役所でもこっそりと外部非公開で3月5日から9日まで税理士による申告相談日を設けているとか…{%gakkari%}区役所は住民税課税のため税務署に負んぶに抱っこで資料提供の恩恵に預かっているので、会場の無料提供は些かも吝(やぶさ)かではないでしょう。どうやら察するに神戸市は区役所を申告相談会場にして公にすると納税者が殺到して雑踏警備まで心配せねばならぬために朝霧歩道橋事故の二の舞を踏むのを恐れて市が婉曲に断ったのが真相かと思われました。然し相談会場の設営なら数百人収容の大会場もあることだし如何様な方法もあったでしょうに、ホンにお役所の考えることは硬直的ですね。市民の便宜などよりお役人の身の保全の方がずっと大切なのでしょうか。
区役所に派遣された不運(幸運か?)な税理士さん手持ち無沙汰で居眠りをしていたりして…{%tohoho_a%}
先週の新聞で見たのですが、最近多くなった禁煙タクシーについての苦情が相次いでいるそうです。不思議なことに、実は煙草を吸ってはいけないのは乗客であって運転手には禁煙せねばならぬ決まりがないそうです。{%warai_a%}思わず笑ってしまいますが何でも禁煙タクシーについては国土交通省の旅客運送事業運輸規則に定められているそうでありその中には乗客に対しての禁煙を定めて居ながら運転手については何も記載がないとか、{%komaru%}全く人を小馬鹿にしたこの規則は例によって国交省の高級官僚が煙草を片手に鼻の下を長くしながら業者からの夜のお接待でも想像しながら草案したものでしょう。それにしても国会では誰も不思議に思わず通過していますから殆どの法案が誰も何も見ていない儘成立しているのが丸分かりですよね。“禁煙タクシーと定められた車輌に乗車する者は…”と書かねばならぬ処を、“禁煙タクシーに乗降する客は…”と書いてしまったものでありましょうが、如何にもお粗末な話ですよね。利用者からの通報で“禁煙車に乗ったのに煙草臭い!”と苦情が寄せられて調べた結果上記の如き事実が判明したそうですが、此には更にオマケがあり国交省の通達で車の屋根に禁煙マークの表示灯を装着するように義務付けられているにも関わらず、この法律に便乗して市販の禁煙ステッカーを張って誤魔化し客を拾っているタクシーが続出し、吹田市の国立循環器センターが新設した禁煙車専用乗り場ではこれらの偽禁煙タクシーまで現れたために、これを排除したら此の専用乗り場に釘がばらまかれる嫌がらせまで発生し、警察まで出動する騒ぎとなったとか…、タクシー会社の縄張り争いはヤクザの世界と変わらぬ程厳しくて、例えば鈴蘭台駅では神鉄タクシーで占められ他のタクシーが入れない不文律ができていることは何方もご存じですが、病院ですら縄張りの対象とは驚きですね。如何に不景気と高料金によりタクシー離れが進んだとは謂え、世のモラル低下が歎かれますね。いっそ全タクシーを禁煙車にして、違反は運転手行政処分6点などにしたらどうでしょうか。免停は自身の死活問題ですから運転手も少しは自覚するのではないでしょうか。何れにせよ乗客が禁煙で運転手が喫煙可では本末転倒であり主務官庁の業界寄りを如実に示したものと謂えるでしょう。くたばれ!国交省
先月一番悪い奴は誰だ!に日興コーディアル証券が登場したことはご記憶でしょう。あのときは一般庶民の健康には関わりがないから2番目に悪い奴だと書きましたが、その後この会社が97年に起こした不祥事で有罪となった当時の常務に対しその後関係会社の嘱託として処遇し現在まで続けて年間2000万円もの報酬を支払っていたことが発覚しました。これは明らかに身代わり出頭の代償であり、会社が起こした不祥事をこの常務に肩代わりさせたことを意味しますから前経営陣もその責を負わねばなりませんが、既に時効と有っては前経営陣も逃げ得となったようであり、真に悪い奴は前会長の金子昌資、前社長の有村純一を含む前経営陣元経営陣全員であったと思われます。
