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2003年の独り言


2003.12.28

コツコツと音を立てて年の瀬が近づいて参りました。底なし沼のような不況のせいでしょうか、あちらこちらの商店街から聴こえてくる今年のジングルベルは何故かトーンが低く、気のせいかうら悲しい音色に聞こえてなりませんでした。

日本人は世界一保険大好き人間だそうです。何でも統計に寄れば一世帯平均年間61万円も保険料を払っているそうで保険金は世帯主が2500万円奥様は1000万円とか、私自身を含め保険貧乏している人を多く見掛けますが、我が国の保険会社はこれまで余りに儲け過ぎてバブルの時期に欲ボケで詰まらぬことにお金を使ったため倒産するところが出てきて満期保険金を値切ったりしていますが、流石に最近は加入者も保険が本当に必要なのかじっくり考えるようになって保険会社も昔のようにボロ儲けができなくなり株式会社などに改組したりして藻掻いております。
40年前、日本の保険会社が嘲(あざ)笑った外資のガン保険がメチャ儲けて日本の保険会社も最近では追随していることは皆様ご承知でしたね、これは少し考えてみると分かることなのですが、ガンになる人の割合だけではなく保険金が少額ですから保険金とガンに掛かるまでの保険料との鬩(せめ)ぎ合いでもあることに気付かなかった我が国の保険会社がアホだったのです。
最近では満期保険金が当てにされなくなったところに目を付けて、50歳から80歳まで誰でも入れると謳い文句の外資の掛捨終身保険が大人気です。テレビや新聞、週刊誌でも『保険が切れる!足りない!入れない!』などの謳い文句でアリコジャパンのCMが花盛りなのをご存じでしょう。初めから本命を狙わずに3着狙いなのがよく分かります。私も病院通いの身では日本の保険会社は審査付きであるため入れて貰えないので、ついふらふらとパンフレットを請求したのですが送られてきた申込書やパンフを読んで見てビックリ、日本人の平均寿命のデータから保険料がしっかり設定されており、事故(保険金が4倍になるが確率はメチャ低い)で亡くならない限りはまず得にならないように計算されているものでした。つまり10人中3人か4人は保険で儲かるが残りの6人か7人は必ず損になるものでありその差額がアリコジャパンの利益になる仕組であり薄利多売主義の堅実経営だったのです。
保険金が50万円から最高200万円と低額であることにも大きな意味があり、この金額では保険金目当ての殺人や自殺など考えられず、日本の保険会社が昔から競い合っていた億円単位の大口契約はリスクが高くて見向きもしていないところが賢いですよね。死亡時の除籍謄本だけでことが済みますから、日本の生保が多数抱えている調査機関や保険調査員など一つも要らないし、保険金をめぐる訴訟など考えられず、保険の小母さんも要らず集金は引き落としのため行かなくていいし広告費とちょっとした事務経費だけでチョー安上がりです。
因みに私の場合10年足らずで保険金と掛け金が同額となり、生きていれば保険金惜しさに損を承知で後も掛け金を続けアリコの利益を増加させることとなります。78歳は男性の平均寿命ですからアリコはちっとも儲からんじゃないか?という疑問が起こりますが、よくよく考えてみると平均寿命というものは50歳までに亡くなっている人を含んでの計算であることに気付かれたでしょうか。
50歳までに10%以上の人が亡くなっているでしょうから、50まで生き延びた人の平均寿命は80歳を超えることでしょう。そこにアリコの確率の魔術が潜んでいるのだと考えます。その上無審査にも訳があり病人に利用されないよう2年間は死んでも保険金は貰えず掛け金が返ってくるだけと謂う合理的な仕組みには只々感心させられるばかりでした。

感心している途中に、この外資の考え方とよく似た発想”確率の世界”で儲けている連中が沢山居るのに気付きました。それは昔サラキン今消費者金融です。彼等は利息はメチャ高くても貸し金の上限が30万円とか50万円とか少ないのが特徴ですから、そこに余分な経費を要さずに儲かる秘密が隠されています。彼等は返さない相手には徹底した脅しや追い込みで貸金を取り立てますが、これらは従業員のサービス残業によるものであり、取立てに費用が掛かったり煩わしい場合は直ぐに引き下がります。何故なら一人当たり30%近い利息をせしめていますから5人に1人位取りはぐれてもどうってことなく、実際にはサラキンの貸倒率は5%前後ですから貸倒れは予め計算済であり予定の経費なのです。弁護士などに依頼すれば勝訴しても費用倒れになることが分かっているからでしょう。
サラキンで想い出したことがあります。12年程前弁護士の先生から紹介して頂いた相続税の申告事案でしたが、アル中で独身だった市立F高校の先生(50歳)が賞与支給日に賞与と一緒に弁天浜で水死した事件がありました。衣服を着用していなかったので強盗殺人事件と思われましたが警察には何故か事故死で片付けられてしまったのです。事件にされなかったのは不思議でしたが今思えばありそうな話ですよね。
この人にはサラキン4社と銀行(カードローン)などに酒代の借金が少なからずあり、母親から債務の整理を依頼された弁護士が当人が水死したからとサラキンと銀行に債権の届け出をするように通知したら、銀行などは執拗に回収に粘り元利を取って行きましたが、サラキンは武富士とプロミス共に100万円近い借金なのに何故かあっさりと債権放棄し、アコムだけが元本を取られましたが利息は全額免除してくれました。
このアル中の先生借金はあっても公務員ですから預金は10万円しかなかったけど退職金や災害割増の生命保険など8000万円もの相続財産となり相続税も数百万円掛かりましたから、サラキンも少しは債権に執着すれば元金どころか利息までも取れたのにあっさり引き下がったのは、殺人事件まがいだったこともあり事件の関係者にされては敵わないのと相手が弁護士では自分とこも弁護士が必要になるために債権放棄は本社のマニュアル通りの行動だったと思います。
10円の税金滞納に80円切手を張っての督促状の送付などお役所も少しは外資やサラキンを見習ったらどうですか。
きっちり2週間経ってアリコジャパンから再度のパンフと申込書類が届きました。加入に迷っている人に対してはグッドタイミングですね。日本の保険会社にはこうまできめ細かい詰めはできないでしょう。
その内日本の保険会社は全部外資に取って代わられるのではないでしょうか。

あと三日で大晦日です。大晦日と謂えば紅白が定番ですが、今年に限って曙関のK1が話題です。恐らくボブサップにサンドバッグ代わりにボコボコにされるでしょうが1億円も貰っていますから本人もそれは覚悟の上のことでしょう。
今年の紅白歌合戦の歌手はだいぶ以前に選考が終わっていますが、先日歌唱歌が発表されました。紅白の時間帯は私には布団の中での読書が慣わしですし、紅白には殆ど興味がないので20年以上見た記憶がありませんが、今年初登場の綾戸智絵さんの”テネシーワルツ”は是非聴いてみたいと思います。皆様もご存じなければ是非一度お聴きになられたら如何でしょうか。そのド迫力にきっと圧倒されると思いますよ。
デキシーランドとも違うソウルフルなアフリカの声と”おばはん”と呼ばれるコテコテの大阪弁との取り合わせは初めての方にはきっと驚きだと思います。
パっと見には20歳は若く見え小柄で童顔でよく見ないととても46歳には思えません。幼いときから教会でゴスペルを歌い17歳で単身渡米ゴスペルクワイヤーのメンバーに加わり結婚出産離婚そして帰国と波瀾万丈の20数年の修羅場を乗り越えての40歳で初アルバム、数年前からコンサートのチケットが最も買えない(売れないではない!)異色の歌手と評判でしたから紅白に選ばれるのが遅すぎました。ま 選ばれるにはいろいろあるそうですけどネ。

遂に大阪市の大平助役が正式に誕生しました。いよいよ大阪市に北町奉行の発足です。
就任の記者会見で意地悪く背中の入墨について問われ、『表面的に消しても自分のしたことは消せない』と述べたあとで『立ち直ってもいろいろ言われる、だから道を踏み外さないでと子供達に訴えたい』と切り返し、初対戦は明らかに新助役の一本勝ちでした。
今後市役所内では小姑達の陰湿な抵抗やシカトが想像を絶すると思われますが、この助役さん”やくざ”から足が洗えた位ですから並大抵の根性の持主ではない筈です。
司法試験も中卒のため一次試験からスタートして一発で合格した希有の人材です。きっと頑張り抜いて抵抗勢力をやっつけてくれるものと期待しています。
然し唯一の味方である市長も元を問えば役人上がりの助役ですから女性新助役の採用が選挙戦で公約の単なるパフォーマンスに過ぎず、その内元の身内共にせっつかれて何時豹変するやも知れませんから新助役さん背中にも注意が必要ですよ。入墨が見てくれているからいいか!(^0^)/

今年一年公私共に何も良いことがありませんでした。妻も私も体調がずっと悪くそのため”所長のひとりごと”もボヤキに終始しお聞き苦しかったことと思います。どうかお許し下さい。
来年はもう少しマシなWEBをお送りできるよう努力するつもりです。皆様もどうか良い年を…


2003.12.21

一昨日から急に冷え込んで寒さが本格的になりましたね。本年も後僅か十日を余すところとなりました。毎朝起きて一番に気になることは”梅花からまつ”が咲き続けてくれているかですが今日も無事でした。蕾も二つ咲いて後残ったのは一つです。来年の私の運勢が掛かっていますから重大関心事なのです。

 

今日の話題はレシートです。最近スーパーやコンビニばかりでなく薬局などあらゆるところでレジスターから打ち出されるレシートに感熱紙が多くなりました。一見普通紙と思えますがよく観察すると感熱紙であることは手触りで分かります。紙自体は感熱紙の方が普通紙より遙かに高いのですが、トナー(インクの代わりをする粉)が要らない分ランニングコストが少ないことと、印字しないために音がせず静かなことが歓迎されたものでしょう。今では印字式のレシートは流行らないお医者さん位になってしまいました。
然しレシートは領収書に代わるものであり、商法税法共レシートは長期間の保存が義務づけられています。永く忘れていましたが感熱紙には昔から何時の間にか字が消えてしまうという重大な欠陥がありましたね。先日関与先のお好み焼き屋さんから『半年前のレシートを見たら字が全部消えてしもてるけど税務署は文句言わへんやろか?』と聞かれたのです。
え!うそー?と出されたレシートを見たら見事に字が消えて只の紙になっているではありませんか。”うーんこれはえらいことや”と取り敢えず税務署に相談を持ち掛けてみましたが、税務署も”うーん”と言って、返答に困っている様子がありありです。
そこで無い知恵を絞り職業別電話帳を見たら東和レジスターという会社が0120電話で登録されており、疑問に応えてくれそうなので早速電話しましたら、広報の女子職員がレジスター感熱紙の謎を全て明快に解き明かしてくれました。彼女曰く昔の感熱紙は暫く経つと消えてしまったが現在の感熱紙は保存状態により永久とまで行かなくても数年は保つそうです、只温度に対しては決定的な弱みを有しており、40度50度の高温で字が消えてしまうとか、未使用の感熱紙でも窓際に置いただけで紙の表面が劣化して全く使用できなくなるとのことです。感熱紙の容器にはその旨記載されているそうですが、使う人が読んで理解していたとしてもレシートの受領者には知らされていないことであり、上記のようなハプニングが起こるのでしょう。特に前年の領収書綴りなど邪魔っけなものですから、倉庫などに放り込まれ夏場高温に晒されてしまうことは当然考えられますが、レシートと言われても白紙になったのでは必要経費に認める訳には行かぬと税務者に怒られて税金を追徴されたら、納税者はレジスターのメーカーを訴えることになりますが、メーカーはレシートの保存方法が悪いと逃げるでしょうし泥仕合になりますね。何かいい方法はないでしょうか。

