高齢者講習と認知症

ランタナは何方もご存じでしょう、花の色が七変化する洋風の変わった花でとても可愛いが侵略的外来種100選に選ばれて居るからある意味誰にでも育てられる雑草なんだ、駅前レバンテのバス乗り場に咲いているランタナがとても綺麗だったので小枝を15cm位鋏で切り取ってきてコップに挿して1週間で根が出たのでキリギリスの棲んで居る庭に地植えしたらその後10日で花が咲いた^^。切ったときに切り口を乾かさぬよう濡れたティッシュかタオルで覆い、コップに挿す前に蕾を取り去り水分の蒸発を避けて葉を半分切っておくことと風に当てぬことが発根の秘訣だ。皆様も一度試されたらどうですか。100%成功します。但し子供の背丈程に成長するので地植えの場所にはご注意を…^^、

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今年11月の誕生月は3年目の運転免許証の更新(70歳を超えるとゴールドの5年は消滅する、3年前の書換え前の期限は4年だった)だ、歳だしもうそろそろ返納する時期じゃないのかなと思って居たが、ドライバーを押しつけられる危険を察知したのだろう、愚娘から「持っといた方がええよ」と上手く言い包められて迂闊にも先日ジェームス山自動車学校へ高齢者講習に行ってきた。
3年前とほぼ変わらぬテストだったが今回は11人中5人が女性だった。講習の最初のテストはスクリーンに4個宛品物や動物が映されて都合4回16の絵を見せられた。暫くして解答用紙が回されて来て時計の絵を描くように言われ、すぐさま書いて丁度10時頃だと思ったので長針短針共に書き込んだら、指導員から「針は書くな」と言われたので「針がないと時計でない」と抗弁したら、針は此から問題として出すからと別の用紙に出されて全員針は11時10分を書くように指示された、幼稚園程度だなと認知症テストを嘲笑って居たのだが、何故か私の前に座って居る女性一人だけが教官から様々なヒントを与えられても11時10分が書けなかったのだ:-)。家で毎日見ている時計が例えデジタルでも時計の針は駅や商店街のお店など何処にでもあり、日常生活に於いて忘れる道理がないのだが、此が認知症の始まりなのかとハタと膝を打った。時計の次ぎの問題は先程の16の絵を思いだして解答用紙に記入せよ、であり書こうと記憶の襞を探ってみたが出てくるのは初めの方の絵だけで後のは思い出せずすっかり忘れて居り、結局8つしか書けなかったが、前の女性は何も書けなかったようだ(;;)、でも講習はあくまで講習であって免許の更新ではないから、そのまま順に進んで行き実技の車庫入れなどして(講習の中で一番楽だったのが実技だった^^)全員終了証明書を貰ったが、休みなし3時間超のテスト講習は目の検査も結構多く疲労困憊へとへとだった:-)。同じ教習車に同乗してテストを受けられたご老人は聞けば大正生まれとか魂消てしまった(゚ロ゚)。処が彼は車が曲がる際指示器の操作をすると必ずワイパーが作動してまごつかれる、聞けば何時も左ハンドルのベンツに乗って居られるとか(;;)、ベンツのウインカーはきっと左側にあるんだろうな^^。

左ハンドルで思いだしたが「左ハンドル車の助手席には絶対に乗りたくない、高速道路など死ぬ思いだ」と亡くなられたファミリアの社長が昔言って居られた、分かる、分かる^^、私が30数年前乗っていた側車付のハーレーは舟が右に付いていたから誰も乗るのを嫌がったものだ、でも阪神高速魔の若宮カーブの下りなど同乗者が居ないとセンターライン側の舟が浮いてハンドルを取られ、誰かが乗って体重を対向車線側に掛けて貰わないと側壁に当たりそうになるので怖かったな:-)。
閑話休題、証明書は貰ってもテストの点数は免許センターへ送付されるからあの女性更新センターでチェックが入るのではないかしらと気遣った。更新センターで医師の診断を受けるように指示されると結果殆どが免許取消になるそうだ:-)。自動車学校は商売だからどんな認知症の人でもちゃんと証明書を出すが6000円取って居るからだろう。6000円払って3時間辛い思いをした挙げ句が更新センターで医者に行かされての免許取り消しでは浮かばれないよな。一定点数以下の人にはお金を半額でも返して証明書を出さないことにすべきだろうと思ったものだ。認知症の発症は家族が気付くべきだがこの頃の家族は何処も同居は形だけで心は他人だもんな:-)。

先週中国で重慶市トップであった政府要員が巨額収賄や3億円の横領などで起訴されたと新聞に発表された。中国や韓国では我が国では稀有な汚職や収賄などが日頃常態であり、清廉潔白な役人の方が極めて珍しいと謂われる。私が愕いたのは既に捕まっている彼の妻女が殺人罪で「執行猶予付きの死刑」に処せられていると記されて居ることだった。我が国ではあり得ない不思議な刑だが、きっと後日賄賂か何かの授受で恩赦の名目など使って死刑自身が有耶無耶になるのだろうと思う。こんな世間体を取り繕う刑罰でも、若し我が国で採用されたら計り知れぬほど効果が大きいと思うから、刑法を改正して此の限りなき怪訝しな執行猶予付きの死刑罪を使えるようにして欲しい。そして再犯が容易に予測される強盗罪や強姦罪には是非判決に此の刑を適用して頂きたい。さすれば此の刑に処せられたら、再犯での逮捕は即死刑執行となるから、誰もビビって生涯再犯をしないことを心に誓うに違いないし、懲役刑であっても塀の中での三食付きの生活は我々が支払って居る税金泥棒になる訳だから一石二鳥の効果があると思われるがどうだろうか。

先週の誤字訂正の答え
自己本意で無軌道な青年が増加する(本位)でした。

今週の誤字訂正の問題
検微鏡で細菌を観察する

今週のご教訓カレンダー
「公文式」→「苦悶式」 できの悪い塾の生徒

♪星の流れに…♪

今日は参議院議員選挙の日だ、何時もなら棄権するのだが今回は「みんなの党」が出馬しているので投票に行った。この党の主義主張は立派で大いに賛同するのだが、何故か世間受けしないで票が増えない。「増税の前にやるべきことがあるだろう」がキャッチコピーだが、我々が馴染める具体的な政策が見えないため、名前負けして「みんな」から敬遠されているのだろうな。地方ではダメだろうが何とか比例で当選させてやりたいと思う。
当日は込むだろうと先読みして昨日午前中図書館行きの序でに投票に行ったが誰もがそう考えたらしく区役所の入り口は黒山の人だかりで場内整理の方が声を嗄らして期日前投票のため投票出席表の裏面の氏名等の記入を呼び掛けて居られ、大半が何も書かずに来たみたいで書き込みのブースまで周到に幾つか設けられ大勢が並んで待って居たから個人名や生年月日は重大な個人情報として見られぬように秘匿せねばならぬのだろう。何やかやで投票所に入るのに5分くらい要し、入ったら入ったで長蛇の列、県知事選挙に県会議員補欠選挙までくっついて居るのに愕いた、その辺はよく分からないので白紙投票にしておいた。だって県知事選挙など選挙カーも誰も一度も来ないんだもんな:-)、現職知事は相手が泡沫候補と知って運動もせずに惰眠を貪って居たに違いないが此は明らかに県民をコケにしたものであり傲岸と言うべきだろう、白紙投票は庶民の唯一最大の抵抗だ:-)。出口に座っている係員の女性に「ややこしい投票ですね」と言ったら、ニッコリ微笑まれた。その微笑は私には「ホンマですね^^」と言われたように思えた。