今回不正な会計処理の発覚により設けられた特別調査委員会は彼等に対し約35億円の損害賠償を求める方針を固めたと今朝の朝刊で報道されましたが、一方昨年末にこっそりと受け取っていた退職金それぞれ数億円については、社内規定に定めたものであり返還は求めない方針を明らかにしております、然し此こそ元常務の処遇の変形でありますから今後世間の批判の目を逃れそうになく、此では武士の情け処か意地悪そのものであり、退職金没収損害賠償金20数億円の場合よりずっと彼等の居心地が悪く、これって或る意味で調査委員会の報復手段かも知れませんね。{%gakkari%}
前経営陣元経営陣共に表も歩けず、今頃は財産没収を恐れて姉歯事件当時の総研社長内河健のように財産の名義変更に忙しいことでしょう。来年の今頃税務署から贈与税の出頭命令が来て青くなったりして…{%saiaku%}
先週の答え
『児孫(じそん)のために美田を買わず』
“子孫のために良い田を買うことはしない。財産を残して安楽な生活をさせると、子孫が立派な人間に育たないので財産は残さない方が良い”と謂う意味です。
西郷南州翁の遺訓として有名であり、多くの立派な方の2代目が暗愚となり没落するのは残された財産のために苦労のない怠惰で安易な生活を送るためであり、財産はない方が世間の荒波に鍛えられて立派な子弟が育つと謂うことでしょう。
処が先週のM新聞“みんなの広場”欄で面白い投書が載っていました。題して『僕らの力で美田を残そう』であり、自然保護と四季折々の日本の風土を何時までも保ちたいとの憂いからの投書であり、美田と謂う表現は上述西郷南州翁の遺訓から引用されたものと思われましたが、美田とは本来沢山の収穫が期待される肥沃な田地(広辞苑第五版より)を意味するので、投書された方の自然の風物詩としての田畑を美田とは呼ぶには些かの違和感があり戸惑います。然し、世の移り変わりは激しく食糧自給率の低下にも関わらず我が国政府の農業政策が無策に終始した結果がそこら中荒れ果てた休耕田だらけでは、美田か荒蕪な田地かの選り好みをしている時代ではなくなったせいではないかと考えました。{%gomenne%}
現代の若者は年配者も含めリストラされてもお百姓などする気は更更有りませんから如何に肥沃な田地であっても親から田畑を貰うこと自体が迷惑であり、“呉れるなら金で呉れ”でありましょうから西郷南州翁も “おいどんの考えが誤解されちょるばい”と泉下で苦笑されているのではないでしょうか。{%shiranai%}
今週の問題
『(そくいん)の心は仁の端なり』
( )内の平仮名を漢字に換えてその意味を答えて下さい。

不二家の悲劇


お正月が終わったと思ったら、愈々明日国税局から確定申告書の発送が始まります。この申告書類が届くまでは誰もがのんびりしているのですが此が来た途端に慌ただしく我々税理士は一挙に申告書の渦に巻き込まれることになります。{%naku_a%}
寒い特設会場での税務申告支援も申し合わせのため厭でも行かねばならず年中行事とは謂え因果な商売ですが、体調に留意し乍ら無事3月15日の申告期限を迎えたいと願っております。

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この写真は40年来の知己E氏から今日送られてきた本年元日菊水山から撮された神戸港の一望です。斯うして見るとメリケンオリエンタルも案外小さいのに驚きますね。その向こうのポートアイランドの未だ向こうに神戸市が利権と交(つる)んだ神戸空港が汚点となって美しい写真を汚しています。{%punpun_a%}
夫殺しに、幼児投げ捨てなど今年になっても相変わらず殺伐とした事件が絶えず、世の中少し宛おかしくなっているようです。最近は特に妻の夫殺しが多く、昔は介護疲れ位が原因でしたが昨今偽装結婚による保険金詐欺など積極的な殺人が蔓延(はびこ)って来ました。男性に比べて女性の犯行は残虐であり、血も涙もない鬼畜の如きでありますから警察関係者は遺体の状況から犯人が女性であることを推察するそうです。オマケに男性の犯行は原因が短絡的な逆上によるものが多いのですぐに発覚しますが、女性のそれは冷静で緻密?な計画に基づいてのものが多いため共犯者を見付けないことには自供に追い込むことも大変なようです。{%gessori_a%}