先月末ボーリングの全日本プロ選手権戦で夢のパーフェクト、1シリーズ(3ゲームトータル)900点の日本新記録を達成した選手(西村了選手)が誕生したと新聞の片隅に小さく小さく載っていました。
CMが”♪律子さん、律子さん♪”と歌っていた30数年前ならスポーツ欄ぶち抜きトップ記事になっていた筈ですが一時のことを思えば少しは盛り返してはきたものの、ボーリングは野球やサッカーなどのアウトドアスポーツに圧されてさっぱりです。32年前にシリーズ899点(36投目が9本カウント)が出て以来の快挙だそうですが、ゴルフで謂えばホールインワンを3回続けさまに出したのにも匹敵するでしょうか、3ゲーム900点とは到底人間業とは思えぬスコアです。
或る程度ボーリングを嗜んだ方ならお分かりと思いますが、2レーンを相手と交互に3ゲーム投げる間にレーンコンディションはどんどん変わって行き、オイルが蒸発してボールの曲がりが大きくなって行きますから同じ位置から同じスパットに投げればストライクが出ると云うものではありません。3ゲームで板1枚位曲がりが大きくなりますからメンタル面でのその辺の読みが大切であり運動神経だけでなく頭も使わないとヘッドピンへの当たりが5ミリ違っても10番ピンが残り泣くことになります。
この輝かしい記録を生み出した西村了選手は4ゲームから6ゲームのシリーズでそれぞれ300点を叩きだしたものですが、この選手第2ゲームも300点を出しており、もし4ゲームもパーフェクトならベラボーな世界新記録になるところでした。
ところが西村了選手の名は余り聞いたことがないので調べてみたら、プロになって15年もなるベテラン選手なのに未だ優勝経験がないそうです。900点を出した選手でも優勝したことがないなんて、プロの世界というものは何処に限らず恐ろしいところですね。(@_@)
今日こんな話になったのは、私ごとで恐縮ですが実は40年近く前に私もボーリングに凝っていたことがあり、岡本会計事務所で職場対抗リーグに出たこともありました。殆ど最下位に近かったのですが、私が大将で”アベレージ”が170くらいでしたから平均的なアマチュアの中の上だったでしょうか、この”アベ”ではとても試合に勝てる訳ありませんが参加することが楽しかったのです。二つのレーンを使ってストライクを連続させる難しさは身に浸みて覚えております。一度4番7番の難しいスプリットをクリアしてギャラリーから拍手を浴びたことは、今でも楽しい想い出として時折記憶に蘇ります。

サーズが怖いので、風邪を押してインフルエンザの予防注射を受けたせいでしょうかこのところ体調すこぶる悪く、先週水曜日掛かり付けのクリニックで点滴を受けましたが、片手が塞がっていては本も読めず、小一時間手持ち無沙汰であり、隣の待合室やリハビリ室の元気なお年寄り達の話を聞くともなく聞かされていると、これが又人生の終着駅近くが凝縮されていて面白く、下らない川柳が幾つか出来上がりました。
そう幾度も新聞に載ることはないと思いますが、投稿句が掲載されてしまって朝刊二面を見る楽しみが半減してしまっているので、厚かましくこれも投稿することにしました。
時事ネタでないため前回ほどの期待はしていませんが、矢張りどこか淡い何かが心の張りになります。
『若いわね 言って欲しくて 歳(とし)を聞く』
『待合室 病いの重さ 競(きそ)い合う』
『連れ合いを 亡くした不幸 羨(うらや)まれ』

今朝の日経を見て驚いたのですが、大阪市の助役に38歳の”元極道の妻(おんな)”大平光代氏が就任内定だそうです。中学時代のいじめを苦に非行に走り、16歳で暴力団組長と結婚したが直ぐに離婚し北新地のホステスを経て立ち直り29歳で司法試験に合格し、弁護士として少年事件を手がけ、自分自身のどん底からの這い上がりを綴ったベストセラー『だから、あなたも生きぬいて』を著した波瀾万丈の半生の持ち主である異色の人材です。
財政難に苦しむ大阪市にはお金の方では余り助っ人になりそうにありませんが、子供達の”いじめ”から目を背け知らぬ振りをしてぬるま湯に浸かっている教育委員会には激震が走ったことでしょうね。教育者達に”いじめ”は勉学より重大な問題であることを教えるべきです。
大平助役さん頼んまっせ。

今日都大路での全国女子高校駅伝でこれまで8年連続入賞の我ら兵庫県代表の須磨学園が悲願の初優勝を果たしました。3年前立命館宇治との競り合いに敗れ1秒差の2位の悔しさをバネにしたものです。又、記念大会のためブロック代表に選ばれた県立西宮高校が初出場で三位入賞は見事でした。これまで毎年県予選で何時も須磨学園に惜敗しての準優勝でしたから実力は充分あったのでしょう。初出場チームというものは全員舞い上がってしまい自己の持ちタイムに及ばず惨敗するのが普通なのに冷静だったですね。特にアンカーの力走は素晴らしくあと30mあれば2位になれたのではないでしょうか。男子は常勝西脇工業が連覇を阻まれ3位と沈んだのは残念でした。
それにしても何時も気に掛かるのですがタスキを渡すとき渡されるべき選手が見当たらずパニックになる光景が今日も男女それぞれありました。不運な学校は女子が西条農業、男子は山形中央でしたが、到着が近いチームのゼッケン番号を係員がマイクで叫んで次の走者をスタートラインに立たせる仕組みのようですが、前からしか見ていないため重なって走ってくる後者のランナーを見落としてのミスと考えられます。勝敗は別として各チームとも時間を相手の戦いをしていますからもう少しきめの細かい配慮が必要ではないでしょうか。それともいっそ各校はラインの30m手前に自校の補欠選手でも配してマイクで呼ばせたらどうですか。


2003.12.14

昨夜の寒さは本格的な冬の到来を思わせるものでしたが、今朝起きて”梅花からまつ”が寒さに負けず毅然と咲いてくれているのを見て本当に嬉しく思いました。未だ蕾も三つ付けていますが果たして咲いてくれるでしょうか。この蕾の開花に私の来年の運勢を賭けようと思っています。
いよいよ年寄り増税案が本決まりとなりました。老年者控除(50万円)の廃止に加えて老年者年金控除(70万円)をもばっさりと切り捨てられました。基礎年金の国庫負担の増額に充てると謂うことが大義名分ですが、閣議決定すれば早速来年から実施されます。配偶者特別控除が04年から廃止されることは既に昨年の国会を通過していますが、老年者控除と配偶者特別控除はお金持ちには無縁のものであり(所得が一千万円以上の人は元々対象外で恩恵に浴していません)改悪されても痛くも痒くもないため、これは貧乏人虐めの悪法だと思います。国は年に2400億円(老年者年金控除50万円上乗せの場合)乃至は3300億円の増収を見込んでいますが、お金持ちも引いて貰える年金控除だけ上乗せなんて狡いですよね。昔のように所得1千万円以上の老年者に対してだけ老年者年金控除を外せば充分ではありませんか。貧乏人を道連れにする悪法に対して国民は声を大にして抵抗しなければなりません。
更には06年からは定率減税20%も廃止されるそうです。この減税も所得税125万円以上の人については一律25万円であり、お金持ちには余り影響なく何百万円も税金を払っている人には”二階から目薬”のようなものですが、5万円払っている世帯には1万円と三日分の食費にも当たる大金であり明らかにこれも貧乏人虐めです。現在の所得税の税率は4段階であり課税所得900万円から1800万円までが30%、それ以上が最高税率の37%と目の粗い税率で定められていますが、この辺を1400万円から1800万円までの層を34%などに変えれば低所得者に影響させないでずっしりと税収が得られる筈ですが、増税案を作る財務省のお役人は全員この所得以上の人ですから、自分達に不利になるシナリオを書く筈もありません。明らかに不公平税制です。
私は提言します。政府の税制調査会には財務省のシナリオ通りに答申するするゴマスリなどを全員クビにして役人と違う法案を提出し審議する税金オンブスマンを多数加えるべきだと考えます。さすれば貧乏人を配慮した税制となり少しは民(たみ)の暮らしもマシになるのではないでしょうか。

先日の新聞で面白い記事が見つかりました。
今年4月の統一選挙佐賀市の市議選で、或る候補者が無所属で出馬したのに何故か選管が投票所に張り出した候補者一覧に誤って自民党と書いてあったため当の本人が投票時に誤りに気付いて文句を言い選管が慌てて全投票所の掲示を訂正しましたが後の祭りとなりこの候補者不運にも1票差で落選したそうです。そこでお決まりの異議申し立てとなりましたが、選管は選挙の無効と裁決したため当選した市議達が選管を訴える騒ぎとなっていますが、高等裁判所がこの訴えを退けたため市議達は更に最高裁に上告しています。
この候補者は自民党と書かれたお陰で落っこったと信じています。自民党と書かれて喜んでいたのなら選管の誤りに対し何も言わずに黙っていたでしょうから文句を言ったのは自民党と書かれたことが心底不利に思えたからでしょう。
ついこの間までは自民党の公認を貰うのが大変であり、貰えたら70%方当選したようなものだったのに、最近の無党派流行(はやり)のこの様変わりはどうしたことでしょうか。
高裁の判決は『投票意思の決定に対し所属党派を重視する選挙民が存在することは明白だ。当落得票差は僅か一票に過ぎず投票所の掲示が当落に及ぼした可能性は否定できない』としています。つまり高裁は自民党と書いてなければこの候補者が当選していたのでは?と言っているのです。一昔前なら “何をアホなこと言うてんねん!”と高裁は一笑に付したでしょうから時の流れというものは恐ろしいですね。イラク出兵問題もきっと高裁判事さんの意識下にあり判決に影響しているのではないでしょうか。
この高裁判決を小泉総理に是非聞かせてやりたいですね。
総理はついに先週イラク派兵を決断しましたがブッシュさんに媚びてのものであることは誰の目にも明白です。自衛隊とはその字の如く自らを護るために存在することを忘れてはなりません。原爆を投下された上、憲法第9条を押しつけられ挙げ句がこの法を無視せよ!と言われているのではありませんか。どうして誰も怒らないのか!
つい先日万流川柳にこんな句が掲載されていましたよ。
『軍隊を持つなと言ったの 何処の国?』
何処だったでしょうね?
『息子から派兵してよね 小泉さん』
そう言えばタレントの息子がいましたね?
『決めたのはあなた 行ってね 最前線』
ブッシュさんもイラクへ行きましたね。小泉さんもその内行かないと…

昨日のニュースで昨夜8時半頃名古屋の市営住宅で火事があり、1歳から4歳までの幼児兄弟4人が死亡したと痛ましい報道がありました。お母さんが帰宅したときは全員が焼死ではなく一酸化炭素中毒により玄関で亡くなったそうです。入り口のドアが内と外の二重ロックだったため外へ逃げられず煙を吸っての死亡ですが、お母さんの幼い子供達への用心が仇になりました。生甲斐だったであろう子供全員を同時に亡くされてはお母さんの気持ちは如何ばかりでしょうか、お悔やみの言葉もありません。合掌
私が心打たれたのは他でもなく、このお母さんが1歳から4歳まで年子(としご)4人を生んで育てられたことです。報道に寄れば無職のお母さんが世帯主で子供と5人家族とか、ご主人とは離婚されたそうですが何故か気になってなりません。戦前なら兎も角戦後60年近くになり、この少子化の進む時代に4人の年子(としご)とは感動しました。”他人(ひと)のこと放っといて”と言われそうですがこのお母さん多産系のようだし未だ36歳ですから、絶望から立ち直っていい男を見付けて日本のために再度子作りにチャレンジして下さい。40歳まで5人は生めますヨ。厚生労働省は4人も子供を抱える母子家庭には補助金を月20万円くらい出しても将来の年金の担い手ができて損はしないと思いますが…もしそんなお金が貰えていたら逃げ場の少ない市営住宅の3階などに住まなくともよく、戸建住宅なら子供達が死なずに済んだのではないでしょうか。
皆様はまだ”子宝”と謂う言葉を覚えていられますか、この言葉ができたのは戦争前それもずっと以前です。9人10人も生んでも”宝”だったのに近年の少子化でこれだけ子供の数が少なくなっても”子宝”とは誰も謂いませんね。死語になりました。嗚呼

先週お知らせした足銀の1週間の”商い”は凄かったですね。高値24円までありましたが流石に後半は買い疲れもあり売り物が多く金曜日は13円で引けました。買われた方はそろそろ手仕舞いされないと来週は元の黙阿弥になるかも知れません。それにしても1週間の取引高は13億3千株を超えましたから恐らく東証開設以来であり”ギネス”ものではありませんか。
たかが1円株と言っていたら、お金が200億円位動きましたから驚きましたね。特定口座の利用など小賢しいことをしなくても充分儲けた人が多かったのではないでしょうか。(^0^)/