7000億円もの巨額赤字を出したナショナルじゃなかったパナソニックが昨年99歳で逝去した松下正治名誉会長に15億円もの退職金を支給した:-)。5年前からこの会社は役員退職金規定を廃止しているが、それ以前に在職して居たからとの苦しい言い訳だ、彼は幸之助さんの娘婿で財産は腐るほどある筈だから、退職金は当然に辞退し、業績不振を理由に馘首された多くの従業員達の気持ちを慮るべきではなかったか、浅慮も甚だしいと思う。7000億円と15億円では桁が違って焼け石に水だからとの変な論理が罷り通ったものだろうが、金持ちには世の衆生の気持ちに思い至らない非常識な輩が多すぎるな:-)。幸之助さんが泉下で哭いて居られるのではなかろうか。それとも現在の役員達が自分達も前例に預かろうとムリに15億円を遺族に押しつけたのかも知れないな:-)。

援助交際なんて変な言葉が近年新聞を賑合わせて久しい。どうしてストレートに売春と言わないのか訝しいが、弱者を思い遣る言葉なら彼女達が弱者である証明が欲しいと思う。売春は食べるものもなく子供も育てられない女性が唯一太古から神に許された仕事だった。背に腹は替えられず弱い者が生きて行くためだったから躰と引き換えに得るものは生活だったのだ。処が今の少女達は食べるに不自由して居る訳でもないのに遊ぶためやブランド品を買うために躰を売る、そして金を払った相手の男だけが罪に問われるのはとても矛盾しているし理不尽だ、売春した少女の方も男以上に厳罰に処すことにすれば少しは非行も減ると思われるが、未成年者の場合罪に問うたとて幾許のものでもないから、刑罰よりも外国などで良く試みられる自宅の近くの駅前で1週間程度(再犯は1ケ月)ポイ捨てゴミの収集などボランティア活動に従事させることで殆どの少女がボランティアの理由を知人に知られる気恥ずかしさから援助交際から身を引くことになるに違いないし、それでも懲りない連中はエイズにでもなって廃人になればそれはそれで良い。でも刑罰やボランティアの付加などは対症療法であって倫理観の乏しい現在の彼女達の生活環境を作ったのはきっとその親達にも原因があるに違いないから親達も子供に見くびられる怠惰な生活を見直して子供を放任した責任を大いに反省すべきだろう。
先週は60年前だったが今週は70年近く前の話になる、戦後私が5年生で田舎での疎開から解放されて姫路市の西部にある花影町に住んでいた頃、長屋の隣に小母さんと幼い男の子と二人ひっそりと銃後の暮らしをされて居たが、ご主人が戦争から未帰還だったし、誰もが食べる物のない地獄のような時代だったし、飢え死を避けて生きんが為の一か八かの勝負だったろう、翌年うら悲しく巷を流れる歌謡曲になった「星の流れに…」の苦渋の選択は妊娠という最悪の事態を生んでしまい、ご主人が帰還されることが決まった直後に小母さんは身を羞じて入水された:-)。母と姉の会話からこの事実を知った私は子供心乍ら大きな衝撃を受けた:-)。毎夜夢見たであろうご主人との逢瀬も叶わず生きて行くために地獄に落ちた隣の小母さんと現代の少女達の価値観の落差は「人の操」と謂う倫理に関して余りにも大き過ぎる。当時と比べて現在は物は幾らか豊かになったと思うが、その分人の心がとても貧しくなったんだろうな:-)。悲しいよな:-)。合掌

先週の誤字訂正の答え
聴衆の熱気は最高調に達する、(最高潮)でした。

今週の誤字訂正の問題
自己本意で無軌道な青年が増加する

今週のご教訓カレンダー
「ヘンゼルとグレーテル」→「ヘンゼルがぐれてる」 援交して居る

谷崎潤一郎と新村出

暑い夏が到来してウンザリしている処へ選挙カーがソッコーで暑さを運んでくるから堪らない、週休二日制なんだから選挙運動も土日はお休みにして欲しいね。選挙なども寒いときに済ませて欲しいね。
先週木曜日早朝待ちに待ったキリギリスの第一声が叢から聞こえた^^。赤ちゃんのキリギリスをご紹介してから2か月余り漸く成人?したらしい、そっと跫音を忍ばせ鳴き声の30cm近くまで近づいたが声はすれど姿は見えず、凛々しい鳴き声が向こうへ廻ればこっち、こっちに居れば向こうから聞こえてくる。悪い目を凝らして気付かせないように懸命に叢を探ると居た居た^^、二ヶ月前の赤ちゃんが見違えるような美丈夫になっている。普通彼等は叢の上に乗って鳴くものだが此奴は用心深い性格らしく露草の中段に居て鳴いている。此では天敵の燕も容易に手が出せまいぞ^^。今日も暑いけど窓を開けてキリギリスの鳴き声を聴きながら涼を取ろう^^。

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先週の夜、寝所で本を読んでいたら何かを売りに来たらしいマイクの声が近づいてくる、今頃灯油でもあるまいしと聞き耳を立てると、どうやら♫わらび餅♪などと言っている。わらび餅はスーパーなど廉価で販売しているから軽トラの「わらび餅」など誰が買うのかなと思い、ふと昔昭和20年代中高生時代を思いだした。あの頃農家のお爺さんが毎朝天秤棒の前後に撓(たわ)んだ荷を担いで「麦茶にハッタイ粉、柏餅」と近くを行商されていた記憶が甦った^^。紛いもなく西神戸の言葉だった、当時は神戸の言葉も須磨から向こうと此方と少し違って居たのだ。車なんかない時代だし垂水の北方今の第二神明道路の向こうに農村があり、うちの辺りまで距離にして3キロ以上あっただろうか、あのお爺さん撓んだ天秤棒の撓(しな)りから荷の重さは5貫以上(20kg位)と察せられ、凄い膂力だなと当時感心した。家中して早朝暗いうちから作られたんだろうな、昔は皆貧しかったからよく働いたんだ。軽トラの「わらび餅」が私を60年前に戻してくれた^^。大麦を挽いて作られたハッタイ粉はチベットでは主食だが、今の子供達はまるで知らんだろな、大人もかな?
最近はフトしたことで少年時代の想い出が走馬燈のように浮かんでくるが、愈々冥府からのお迎えが近づいたんだろうね^^。