戦後強くなったのは女性と靴下と良く謂われます。然し家族を護ると謂う本能的な力は男性の方が遙かに勝っている筈なのに、こんな事件が続発する背景には、何時とはなく時代の趨勢で女性には何をしても食って行ける社会環境に変革されたために女性の結婚願望が薄れ、男性蔑視の傾向が強くなったことと、男の方には”俺に付いてこい“のマッチョな男が極端に少なくなり、結婚さえできれば相手は誰でも良いと謂う不甲斐ない連中ばかりが多くなっておりますが、その辺を上手く利用されて男女の力関係が逆転してきたものでしょうか。若い者ばかりでなく高齢者にまで被害が及んできているようであり、40年間齷齪働いて定年になれば濡れ落ち葉呼ばわりされて、年金の半分を懐に入れ離婚する女性まで増えてきましたから、此から益々男性にとって受難の時代が続くことになりそうですが、こんなに女性が強くなるのも良し悪しですね。『か弱き者よ、汝の名は男なり』
大手菓子メーカー不二家の期限切れ材料使用の不祥事は留まることを知らず増え続け、チェーン店の閉店だけで済まずに、スーパーやコンビニまでもイメージダウンを怖れて不二家製品の撤去に踏み切りましたから、株価も200円を割り込み愈々不二家の命運が尽きようとしています。
シュークリームを普及させショートケーキを初めて売り出し、クリスマスにケーキを食べる習慣まで日本に広げた不二家も遂には“食”の世界で一番重要とされる食品衛生法に定められた事項が製造工場で無視されていた背景に何があったのか篤と考えて見ました。
横浜で創業以来順調に成績を伸ばし会社の安定期に入りましたが11年前苦労知らずの6代目現社長のぼんぼん(創業者の甥っこ)に変わってからは惰眠を貪るのみで、レストラン部門の不採算とケーキ部門を他社ブランドに追い抜かれるなどしながら何の手も打たず今回の不祥事を迎えることになりましたが、この不祥事の数々は工場従業員の危機管理に対する意識が弛んでいた一言に尽きると思います。そしてその原因は本社と工場との意思の疎通が全くなく、ぼんぼん社長は工場の製造工程すら知らなかったのではないかと考えます。
創業者の後継者たる者誰も器が小さくなることはやむを得ませんが、先ずは現場で名を隠して10年修行させて、工場の掃除からケーキ作りの全てを学び更には販売先への売り込み集金まで熟(こな)した上で本社に戻るべき王道を怠ってのものであったのでしょう。経営学の本を幾冊読破しても“百聞は一見にしかず”であり現場を知らずに経営者が勤まるほど世の中甘くありません。今回の事件で経営者たる者は常に目線を工場労働者の目線に合わせて物事の判断をし、考えねばならぬことを教えられました。
“諫言耳に逆らう”と謂う言葉がありますがこのぼんぼん社長は愚かにもヨイショするゴマスリ連中ばかりに取り囲まれ、諫言しようとする股肱の臣を厭言と嫌って近づけなかったことも今回の悲劇に繋がったと考えるにやぶさかではありません。
月に1回でも社長がケーキ作りの工場を訪れ従業員達を労(ねぎら)って居れば今回のような事件は避けられたに相違ありませんが、社長には工場はゴキブリが住む処くらいの認識しかなかったことが今回の悲劇のプロローグとなったのではないでしょうか。
高い報酬だけ貪って何もしなかったし、知らなかった(知らされてなかった?)藤井林太郎社長の周章狼狽を経ての辞任は自業自得と言うべきでしょうが辞任だけでは済まされず、FC店への損害賠償も膨大な額になるでしょうし、何れ他社へ吸収合併される運命となるでしょうが、リストラされる従業員達も哀れでなりません。
垂水の街角にも1軒不二家のFC店があり疎らな客足の中をお爺さんがパートの女子店員と二人雨の日も風の日も頑張って居られましたが、事件以来閉店が続いていますから、きっと廃業されるものと思われます。無能な経営者一人のために被害を蒙ることになった大勢の犠牲者が可哀想ですよね。人の上に立つ者はそれ相応の器量が必要であることをつくづく思い知らされました。
文化庁が一般に募集した『親から子、子から孫へ歌い継ごう、日本の歌100選』(実際には101選となった)が先週発表されましたが、成る程と思える“赤とんぼ”など我々が郷愁を憶える歌が多い中で何故か“親子で歌えるに相応しい歌”と限定したために、所謂戦前戦後を通じて我々の荒廃した心を癒してくれた歌謡曲が“りんごの唄”くらいで殆どが選ばれていないことに気付きました。幾ら良い唄でもお祖父さんお祖母さんから孫までが精一杯であり、それ以上時代が変わると“例えば乃木将軍の”帥士営の会見”なども全く見当たりません。