2003.12.7

師走に入っても暖かい日が続いています。今朝寂しくなって寒々しい雑草の庭を何気なく眺めていたら葉っぱだけになった鬼田平子(おにたびらこ)の間から楚々とした小さな白花が咲いているのに気付きました。よく見たら”梅花からまつ草”ではありませんか。この花は晩春に一度咲くだけの宿根草ですからきっと寒い後の暖かい日に誘われての狂い咲きかと思われます。来週から寒くなると言いますから可哀想でなりませんがどうしてやることもできません。今、葉と花を切り落とせば根に影響せず来春も咲いてくれると思いますが、菩薩のような心の持ち主の私(どこが!)にはそんなむごいこともできず悩んでいます。誰か良いお知恵をお貸し下さい。

平成13年9月30日、この日はある特別な日とされる日です。心当たりの方は居られるでしょうか。そうです。株式の好きな方はご存じだと思いますが、証券税制改正で上場株式を保有している人が購入していた株式を証券会社の口座に預け入れていた場合はその後その株式を譲渡したときにその株式の取得価額を実際に買った値段かこの日の時価の80%か何れか得な方を選べることになった画期的な日です。昔50円で買った株式が平成13年9月30日にもし500円になっていればその後幾らで売っても平成13年9月30日までに証券会社の口座に預けて”特定口座”(税金用の口座で保護預かりの口座と区別され銘柄は自分で選べます)なるものの申し込みさえしていれば500円の80%の400円が取得価額と見なして貰えますから税金はメチャ助かります。今年からの改正法で計算すれば1万株でざっと35万円節税できることになります。どうしてこんな不条理な法律ができたのかよく分かりませんが、きっと証券業界に天下りしている旧大蔵官僚が株価の1万円割れ低迷で呻吟している状態では自分達の安息場所がなくなることを恐れてのことではないでしょうか、大蔵省をせっついて新投資優遇税制なるものを証券業界に導入したのです。
昔は源泉分離課税とかで損得に関わりなく売却代金の1%の所得税が取られて課税を終了していましたが、バブル崩壊後損しているのに税金を取られるのはおかしいとの怨嗟の声が大きく、大蔵省も仕方なく申告分離方式も併用して認めてきましたが、株式投資家に”ええとこ取り”をされては敵わぬので、本年1月1日より遂に申告分離課税一本化を宣言しましたが、準備期間も少なく余りにも急なことなので投資家の懐柔策もあり平成15年度の新投資優遇税制の一環として”特定口座”なる不思議なものができたことはご存じの方も多いことでしょう。
ここまでは株を扱っている方には常識ですが、ここからが本題に入ります。
先日栃木県の大手地銀足利銀行が破綻しましたね。三年前220円もした株価も哀れにも監理ポスト入りしてたったの1円になってしまいました。
さあこれが謎解きのスタートラインです。本年度の改正法によれば”特定口座”に預けられた株式が余所から持って来られた株式については何時幾らで買ったかに関わらず平成13年9月30日に取得していたものとみなすと読み取れます。さすれば今日足利銀行を1円で10万株買っておいて、買ったところと違う証券会社の特定口座へ持って行って預け、その証券会社で1円で売っておけばよいのです。その証券会社ではこの客が何時幾らで取得したか知るよしもありませんから当然に特定口座の基準日の8掛けでコンピュータが勝手に計算してくれる筈です。多少の経費は掛かりますが昔と違ってネット取引なら経費も往復3000円位で済むでしょう。この銀行の利用価値は平成13年9月30日に株価が120円もしていたことであり、特定口座に預けてから売却すれば10万株で950万円の損失とみされるなることは賢明な皆様なら容易にご理解頂けたでしょうか。こうして目出度く法律上950万円の株式譲渡損失が創設できました。これだけなら何のメリットもありませんが、今年の年初来の株高で儲けられた方が結構居られることでしょう。そして申告分離10%もの税金申告で頭が痛い方が多いのではないでしょうか。え?今年もう1000万円近く儲かって税金に困っていたんですか?良かったですね。今からでも足銀を利用すれば税金の悩みは吹っ飛んでしまいますね。
然し世知辛い世の中にこんな上手い話があって良いのでしょうか?これではゴールした後に勝馬の馬券を買えるようなものではありませんか。
少なくとも私自身は税理士として法の解釈に誤りはないと考えていますが、財務省のお役人が法律を作るとき足銀のようなケースを想定していたとは思えませんから、実務執行面で税務当局がこのみなし譲渡損にクレームをつけるであろうことは容易に考えられます。
税法に未熟なところがあれば国税庁は直ちに取扱通達と言う伝家の宝刀を放って課税できるように法を補うことになっていますから、足銀利用は節税として利用できない何らかの手当が今後なされるに違いありません。一方ネットではこれらの節税法の怪情報が証券会社から巷に流れているのではないでしょうか、監理ポスト足銀の動きは正に異常であり破綻時に1円だった株価も先週木曜日には4円になり金曜日にはじりじりと5円と5倍にまで押し上げました。物凄いエネルギーです。東京証券取引所金曜日の出来高は10億160万株でしたが、足銀だけで一日の出来高が8852万株(金額にすれば5億円位か)にも上っています。東証一部には1500銘柄以上ありますから、1銘柄で全取引の9%近い出来高とは如何に単価が安いと言っても尋常ではありません。まして何れは全額減資され紙切れになる株がどうしてこんなに”商い”されるのか皆様には”わけ”がお分かりでしょうね。月曜日以降一体どうなることでしょうか、興味津々です。
皆様も東証一部末尾の監理ポストに是非ご注目下さい。
堅い話になりました、株や税金に興のない方には申し訳ありませんでした。
税金屋の性(さが)でありどうしても書きたかったのです。どうかお許し下さい。

私事で恐縮ですが、恐いもの知らずに私が新聞へ川柳を投句したことは先々号で触れさせて頂きましたが、12月3日の毎日新聞朝刊二面全国版(これが値打ち!)に目出度く投句が採用され掲載されました。一日20句掲載に対し約4000句も応募されるそうですから幸運だったと嬉しく思っています。
掲載句は意外にも二月以上も前に出した初投句の方であり、幾ら待っても載らないので選者には句の意味が理解されなかったのかと諦めていたものでしたからビックリしました。初め見たとき記憶が薄れていて『僕の出したのとよう似とる句やなあ』と下を見たら紛いもなく私の名前であり興奮して遅くまで寝付けませんでした。(私は毎夕就寝時に日経と毎日を一時間以上掛けて読む習慣です)どうして掲載に二ヶ月以上も掛かったのか分かりませんが選者が意味を調べるために保留にしてくれていたのでしょうか。

句の意味は利子の税金は20%とされていますが正確には国税が15%県税が5%(何れも1円未満切捨て)であり、利子が6円までなら国税は掛からず19円までなら県税が掛かりません。但し6円の場合利子が7円で税金を1円取られ後の6円になのか利子が6円で国税がゼロの場合の6円か判別できないため、絶対に税の取られていない5円にしたものですが選者にも分かって頂けたようです。(^0^)/
二回目の投句11月10日投函の『拓ちゃんが落ちてメディアの力知る』に期待していましたが選挙も済んで日が経ったので駄目だったようです。とWEB原稿に書いていましたが昨夜床についてからいつもの慣わしで毎日新聞二面川柳欄を見たら最初に私の名前が飛び込んできたのです。アレ?二日前の新聞を間違って持ち込んだかと訝しく思って上を見るとナント”拓ちゃん…”ではありませんか。
ずっと以前の投句が三日の間に二回とも掲載されるなんて夢みたいです。思わず頬っぺを抓ってしまいました。
考えてみれば一(ひと)月で12万句もの投句を選ばれる選者の仲畑先生は大変だろうと思います。きっと少し気に掛かる句を保留にして日を変え気分を変えて再度チェックされていられることでしょう。

毎月100句以上投稿され一度も載らないと嘆いていられる大勢の毎日新聞万流フアンの皆様、掲載率100%の私めをどうかお許し下さい。(^0^)/

黒川温泉ホテルの問題が尾を曳きずり燻(くすぶ)っています。ホテル側は県が予約を二ヶ月前にしながら宿泊客が入所者であることをひた隠しに隠しており、ホテルに知らされたのは宿泊の前日であったためどうしても他の宿泊客との調整が付かなかったので、やむなく宿泊拒否の苦渋の選択をせざるを得なかったのは当然だと県の対応を厳しく批判し、県側は県側で宿泊予定者がハンセン病元患者であったことを説明する必要などないと考えており意図的に隠した訳ではなく説明が必要と考える発想自体が偏見に基づいているのではないかと一見論理的な反論を返していますが、よく聞いてみると県の言い分はおかしく矛盾しています。それなら前日に宿泊予定者がハンセン病元患者だとホテルに通知したのはどうしてでしょうか。偏見の持ち主は県自身ではなかったのですか。
真相はきっと県の施設は身体障害者(最近は障がい者と謂うそうです)施設など数えきれぬ程沢山ありますから、お役人が予約だけして部屋数を確保しておき乍ら、細部の”詰め”を担当者がうっかり忘れており、気付いたのが宿泊の前日だったのではないかと考えます。
もっと意地悪く考えると前もって言うと満員とか他の理由で断わられるに違いないから、食材などの手配の終わった前日なら断れないだろうと前日は”決められた日”ではなかったのでしょうか。
県は遂に温泉組合まで味方に引っ張り込みました。組合はお上(かみ)に楯突けないのでこのホテルを除名処分にしましたが、このホテルは除名処分前に与えられた弁明の機会に『弁明することは一切ない』ときっぱり言い切っています。メディアは恒に弱者の味方を自認していますから、入所者寄り(県の味方)の記事になり勝ちですが、真の弱者はホテルではないかと考えます。このホテルは人権の問題と宿泊拒否問題は別の話だとお上(かみ)とメディアに対する不信感を露わにし信念を持ってHP上に於いて無念の想いを縷々と記されていますから皆様も一度御覧になられたら如何ですか。きっとお上(かみ)に一杯填められた悔しさが滲み出ているのがお分かりだと思いますよ。
“黒川温泉”からでも”アイレディース宮殿黒川”で検索できます。
もし仕事をリタイアできる日があれば私は妻と共に権威に屈しないこの骨太のホテルを一度訪れて見たいと思います。そしてできれば少し足を延ばし片道切符で敵艦に体当たり玉砕された少年特攻隊員を祀ってある鹿児島県の知覧平和記念館を訪れたいと願って居ます。
今日は長いWEBになってしまい、お付き合い有り難う御座いました。


2003.11.30

明日から師走だというのに、ついこの間地元栃木県で一千億円以上の浄財を集めて再起の増資をしながら竹中金融担当相の一言で破綻させられることになった大手地銀足利銀行に加えて、ステーの取り外しを忘れるという初歩的なミスによる人工衛星の打ち上げ失敗(1100億円の損害とか)と暗い世相が一層暗くなっています。ひたひたと死神が近づいてくるように感じられる冷たい雨の日曜日です。命を終えようとする石蕗(つわぶき)の花が雨に打たれて泣いているように思え哀れでなりません。