先週高峰秀子について触れさせて頂いたが、もう一言付け加えさせて欲しい。大宅壮一が高峰秀子を「25%女で25%が男、残りはミネラルウオーターだ」と評したが蓋し名言だったと思う^^、彼女は女性でなく中性だったんだ、彼女と接した人達はだれも彼女から色気や媚びを感じたことがないと書かれて居る。そんな彼女だが、我が国きっての言語学者であり京都大学教授と言うより広辞苑の編者で著名な「新村出(にいむらいずる)」が彼女の超大ファンであったことは余り知られて居ない。京都在住で83歳の氏が年一回帝国学士院会に出席するため上京した折、さる編集者に教えられて高峰秀子の自宅を前触れなく訪れたが偶々高峰夫妻は不在で帰宅後置かれて居た名刺を見て松山善三が恐懼したが、高峰秀子は「それって誰?」だったそうだ^^。その後夫妻で谷崎潤一郎に連れられて京都の自宅を訪問された折、あの大谷崎が5尺に足らぬ「新村出」の前では借りてきた猫のようになり「ハイさようで御座います」などと身じろぎもしないので高峰秀子は漸く目の前のこびとが余程の大物なんだと悟ったそうだが、「新村出」の家中には玄関から書斎まで所狭しと無数の高峰秀子のポスター(あらゆるナショナル製品のコマーシャル)で埋められていた^^。そしてそれ以来年数回彼から彼女を讃えた短歌を綴ったファンレターが届いたとか…^^謹厳実直で有名な広辞苑の「新村出」ならではの頬笑ましいエピソードだね。

「高峰のアメリカだより夕刊に出でし回りに赤き線引く」 新村出全集第15巻より

先週スペースが足りなくて書けなかった、6月末漢字検定の会場である神戸外大には前回の検定が流通大学で行われたため1年振りだったが、此までの学校らしい穢いトイレからホテルのように綺麗なトイレに変わって居て酷く愕いた(゚ロ゚)。手洗所まで自動だった。トイレの品格は学校の品格だ(東大のトイレは見たことないけど…)。
学園都市の学生を対象にワンルームマンションを経営されているお得意先のMさんが仰って居られたが、今の神戸外大は学生が遠くから集まってくるので利用率が一番高いそうだ、私の母校である神戸商大(現兵庫県立大学)や他の大学は地元の生徒が多くなったとか…:-)、私の頃は半数以上が下宿していたし神戸外大などローカルな学校だと見下げていたからショックだ。偏差値を調べたら神戸外大が62で県立大学は59だったから余計に落ち込んだ:-)。
今では姫工大や看護大学と一緒で名前まで変わってしまったが、40年前商大が神戸大学の商学部になることが99.9%決まりだったとき国会議員から横槍が入って強引に篠山農大(現農学部)と摺り変わったことが不幸の始まりだったんだ(;;)。

先週の誤字訂正の答え
経済復興の機動力として働く、(起動力)でした。

今週の誤字訂正の問題
聴衆の熱気は最高調に達する

今週のご教訓カレンダー
「事実上倒産」 「事実上父さん」 母さんが捨てたけど…

私の高峰秀子論

愈々参議院選挙戦が始まった。維新の失脚で巷では自民党圧勝の声が充ち満ちている。1党独裁はフアッショ政治を招き必ず国民に弊害を齎らすから好ましくないが、此も全ては異質の人間の寄せ集め集団だった民主党のバカ共のせいだったな:-)。
Eさんから久し振りの便りで神戸森林植物園にある長谷池の樹上で誕生を待つモリアオガエル卵塊の写真を送って頂いた^^。モリアオガエルは普段森林で生活しているが、この時季産卵時だけ生まれ故郷である池の周囲に戻ってくるが、卵が孵るとその真下に池がある枝を選んで産卵するなんてなんて賢い蛙だなあ、そして幾匹が口を開けて待つイモリやヤゴから逃れて池に入り軈て成長して故郷の森林に帰り着くことだろう。

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古い話になるが高峰秀子と謂えばご存じだろうか、大正末期生まれの女優であり一昨年86歳で冥府に旅立たれた。歌手兼女優であった「湖畔の宿」の高峰三枝子とは別人であり此方は年長でも格下になる。鄙びた漁港だった小豆島を一大観光地に変貌させた壺井栄原作「二十四の瞳」の大石先生と言えば思い出される方も居るだろう。先週私は思う処あって高峰秀子の自叙伝と謂われ日本エッセイスト賞に選ばれた「私の渡世日記」上下巻を夜就寝時にたった二日で一気に読み終えた。30数年振りの再読だったが歳月の経過が読む者の印象を全く変えることにとても愕いた、私の処世観が変わってきたせいだろう。38年前昭和50年週刊朝日に連載された後単行本として出版されたこの本には多くの関係者が実名で登場する。「本当に本人が書いているのか」と言う問い合わせが朝日新聞に殺到したそうだが、この自伝は当時のベストセラーになった。5歳から子役を務めて以後縋り付く家族10数人をずっと養っていた彼女が小学校もロクに(たった20日足らず)行けなかったし、本来なら教師代わりを務める養母がカタカナしか読めぬ文盲だったから、彼女が漢字も書けず引き算や掛け算もできなかったことは誰もが知る事実であったし、30歳での結婚後字が読めずに何時も他の幾つもの本をめくって類語を捜して居るのを夫松山善三が気付き、彼の中学時代に使った国語辞典を与えられこんなに便利なものがあったのかと感動したそうだから、此の執筆がゴーストライターのものであるとは誰も同じ思いであったろう。然し私は書かれた内容からこの自叙伝は彼女の自身の筆によるものだと確信した。何故なら彼女が終戦後昭和21年東宝のプロジューサーだった平尾に騙されて情婦にされて居たことや、同年日劇の広い舞台でフラダンスを踊ることになった際、フラダンスが基本的にガニ股歩きであるために稽古の途中に内股が痛くて階段の昇降ができず、洋式トイレなど存在しない時代だったし、蹲踞ることができなくなったため、仕方なくずっと立ち小便をすることになったと書かれて居るが、ゴーストライターに高峰秀子がプロジューサーの情婦だったり、立ち小便をして居たなどと書ける訳がない。
立ち小便と謂えば、昔何時だったか社会党女性代議士が国会質問で「男は立ち小便するなど下品だ」と言った処、「女もする、する」と沢山のヤジが飛んできて、女性代議士が真っ赤になって絶句したことがあった^^。田舎の野良作業などでは日常見慣れた光景だったがお嬢さん育ちの代議士には未知の世界だったろう。ヤジの中に「高峰秀子もするぞ」なんてのがあればこの女性代議士きっと失神したのではあるまいか^^。

