長かった確定申告も漸く終了し、早や今日はお彼岸の入りとなりましたが、皮肉にも“暑さ寒さも彼岸まで”と謂われたその日が今年で一番冷え込んだ日となりました。小雪の舞う早朝事務所のストーブを付けたら9度なので驚きました。事務所はランのサーバーが24時間作動していますから室温が通常の家より3度程高く、さすれば寒さで目覚めた自宅の寝室は6度だったのでしょうか、ともあれ今年は三寒四温も感ずることなく春を迎えることになりそうです。{%tohoho_a%}
昨日庭の小池の傍で蛙の鳴き声が聞こえました。漸く冬眠から醒めたものと思われますが、この寒さではまだ虫も居ないので何を食べているのでしょうか。{%shiranai%}何か与えてやりたいと思いますが蛙は動いているにものしか興を示さないので困っています。コンポーサーに沢山棲んでいる縞蚯蚓でも千切って与えようかと思いますが、何か良い智慧がないでしょうか。
例年3月15日には開花すると謂われている“雪柳”が今年の天候異変にも関わらずちゃんと咲きました。この“雪柳”はご近所のお庭のものですが、入院中のご主人の帰宅を待ち兼ねて居るのでしょう、健気にも咲いています。

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日経朝刊のコラム“春秋”は含蓄に富んだものが多く毎日読むのを楽しみにしております。日経と謂えば株式欄を連想しますが、株にも商品取引にも興味のない私は政治欄、経済欄以外では“春秋”と夕刊の連載小説が本命であり、現在掲載中の内田康夫の“地の日天の海”など格調高い出色の歴史小説ですから、前回の渡辺淳一“愛の流刑地”などイヤらしくて読む気もしなかった分とても満足しています。{%uttori%}
この前のブログでは“春秋”の“読書(よみがき)学校”をご紹介しましたよね。先週の“春秋”は夫婦の関係について触れて居られたので興味深く、私なりに現代の夫婦についてあれこれと考えを巡らせてみました。
コラムは昨今の女性の下剋上に対し男子復権を目指そうとしたもので、♪会社帰りの携帯に女房からのメールが入った♪とオヤジ二人組が歌う唄が巷で話題となっているそうで、唄の続きは♪“牛乳、トイレットペーパー、海苔”なんと三つの単語だけだった♪ 単語以外のメッセージが何もない無味乾燥な夫婦の風景を中年デュオが切々と綴る唄への同情でありました。メールの語尾にせめて“よろしくネm(_ _)m”位の労(ねぎら)いの言葉も附いていないことは“お願い”ではなくて“命令”であり亭主の人格がまるで否定されているに等しく、こんな女房の言うが儘になって叩きだしもできないなど、今風の標準的夫婦の力関係と男の無力さを垣間見た思いです。コラムは更に追い打ちを掛け最近は夫婦の会話が余りに少なすぎて或る民間の調査に依れば夫婦二人で語り合うのは一日平均たった66分だと書かれていましたが、どうしてそんなに多いのでしょうか、私は6.6分の誤りではないかと思いました。私など余程卑近な事件でも起こらない限り結婚して以来一日に家内と10分と話したことなど凡そなく、新婚早々でもあるまいし、皆様66分も何を話して居られるのでしょう。以為(おもえらく)大半は亭主の収入の少ないことを詰(なじ)っての奥方からの一方的な愚痴話であり、甲斐性なし呼ばわりが延々66分も続いているとしたらご亭主にとって最早家庭は針の莚以外何物でもありません。それでも子供のため思って馬の耳に念仏とじっと我慢するのが男の性(さが)だとしたら余りにも悲し過ぎますよね。{%naku_a%}山本周五郎“日本婦道記”の女性達は一体何処に消え失せてしまったのでしょうか?{%komaru%}
私は常に夫婦とはお互いが空気のような存在であって話しなどしなくても意思の疎通に事欠かぬもので、極端な話“風呂”飯“寝る”の三言で全てことが足り、円満な家庭生活が築けるものと信じていましたが、世の移り変わりは三文字メールと様変わりしましたから実(げ)に恐ろしい世の中になりましたね。夜の更けたコンビニやスーパーで籠を下げて商品を探すネクタイ姿の疲れたご亭主を見るのは末(うら)悲しい限りです。{%naku_a%}
うちの愚妻は口五月蝿くて喧しく何事にも子供中心で私など何時も一方通行でボロカスに言われていますが、良いように受け取れば五月蝿いのは私を気遣って呉れている証拠であり、私は決して妻から無視されている訳ではないようで、私自身が我身勝手で決して良い亭主とはお世辞にも言えませんから、割れ鍋に綴じ蓋でこんなものかと諦めています。{%gakkari%}然しコラムの3文字メールなどは心の通い合いが全く感じられずご亭主の人格が完全に無視されたものであり、まるで亭主は奴隷のようです。頭に来たご亭主が“出て行け!”などとメールしたらきっと鍵を変えられて家に入れても貰えないのではないでしょうか。{%saiaku%}
悲しいある日の“春秋”でした。皆様は奥様と一日どれ位話されていますか?