先日熊本県のハンセン病療養所の入所者達が同県にある黒川温泉(アイレディース宮殿黒川温泉ホテル)の宿泊を申し込み拒否された事件がありましたね。法務省と熊本県はこのホテルを旅館業法違反で告発することに決めたそうです。”正当な理由なくして宿泊を拒否した”と云うのが何でも旅館業法にあって告発の理由にされたようですが、何か別件逮捕のようであり何故か考えさせられました。
これまで当然のことのようにお互いが暗黙の内に了解し合っていた目に見えない垣根がこの入所者達の宿泊申し込みによって崩されてしまった思いです。
このホテルにしてみれば、尋常でない身体の持主の集団に泊まられては他の宿泊客から文句が出るに決まっていますから幾ら不景気で宿泊客が少ないといっても申し込みを断わって当然です。このホテルは温泉であり混浴露天大浴場”華の湯” が何より売り物です。殆どの客は露天風呂の入浴を目的に来ているでしょうから、如何にハンセン病が移っても直ぐに癒える病気になったと言われても他の客に不愉快な思いをさせることになりつまりは”他の客に迷惑を掛ける”ことになることは間違いなく、宿泊拒否は正当な理由になって当たり前ではなかったでしょうか。
きっとこの事件には何か背景があるのではとネットで調べてみたら、近年あい続いて”らい予防法”の違憲性を巡って争われ国が全面的に敗訴しています。
2年前には6年前に廃止された”らい予防法”に関する訴訟で国が控訴しなかったため、一人あたり1400万円総額18億円の損害賠償が確定し、続いて後に提起された訴訟も11億円で和解が成立しており今後も国が折れる和解が全国で続々と行われる見通しです。
国はハンセン病患者を隔離したという自分達の過失を全面的に認め謝罪したものですが、さすればハンセン病が風邪同様になったかと謂うとそうではなく、法は6年前に廃止されましたが未だ全国に10数ケ所の療養所があり、2000年5月現在4600名が入所しているという事実はどう受け止めたらいいのでしょうか。全治したのなら帰宅されるでしょうし入所を続けていることは未だ病いが癒えていないのか、それとも病いは癒えたがその風貌ゆえに帰りたくても肉親に迷惑が掛かるからと療養所に留まって居られるのでしょうか。それはそれでお気の毒とは思いますが、その人達が集団でホテル宿泊の申し込みとは明らかに廃止された筈の法が民意に何も反映されていないことに対する抗議ではありませんか。
そうです。我が国の立法と行政が乖離していることに対する抵抗なのでしょう。法律は動いても行政が何も動かないので何時まで経っても周囲の環境が従前と何も変わらない生活に入所者達がもどかしさと怒りをぶちまけ、一人では誰にも相手にされないから集団での一連の行動だと考えます。
行政は金さえ払えばそれでええんと違うんか、どこに文句があるんかと思っているのでしょう。然し人権と謂うものは金で買えるものではありません。行政は彼等の生活して行く場での環境を変えるべく周囲の人達を理解させ啓蒙する努力を怠らない努めを果たすべき義務があるのに何もしないで放置しているではありませんか。
事なかれをモットーにするお役所は入所者達に正論を吐かれて反論できずやむなくホテル側の説得に掛かりましたがホテルとて死活問題ですから簡単にOKできることでなく、営業許可の取り消しなどちらつかせて脅かしたのかホテルの支配人は仕方なく謝罪に療養所を訪れましたが、入所者は謝罪文の受け取りをも拒否したそうですから彼等は明らかに喧嘩を売っているのです。喧嘩の相手はホテルではありませんお役所です。
ホテルは可哀想に道具に利用された被害者だったのでしょうが混浴露天大浴場を所有していたことが不運だったと言うべきでしょう。断わられたくて彼等からそこに目を付けられたのです。
正論を持ち込まれ困り切った国は思案の挙げ句、法務省名と熊本県名で地検に告発状を出すことになりましたが果たしてどんな結末になるのでしょうか。
第二第三のスケープゴートが出ることは想像に難くありません。混浴大浴場を持つホテルや旅館は”明日は我が身か!”と大騒ぎでしょう。
法務省や厚生省のお役人さんも、告発した以上取り敢えず療養所の味方に付いたわけですから勝訴されたら是非入所者の人達と一緒に混浴露天大浴場”華の湯” で文字通り裸のお付き合いお互い和気藹々(あいあい)と背中の流しっこでもされるお約束でもされたら如何ですか。
当日お役人さん何故か全員急病届けで欠席したりして…(;;)
この事件で図らずも明治4年の穢多解放令により『穢多(エタ)』の呼称が廃され晴れて『新平民』として人間の仲間入りした筈の被差別部落の人達が大喜びしたのも束の間、その後も”エタ”と卑しまれて人間として扱われず、一例を挙げれば周辺農村へ出稼ぎする被差別部落の人達が食事の時不浄だと茶碗を持って土間に坐らされ女中が別の茶碗によそった飯を茶碗に落とし込む、味噌汁は長柄ひしゃくで高いところから注ぐなどの人権侵害が引きも切らず、解放令以前と何も変わらぬ生活が長く続き漸く昭和40年の内閣総理大臣佐藤栄作宛提出された『同和対策審議会答申』まで百年を数えるに至った事実(部落の生活は少しは楽になったが差別は今も根強く続いている…)を思い起こしました。
法というものは作るにせよ廃するにせよ、行政により実践されなければ何の意味もないことをつくづくと思い知らされました。皆様は16年掛かって書き上げられた住井すえ著”橋のない川”全7巻をお読みになられたことがありますか。まだの方は是非ご一読下さい。今では新潮文庫で気軽に手に入りますよ。私は機会があればいつかこの悲しい被差別部落の問題についても触れてみたいと思っています。

昔お得意先の仕事で一度だけ行ったことがありますが、福井県三国町の東尋坊は風光明媚だけでなく日本海の白波が岩に砕け散る様から自殺の名所としても知られています。自殺志願者は毎年60人以上に上るとか、先日の新聞で痛ましい記事『生きる希望を砕いた言葉』に遭遇しました。
何でも東尋坊のベンチに座っている男女に見回りのお巡りさんが声を掛けたところ、事業に失敗し200万円の借金が返せないので死ぬつもりで来たとのこと、お巡りさんが必死に説得して一旦は翻意させましたが、その後彼等は新潟県で首吊り自殺し、お巡りさんへチラシの裏に書かれた謝辞の手紙が届いたそうです。
死んで行く人には”怨み節”はつきものですが、手紙の中身はお巡りさんに説かれてもう一度やり直す決心をした二人でしたが、そのあとで同町の役場で生活保護の相談をした処、係りの職員から『死ぬならどうぞ』と言われたそうです。恐らく”保護が受けられなければ死ぬしかない”と言ったのに対しての言葉だと思いますが、売り言葉に買い言葉とは云え余りに惨(むご)い言葉です。又施設への保護を求めた彼等に”他府県の者にはもっての外だ!”と500円宛交通費を渡されて追い出され、雨が降っているので傘を借りようとしたら”傘は2本も要るのか!”とまで言われて立ち去らざるを得なかった等々傷心を東尋坊の白波のように砕かれた想いが切々と記されていたそうです。
警察でこの話を耳にした記者から取材を受けた役所では、”そんなことは言っていない”とか”詳しいことは分からない”と言って責任逃れの逃げの一手だそうです。
このお二人の”怨み節”は自死を覚悟され幾らかは感情に激した部分もあってのことでしょうが、悪役にされた役場のお役人の対応は日頃我々が経験していることと少しも違わないので記事を読まれた方は”さもありなん”と共感されたことでしょう。人間は日頃が肝腎なのをつくづく思い知らされました。
どうして行政というものは何時の時代も税金の有意義な使い方を知らず、無駄遣い以外にすることを知らないのでしょうか。そして何も動こうとしないのでしょうか。
私はお役人全てが悪いというわけではなく、中には心ある立派な方も居られると思いますが、役所自身の体質がマンネリ化し、恐らくそんな方が自分の思い通りに動けない所謂”出る杭は打たれる”職場環境になっているのが原因ではないかと考えます。
それに比べて警察も行政の一部ですが、いつもは悪玉の見本のように言われているのに今回久し振りに主役を演じたのは格好良かったですね。自殺志願者の帰路の交通費や食事代は県や市の予算など一円もなく(何故だ!)善意の寄付や署員達のポケットマネーで賄われているそうですよ。(^0^)/


2003.11.23

あと一週間で師走を迎えようとしていますが、悲しいかな神戸の街は相変わらず活気に乏しく昨日歩いた元町商店街も週末なのにシャッターの閉まったお店が多く歳末商戦どころではない様子、この先景気の動向が案じられます。 先日社会保険事務所から送られて来た年末賞与の支給届に『賞与を支給されない場合もゼロと書いて提出して下さい』と但し書きがありました。昔はこんなこと書いてなかったと思いますが…。
この時勢賞与が貰える方はまだ仕合わせですが、厚生年金と社会保険料の多いことに驚かれますよ。3月まで8/1000だった健康保険と厚生年金が一挙に109/1000と倍増どころか13倍です。10万円の賞与を貰う人は昨年までの8百円だったのが今回から1万9百円も引かれる勘定です。企業も同額の負担を強いられますからもっと大変です。その内厚生年金が給与の2割になると謂われています。本当に年金に充てられるのならまだ我慢もできますが、年金を管理する厚生労働省の受け皿が不透明でザルもいいとこであり、零れ先には天下り族の待ち構える特殊法人など魑魅魍魎がうようよしていますから、国民にはっきり分かるように使い道を明らかにして欲しいと思います。何でもバブル以前に作った保養所を処理に困って1万5百円で売り出していると聞きますよ。

一昨日の夕刊の記事にありましたが、宮崎県の強豪日南学園が日本高校野球連盟に怒られています。脇村春夫会長名での同校監督に対する厳重注意だそうですから処分としては出場停止に近い厳罰だと思われます。どうして怒られたのかその理由は先月行われた秋期高校野球大会宮崎県予選の決勝で日南学園が補欠を6人も出場させ2―11でボロ負けしたことが原因だそうです。
決勝戦なのにどうして補欠を出して負けないといけないのか、どうしてそのことを高野連が怒らないといけないのかどちらも理解に苦しむものでありましたが、記事の後半を読んでその謎が朧気ながら解けてきました。
九州大会へは宮崎県から二校が出場できる(ここがミソ)ことになっていますが、何でも県大会の決勝が雨で順延されたために、九州大会での対戦組合せの抽選結果が決勝戦の前に発表されてしまったことがことの発端となりました。
つまり私の推測では、本大会は何処も強豪揃いでしょうが、中でも優勝候補の筆頭と目される学校がある筈であり、県予選決勝に勝った方が本番でその強豪と早く当たってしまう山に入るため監督がそれを避けようとわざと負け組の指定枠に入ろうとしたものでしょう。正選手達では勝つ可能性があり、熟慮の結果ベンチ組を出場させ首尾良く準優勝チームになったものと考えます。
春の甲子園へ出して貰える九州地区代表は4校と決められていますから、監督の状況判断は間違って居らず日南学園は目出度く九州大会でベスト4に入り、このままなら花の甲子園組の筈だったのですが、”天網恢々疎にして漏らさず”何処かから高野連への投書が発端となったのでしょうか、調査の結果高野連の審議による決定は私の推測通りのものであったようであり、上記のような厳しい処分となったものです。
フェアプレーが原則の高校野球ですから、アンフェアーな行為をした日南学園は幾らベスト4でも春の甲子園代表にはまず選ばれないでしょう。来年1月末の甲子園九州地区代表発表が楽しみですね。
ベスト4に輝いた日南学園の選手達はもう甲子園切符を手に入れたつもりでいるでしょうから、甲子園に出られないことが分かったら失望はどれ程大きいでしょうか。監督さんは選手達にはどう説明するつもりでしょうね、腹を切った位では済みませんね。夕刊記事を見てもう何処かで喜んでいる学校があったりして…。(^0^)/

金券ショップではJRの切符からギフト券までいろんなものにお目に掛かりますが、切手も売っていると聞いたので、図書券を買ったついでに郵便局には悪いけど最近少しだけ重い封書が多いため10円切手を10枚買いました。店員の女の子が割引率を入力しているのでしょうレジを数回叩いた挙げ句レジモニターを見て怪訝な顔で”100円です”と言うのです。『少しも安いことないやんか!』と文句を垂れると”記念切手ですけど…”と済まなそうに言われてしまいました。切手のコレクターなら垂涎ものか知りませんが、私のような無粋な者には猫に小判同然ですから『普通の切手でええんやけど…』と言いましたが、それしかないとのこと恐らく割引金額の10円未満の計算が切り捨て計算にされていたものでしょう。僅か数円のことで喧嘩もできんし割引がなくてもしゃあないかと何処か由緒ある仏寺と思いますが1974年発行の伽藍(がらん)の切手を有り難く頂いて帰りましたが、いざ使おうとすると30年の年輪は如何とも仕難く糊付けがまるでアホになっていました。当たり前ですよね。”安物買いのぜニ失い”お粗末の一席でした。(;;)