閑話休題、「子役出身に大女優、名優なし」と謂うジンクスは世界中に共通したものだが、我が国で超一流の名女優になった彼女が5歳から映画や舞台で子役を演じることができたのは他の子役と違って数段可愛かったり演技力が優れていた訳ではなく彼女が格段に優れた頭脳の持主であり比類なき聡明さを身に付けて居たからだと私は知った。明治座で公演された花柳章太郎「松風村雨」の舞台では必ず付けられる筈のプロンプター(舞台の陰に身を潜め役者に台詞を教える人)が居なかったのだ。何故なら子役である彼女が3時間に亘る大作の分厚い台本の中身を稽古中に隅から隅まで字でなく記憶の中で丸暗記して居たから、役者が助けを求めて彼女の目に縋ると美女役の花柳章太郎の膝にちょこんと抱かれて章太郎にある筈もない乳房をまさぐっている彼女は小声で必ずセリフを教えてくれたのだ^^、又舞台で「名月赤城山」を歌う東海林太郎の背に負ぶわれた彼女が東海林の胸が苦しくないように負ぶい紐を前に引っ張って緩めてくれたそうだし、名監督五所平之助が玄関に降りて下駄を履こうとすると5歳の彼女が三和土(たたき)に飛び下りて新品の下駄の鼻緒を履きやすいように小さい手で引き伸ばしてくれて居るのを見て感激し、養女に欲しいと食い下がったそうだから彼女は将に人の心を解する神の使いだったんだな。
その怜悧な彼女が戦後立派な女優になったのは、その稀有な彼女の才能に気付いた沢山の超一流の男達がファンになって呉れた環境のせいだろう。梅原龍三郎、谷崎潤一郎、川口松太郎、司馬遼太郎、藤田嗣治、大宅壮一、池島信平等々キラ星の如き我が国最上級の知識階級にある人々との20年から40年に亘る交流は彼女にとってホンマ者の男を知る絶好の機会であり彼女も又彼等から多くのものを吸い上げてホンマ物の女になったのだと思う。と言うよりホンマ者になる素質を有する女性を見付けることができるのはホンマ者の男だけだったんだろうな^^。
彼女は86歳の生涯の終盤である50歳で筆を執り「私の渡世日記」を筆頭に多くの作品を書き上げたが、どれを読んでも此が30歳から漢字に接した人のものとは到底思えない、高峰秀子の生涯から人間の教育と謂うものが与えられるものでなく自らが自身で身に付けるべきものであることについて深く考えさせられた。学校ってなんだろう、学歴なんて何だろう、本当に必要なのかな?

先週の誤字訂正の答え
彼の最後の言葉は「有難う」だった、(最期)でした、

今週の誤字訂正の問題
経済復興の機動力として働く

今週のご教訓カレンダー
「お爺さんは芝刈りに行きました」→「お爺さんはしばかれに行きました」可哀想…(;;)

同期の事務次官

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裏の畑の三度豆が収穫期を迎え採っても採っても次の豆が大きくなる^^。先週末バケツ一杯取れたので職員全員のお土産にした。写っているのは豆摘み臨時作業員を務めて貰ったうちの職員です^^。来月半ば迄には全部でバケツ5杯位採れるだろう^^。三度豆を植えたのには理由があり、豆の根粒菌で畑の土壌を肥沃化させ秋に植える大根を太らせるのが本来の目的だ。
今日の漢字検定問題は易しかったが上手く書けなかった(;;)。分かりきった字が幾つも書けなくて歯軋りした:-)、前回と変わらぬ点数だったと思う(;;)。生きていたら次回の10月も頑張ろう。

男女雇用均等法を作ってウーマンリブを実践され我が国で初めて女性事務次官に就任した松原亘子氏については先月村木厚子氏の欄にて少し触れたが、彼女は民間企業に就職予定だったのに、大学4年生の卒業間際になって我が国の労働事情が大きな男女格差に掩われている現実に気付かれ、人生の目標を急遽切り替えて留年され翌年一種試験に合格し労働省に入省、以後男女雇用均等法の成立に全力を尽くされた進路変更組の稀有な女性官僚だ。たった半年勉強しただけで一種試験に合格するとは尋常でない頭の持主だが入省の目的が素晴らしい。唯単に役人になりたいのではなくて、仕事をする上での男女の格差をなくしたい目標を達成するために労働省の役人になる人など珍しいし偉いなとつくづく感心してしまう。夢なんて誰にでも持てるが、実際に女性の力で硬直した役人の組織を動かしその夢を実現するなんて凄い才能だ。彼女が如何に優れた官僚であったかが良く分かるな。
政府官庁では誰かが次官になると同期の者は全員退官すると謂う厳しい不文律があり、例外は絶対に認めて居なかったが、松原亘子だけは同期から絶対に一人しかなれない次官になった唯一の官僚だった^^、彼女だけ退官させずに1年待たせたのは彼女を次官にしないと誰をするのかと謂われる程卓越した能力の持主だと評価されたからだろう。
この男勝りの松原亘子だが日比谷高校の1年後輩であり、同じ年に年東大を卒業し労働省同期入省となった松原東樹と結婚したから東大時代から相惚れでの恋愛結婚だったんだろう^^。でもご亭主の方は職業能力開発局長止まりであったから周囲も当人も複雑な心境だったろうな:-)。
話の序でだが、現在の厚労省は厚生省と労働省が合併させられてできた役所だ、その中ではエリートの厚生省族とアホな労働省族(松原亘子のような特別の目的を持って入省する例外を除き)が見えない壁に遮られ、更にその人材の質の差は大きく決して交流することがない、処が次官だけは当初の約束通り厚生省と労働省出身者の持ち回りとなって居るのでアホの労働省側も2回に1回次官になれるのだ、厚生省の中で可成り勢力のあった社会保険庁が年金に関わる数々の不祥事で解体された後、今では厚生省側は医者の味方をして医療費の値上げに全力を注ぐ東大医学部卒キャリアの指定席となっている。処が今回に限って厚生省の番だったのに安倍さんの気紛れで労働省が2代続くことになった、然も此の次官が高知大学出とあっては東大医学部出の厚生省族もまるで遣る気が失せるのではあるまいか^^。

プロのピアニストたる者は片手でオクターブが押さえられねばダメだと謂われ、手の幅を広げるために指の水掻き?を切る手術をした者が多いと何かに書いてあった。処が作家の鷺沢萌さんは手が大きくてドから次の音階のミまで指が届いたが10年経ってもピアノは少しも上手くならなかったと著作の中で書かれて居る。そう謂えば亡くなったジャズピアニスト羽田健太郎などとても腕が短かったから手も小さかったと思う、でも演奏は一流だったから手や指の長さなど技術で充分カバーできるのでないのかな、水掻き?を切ってまで手の幅を広げた人も後日「あれは楽ができただけで技術の向上には繋がらなかった」と思ったに違いないが、もう切った水掻きは戻らない。♫親に貰った大事な身体…♫とは歌にまで唱われる言葉だが、美容整形も含め病気でもないのに躰に手を入れるのは絶対に良くないと私は思う:-)。ピアスなども論外だ:-)。

土曜日の夕刻今日は郵便物がないのかな?珍しいなと思って居たら、6時27分に郵便局の普通郵便がやって来た、最近頓に郵便の時刻が遅れ夕刊より早いことは殆どないのが実情だ。速達でも書留めでもないのに時間外に来るなんてどうなって居るのかな、そしたら次の日休みの筈の日曜日も普通便の配達が来た。値引きしたんだろうが、アマゾンのメール便を佐川急便から奪い取った報いで荷物が多すぎて捌ききれんのだろうな:-)、配達人の土曜日時間外と日曜出勤では日本郵政完全に赤字だと思うが現在クロネコヤマトに負けている年間売上高を逆転すべく必死であり、利益なんか二の次なんだろう:-)。民営化10年目である再来年の上場予定で売上高業界トップを目指していると思うが民間企業をいたぶる親方日の丸って恐ろしいな:-)。