歌と謂うものは、その人の心に刻まれて居れば良いので親子で歌う唄となれば必然的に童謡に限られてしまいますよね。
我々年配の者が多感な年頃であった終戦後に流行った“水色のワルツ”や“青い山脈”そして“別れのブルース”フォークソングも殆ど選ばれず“神田川”“なごり雪”などもありませんでしたから選んだ人達の階層が歪であったのか或いは文化庁の要望が偏頗なものではなかったかと感じ、次回は是非『想い出に残る日本の歌100選』に改題して再募集して頂きたいと思いました。
先週の答
『柚』でした。文章の意味は柚の木の幹は一見普通の木のように見えますが先の小枝には棘が無数にあり、柚の実を取ろうとすると必ず棘に刺されます。随ってこの格言は“無謀なことはするな”と謂う意味で作られています。
私も知らなかったのですが昨年末に愚妻から庭の柚の実を取るように言われて木に登り20箇ほどもぎ取りました。裸でなかったので両手だけで済みましたが、棘に刺されて大変でしたよ。{%komaru%}
今週の問題
『(かぶ)を守りて兎を待つ』
括弧内を漢字に改め、文の意味を答えて下さい。

人の倫を忘れた操縦士


愈々お正月の松の内も明日までとなりました。今年は喪明けのため何処へ出掛けても“お目出度う御座います”のご挨拶に対してお返しができずに困りましたが、それも明日限りで解放されることになるのでホッとして居ます。{%ureshii%}
松の内が過ぎると愈々確定申告の前哨戦の始まりです。確定申告については昨年秋より上からの命令だと思いますが税務署の電子申告(所謂 ETAX)に関する慫慂が凄まじく、我々のようなちっぽけな会計事務所に迄わざわざ所轄署の個人課税部門の統括官が来訪されての勧奨ですから無碍にも断れず頭が痛くてなりません。
国税庁は人員を増やすことなく今の納税者自主申告体制を維持して行くためには、現段階では税理士の協力なくしてはどうにもならず、それもどうやら限界を迎えているようであり、ETAXの導入により少しでも省力化を図ろうとしていますが、収入が増えた訳でもないのに国民保険料が10倍にもなった年金生活者にETAXのためにパソコンを買えとも言えず、改竄防止を受けた住基カードを取得した上で電子署名が必要など手続きの煩雑さや費用の負担も馬鹿になりませんから利用が低迷しており現在の利用率は1%以下とか…{%tohoho_a%}。仕方なく国税庁では税理士に納税者に変わって電子申告をさせようと考えているようです。5年も前から電子申告が常識となっているアメリカに倣ってのものでしょうが、できたてのほやほやの電子申告に関しては税務署税理士共に知識能力不足であり、国税庁や国税局が躍起になって居ますが税務署、税理士、納税者三者共に“笛吹けど踊らず”の状態であり、現在の普及率では先行きが案じられますから国税庁が目標としている10年度まで50%の普及はまず無理でありましょう。我々税理士も初期投資費用も馬鹿にならず確定申告で多忙な時期に電子申告を学習する時間もありません。税収の関係もありましょうが、青色申告控除のように、ETAX所得控除50万円とか税額控除10万円でも創設すればお得意先にせっつかれて我々税理士も電子申告に本腰を上げねばなりませんが現在の処、税額控除僅か5000円では我々の吐き出しも良いとこであり、お得意先の顧問料を年額5000円安くしてあげた方が遙かに得策でしょう。(^^)国税庁推奨のETAXもかような有様であり当分は産みの苦しみから遁れられないようですが、少しだけ良い処は医療費の領収書はETAXでは送れないので、パソコンに記入しての送付となりますから、此までのように己が支払った領収書(1年後焼却とか…{%komaru%})を税務署に取られてしまうことがなくこれまでより少しマシですよね{%warai_a%}。果たして電子申告は今後国税庁の目論見通りの利用が見込めることやら…?