2003.11.16

今日で選挙から一週間が経ち久し振りの快晴です。庭の石蕗(つわぶき)も見事に咲き揃いました。あの日の天候がもし今日のような暖かい晴れの日だったら自民党は惨敗だったのではと肌寒い思いです。
自民党になど入れたくないのですが、民主党のマニュフェストなるものは絵に描いた餅みたいであり、自治労(お役人達の組合)の支持を受けているために政権を手に入れても官僚にはものが言えないし、高速道路が無料になったりしては道路公団40兆円の借金を我々国民全員が負担することになりますからもっと恐いですよね。高速道路建設の是非は兎も角受益者負担の原則は貫いて貰わないと困ります。皆様はどちらに投票されましたか。
それにしても一昔前までは雨の選挙日は社会党の組織票がものを言い自民が苦戦していたのに様変わりも甚だしいですね。それ程まで我々一般大衆の自民党離れが著しいのに小泉さんは気付かないのでしょうか。勝ったと言っても創価学会のお陰で60数人も当選させて貰ったそうですから、これから”十一(といち)”の利息取り立てが来ますから怖いですよ。

先週金曜日JRの階段を上がったら電車が来ていたのでラッキーと飛び乗って目の前の表示を見るとナント!昨年だったか誕生した女性専用車でした。一瞬頭の中が真っ白になりましたが幸い時間が指定時間帯でなかったので女性乗客達の非難の眼差しは免れホッとしましたが、階段から駆け込む人は結構多いからドアが閉まってから気付いて固まってしまう男性もきっと多いことでしょうね。一駅3分が10分にも感じられることでしょう。
車内の表示で専用車の時間帯が始発から午前9時までと午後5時から午後9時と書かれてありました。痴漢の多くはラッシュ時が狙い目でしょうから、この時間に決まったのでしょうが、これを読んで不審なことに気付きました。
がらがらの始発からの規制はその内混んでくるから仕方なしとしても夜9時以降の解禁はどうしたことでしょうね。20年前私が電車通勤していた頃は9時を過ぎても結構混んでいて酔客も多く女性客の顰蹙(ひんしゅく)を買っていましたが、バブルも去りデフレとリストラのカップルのお出ましとなった昨今の午後9時は車内閑散として痴漢も出られる環境ではなくなったのでしょうか。私とこのお得意先三宮センター街内の喫茶店は客足が途絶えるため午後5時に閉店されます。一昔前なら5時からが勝負の商売人がこれでは堪りません。JRの表示板から世の不景気を思い知らされました。(;;)
小泉さんお願いします。JRに女性専用車の解禁時間を午後8時にさせないで下さいね。

『拓ちゃんが落ちてメディアの力知る』
先週月曜日M新聞万能川柳への私の投句です。
掲載採用の確率は200分の1ですが、ちょっぴり期待しています。


2003.11.9

今朝は雨、庭のホトトギスが二ヶ月に渡る長い花期を漸く終え、石蕗(つわぶき)がほころんで冬の訪れを告げています。
漸く姦しい選挙が終わろうとしています。自民党が勝ったと思いますが、勝ったと言うより他党が不甲斐なかったというべきでしょう。自民党支持者の大半は自民党に入れたくないが他の党はもっと入れたくないから仕方なく…と云った人達だったのではないでしょうか。
今度の選挙ではどの党も年金問題が焦点になりましたね。何れも高齢者社会の到来と次代の少子化が原因で若者だけでなく中高年の年金受給にも不安が生じたことに便乗しての点数稼ぎと思われますが、どの党も年金の国庫負担割合など表面的なきれいごとの部分のみを取り上げ、年金制度が本質的に如何に矛盾に充ち満ちたものであるかについて誰も触れようとしませんでした。
実は現在の年金制度が国民にとって如何に不平等なものであるかはどの党もよく知っているのですが、これに触れることは虎のしっぽを踏むことになるので皆避けているのでしょう。
サラリーマンが加入している厚生年金や共済年金はその人の給与に従って保険料が決められますが、これらの人達(第2号被保険者といいます)の保険料は奥さんが居てもいなくても、奥さんが働いていてもいなくても同じと云う不思議をご存じでしょうか。奥様は専業主婦でなくても130万円以下の給与収入であれば第3号被保険者とかになれて、保険料を掛けずして65歳から年金(基礎年金)6万6千円が頂ける仕組みです。
保険料を掛けないで貰える保険がある訳ありませんから保険料を掛けたことになっているのですが、亭主が掛けていることになっている妻部分という金額はゼロですから、つまりは奥様は只で年金が貰えるというカラクリです。
これは妻は家事で収入がないから払わすのは可哀想だと1986年に発足した制度ですが、丁度その当時はバブルが最盛期昭和の終わり近くで、厚生省は各所に保養所を幾つ建てても保険料が余っていた良き時代でしたから無駄遣いが過ぎての大判振舞が第3号被保険者の創設となった模様です。それまでの奥様は無職でも貰えるならと国民年金に加入して掛金を払って来た人が沢山います。つまりそれまでの奥様任意加入が強制加入に変わったのですが、幾ら強制でも保険料が只では誰一人文句を言いませんよね。
ここまで読まれてアレ?私は何で払っているの?と訝(いぶか)しく思われた奥様が少なくないことでしょう。そうです、第3号被保険者はあくまで第2号被保険者の妻である必要があり、自営業者や無職(と謂っても財産が沢山あり働かなくても食べていける人)の方は第1号被保険者と呼ばれて、順番だけはトップですが扱いは最低であり、本人も奥さんもそれぞれ国民年金月額13300円を払はないとなりません。
厚生年金が最低給与10万円未満の場合の保険料が6654円であり、会社が同額負担してくれますから、国庫へ入る保険料は併せて13308円と国民年金の13300円にほぼ等しいですね。つまり国は給与の内10万円相当額を基礎年金部分と考え10万円以上の額を厚生年金としていることが分かりますが、これを見ると自営業者達の奥様の掛けている額が厚生年金の何処にも見当たらず、それどころか自己負担だけで言えばサラリーマンの夫婦は6554円で二人分の基礎年金部分を支払い、自営業者の夫婦は26600円とサラリーマン夫婦の4倍の保険料を支払って基礎年金を頂ける仕組みなのが分かりますね。
どうして自営業者の妻は怒らないのか!(―_―メ)
そのせいでしょうか最近では国民年金の未納が問題となっています。
自発納付が求められる自営業者や学生など第1号被保険者の昨年度の国民年金未納率が40%に近いと喧伝されていますが、何故こんな事態になったのかマスメディアは老後の年金受給に不安があるからと言っていますが、これは保険料の徴収方法に問題があるからであり、国民年金法第96条に不納付や滞納に対する差し押え手続きから年14.6%の延滞税まできめ細かに定めておき乍ら、社会保険庁が『払はないと将来貰えませんよ』と手ぬるい文書送付しかしないため、どうせ貰えないのなら払はないでおこうと横を向かれているのが実情です。保険料を否応なく天引きされる会社勤めの人が喜んで厚生年金を払っている訳ではないことはよくお分かりでしょう。年金というものは自分が貰うために掛けているのではなく、現在の年金受給者に対する給付金に充てられるものと考えるべきであり、自分達が貰うときの年金は次代の人達の負担とされることを知るべきです。それを社会保険庁は”払わないと年金が減らされますよ”などとほざくばかりで督促の一つもせず公僕である使命感を忘れた不貞不貞しい態度は役人の風上にも置けず言語道断です。
大体昨年まで市町村で徴収していた国民年金を外回り部隊も持たぬ社会保険事務所に移したのも不可解であり、会社相手に内勤事務しかしたことのない社会保険事務所に国民年金の集金ができる道理がないでしょう。
私は提言します。国民年金は強制加入であり納付は国民の義務です。国は未納回避に全力を尽くすべきです。といって何も社会保険事務所に時間外に戸別訪問せよなどと無理なことをいうつもりはありません。素人がそんなことをしたら残業手当と交通費で集金できた額の数十倍の赤字となるは必定です。我が国の国民は今や三割保険と車なしには生きて行けぬ生活に漬かってしまっていますから、免許証の更新と国民保険証の交付に国民年金の納付済証明書の提示を求めるだけで国民年金の未納は殆ど解決するのではないでしょうか。
その代わり第3号被保険者の保険料を復活させて第1号被保険者同様徴収することにして下さい。そうでないと”国民は法の下に平等である”と定められた憲法に違反します。
そして厚生労働省は国民から徴収した保険料を特殊法人に融資して天下り厚生官僚の高額な給与や退職金に使うことを止めて下さい。さもなくば特殊法人が払えなくなったとき(既になっている?)は厚生官僚が弁済しなければならぬ法案を国会に上程して下さい。

いよいよ日本経済に赤信号が点りました。国税庁の発表では本年6月までの事務年度で調査課所管法人(資本金1億円以上)の納付した法人税が前年の20%減であり、黒字法人の割合が遂に50%を割ったそうです。リストラをした上で下請業者達を絞り上げてのこの数字ですから影響をモロに受ける中小零細企業の惨状は到底聞くに堪えぬ数字ではないでしょうか。儲けているのは外資ばかりだそうですから情けないですね。この上イラク戦争の冥加金まで盗られるのでは堪りません。小泉さん何とかして下さい。

先程雨の中を投票に行ってきました。我が町瑞ケ丘と記された受付で葉書を差し出すと上品な小母さんから “お誕生日は?”とにっこり尋ねられました。前回の選挙では記憶にありませんから今回から本人確認のために設けられたものでしょう。とっさに”あした”と答えたら一瞬”えっ?”と不審顔をされましたが、名簿の私の欄に目が届いて納得され”ハイ”と再びにっこりされました。
普通は”生年月日は?”と問われるものですが、女性からセクハラだと抗議されるのを恐れてのことでしょう。それにしてもあの最高裁判官の罷免投票は何とかならないでしょうか。過去に罷免された者は誰も居らず、用紙代印刷代その他税金の無駄遣いも甚だしいと思います。どうせなら×印の一番多かった裁判官を罷免することにしたらどうでしょう。そしたら一番後(うしろ)に書かれた人は震え上がるでしょうね。目の悪い私は一番目に近いため良く見える最後の人に×を付けることにしています。今年は横尾なんとかの女性裁判官でした。(^0^)/


2003.11.1

紅葉の美しい季節が到来しましたが、街では早くもお歳暮や年賀はがきの売り出しが始まっています。この間夏が終わったと思ったらもう慌ただしい年の瀬が近づいていることに気付き歳月の過ぎ去る早さには只愕然とする思いです。