先週の誤字訂正の答え
土壇場へ来て万事窮す、(休す)でした。

今週の誤字訂正の問題
彼の最後の言葉は「有難う」だった

今週のご教訓カレンダー
「ありの儘の姿」→「アリのママの姿」 女王蟻

水先案内人

空梅雨かと思って穀物の生育が危ぶまれていた処へ週末に降った豪快な雨はまさに旱天の慈雨だった^^。そのせいで今日も湿度の高い不快な毎日が続くが来週30日は愈々漢検のテスト日だ^^、6月10月と年2回の受験でもう17回目になるから初回準二級のテストから起算して9年目に入った計算になる、年月の経つ早さには愕くばかりだなあ、今月に入って慌てて前回の問題集を捲って書き取りの練習などして居るが、前回テストから8ケ月間のブランクと加齢により記憶力の衰退にはアレアレ?と戸惑うばかりに書けなくなった字が少なくなく「魑魅魍魎」や「罵詈讒謗」など目を瞑っていても書けるのに簡単な常用漢字の縦棒が突き抜けているか止まっているか忘れて書けなくなって居るから歳は取りたくないなとつくづく思った、最近では前回より高い点数など全く望めず合格するかどうかと謂う低次元の世界となって居るが、不合格になっても懲りずに挑戦しようと思って居る。当日雨にならないようにお祈りをしよう。

先日の日経夕刊の記事だったが、航空機ではなくて船のパイロットと呼ばれる水先人をご存じだろうか、タンカーなどの大型船が港に入出港する際同乗して双眼鏡で周囲に目を光らせ小さい漁船などを見落とさないように船長に周囲の状況を伝えるのが主たる仕事だ、最大56万トンのタンカーから見れば19トンの漁船など人間が見下ろしたアリンコより小さいからそれは気を使うそうだ。
水先人は私が知る限りでは長く航海された大型船の船長さんに与えられる資格で、定年後の勤めでありある意味天下り的なものだったが、5年前から規則改正で誰もが試験に合格すれば資格を得られることになり、現在大阪地区100人のパイロットのうち女性が一人居るそうだ^^。此の女性はどうしてもパイロットになりたくて神戸商船大学に入学し、難しい試験を幾つもクリアして水先人の資格を取得され現在大阪湾100人の水先人の紅一点として活躍されて居るがこの仕事は24時間勤務の激務だし、船は男の世界だから大変だと思う、男には船の周囲が水洗便所に使えるトイレなんかも女性にはムリみたいだし、乗務する船舶への乗船離船は陸からではなく当然陸地から遠い淡路島の沖合となり往路も帰路も随走する小型ボートからの移動となるが大型船の乾舷(喫水線から甲板まで)は10mもあるから波による大型船の揺れは半端じゃないし、颱風だからといって乗らぬ訳には行かぬだろうし、パイロットラダー(船舶用の縄梯子)に躰を委ねての猿(ましら)の如き小型ボートへの移動はサーカス擬きであり、可成りの難易度の運動神経が必要だろう。きっと資格テスト中何回も梯子から落ちて小型ボートから投げられる浮き輪にしがみつくまでたっぷりと海水を呑んだ苦い経験をされたと思うが、双眼鏡でアリンコを見付けるよりこっちの方がメチャ大変であり、余程船が好きでないと乗離船が恐くて到底務まらんのではないか。処で女性水先人の第1号は2年前横浜で26歳の女性が合格し現在横浜港で勤務しているそうだ。十人十色と謂うが、世の中には物好きな女性も居るもんだな^^。
話変わるが、小型漁船清徳丸を引っかけて乗組員を殺した海上自衛隊の護衛船「あたご」は先日何故か二審でも無罪になったが、入出港時だったら水先人がちゃんと見付けて待避出来たに相違ないから公海上であったことが不幸だったな:-)。
「雀の子そこのけそこのけお馬が通る」小林一茶の名句だが、雀でも「のきなさい」と言って貰えるのに、清徳丸の乗務員は引っ掛けられ殺され、文句を言ったら「規則を違えて対向車線にはみ出したんと違うのか」同様に強弁されては無念だったろう:-)。対向車線云々は同型船同士の話であって道路に飛び出した幼児を轢き殺した大型ダンプには適用できるとは思わないがなあ:-)。

先週火曜日高校時代の同級生が思いも掛けず60年振りに訪ねて来て呉れた^^。名は栗原君と言って温和しく目の細い長身白皙の好男子で、高三の時好きな女の子にラブレターなど届ける役目を仰せつかってくれる気の良い奴だった^^(ラブレターは突っ返されたけど…)、長く台湾との交易で彼方の在住などが長く、子供に仕事をバトンタッチして最近漸く此方に落ち着かれたそうだ。此まで数回電話をして呉れたようだが名前だけでは事務所で迷惑電話と思われ上手く繋がらなかったみたいだっだ。一言「同級生の栗原」と言ってくれたらよかったのに…、逢って見て相貌は年輪を重ねまるで当時と違っているようだったがよくよく眺めると昔の面影がそこはかと残って居り、当時の含み声など全く変わって居なかった^^、二人して懐かしい友の昔話など1時間ほど少年時代の回想に浸ったが、運転手を務めた娘婿に急かされ残り少ない後ろ髪を引かれるように帰って行った。又の来訪を約束したが、この歳になると「明日は我が身」であり、何時どちらがどうなるか分からない、お互い葬式に呼ぶほどの付き合いではないから何れどちらかが誰かから相手の訃報を聞かされ瞑目することになるのだろうな:-)。マジで友達付き合いの悪い私だが、再び「朋あり遠方より来たる」だった^^。
先々週は中学からの旧友「サンちゃん」がわざわざ訪ねてくれたことをブログの最後に書いて置きながら発信時にウッカリと飛ばしてしまった(;;)、そのため表題の「朋あり遠方より来たる」が無意味なものになって居た、謹んでお詫びします。サンちゃん又来てね、

先週の誤字訂正の答え
早合点で失敗して苦渋を嘗める、(苦汁)でした

今週の誤字訂正の問題
土壇場へ来て万事窮す

今週のご教訓カレンダー
「父帰る」菊地寛→「乳帰る」 
最近の美容整形ではお腹の脂肪を取ってペチャパイに移す一石二鳥の方法があるそうだが脂肪には帰巣本能があって軈てはお腹に帰ってしまうとか…(;;)

60年安保のデモ行進

昨日は久し振りの雨で良かったな、気象庁が月初め梅雨入りしたと言ったのにカンカン照りが続き稲など農作物への不安が出始めて居たから、これぞ「旱天の慈雨」だった^^。
最近見かけなくなって居たが、先日事務所横のトタンの塀を蓑虫が懸命に横に這って居た^^。どうやら何かの事情で裏の土手が住み難くなり転居のため玄関の紫陽花を目指して来たようだ。見付けたのは夕方だったからきっと朝から15m余りを時速0.3m位の速度で必死に移動してきたものらしい。近づくとピクッと首を引っ込めて隠れるところがメチャ可愛い^^。紫陽花まで未だ2時間以上掛かりそうなので抓んで紫陽花の花の上に放してやった。今頃は紫陽花の木陰で子育てでもしてるのかな?

