今年も猛暑の7月を迎えて自宅前プランターでピンクのハブランサスが先週月曜日に申し合わせたように咲き出しました^^。昨年よりきっちり1週間遅れの開花であり、気温より湿度の影響が多いためと思って居ます。生憎火曜日夜無情の雨で短い花の命を閉じましたが、此れも彼女達の運命(さだめ)だったのでしょう(;;)。

 

先週有吉佐和子さん往年の名著「紀の川」「日高川」に並ぶ三部作「有田川」を読んでいたら、此の川の流域では相手の言葉に承諾する場合、通常「はい」とか「うん」と言うのを「いん」と言って居ました^^。何処かで聞いたことがあるとずっと考えて居たのですが、大昔、大阪八尾でセールスをしていた折、富田林まで自転車で遠出することがあり、そのとき富田林の地元の人が話し相手に対し「いん」と言って首を振っていたのを思い出しました^^。富田林の南は河内長野でありその向こうはもう和歌山県ですから富田林で使われていた「いん」は和歌山から伝わってきた言葉なんだな?と察したのです。「いん」は「うん」より肯定度が高く聞こえて、とても良い言葉だと思いました。日本語も何時とはなくTVやラジオの標準語に感化されて少し宛無機質となり、野趣溢れた美しい方言が少し宛滅びつつある昨今です。郷愁に浸された方言が未だ我々の周囲に無数に残されて居ますから、私達は美しい方言を曾々孫の世代まで大切に護って行きたいなとつくづく感じました。

 

静岡県熱海市で今月3日に起きた土石流により多くの方が亡くなり、依然として安否不明者の消息が不明です。生存率が著しく下がるとされる「発生72時間」があっという間に過ぎ去ってしまいました。今回の土石流に対する官邸の対応に世間から疑問の声が上がっています。首相官邸で大雨に関する関係閣僚会議が開かれたのは、3日の夕方5時、熱海市で大規模な土石流が発生した午前10時半から7時間弱が経過していました。元防災教育研究センター長の濱口和久氏は、初動における時間の経過を「中央の司令塔としては遅すぎます。災害発生直後、現場の映像はテレビやSNSでも流れており、誰もが見ていました。何故官邸がこの事故を画像で目の当たりにしながら何故無視したのか全く不可解です」災害が発生した3日の首相動静(朝日新聞7月4日)によると、午後1時40分に菅首相は棚橋泰文防災担当相と沖田芳樹内閣危機管理監と会合し、その後2時52分に杉山産婦人科の杉山力一理事長と会談、そして3時28分に和泉洋人首相補佐官、吉田学新型コロナウイルス感染症対策推進室長、樽見英樹厚生労働事務次官と会談するなどして事故をまるで知らなかった如くに公務を続けましたが、国民の命第一の基本を忘れた総理の行動は大いに批判されるべきではないでしょうか?

 

熱海市の土石流災害について 有識者はこう指摘します。「防災担当や危機管理監と会った時に指示を出して、現場で上手くやってくれというような判断をしたのかもしれませんが、あれだけ発生状況の生々しい映像が出てくれば、相当多くの犠牲者が出ているかも知れないということは想像できるし、二次災害が発生する可能性だって容易に想像できる筈ですが、司令塔として速やかに関係閣僚会議を開き、政府としてどういう方針を取るのか、そして問題意識の共有などが、もっと早い段階でなされるべきだったと思います。菅首相は土砂災害より都議選のことで頭が一杯だったんでしょうね、国民の命より党の得票に関心を寄せる総理なんてもう厭やね(;;)。

 

熱海市の土石流災害について盛り土業者の法令違反が発覚すると思います。これから究明されることになるでしょうが、事故が起こらないと手が打てない行政の曖昧さに呆れます。盛り土の水捌け処理を怠った業者も悪いけど人命を守る処置を取らずに不法な盛り土の申請を鵜呑みにし、工事完了後水捌けの実地調査も蔑ろにしてきた静岡県や熱海市は大いに咎められるべきではないでしょうか。亡くなった尊い命は永遠に帰らず、各自治体は今回の教訓を深く重く心に受け止めて頂きたいと思います。

 

熱海の土砂災害後も日本中が梅雨前線に覆われて各地に大雨を齎(もたら)しましたが、水曜日夜8時前のNHKで気象担当の女性アナが「今夜から鳥取県にバケツをひっくり返したような大雨が降るのでご注意ください、」と視聴者の耳を峙(そばだ)たせる比喩的な表現を用いられたのでアット驚きました(@@)。此れまで文字で読むことはあってもラジオの天気予報では一度も聞いたことのない破天荒な表現が如何にも視聴者に時宜適切であったと思えるものでありこのNHK女子アナが放った咄嗟の機智にとても感じ入ったものです^^。

 

菅総理が最後までこだわり続けた「オリンピック有観客開催、そして大会成功で内閣支持率アップ、衆院選で大勝」というシナリオが8日夜脆くも潰えました^^。それは小池都知事と尾身会長が7日に面会し五輪無観客で意見の一致を見たことに起因しました。この二人はコロナ対策への意識と緊急事態宣言下での五輪開催のあり方に関する認識を共有したのです。一番重要な局面で此の2人が面談してタッグを組み、総理と組織委にIOCを追い詰めたんや。小池さん流石に業師やなあ^^。

 

先週の読めそうで読めない字     それは目映い(まばゆい)光景だった

 今週の読めそうで読めない字        (山間)の街