世の中には恐ろしい女性が居るものですね。先日夕刊の隅っこの小さい記事に眼が止まりました、殺人罪などに問われた37歳無職の女性に神戸地裁は懲役9年(求刑は懲役12年)を言い渡しました。詳しいことは分かりませんが、何でも判決に依れば2年前に53歳の男性との別れ話の縺れから男性の首を包丁で刺し殺したそうです。
よくある巷のできごとですが、男女間の愛憎を発端とする激情に駆られての発作的な犯行ならせいぜい懲役3年か5年がいいとこで、どうかすると執行猶予が付きますが、甘い判決が常習犯の我が国の裁判所なのに求刑も判決もどうしてこんなに厳しいものだったのでしょうね。
裁判長の判決では『月50万円の援助ができなくなった男性が別れる決意を固めたことに対し殺意を抱いたものであり、身勝手な犯行だ!』とありましたが、判決に2年以上掛かっていることからも殺人の動機の真相の解明が審議の焦点となったものと考えられます。(それにしても月額50万円の援助とは凄いですね。この男性事業で脱税でもしていて発覚したのでしょうか)裁判官も検察官も年齢的に団塊の世代かそれに近い歳でしょうから、殺人の動機にどうしても理解できない”?”があったのだと思います。
弁護側は加害者の心神喪失を主張するばかりだったそうで、被害者に非がなかったことがはっきり分かりますが、事件は男女間の愛憎に関わるものではなく単純に金の切れ目が殺人の動機に過ぎなかったのでしょう。”貰えないと困る””払いたくてもない”払えないのなら殺す”の単純な論理式が彼女の場合成立したのです。
その辺を検察官や裁判官が厳しく見ての重い求刑であり判決となったのでしょうが、この裁く人達も初めはこの被告の頭がおかしいのではないかと疑ったが審理を重ねるにつれて上に述べたような単純な事実が露(あら)わになり呆れ果てての決断となったものと思われます。自分勝手で人を殺めた人が正常な神経の持ち主である道理がありませんが、どんなに追求しても彼女が殺人以外は判断能力が正常だったことを知ったときの裁く人達の驚きは想像に難くありません。
お金が原因と言っても男性が援助するお金が続かなくなったが未練が断ち切れず復縁を迫り断わられての犯行ならよくある話で納得できますが、その場合は女性が被害者となるシナリオとなりますからおかしいですよね。
どうして検察官や裁判官を悩ますこんな人類がでてきたのでしょうか。私の推測では単に援助のお金が絶たれたため、自らの生活設計が崩された身勝手な怨みからの短絡的な犯行だったと思いますが、通常ならお金は払えなくなったけど別れるのは嫌だと言う筈の男性が潔く別れようと言っているのに金を払はないから殺したとは分別ある37歳にもなって命の尊厳を冒涜した余りに惨(むご)い話です。男女間のトラブルは何時の時代も愛憎からスタートせねばならぬと考えますが、愛情を否定して金銭だけの男女関係なんてまるで中学生の援助交際ではありませんか。世に”鬼畜”という言葉がありますがこの女性の犯した行為は正にこの言葉に相応しいと思われます。恐らく検察官や裁判官の思いも同じだったのでしょう。
然し考えてみれば、高度成長下に生まれ育った新世代の人類には、悲しいことに企業戦士であった我々親世代が子供達の倫理教育を放任し、或いは学校の偏向教育が原因となって自己中心主義で倫理感に乏しく自制心がなくて他者への配慮や思い遣りを失った者が非常に多いように思われてなりません。彼女を”鬼畜”と呼ぶ資格が本当に我々にあるのか疑わしいと思います。最近若者の間で出会い系サイトなどを利用した凶悪な殺人事件が後を絶たず人命の尊さが年々薄れて行っているようですが、これからも “どうしてそれ位のことで人を殺すの?” と検事さんや判事さんが首を傾げる事件が多発することでしょう。
ひょっとしたら、我々は我々自身が過去に不作為に犯した罪の”付け”を今突きつけられているのではないでしょうか。

先月だったかペットのワンチャンを話題にしたWEBをお送りしましたね。何かの本に書いてあったのですがドッグフードを食べているワンちゃんは平均寿命が6.7歳だそうです。犬は普通10歳以上生きられると学校で習いましたし、事実うちにいたタローは汁掛け残飯かそれもないときはパンの耳しか与えられませんでしたが雑種と芝犬2代共それぞれ15歳位まで生きていましたからドッグフードで寿命の6割カットは酷いですね。ドッグフードは美味しいと食べている人も居るそうですがこの食品(?)は人間向けでないため何年経っても腐らないように防腐剤がコッテリと入っていますからそんなものを毎日食べていて犬が健康な訳ありませんよね。その内発疹ができたり毛が抜けたりしてペットクリニックの上客となり貧乏になるそうです。(注射一本最低5000円とか!)
毎週二回腰が痛むほど重い生ゴミを放しながら、スーパーでペットフードを買うなんてどこかおかしいですね。これらは全てテレビCMの影響だと思います。そう言えば最近街で”ちわわ”をよく見掛けるようになりましたが、何でもサラ金(今では消費者金融というそうですが)アイフルのCMで”ちわわ”とのペアルックが人気となり”ちわわ”が品薄から値上がりしてちわわ族が街中溢れているそうです。その内ペアルック資金でなく”ちわわ”購入資金でサラ金が潤ったりして…
何事にも影響されやすい日本人にも困ったものですね。

サラ金と謂えば貧しい人達の敵のように思われていますが、銀行より得なことがあるのをご存じですか。銀行ではATMで土日や時間外に自分のお金を引き出すと手数料を105円取られることは皆様ご承知ですよね。週末一寸した買い物で二万か三万円足りないことがよくありますが、そんなとき銀行のATMを利用されて居ませんか。サラ金のATMで三万円借りて月曜日に返すとサラ金の利率は17%から29%位ですから一番高いレートにしても二日で利息は50円弱(借りた日は入りません)ですよ。利息は総じて高いものと思い勝ちですが手数料は固定ですからこんな逆転現象が生じることがあるのですね。(^0^)/


2003.10.25

『医師9年目で月給10万円に怒り!』いつものM新聞 ”みんなのひろば”からですが、投書の主は厚生労働省が臨床研修医の報酬を引き上げるとのニュースにショックを受けてのものでしたが、医師になって9年目の夫が論文を書くため大学に在籍し附属病院で診療に当たっているが、病院が財政難で月給が20万円から10万円に引き下げられボーナスもなし、非常勤なので平日の空いた日と休日は他の病院で働いてやっと食べていけるだけ非常勤とは言え朝から夜遅くまで働き患者さんの容態が悪化すれば夜中でも駆けつけるのに時間外手当もないが医者の資質が問われる昨今、こんな給与システムで良い医者が育つのか!と怒りをぶつけて居られます。
この方の言っていられることは至極ご尤もでよく分かりますし、金儲けだけで患者を食い物にする悪徳医師の多い中このような待遇と環境が異次元である医師も多いことでしょうが、身分がバイトで本職が勉強では如何にお医者様でも止むを得ないのではないかと考えます。
昔は永く無給だったそうですから最近はまだマシになったのでしょう。
巷では大学病院で教授などに出世するためには診療より腕より何より論文の数だと謂われていますから、それはそれで将来の大きな夢があるのであれば、現在の苦節十年両刀使いも風雪に耐える竹の節となるでしょうからそれなりに良いのではないでしょうか。
私が驚いたのはこの方の貧乏医の妻としての心境なのではなく、この方が36歳の専業主婦で”妻として5児の母として訴えたい”と書かれた投書の末尾の一節でした。
医師になって9年と書いていられますから、旦那様も同年配なのでしょう、恐らく結婚もその頃だったと推察しますが36歳の今日までの10年足らずに5人の子供を設けられたのは立派を通り越して”凄い!”の一言に尽きます。戦前には5人や6人の子供を生む母親は当たり前でしたが戦前の常識は現代の非常識です。確かに今5人の子育ては経済的にも体力的にもメチャ大変だと思います。少子化が叫ばれて久しい日本ですが我が国の将来を憂う一人としてこの方のような人がどんどん現れて欲しいと願って止みません。この方まだ36歳ですからあと5人位は可能かと期待してしまいます。
旦那さんも医大の教授になんかになっても市井(しせい)のことも分からず、学閥や門閥の亡者になって患者不在の世界で論文の叩き合いなんかする将来を諦めて、今は少なくなった小児科の先生になられたらどうですか。如何に少子化時代であっても自分とこだけで5人は確保できていますし、奥さんと努力されたらあと数人顧客が増えますよ。
それにしても妻子6人をバイトで養って行けるのはお医者さんだからこそでしょうね。
改めて医療費の重みを痛感させられた投書でした。

医療費と謂えば、月に二回程何時ものクリニックで診察や血圧測定のあと降圧剤やら睡眠薬などを処方して頂き、これも行きつけの調剤薬局でお薬を頂く慣わしが永く続いていますが、処方箋のお薬を調剤薬局で貰うとき、いつの頃からかお薬の効能書きがカラープリンターで打ち出されて頂けるようになりました。調剤薬局も同業者の急増でこんなサービスまでするなんて競争が大変なんだなあとずっと思い毎回同じ効能書きを貰っては帰って来てゴミにしていましたが、この効能書きは実は有料であり100円だとか何かの本に書いてあったので”ウソ!”と思い調剤薬局で『この説明書き100円だと本に書いてあったけど嘘ですよね?』と聞いてみました。そうしたら高慢ちきでブスの薬剤師の答えは意外にも『いいえ岡本さんは30円です』と平然と答えるではありませんか。ナント!この効能書きは保険点数10点の薬価となり70円は財政難で潰れ掛かっているのではと案じている税理士会国保組合が、30円は貧乏人の私が負担することになっているそうです。
そして『要らないのなら言って下さればお出ししませんよ』と宣(のたま)うではありませんか。医療費も年一回領収書を書いて貰う約束で顔馴染みであり『今日も前回と同じお薬ですね』などと言われ乍ら毎度10点増しの薬代を払はされていたなんて全く知りませんでした。
金額の多寡ではなく皆様はこれはまるで詐欺だと思われませんか。『お前らええ加減にせい、人を馬鹿にしとるんか!』と10年若ければ怒鳴りつけるとこでしたが、この歳ではもうそんな気力もありません。只々私をボケ老人扱いした彼女らの強かさに呆れるばかりです。
そのせいでしょうか調剤薬局の領収書には診療所や病院と違って金額だけで明細がついていません。スーパーやコンビニのように内訳が書いてあれば客から文句が出るは必定だからでしょう。
これからは効能書きを貰わずに薬が変わったときだけしっかりと耳で効能を聞いて薬袋に書いとくことにしましょうか。薬の効能を聞くだけで矢っ張りお金を払はされたりして…(;;)

昨日仕事で区役所へ行ったときの出来事です。 『千円からお預かりします』 固定資産税課で来庁者から評価証明書の代金600円を受け取っての女子職員の応答です。私は隣で土地の図面を調べていたのですが一瞬コンビニに居るのかと錯覚し耳を疑いました。
若い人ではなくて40歳に近い小母さん職員でしたが、最近巷で問題になっている意味不明の”から”がお役所でも使われるとは世も末です。この言葉も遂に日本国籍を得たのでしょうか、そんなことありませんよね。正しい日本語を憂う私としては決して使ってはならぬ言葉だと思います。上司も気付いている筈ですからしっかりと注意しなければいけません。この小母さんひょっとして夜コンビニかスーパーでバイトしているのかも知れませんね。
“から”のことを若い人の言葉を借りれば”言葉的におかしい”とでも言うのでしょうか。(^0^)/


2003.10.18

雑草の庭では”むらさきしきぶ”が文字通り紫色の実をたわわに実らせ、ひよどりに食べられることもなく”みずひき草”と競って咲き乱れています。先日嫌いな雑草だけ退治をしていて気付いたのですが”むらさきしきぶ”の実が重すぎて地面に垂れ下がりそこから根が出て新芽が誕生していたのには驚き、早速枝の中途から切り取り鉢植えにしました。新芽は元気でも枝の方は栄養源が絶たれたのですぐに枯れると思っていましたが2週間経っても枯れず、それどころか益々元気になり紫が鮮やかになってきました。どうやら子供である新しい根が新芽にだけでなく、お母さんの方にも栄養を与えているようです。親の面倒も見ずに自分勝手に生活する今の若者に見せてやりたいと思います。自然界の営みには只々感動させられるばかりです。右側がお母さんの枝で左が新芽です。新芽にも小さい枝が付いて実まで付けているのがお分かりでしょうか。
むらさきしきぶ