10年前三重県志摩半島上空でおこったJAL名古屋行き便が乱高下して乗客乗員14名が負傷し、内半年して1名が死亡した痛ましい事件で先週名古屋高裁は同機の元機長に対し無罪の判決を言い渡しました。密室内での自動操縦解除の判断については立証責任のある検察側も操縦技術に関しては門外漢であり、弁護側に対し反論する知識の持ち合わせがなかったことが不幸を招き、道義心の持ち合わせのない鉄面皮の元機長達を威張らせる結果となったものでしたが、被害者側を苛立たせているのはこれだけの事故を起こしながら、機長が一度も病院に被害者達の見舞いにすら来なかったと謂うことです。半年後病院で亡くなられた谷口敦子さんはこの飛行機の乗務員でしたから元機長とは当然顔見知りであったでしょうに、凡そ一般社会常識では考えられないことですが、控訴審の判決後谷口さんのお父様の話では実際に来なかったことは事実だそうですから、遺族や被害者達が激高するのも無理はありません。
どうしてこんな非常識な男が多くの命を預かる日航の操縦士になれたのか不思議でなりませんが、恐らく本人の道義心の欠如と、謝れば罪を認めたことになるアメリカ流の考え方を弁護士から吹き込まれこれ幸いと鵜呑みにしたものであったに違いありませんが、それと此とは全く別物であり、自分の操縦技術に自信があれば謝らないにしても”お気の毒でした“と花束の一つも抱えてお見舞いに行くのが人の倫(みち)と謂うものだと考えますが、一体からこの元機長は人の命を何と考えているのでしょうか。自己保身も此処まで来ると見苦しいですよね。百歩譲って事故が機体の故障によるものであっても天災によるものであっても、彼には人の命を預かった責任がありますから、それに思い至らない彼は所謂欠陥人間の最たる者だと考えます。会社が事故の賠償を金銭ですればそれで全て解決と考えているなら人間失格も良いところであり、通り掛かりの川縁で溺れて助けを求めている人を見て放任するよりもっと酷い行為でしょう。こんな無責任男に大勢に命を託すことのないように、此から交通各社は操縦士の採用に当たっては運転技術以上に徹底した倫理教育が必要だと考えます。
これまでに不測の土砂崩れにより、傷ついた我が身を犠牲にしてまで乗客を救った鉄道運転士や、海難事故で乗客乗員全員をボートに移してから自身は沈没する船と運命を共にした船長など過去に多くの事例が報道されていますが、それが人の倫(みち)というものです。こんな時にでも彼なら阿鼻叫喚の乗客を放置して足を引き摺りながらでも縋る乗客を振り切ってまで単身ボートで逃げて行ったことでしょう。{%ikari%}
控訴審判決後彼は今回の事件について”事故に遭われた方々には申し訳なく思っているとの反省の言葉もなく”起訴は冤罪の温床になる“と批判して盗人猛々しく己が罪を認めない日航高本孝一元機長!貴様など地獄に堕ちれば良いのです。そして検察は上告して彼を実刑に追い詰めて下さい。それでもダメなら被告団は損害賠償の民事訴訟を起こして高本元機長から全財産を毟り取りましょう。そうでないと亡くなられた谷口さんが永遠に浮かばれませんよ!谷口さんも無念を晴らすべく悪霊となって高本元機長に取り憑き六道輪廻の世界に誘(いざな)ってやったらどうですか。取り憑かれてから元機長懲役刑の方がずっと良かったと後悔し、臍(ほぞ)を噛んでももう遅いでしょう。これがこの不実な男に最も効き目があることかもね{%warai_a%}。
その昔南極越冬隊が余りの悪天候にカラフト犬15頭を南極に置き去りにして帰国した宗谷丸をご記憶の方は居られるでしょうか。今から48年前の今日1月14日は翌年再び宗谷丸が南極を訪れたとき奇跡的に生きていたタローとジローが発見された日です{%ureshii%}。
あのときばかりは日本中が沸き返りましたよね。あの感動は未だに忘れられません。ご記憶のない方は次のHPをどうぞ…
20世紀を歩く
☆1958年・タロー、ジロー生存☆

でも宗谷丸はでかい船ですから人間だけ収容してどうして15頭の犬が収容されずに置き去りにされたのか解せませんよね。本国から防衛庁(当時あったのかな?)のアホな事務官僚の愚かな指示が招いた不幸な出来事だったのでしょう{%naku_a%}。
さくらちゃんのゴルフが始まるまで暫くの間私自身の勉強も兼ねて“漢字クイズ故事諺篇”を1週1問宛始めることにしました。皆様もどうか参加して下さいね。