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昨日6月15日はどんなことのあった日だったろう、人形作家である辻村寿三郎氏は26歳のこの日忘れられない出来事があったと或る書物で述べて居られた。今から50年以上も前のことだ、忘れもせぬ60年安保のデモ行進で東京大学の学生であった樺美智子が警官に撲殺された悲しい日だった:-)。あのとき彼女は警官の警棒を躱しながらも大声で警官に対して叫んだ「無知な山猿め!」の言葉を傍らでデモ行進に参加した辻村氏がはっきりと耳にされ、自身が中学しか出ていないためこの言葉が自分に対して言われているような物凄い衝撃を受けられたそうだ(;;)、樺美智子自身の矜持が言わせたのだと思うが、「無知な山猿め!」とは相手を貶めて自らを驕った言葉であり教養ある者が発する言葉では決してないと思うが出てしまった言葉はもう返らない。この言葉が警官達の耳に突き刺さり彼女が命を落とす原因を誘ったのではないかと考えた。大学卒の警官など当時は居なかったのだ:-)。私はこの言葉は彼女の「地」であったと考えた、両親は芦屋の住民で父親は大学の教授であり、彼女は神戸高校から東大に入った穎才だったが、既に彼女は20歳で日本共産党に入党しブントのメンバーとして羽田空港占拠事件では既に検挙され豚箱入りしたことのある筋金入りの党員だったのだ。彼女の死の波紋は大きくお陰で岸信介内閣は総辞職し、毛沢東は「樺美智子は全世界にその名を知られる日本の民族的英雄になった」と述べたから彼女は英雄視されたが、殺されたから英雄だなんて一寸怪訝しい、中学出の僻み根性を名指しで批難されたように感じられた辻村氏は遣り切れない思いだったろうな:-)。高学歴の人は何も感じないだろうが私のように下等な人間にはこんな言葉は凄く堪える(;;)。「国民の民の字はもともと目に針を刺すと謂う意味があるそうで、物事が見えない、判断できない状態に置かれている者を指す蔑称だった」と五木寛之は書いて居るから、彼女は東大に入って共産党員になり左傾したことでマルキシズムに毒されて変なエリート意識に浸り、こんな下賎な言葉を発するまでに自らの品性を貶めて居たのではなかろうか:-)。オーム真理教に高学歴者が多かったことが何となく分かるような気がする。でも現在我が国の状況からすればアメリカの奴隷となることになったあの安保条約のお陰で今も中国や北朝鮮の侵略から支えられて居る実情を考えると何とも皮肉だったな:-)。

09年に郵便不正事件を巡って起訴されたが、検察の連日執拗な訊問に最後まで屈せず頑として首を縦に振らず無罪を勝ち取った当時厚労省家庭児童局長の村木厚子が本月末で審議官を跳び越えて厚労省事務次官に就任することに決定した^^。安倍さんの人気取り選挙対策に違いない、女性の次官は旧労働省の松原亘子 (東大卒のキャリア官僚)以来二人目だ。松原亘子は男女雇用均等法の創設など抜群な能力の持主であり女性次官は松原亘子が最初で最後だったと謂われ、霞ヶ関では女性の次官はもう出ないと断言されたものだ。だから今回の村木厚子次官人事には誰もが驚愕した(゚ロ゚)、そして女は強いなとつくづく思った、彼女が男ならとっくに観念して罪を認め今頃はきっと塀の中だったろう:-)。彼女は僻地高知大学の出身だし一種試験合格者と言っても東大閥官僚の蚊帳の外であり、あの事件がなければ局長止まりが決定的だったのに「禍転じて福となす」の見本のようだな。人間とことん諦めてはならないことを彼女は教えてくれたんだ。
世の冤罪事件など多く再審請求が絶えないが、請求者は全員男性でありきっと取調室で苦しさから逃れ楽になりたいために自分を偽って安易にサインをした報いだろう。
江戸時代捕まった盗賊は膝に3寸の石を5枚抱かされ、生爪を全部剥がされても音を上げなかったそうだから昔の男は根性があったんだ。そして今の男は軟弱になったんだ:-)。何故だろう、きっと女が強くなったせいなんだろうな。

先週の誤字訂正の答え
最早秘密は万人の衆知の事実だ、(周知)でした

今週の誤字訂正の問題
早合点で失敗して苦渋を嘗める

今週のご教訓カレンダー
「父帰る」菊地寛→「父替える」 浮気性の母

白バイは横から狙う

梅雨入りしたと気象庁は言ったが今月に入ってロクに降らず毎日庭の水遣りに暮れている:-)。それでも律儀に街並みには何処彼処紫陽花の花が咲き零れて居るがこの花は雨が降らないと風情がない。最近は此の花とセットだったカタツムリを殆ど見掛けなくなった。躰の構造がよく似たナメクジは少しも減らないがどうしてなのかなあ:-)。

「人っ子一人通らない田舎道を制限時速50kmにして20km超過を取り締まるのは疑問だ、点数稼ぎのための取締まりではないのか」先週の閣議後に警察の親玉とも目される国務大臣古屋国家公安委員長記者会見での発言だったから天に唾すると思われるこの言葉は警察官僚には衝撃的だった、記者達もおっ魂消たな:-)。きっと発言の元は古屋さん地元岐阜からの陳情だったかと思ったが、子供達が通学する生活道路の制限時速30kmでの危険な10kmオーバー(1点)など放ったらかして、人気(ひとけ)のない道路で効率のよい2点(罰金15000円)を目指して居ることなど天下周知の事実だから警察が点数稼ぎに憂き身を窶していると言われても仕方がない。公安委員長は警察トップでも貴賓席での存在だから実質トップである米田警察庁長官にとっては目の上のタンコブだろうな、然し取締まり月間の成果は違反点数が全てだし長官も頭が痛いな、古屋国家公安委員長は成蹊大学出で安倍総理の先輩だから鼻息が荒いんだろう。だけど勇み足には気をつけてね。
巷では「ネズミ取り」と謂われる警察の取締まりの手法は姑息だと不評だ。流れに乗って平穏に走って居たら急に赤旗を振られて先頭から2台目まで止められ、3台目からが見逃される不条理は運不運が極端で不条理極まる。切符切りの作業での都合だろうが捉まえるなら流れ全部を違反にしないと不公平だろう。だから私は何時も流れの3台目を走り取締まりから逃れている。

取締まりの序での話だが、白バイの追尾を察知するコツを伝授しよう、私は若い頃から長く2輪に乗って居り何時も白バイの標的にされて居たが捕まったことはない。白バイは決してミラーで確認できるところには居ず、獲物を見付けると真横の僅かに後部の死角に付けているから私が4車線道路の左端車線に居るとすると首を横に振って右端車線を目視すると見付かる、そのターゲットは私なのだ。白バイは此方と目が合うとさっさと他所に行ってしまうからしっかり見てやるに限る^^。4輪も同じ理屈だから皆さん決して後方ばかり気にしないで真横に気を配って下さい。