先週の全日空プロペラ機の胴体着陸には驚きましたね。ナント!過去3年半に77回もトラブルがあったとか、これではどう考えてもこの飛行機は欠陥商品です。
この飛行機はカナダ製だそうで設計の問題ではなく製造過程での雑な仕事が原因だと思いますが、この数知れぬトラブルを考えて居て、嘗ての愛車ハーレーを思い出しました。{%warai_a%}
ハーレーは新車の時が一番不完全車だと謂われており、走っていて壊れた箇所を丹念に補修して1万キロも走ると漸く一人前の完成車になることで有名です。何せ壊れるところも常識を絶するものがあり、クラッチワイヤーが切れてチェンジできなくなることなど日常茶飯事であり、テールランプやフットレストが走行中に何処かへ吹っ飛んで行くのですから驚きです。然しそれを怒っているようではハーレーに乗る資格がないとか…{%saiaku%}、我々ライダーは何処かが壊れると完成車に近づいたことを誰もが喜んだものです。
然し此方(こなた)乗客乗員の人命を預かる飛行機がこれではどうしようもありませんね。メーカーであるボンバルディア社では経営陣は工場など覗いたこともなく、工場内では不二家のようなだらけた雰囲気でボルトの締め付けも均一さを欠き、偶にはボルト締めを忘れたりして私語が飛び交い乍ら和気藹々と飛行機が造られていたのではないでしょうか。ボンバルディア社も山崎パンの資本参加を求めたらどうですか?
今年は垂水の春を象徴する“いかなご”が未曾有の不漁で売り手買い手共に大弱りが連日続きました。この時期毎朝10時前ともなれば商店街の魚屋さんに長蛇の列が並びますが、肝心の“いかなご”が漁港から届かなかったりで双方言い争いが絶えません。原因の一つには“いかなご”が港に入っても小売りの値段が予め設定されているために仲買人が高値で競り落とせない処にあり、もう少し価額に柔軟性を持たせば客を怒らせることもないのでしょうが、価格の設定は恒例のことでもあり、こんな不漁は予想外のことであったのでしょう。急遽価格を自由化したためにあっという間に価格が乱高下しキロ800円であったものが1900円になっても買えなかったりしましたから、予算制で購入価額を決めているコープ神戸などは対応できずに、エスカレーターの降り口にデカデカと『今日はいかなごの入荷はありません』の張り紙までしてある始末ですから大変です。30キロ50キロと炊いては親戚縁者に毎年釘煮の贈り物を習慣とされている垂水の小母さん達は予算超過でパニックに陥って居られたようです。{%saiaku%}一昨日などどんなルートが得られたのかジャスコではキロ1000円で売られていましたから、1900円で買えて大喜びした小母さん達は、1000円の値札を見てどんな思いを持たれたことでしょうね。{%gessori_a%}
“いかなご”は一日で1糎近く大きくなりますから釘煮用が目的のために網を曳く期間は1週間前後と限られるために深刻です。県漁連や県水産センターでは暖冬のせいだとか、孵化した稚魚が親に食べられたとかを不漁原因に挙げていますが、漁獲量が減ってきているのは例年のことであり、私は不漁原因を瀬戸内海の水質悪化と“いかなご”の獲り過ぎだと思います。網を曳く海域を毎年異なるようにし、更に漁獲量を制限しないと何れ“いかなご”は現在の高級魚“鰯”同様幻の魚となることでしょう。{%gakkari%}今年は垂水の名物若布(わかめ)も異常な不作でまるで採れないようですから、周辺の水質悪化が決定的な原因ではないでしょうか。
西武の裏金事件の気の毒な被害者である早稲田の清水選手の一言『親孝行がしたかった』泣かせる言葉でしたね。死語となったと思った位久しく聞かなかった言葉でした。贈賄は贈った方の罪が重いのですが西武はどんな罪に問われるのでしょうか。西武の一場事件では一場の楽天行きで収拾しましたが、清水選手も楽天にでも入れたらいいですね。
格言故事先週の答え
『世論という字は、どう読みますか?』
世論調査をしたら“せろん”と読む人が28%で、“よろん”と読む人が72%だったそうです。私も“よろん”だと思っていたのですが、実際に調べてみると“せろん”と“よろん”は別の言葉であり、“せろん”は世論でも“よろん”は輿論だったのです。勿論意味も少し異なっており、輿論は世間一般の人に共通した意見のことで、世論は世間のうわさ・風評などのことをいったそうです。昔はそれぞれ分けて使われていたようですが輿論の輿の字が当用漢字として用いられなくなったために仕方なく輿論も世論と書くようになったとか…{%shiranai%}
輿とは漢検辞典によると“多い”“もろもろ”を意味し『輿論』の意味も世間一般の意見、大多数の見解と記されています。輿の字はお輿(こし)入れにも使われお嫁入りのことでしたね。お祭りに恒例の御輿(みこし)もこの字を使いますからこの字は本来人が担ぐ乗り物のことで、お嫁さん昔は白無垢に角隠しの花嫁衣装で御神輿のように担がれて嫁ぎ先まで行ったのでお輿入れと言ったのでしょう。{%uttori%}
◇NHKことばおじさん~気になることば~をご覧になれば納得されるでしょうか。
 
「よろん」と「せろん」は違う言葉だったことがお分かり頂けたと思います。正解の方には雑学博士の称号を授けましょう。と言っても何も出ませんが(笑)
故事格言今週の問題
『学びて思わざれば、則ち(罔)し』
(  )内に読み仮名を入れてその意味を答えて下さい。1級の配当漢字ですから少し難しいですよ。俺は書けぬけど読めると豪語する方も是非挑戦して下さい。