今週の問題
『“ユズ”の木に裸で登る』
カタカナを漢字にし、更に文章の意味を答えてください。
答は来週発表します。

“犬”を“大”にした文部省


今年のお正月は巷の景気と同様に暖かかったり寒くて雨が降ったりと憂鬱な年の明けでしたね。今日など午前中は小雪などちらついてメチャ寒くストーブが付いていないのかと思える程であり、戸外に出るのが億劫で一日中事務所に閉じ籠もりでした。{%gomenne%}
皆様のお正月は如何でしたか?私のお正月は昼食の買い物以外は何処にも行かずに午前中は今日もお得意先の決算を、午後は雑用の傍ら漢字の勉強で過ごしました。漢字も少し高度のレベルになると折角苦労した憶えた常用漢字体が仇となって再び50数年前旧字体の世界にタイムスリップを迫られ苦慮して居ります。
例えば常用漢字の“寿”という字は昔旧自体で“壽”と書いていましたよね。14画もあるので煩わしくて誰もが寿と書いていましたが、この字に扁を付けた“怒涛や祈祷”は準1級配当漢字であり旧字体共用で使えても、“躊躇の躊”は1級配当漢字のため寿の略字が使えません。{%tohoho_a%} 虐待の虐などもっと酷くて昔はEの真ん中の字が左に突き抜けていたのに今では旧字体まで消されてしまったために若い方はEが正字だと誤解をし、“諧謔の謔”など左に突き抜けていることに気付かずに解答し、正解にされずにウソー?と驚いて初めて正しい字を憶えることになります。
寿や虐など極く一端であり、常用漢字がその上位の字を学ぶ人達に及ぼす悪影響と弊害は量り知れぬことを漸く知るに至りました。
昨秋天寿を全うされた白川静先生が“アホな文部省が作った常用漢字が漢字をダメにした”と歎かれたのは立派な理由があります。それまでの漢字学者が紀元100年頃に後漢の学者がそれまでの漢字を体系化して著した“説文解字”を素に我が国でも我も我もとこの本を漢字の聖典として扱い、この本を只コピーしただけの学者が学者面をして威張っていたようです。処が夜間中学に通い独学で在野の白川先生が今から3200年前に殷王朝が占いに用いた亀の甲羅に刻んだ甲骨文字や青銅器に文字を鋳込んだ金文が漢字の始まりであり、“説文解字”には多くの誤りがあることを発見されてコピー学者達を痛烈に批判され、独力で甲骨文字や金文を解読されて新しい漢字学に金字塔を打ち立てられましたが、不勉強な似非学者達には全く面白くなく、自分達の砂上の楼閣を護るために白川先生は長く亜流として疎外視され学会の異端児扱いされていましたが、先生が齢73歳(私より年長だ!)にして筆を取られ86歳にして完成され発表された三部作”字統“ ”字訓“ ”字通“は世に漢字ブームを惹き起こし、似非漢字学者達も先生の功績を認めないことには己が立場が危うくなるために巳むなく迎合し、先生は88歳にして文化功労賞94歳にしての文化勲章を受賞されたことは日本記録だと思いますが、如何に先生がそれまで文部省や学会主流派から無視され冷遇されていたかが良く分かります。先生が述べられた”学問は借り物ではできません。どなたでも独学になる筈です“の一言は”逆風に向かって飛べ“の言葉と共に世の学者と謂われる人達の99.9%には全く以て耳の痛い言葉であったことでしょうね。{%warai_a%}
先生が書かれる甲骨文字は“人”という字が人の姿からできたもの位のことは私程度にでも分かりますが、犬と謂う字の右肩の点が犬の尻尾か耳を示しているとは誰も少しも気付きませんよね。先生が監修された小山鉄郎著“白川静さんに学ぶ漢字は楽しい”に拠れば、太古、犬は神への生け贄として特に尊いものであり、20世紀に行われた殷王朝の遺跡の発掘調査では地中深く掘られた陵墓の中央に玄室があり正装した武人と犬が埋められていたそうです。又別の穴にも武人と犬が埋められて居り、先生は犬は悪い者を祓う呪禁のためのものであって地中から忍び寄ってくる悪い虫を防ぐために嗅覚の鋭い犬を埋めて護らせたのではないかと推理されています。

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これは白川先生の三部作“字統”の一部です。犬だってこうまで書いて頂くと本望でしょうね。人と一緒に生け贄になった甲斐があると謂うものですが、紀元前太古の昔を想像しながら86歳までの13年間を日夜漢字を温ねて学ばれた先生には全く頭が下がる思いです。