数ヶ月前東京小金井市の中央線踏切でお婆さんが警報機が鳴る前に踏切に入ったのに渡りきれなくて電車に撥ねられ死亡するという痛ましい事故が起こりましたが、今度は問題の同じ踏切で線路の拡幅工事中に踏切の警報機が鳴ってから入った乗用車が前が詰まっているために踏切内から出られなくなり、踏切の警備員が非常灯を持って走り電車が踏切り直前で停車し、あわや大惨事と言う事件が連日して二件も起こり幸い何れも未然に防げましたがダイヤが大幅に乱れ通勤客に被害が及んだそうです。
この踏切は恐らく上り下りがそれぞれ複々線なのでしょうか、何でも踏切内の長さが30数メートルもあってNHKの調べでは一時間に警報機の鳴っている時間が59分もあるそうです。
踏切の遮断機の上がっている時間を宅建の不動産屋への規則に従うと駅から徒歩一分は80mとされていますからこの踏切の幅では一回約30秒は必要ですが、ご老人の足まで配慮するとなると、これでは遮断機が一時間に一回ちょっとしか上がらない理屈になりますね。
流石にそれでは待っているドライバーは堪らないでしょう。法の裏切り者が後を絶たないことは目に見えています。法が正しく守られないと謂うことはドライバーのモラルも問われますが、法にも欠陥があると謂うことです。幾ら何でも1時間に車の通れる時間が1分とはあんまり酷すぎますね。ドライバーの忍従を超えた待ち時間といえるでしょう。人車共に通行禁止にして迂回路への標識を設けるべきが常識だと考えます。事故は起こるべくして起こったのです。
車と電車との衝突事故にならなかったのは奇跡のようですが、天祐と言うより恐らく密かに司令室からあそこは徐行せよとの指示があったのではないでしょうか。さもなければ時速100キロで走行する国電(古い言葉ですね)が警備員を見て止まれる道理がありません。
線路内に取り残された二台の車は何れも走り去ったそうですが、降りた遮断機と目の前の車のお尻を見てドライバーはその間どんな気持ちだったでしょうね。体中冷や汗をかいて金縛りとなりながら、できれば車を捨てて逃げ出したい心境だったでしょう。脱出後は生涯二度と警報機の鳴っている踏切には近づかないことを堅く心に誓ったことでしょうか。
次の日忘れて踏切に入りハッ!と気付いたそのときは遅かったりして…(;;)
首都圏でありながら未だ高架になっていないのは我々には奇異に感じられてなりません。高架にできないのならどうして道路の方を立体化しないのでしょうね。県下でも山陽本線の加古川付近はまるで田舎ですが大きな道路は全て道路がJRを跨ぐようにされており、歩行者には一寸しんどい上り下りになりますが踏切がないため事故が起こりません。そして二年前花火大会で悲惨な雑踏事故のあったJR朝霧駅歩道橋の西500mにある朝霧川の踏切も私鉄との共用であり段差があったりして人身事故が多いところから現在では人車共に通行禁止にされております。或いはその通行禁止のために帰宅路を選択できずに歩道橋の事故を増幅したとは考えられますが…。
JRは関西より関東の方が事故に対して鈍感なように感じられた今回の事件でした。

“夢見た古里”の見出しで北朝鮮から帰国された蓮池さん地村さん夫妻が帰国後一年を迎えて語って居られましたが、我々は昔確か故郷(ふるさと)と書いていたと思いますが何時から古里に変わったのでしょうね。ご存じの方は教えて下さい。故郷の方が心に響く言葉だと思われませんか。
“♪うさぎおいしかのやま♪”この小学校唱歌の題名は故郷(ふるさと)です。(ウサギの肉が美味しいと勘違いされている方が結構多いとか…)”古里”では変ですよね。
“故郷(ふるさと)へ帰ってきたなと水を飲む”
私のとっても気に入った作品で毎日新聞万柳川柳の昨年度の年間大賞です。”古里”では変ですよね。

道路公団のドンは流石に強(したた)かですね。聴聞9時間の体力と頑張りは私と同じ67歳とは到底思えません。石原国交大臣では明らかに役者不足なのでしょう記者会見の顔が引き吊りたじたじの体であり、挙げ句国交省役人の助っ人に丸投げ行方不明となりましが、果たしてどう云う結末になるのでしょうか。ドンは来年4月の任期まで解任不承知でねばりきれば解任の理由がなくなり自動的に退任になりますから退職金を嵩上げさせるつもりでしょうね。
それにしてもこの総裁治芳(はるよし)でなく(はるほ)だとは人を食った名前ですね。いっそ(ちほう=痴呆)と読んだらどうでしょうか。


2003.10.13

道を歩いていると強烈な金木犀の薫りがあちこちから届きます。秋の夜は釣瓶落としと言いますが日の暮れがめっきり早くなりました。秋もこれから段々と深くなって行くのでしょう。
先生の生徒への”いじめ”が今度は福岡市で起こりましたね。46歳の男性教諭が4年生の男子生徒に耳が切れたり歯が抜けたりする体罰を与えた挙げ句”お前は早く死ね。今日マンションから飛び降りろ。”と言ってこの生徒にPTSDを発症させ登校拒否させておいて”いじめ”を認めた教育委員会のこの先生への懲罰はたった停職六ケ月とか、先々月受持ちの女子生徒に向かって”お前の顔はぶさいくや!”と手紙で罵って停職三ヶ月になった先生のことをお知らせしましたが、今度は”お前は死ね!”で六ヶ月です。どう考えてもこの先生は正常な神経の持ち主とは思えません。”ぶさいくや!”で三ヶ月”死ね!”で六ケ月なら一体どこまですれば措置入院か懲戒免職にできるのでしょうか。
この児童の家族が思い余って先生と市を相手取って1300万円の慰謝料と損害賠償を求めて提訴した事件が先日新聞に掲載されましたが、どうしてこんなにおかしな先生ばかり出てくるのでしょう。恐らくこんな異常な先生はその辺にうじゃうじゃ居り、新聞に登場するのは極く氷山の一角で、誰も子供の今後を心配して泣き寝入りするケースが多いと思われますが、何故勇気を持って傷害罪で告訴しなかったのでしょうか、刑事罰となれば異常なこの先生は晴れて懲戒免職になる筈ですがどうしてできなかったのでしょうね。昨日仕事で神戸行きの電車の中でいろいろと考えて見ました。
例え先生から冗談で言ったことだと言われても標的にされた当人にとっては重大な自己自身の根幹に関わる問題です。この児童の家族はこの先生を心底憎く思ったでしょうからきっと警察に相談に行かれたことと思います。その結論は警察の対応が消極的であり事件をなるだけ減らして楽をしたいために体罰だけを取り上げて”この程度なら傷害罪は無理やろ、どうせ不起訴か起訴猶予やろなあ”とか言われて門前払いされたことが不本意な民事訴訟に切り替えらざるを得なかった原因ではなかったでしょうか。然し民事訴訟はお金目当てだと思われて結構世間の目が五月蠅く勝訴しても皆から白い目で見られて街が歩き難くなるのです。
手足が折られたのなら当然傷害罪は成立するでしょうが、骨折は二ヶ月もあれば直ります。然しこの児童は体の表面の傷は数週間で癒えても心に全治数十年の傷を負っていますから、警察がハード面での傷害の程度よりソフト面での傷害の本質的な部分にまで踏み込んで考えてくれれば傷害罪は十分に成立したと考えますが、事件の判断に硬直的で柔軟性のない警察や検察庁では到底無理な話なのでしょうね。皆様はどう思われますか。
私自身の経験から言えば私は戦争による疎開で五回も小学校を変わりましたが、どの学校へ変わっても初めの垂水小学校が恋しいの想いが強くて新しい学校に融け込めず性格は段々暗くなり捻(ひね)くれてきて可愛いげのない子供になって行くのが自分でもよく分かりました。従ってどの学校でも先生に疎んじられ虐められ(といっても戦中と戦後まもなくの時代ですから言葉だけでなくどつく蹴る投げ飛ばすの荒療治付きです)ましたが、原因は先生が子供達に冗談を言って笑わそうとしたとき、私だけが笑わない子供だったからなど私には些細なこと(先生にはプライドに関わる重大事だったか)であり、虐めは先生の意の儘にならぬ子供に対する報復手段でした。
垂水から初めて疎開した姫路城巽小学校三年生の時担任の野村先生に、贔屓する生徒を賛美するための道具に私が使われ授業中に『太田の頭は後デコやから賢い頭や、岡本の頭は絶壁やから脳みそが入っとらんアホな頭や』と幾度言われたことか数えきれぬ位です。その後数回の転校を繰り返し、中学校に入って全員が転校生ですから漸く友人もでき普通の子供に帰れてやっと楽しい学校生活が訪れましたが、”アホな頭”のトラウマは余りにも鮮明であり絶望から中学高校とまるで勉強しなかったことが、例え当時が所謂”鍋底景気”だったとしても大学卒業時に学内選考で”優”が足りず就職試験にも行かせて貰えなかった結果を招きました。自業自得と謂えばそれまでですが、野村先生でなく違った先生に巡り会えていたら私の人生はどうなっていたでしょう。野村先生は褒め言葉の道具に使われた少年がそのとき以来どんな風に生きていったか考えもされなかったでしょうね。
教育者たるものは勉強の教え方は下手でもよいから生徒をスポイルするな!
教師の”いじめ”には何故か少し力が入り過ぎて少年期の恥を晒してしまいました。申し訳ありません。


2003.10.6

ペット好き人間(私もそうです)には惨(むご)い話ですが、先月のM新聞社会欄で【犬帰る】のタイトルで微笑ましそうでその実悲しい記事が掲載されていました。大阪鶴見区で飼い犬の母子三匹を捨てた39歳の主婦が動物愛護法違反で捕まった事件ですが、何でも市営住宅から別のアパートに転居したが、転居先のアパートがペット禁止だったため遠い公園へ三匹を連れて行き首輪を外して放し、追い縋ろうとしたのを自転車で振り切って逃げたそうです。
保健所へ持って行けば薬殺されるので思い余ってのことでしょうが、どんな事情があるにせよ我が子同様のペットを捨てるなんて絶対に赦せない行為です。
ところがこの主婦の犯罪は、子犬二匹(雑種の雄と雌)が三日掛かって自宅?へ辿り着き玄関先に並んで座っているのを近所の人が発見して驚き、拾得物として警察に届けたところから発覚しました。自分の家を探し見付けることは”野越え山越え三千里”とまでは行きませんが幼い子犬にとってそれはそれは大変なことだったと思います。
警察でも”賢い犬やなあ”と感心されて幸いなことにその利発なところが気に入られ子犬二匹とも愛犬家に貰われていったそうですから目出度し目出度しのハッピーエンドで記事が終わっていましたが、私は何故か蟠(わだかま)りが抜けず、数日してから親犬がどうなってしまったのか気になっている自分に気付きました。
考えてみれば三日掛かったとはいえ子犬に帰ることができたのですから、親犬に帰れぬ道理がありません。親犬はコリー種と書かれていましたが、コリーは”名犬ラッシー”などで有名な犬の中でも格段に知能の高いことで知られていますから自宅へ帰るなど造作もないことです。どうして子供達を連れて共に帰らなかったのでしょうか。
哀れでなりませんが、私は公園で首輪を外されるときに親犬が飼い主の表情から、或いは飼い主から告げられた最後の言葉『堪忍な!』などを心で読みとって、自転車で逃げ去る姿を見るまでもなく自分達が捨てられたことを悟ったのだと思います。でなければこの飼い主の主婦どんなに一所懸命自転車をこいでも競輪の選手でもない限りコリーの健脚に敵う筈もありません。
この母犬は自分たちを捨てて走り去ってゆく飼い主を眺め、自分自身と残された子供達のことをどう受け止めたのでしょうか。幾らコリーが賢くても飼い主が転居したことまでは理解できていないでしょうから、自分は兎も角せめて子供達だけでもと飼い主の翻意を祈る思いを籠めて帰宅するように子供達に言って聞かせ自らは遠くへ去って行ったのではないでしょうか。
記者の福田隆さん(この頃の新聞は全て取材者の氏名入りです)は微笑ましい話としてこの記事を書かれたと思いますが、私には考えれば考える程、悲しい話に思えてなりませんでした。生来のひねくれ者の私の性格は幾つになっても直らぬものですね、どうかお許し下さい。