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警察の話題序でだが、先週水曜日の夜半自宅真横に立っている交通標識に車がぶつかり大きな音と共に標識が薙ぎ倒されてうちの窓柵を直撃した(;;)。窓柵が鉄製だったため窓は無事だったが車は沢山の車体部品を残して逃げて居た:-)。早速お巡りさんを呼んだが人身事故でないためか余り力が入らず、落ちた部品も大きいのだけ持ち、防犯カメラに何か写っていたら電話して下さいと言い残して帰ってしまったので残りはその儘ゴミになって散らばっている:-)。翌朝うちの防犯ビデオを再生したら中型のセダンが南から来てぶつかり、少しバックしてから発進し逃走して居た。恐らく飲酒運転がバレると困るので逃げたんだろうな。翌朝警察に電話したら再度来てくれ、落ちていた部品から車はボルボと特定されたとかでビデオ録画を写真に撮ってボルボに行くと帰って行ったが、修理しなくても何とか走れる状態だから修理に来なければ見付からんだろうと気のない返事だった(;;)、倒れた交通標識は直ぐに業者が来て撤去して行ったが「窓柵については警察は弁償しませんよ」と撤去業者の若者は言った。犯人が見付からなければうちの自腹だそうだ:-)。早速保険屋さんに電話したら免責があって全額は払って貰えないそうな(;;)。

先日の新聞で怖い記事にお目に掛かった、それは三宅島のことであり、鼠が多くて困るから駆除策としてイタチを持ち込んだら今度はイタチが蕃殖し鼠だけでなく鶯の雛まで食べてしまうので名物の鶯が絶滅の危機に瀕して居るそうだ:-)。鶯もイタチの攻撃を察して巣を低い処から高い処に替えたら今度はカラスに狙われて四面楚歌だとか…(;;)人間が手間暇省く安易な発想で天敵を利用しようとした素人の小賢しい考えがとても浅薄だった:-)。今度はイタチの天敵を捜さねばならぬが、隼や大鷹ならイタチも烏も食べてくれるが稀少絶滅種でもあり、幾ら獲物が多くても住処が遠くてとても三宅島までは来れまい、熟々(つらつら)考えるにこんなことになったのは高度成長期から猫に美食の癖を付けてしまい彼等が鼠を捕まえる本能を忘れさせてしまった人間に対する神の怒りだったのではあるまいか:-)。

先週の誤字訂正の答え
趣好を凝らした歓待をする、(趣向)でした。

今週の誤字訂正の問題
最早秘密は万人の衆知の事実だ

今週のご教訓カレンダー
「一件落着」→「一見落着」 実は未解決

朋あり遠方より来たる

暦の上では昨日から夏を迎えることになって居るが、実際にはとっくの昔に真夏が到来しているし、もう梅雨がやってきたようだ、それにしても今年は春が少なかった:-)。
昨年の夏お得意先から頂戴した胡蝶蘭の花の色がとても綺麗だったので、花の終わった後栄養剤など与えて冬の間午前中だけ日の当たる事務所の玄関カウンターで丹精籠めて居たらこんなに沢山花を付けた^^、先週最後の蕾が咲いたから咲き始めから1月半にもなる。50近く花を付けているので株を労るために切り花にしたいと思うが、この姿では不安定でどうにも花の重みで花瓶が倒れそうなので可哀想だが此の儘咲き終わらそうと思う。後一月くらいは咲き続けるだろうな^^。

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日経ビジネス好評連載、挫折した経営者達を取材した「敗軍の将兵を語る」を読んでいたら悍(おぞま)しい記事が目に入り愕いた。九州遠賀タクシー社長の談だったが、福岡県遠賀町にあって40年以上も平穏無事に営業を続けて来た遠賀タクシーが顧客の利便を図るために九州運輸局へ運賃が半額近くとなる会員制ハイヤーを申請しようとしたら九州運輸局から「運賃相場を乱すから」と申請の受取を拒否され、申請者側に何の落ち度もないため紆余曲折を経てやっと受理されたが、その後、根も葉もないことを理由に運輸局の迫害が始まり、更にはあることないことを論(あげつら)われ本年1月遂にはタクシーの免許まで取り消されたのだ:-)。取消の理由は許可外地域での営業だそうで1か月に1万3千件ある乗車件数の内僅か2件で、売上に対する割合は0.1%に過ぎない:-)。地域外営業は何処の会社も多少はあることで、例えば地域外で降車した客が10分したら戻るからとか言われて待たされた場合、待ち料金が気の毒なので良心的にメーターを落とすと其の時点で、其の客の帰りの乗車は地域外となって違法なのだ。良心的にしたことが運輸局に通報される道理もなかろうから、同業者が仕組んだ卑劣な罠に嵌められたに違いないが其の知恵を授けたのはきっと九州運輸局だろう。日経の調査に拠れば何故なら北九州タクシー協会の専務理事のポストは歴代九州運輸局の指定席とされて居り、九州運輸局がタクシー協会の要求を蹴飛ばすことは、高給と運転手付きの車、更には多額な交際費予算まで添えられた天下り先を一つ失うことになるから絶対に逆らえない環境が予め設定されているのだろう:-)。私利私欲とは良く謂われる言葉だが、世にも恐ろしげな世界だな、省益とは謂うが局益だってあるんだ、魂消たな、タクシー協会から値上げ申請をする際にはきっと専務理事がお出ましになるのだろう。値下げをする申請がその業界の利害を損ねる処から、申請した会社の命取りになるなんて中国の役人の賄賂のことなど嗤っても居られないよな:-)、殆ど同じ次元の話であり少しも変わらない、一番コケにされているのは遠賀周辺の住民だったろう、現在遠賀タクシーは免許取消行政処分撤回を求めて係争中だが裁判が終結するまで取り敢えず営業はできるそうだから遠賀地域の住民達は遠賀タクシー以外のタクシーの乗車を全て逆乗車拒否してこの会社を救ってやって欲しいと思う。さすればタクシー協会加盟の連中も音を上げて遂には運輸局上がりの専務理事を追い出さざる羽目に陥るのではなかろうか。マスメディアも運輸局とタクシー協会の癒着と協会専務理事のポストの経緯を大々的に報道して裁判所が公正な判断を下せるように、更には運賃値上げ(或いは値下げ反対)の元兇である天下りポストの廃絶を訴えて欲しいと思う。役人と業界の癒着なんて柵(しがらみ)は世の中からなくなりはしないが、皆が声を大にして不正の温床を糾弾すれば、正義の声も何時しか叶えられるのではあるまいか、この事件からいみじくも彷彿されたのは宅急便を創設したヤマト運輸の故小倉昌男社長が運輸省(当時)郵政省(当時)達の迫害から身を護るために彼等を相手取り命を賭して勝ち取った多くの戦いだったな。ガンバレ!遠賀タクシー^^、