人と犬の結合した“伏”という字がありますが、その字の持つ意味もこの辞書を読むと我々ド素人にもお墓で横たわって眠っている人と犬であることがよく分かりますよね。
処が先生が戦前から甲骨文字や金文と挌闘されていた底辺での苦労も知らずに能天気な文部省と似非学者達は戦後常用漢字なる簡易な字を作りましたが、そのお陰で我々世代の人間が学業で習った旧字体の漢字とその後社会人になってから使われだした常用漢字との乖離に如何に悩まされたことか!(私は漢検2級の試験で“暁”の旁を旧字体“堯”と書いて罰点でした(;;)。この字の源は山が高きことを意味していますから土でなければならず十では意味が通りませんよね。常用漢字が漢字本来の持つ意味を失わせた罪は誠に大きいと白川先生は大いに歎かれたそうですが、私もさもありなんと同感です。字は簡単にすれば良いと謂うものではなく、その字の本来持つ意味を失っては何もなりません。“臭”や “戻”になると文部省の鼻息で犬の肩の点が飛ばされて居なくなっており、本来の犬の意味が失われてしまいました。犬は嗅覚が鋭いので鼻を意味する“自”と犬を合わせて“におい”の意となり“臭い”となったのですが、鼻が大きいでは”臭い“と共通する部分が全く失われていますよね。”戻“だって同じように家の入口に生け贄の犬を埋めて地中の悪霊を祓うために悪霊の退散を”戻る”と謂ったものであり、因みに“大”は人が両手を広げている様であり”臭“ ”戻”共に意味をなしません。此に類するものは数えきれずあり枚挙に遑がありませんが、白川先生の功績はこのことだったのか!と浅学非才の私めも“字統”を紐解いた最近になり朧気乍ら気付いたのでありました。{%naku_a%}
先生は生前漢字はもとより甲骨文でも金文でもその字の成り立ちから学ばれたためにどんなに難しい漢字でもすらすらと書かれるのに常用漢字になると決まって手が止まったそうですよ。まるでハングル文字でを見るが如き奇異な思いだったのではないでしょうか。{%naku_a%}
昨年来自動車保険、医療保険と損保業界が加入者騙しの手口の発覚の連続で各社共に金融庁と加入者の中挾みにあって苦境に立たされていますが自業自得でありましょう。全ては契約書の約款が読む気がしない程晦渋であり、加入者も販売員の説明だけ聞いて信用し、録音テープなど撮って居る訳でもないので後になって“言った”“言わない”の水掛け論となり、ご老公の印籠ならぬ約款の登場で契約者がすごすご引き下がり損保の一人勝ちが続くケースばかりでありました。処が最近では加入者も少しは警戒して約款などを読むようになったので困った保険会社は医療保険のトラブルに対し遂に社内規定なる伝家の宝刀を抜いたと年末の新聞に報道されていました。その事件は入院給付金についてのトラブルでありましたが、子供が病気治療で約2ケ月入院し、その後1ケ月以上経った後も2-3日の短期入院を繰り返したそうですが、約款では『再入院した場合、会社が認めた場合は最初の入院と再入院を継続した1回の入院とみなす』と書いてあったため再入院の保険金を請求したら保険会社は“再入院とは退院から再入院まで1ケ月以内を謂う”なる社内規定を持ち出して支払いを拒絶し、別の病気で入院した訳であるまいし、それならそのことをどうして約款に書かないのかと加入者が激高し事件は泥沼化しています。損保もいじましいことをしますよね。
又、25年前に加入した医療保険のケースでは昨年前立腺ガンが見付かったために新しい放射線治療法を受けて医療保険を請求したら、25年前にはなかった治療法だから手術とは認めず保険金は支払えないと拒絶されたケースなどは、支払いを契約当時の手術=メス(執刀)の概念に固執したものであり、近年ではメスを使わなくても内視鏡で切取ったり、放射線で焼き切っても手術に違いないと私は考えますが、保険会社も手術の定義で争うと負けそうなので契約当時の医療技術に限ると苦しい答弁に進路変更するなどまるで詐話師であり詐欺同然ですよね。
皆様も保険はあくまで魔除けであり、よもや保険金など貰うつもりで保険加入などしないようにしましょうね。{%naku_a%}
喪明けのため新春のご挨拶ができませんが、どうか今年も昨年同様宜敷くお願い致します。
このブログも何時までもお見忘れなく…。{%ureshii%}