それにしても日経の取材に対して九州運輸局自動車交通部旅客第二課課長西正博の必死の弁解は面白かったな^^、「意地悪して事業許可を取り消したと謂うことは絶対にない、法規に則って淡々と処分したまでだ」そうだ:-)。語るに落ちるとはこのことである、どうして役所言葉に「意地悪」なんて出てくるのかな?他の会社には構わずに遠賀タクシーにだけ毎年運賃認可申請書を提出させ其の申請書に対する監査を行っては重箱の隅を穿って灰色を黒だと言い募って違反点数を累積させて、究極道路交通法に定める許可取消ラインの81点以上に達せしめ思惑通り営業許可を取り消したのだが、此が意地悪でなくて何なんだ、物凄い執念だな、それって、「淡々」じゃなくて「侃侃粛粛」じゃないの?
地方運輸局の課長ならきっと地方の二流大学出のノンキャリだろう、遠賀タクシーの社長が高卒だと思って居たら、早稲田の政経出身だったのを知って余計嫉妬にトチ狂ったのではあるまいか^^。

先週の誤字訂正の答え
先々週遭遇したが、年寄り女の焼持ちって怖いなあ、(焼き餅)でした

今週の誤字訂正の問題
趣好を凝らした歓待をする

今週のご教訓カレンダー
「瞼の母」→「ブタの母」 肥え過ぎ

山より大きい猪は出ない

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初夏になれば先ず「雪の下」が一番に咲く、石蕗(つわぶき)や庭石の影に隠れてひっそり咲く姿は中原淳一可憐な少女の世界だ^^。うちのはデジカメの焦点が良くなくて写りがイマイチなので昨年株をお裾分けしたら今年見事に咲かされた芦屋のNさんから送られてきた写真を借用した。同じ花でもカメラによって斯くも美しさが異なるのには参ったな:-)。愚娘に言ったら「カメラの違いやなく腕の違いや」と言われた(;;)。

昨年12月第一週で触れたから憶えて居られる方も多いと思う。競馬予想の市販ソフトを購入して自分用に改造しJRA(農水省日本中央競馬会)のネットを経由し07年から09年全国各地で行われる中央競馬のほぼ全レースの馬券を購入し続けた某会社員が大阪国税局の告発により理不尽にも30億円の当たり馬券のみを課税対象とされ、外れ馬券の28億6千万円については控除を認めなかった事件の判決が先週23日大阪地裁で行われたが、西田裁判長は当然にもこの会社員の脱税額の所得を1億4千万円に減額して大阪国税局の30億円課税処分を取り消した^^。
国税局の申し立ては余りに常軌を逸したものであり、事件を知らされた誰もが彼等の主張する脱税所得30億円など全く信じて居なかったが、此は戦後作られた法律の取り扱いが手直しされずに実社会の現状とかけ離れたカビの生えたものになって居たのに、彼等が横着にもその儘使用しようとした処にあり、彼等が何も考えずに一時所得としての課税を選択したものだが、誰か一人位、「例え法律であっても、税金の方が儲けより多いなんて怪訝しいんじゃないの?」と言わなかったのかしらん:-)。「山より大きい猪(しし)は出ない」と謂う俗諺だってあるしな(一寸意味がちがうかも?)。法律は常識からスタートしたものだとは学生時代「民法総則」で教わったものだ。

話変わるが、50年以上も前のことだが「取引高税」と謂う悪法があった、この法律は全く酷い税金で、その通り申告すると100円の儲けに対し、110円も納税することになり食べてもいけないので誰もが正直に申告しなくなり、世間では申告を誤魔化すことが当たり前の風潮となってしまった:-)。余りの悪評に「取引高税」は直ぐに廃止されたが、商売人には生きて行くためには「税金は誤魔化さなあかんのや」と謂う既成観念だけが残ってしまい、私が税理士になった30年代には頃は誰もが二重帳簿を付け、近年振り込め詐欺によく使われて居る仮名預金を沢山持っていたものだ。そして正直に納税する人は「彼奴はアホや」と誹られ、脱税がばれても「運が悪かったなあ」で終わり、今のように誰からも糾弾されることはなかったのだ。ことの全ては「取引高税」と謂う政府の悪代官のせいであり、国民に脱税の習慣を植え付けた張本人は国であり、商人の脱法行為は昔で言えば「生きるために食う米まで取られる」ことに逆らう百姓一揆だったのではないかな。

競馬事件に戻るが、既に各税務署では此の当たり券事件の告発を受けて、多くの競馬ネット利用者の銀行口座をJRAの配当金送金から割り出し、徴税を済ませているから、今回の判決で此等の課税に対する処理は一体どう収拾されるのだろうか、事実世の中には競馬と宝クジは非課税だと信じて居る者は結構多い、然し実は宝クジには非課税規定があるが競馬には非課税規定が存しない、理由は宝クジのテラ銭が50%を超すのに競馬のそれは20%-25%と少ないことにあるらしい。50%は明らかに取り過ぎだが20%-25%でも充分であり非課税で良いのじゃないのかな?農水省は年間6000億円ものテラ銭を稼いで居り宝クジの比ではない。政府の言い分は半分以上が農水省の天下り役人達が給与や退職金で費消し、政府の取り分はそれ程多くないと謂うことらしいが、それは彼等の理屈であり、天下り役人達を切り捨て全額歳入資金に繰り込めば済むことではないのか、預金の利息だって20%の源泉分離課税だから競馬も源泉分離課税にすれば済むことだが省庁の縦割りは調整が複雑だから農水省と財務省と話の折り合いが付かないのが現実なのだ、だけど現在競馬のネット利用者が既に全体の60%を超した実状を見れば、農水省は課税問題にケリを付けてネットのファンを逃さないように早急に財務省と折衝し結論を急がねばならない。此の当たり券についてネット客のみ課税されて競馬場や場外馬券組が網の目から逃れている現状は著しく課税の公平を欠く、政府は此の課税問題を早急に収拾しなければ何れ金の卵を産む鶏を絞め殺す結果になるのではないだろうか:-)。
因みに私は税理士になって50年間、競馬で儲かったから申告したいと言ってきた人には税務署での確定申告無料相談所を含め一度も出会ったことがない:-)。

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タイのインラック首相が国際交流会議で来日されアジアの未来について基調講演をされた。彼女は東日本大震災に対して多大な援助をされた日本ファンで首相就任後も来日は少なくない。46歳で一児の母だが一回りは若く見えご覧のように政治家には珍しい映画俳優のような笑顔の美しい人だ。「女であることは国のリーダーとしての仕事の傷害にはならない」と述べ「障害があるとすれば腕力だろう」とウイットに富んだ言葉は、この人の聡明さを語っている。悲しいかな日本人は先ずこうは話せない。日本人は頭が悪いのかボキャブラリーが貧弱なのかどちらかだろうな。

先週の覆面算の答えです。
  ついた    521
 +かつた  +751
=たいかい =1272

先週の誤字訂正の答え
気まじめで根性のある兄貴、(生まじめ)でした

今週の誤字訂正の問題
先週遭遇したが、年寄り女の焼持ちって怖いなあ

今週のご教訓カレンダー
「エンドレスラブ」 「エンドレスデブ」 ずっと好きだけど肥満が止まらない彼女