道路公団のドン藤井治芳総裁が漸く更迭されることが昨日の石原国交大臣の事情聴取の結果決まりました。総理も了解したことだしもうドンも観念したと思ったら今日約束の正午までに総裁からの辞任届が出ないとかで大騒ぎになっています。始めから辞任など求めないで一方的に解任すればよかったのです。
それにしても五時間に渉る事情聴取は異例であり如何に総裁が地位に恋々として弁明に死力を尽くしたかが窺われます。
聴取後殺到する記者団の質問に対し、”辞任?私は何も悪いことをしていないのだから辞任はしないですよ!”と薄笑いと共に開き直った総裁の態度は盗人猛々しいと言うべきであり、『財務諸表問題などで世間をお騒がせしたことは不肖私の不徳の致すところであり、誠に申し訳なく思っております、従って総裁の職を辞したいと大臣に申し上げました。』くらいは言えなかったのでしょうか。
どうせ解任されても暫くしてほとぼりの冷めた頃を見計らい旧建設省の特殊法人に天下りし、公団のごますり共に情報を提供させ道路予算を道路族議員に横流しして私腹を肥やすことでしょうね。
石原国交大臣の次の試練は後任総裁の任命ですが、民間から登用する予定だそうですが、地位が地位ですし相当な経歴が必要でしょうから小姑の多い公団です。なりたい人は居ないのではないでしょうか。
総理達は民営化を叫びながらその実我が国の現状は国営化の足音が聞こえると憂い、行政改革の第一歩はまず政治家と役人の数を半減させよと主張される伊藤忠の丹羽宇一郎社長なら総裁にもってこいの人材であり、ピカピカの公団に変身させてくれるでしょうが、残念ながら官への不信感の固まりのような方ですからきっと声を掛けても体よく門前払いでしょうね。
丹羽社長は日経ビジネス”経営者の眼”に於いて、総理は郵政公社や道路公団の民営化を叫ぶのと裏腹に、産業再生機構の破綻企業の買い上げやりそな銀行へは公的資金導入実質国有化は明らかに官の民への介入であり、最終的に責任を取らされるのは我々納税者だと断じて居られます。同社長は返す刀で日本の教育制度に対しても言及され “ゆとり教育”を”スパルタ教育”に切り替えよ!優れた記憶力と沢山の知識がないと創造力など発揮できる筈がない!と真っ向からばっさり切り捨てられました。
地下鉄通勤社長の仰ることは何時も一味(あじ)違い、言葉を選び本音のだせない日本の経営者の中では異色の存在であり、その小気味よさには私も快哉を叫ぶフアンの一人です。


2003.10.1

前々号で触れましたが田中均外務省審議官自宅での爆弾騒ぎは多くの波紋を巻き起こしました。『爆弾を仕掛けられて当たり前の話だ!』と断じた石原慎太郎東京都知事に対し、川口外相はもとより福田官房長官など外務省贔屓筋は挙って”不適切だ!”と批判しましたね。
ところが日々のニュースをイエスノーの二者択一の質問形式にしてネットで誰でも投票できるサイト”VOTEジャパン”は設問 “石原都知事に賛成” を作り、てっきりノーが多数を占めるものと予想したら、あに図らんやイエスの回答が今日現在80%を超しています。皆様も覗かれたら如何ですか。
http://www.vote.co.jp/about_us.phtml
サイトには書き込みができる掲示板が設けられていますが、爆弾を容認した人は殆どありません。それではどうしてノーにならないのかおかしいと思いますが、投票した人達の真意は爆弾は良くないが外務省のしたことはもっとひどくて赦せないということのようです。
一人一票しか投票できない仕組みですから、タレント可愛かずみを振って自殺させた休場中のヤクルト川崎投手がかずみフアンの嫌がらせを受けてプロ野球オールスター戦にトップ当選したのとは訳が違います。どうしてこんなに差がついたのか国民の外務省に対する不信感がその極に達していると言っても言い過ぎではないでしょう。なのに小泉総理は川口外相が信念を持たず対米服従外交しかできず、北朝鮮に対しては腫れ物に触りたくない態度が丸見えで拉致家族全員から更迭を願われていたことを知っていて留任させましたね。拉致家族や支援団体の失望の大きさがありありと窺えます。中山参事を北朝鮮用に抜擢できなかったのでしょうか。総理には国民の声が全く聞こえていないのです。役人の言いなりは小泉総理自身でしたね。

扇千景国交相から石原伸晃に変わったのを聞いて国交省局内はお通夜みたいになったそうです。藤井道路公団総裁も愈々年貢の納め時がきたようですが、果たして46歳の若輩にこのドンの首が切れるでしょうか。何しろ道路公団の主のような奴ですし、建設省時代は20代は2時間30代は3時間40代は4時間の睡眠で仕事に没頭してきたと謂われる怪物ですから容易ではないと思います。退職金なしに首にできたら石原伸晃はお父さんに”よくやった!”と褒められるでしょうが結果はどうなることでしょうか。
怪物に逆襲されて石原大臣の方が首になったりして…(;;)

ゴルフフアンの方ならご承知と思いますが、先週のプロゴルフのツアーで男女それぞれ快挙の誕生でした。
男子プロは初日12アンダーの”59”とお化けのような日本新記録を樹立した48歳の倉本昌弘選手がその後三日間で一つしかスコアを伸ばせませんでしたが13アンダーでプレーオフの結果56歳のジャンボ尾崎を破って8年振りに優勝しました。倉本選手は日大からプロ入りした年に6勝するなどポパイと謂われて恐れられていましたが、プロゴルフ協会の役員など二足の草鞋で多忙であり、現役生活を引退したのかと思っていましたが思いがけない復活でした。それにしても48歳と56歳のプレーオフですから若手の男子プロはどうしたのでしょうか。不甲斐ないですよね。
一方女子プロでは高校生のアマ宮里藍選手が最終ホールでバーディーを奪い一打差で30年振りのアマチュア優勝を遂げ然も最年少優勝を飾りました。
賞金女王不動選手の欠場もありましたが、たかが高校生に負けるなんて日本の女子プロも力不足が目立っています。不景気のせいもありますが、最近スポンサーが付かず女子プロの試合が減ってきたのは技量(うで)が下手なのと体にくびれのない男か女か分からぬ桶のような選手が多く所謂”華”のある選手がいないせいでしょう。”華”のある美人ゴルファーは誕生してもいけずのブス共によってたかっていじめられ出場できないよう意地悪をされて辞めてしまうそうですよ。
ジャンボ尾崎はその前週の2位に続き無念の連続2位でしたが、もしプレーオフで勝っていたら自身の持つ最高年齢優勝を塗り替えるところでしたからそうなれば最高年齢記録と最少年齢記録が同じ日に生まれるところだったのですね。残念!


2003.9.25

先日新聞の投書欄で初期の団塊世代の方からでしたが、”こんな母親に育てられた子は…”のタイトルで地下鉄の優先座席に座った母子の会話が紹介され人心の荒廃極めりを痛感させられたと末世を憂いた発言がありました。
40歳前後の母親に連れられた中学生の子供たちが地下鉄に我先に乗り込んできて座席に座ろうとして気付き『お母ちゃんここ優先座席やで‥』と躊躇(とまど)いを見せ不安がって母親に訴えると『空いとったら座ったらええんや、ちゃんとお金払ろてるんや!』と子供達を一喝して優先座席を占領し、後から乗車してきた老齢の婦人と体が不自由で杖をついている投書の主が取り残されつり革族となったそうです。この主と目が合った母親はプイと顔を背けたと書かれていましたが、これを読ませて戴き数日間いろいろと考えました。
優先座席には法の決まりなどあろう筈がなく、あくまで他者(ひと)への労わり思い遣りなどを思い起こさせることを期待して設けられた善意の席ですが、元来優先座席など設けなくても正常な神経の持主なら老人や身体の不自由な人を見れば席を譲るのが常識以前のことだと思います。
諸外国の優先座席の有無については外国行きの経験のない私には知る術(すべ)もありませんが、他国(よそ)にはないのではないでしょうか。若しそうなら優先座席の設けられた動機が我々日本人にとって真(まこと)に恥ずべきことであり、我々日本人に倫理感が欠如していることを他国(よそ)の人に告げているようなものではありませんか。人の倫(みち)というものは人から指図されるものではなく、自身の内面から湧き上がるものでなくてはなりません。
幸いにして私は現在まで電車で席を譲られたことはありませんが(^0^)今春松葉杖だった頃病院の待合室で中年の方に席を譲って頂いたときは本当に嬉しく思いました。
“わが身を抓(つね)って人の痛さを知れ”と謂う言葉がありますが、身体不自由を経験したばかりに健常者には分からぬ人達の傷みが良く分かりようになり、その後電車で座っているとき周囲に身体の不自由な方が居ないか気に掛けるようになったことは当然とは言え”傷み”の経験者であったことに基因しています。
この母親は不幸にして不惑に至るこの歳まで一度も他者(ひと)の痛みを分かることなく親にも教えられずに生きてきた結果がこのような言動となったのでしょうが、一度でも自己を犠牲にして他者(ひと)に喜ばれそれを自らの喜びにする経験をしたことがないのであればそれは余りにも悲し過ぎる人生です。
優先座席の意味を認めようとしない身勝手な母親の言動は知らず知らずに子供達を自分と同じ自己中心主義者に導き、何れは因果は巡ると言いますから母親自身が子供達のジコチューの犠牲となって子供達から見捨てられて行く運命(さだめ)にあるのではないでしょうか。
逆に若しも子供達が母親の行為を盲信せずに不信感を抱き疑惑を抱いたならどうなるでしょうか、母子間にはもっと恐ろしい結末が訪れることになるでしょう。
それにしても優先座席も罪な役割を果たしたものですね。地下鉄に限らずJRも優先座席を指定席にして申し出により改札で切符を渡したら如何ですか。
いいえ本質的には他者(ひと)への思い遣りの問題ですから乗車運賃の問題でも優先座席切符の問題でもありませんよね。考えさせられた一週間でした。

クレヂットカードで買い物をするとき目を離した数秒間にカードがコピーされ、翌月100万円の請求書が届いて青くなった話は最近よく耳にしますが、昨日ある方からもっと怖い話を聞きました。
皆様はATMを利用した際カードの入り口から出てきた計算書を何気なく横の柱のゴミ箱に捨てたりしていませんか。最近あの紙を拾っては後をつけ住所を確認しては計算書に書かれてある銀行の口座に数万円のお金を振り込む奴がいるそうです。”その人頭がおかしいんじゃないの?”とんでもないメチャ頭のいい奴です。数日して貸したお金の利息を払えと催促の葉書や電話が押し掛けます。所謂090闇金以上の悪質なものですから放っておくと金利は法定の数百倍数万円が忽ち数十万円に膨れ上がります。警察に駆け込んでも中々取り上げてくれないし、何せ先方は借金の依頼があったから振り込んだと銀行の振込計算書を持っていますからことは真(まこと)に厄介です。
ATMの計算書は持ち帰ってちゃんと保管しましょう。ゴミに出すのも危険ですよね。

昨日の日経の夕刊でとても感動的な記事に出逢いました。6センチ四方くらいの小さいコラムでしたから見落された方も多いと思いますのでご紹介しましょう。
シドニー特派員からの報道でしたが何でもビクトリア州で男性が自宅付近で強い風に吹き飛ばされて頭を木にぶつけ意識不明になったとき通り掛かったカンガルー(オーストラリアらしいですね日本なら鹿か?)が驚い(たかどうか分からぬが)て男性の自宅へ行ってドアを叩き奥さんを事故現場まで誘導したそうです。お陰でこの男性は手当てが早かったため命を取り留めました。このカンガルー何故か片目が見えず可哀想に思ってこの男性の家族が10年程何かと面倒を見てやっていたそうです。”情けは他人(ひと)のためならず”とは有名な諺ですが、これは言うまでもなく”ひとのためでなく自分のためだ”と言うことなのですが、この家族の暖かい思い遣りが意外な所で実を結びました。
それにしても飼い犬なら兎も角幾ら面倒を見て貰っていたからと言って、野生のカンガルーが危急を悟って男性の自宅のドアをノックするなど、与えられた恩は畜生であるカンガルーにも理解できていたのでしょうか、いいえそうではないと思います。カンガルーの知能指数は馬程度かそれ以下でしょうからこのカンガルーにとってはこの家族は自分の家族の一員だと信じての本能的な行動だと考えます。
我が子を殺して保険金を手に入れ愛人の元へ走る母親や、親をどついては金を奪って男に貢ぐ娘など珍しくもなくなり、人間社会の家族の絆が崩壊しつつある昨今の有姿ですが、人の倫(みち)を忘れたこんな連中にはこのカンガルーの爪の垢でなく袋の中の垢を掬って呑ませてやりたいですね。(^0^)/


2003.9.15

日本人には永遠に不可能と謂われていた陸上競技短距離種目で黒人と瞬発力も身体の大きさもまるで違う高校生と小学生の差のような大きなハンディキャップを背負いながら末続選手が世界選手権陸上競技200メートル銅メタルの栄光に輝いたことは日本だけでなくアジアの人達に大きな夢と希望を与えてくれました。
それにしても決勝戦のスタート時”位置について”の阿吽(あうん)の呼吸を見はからったかのように審判が”両膝をトラックにつけるな!”とクレームを付けにきたことは明らかに黄色人種の決勝進出に不安を覚えたアメリカの陰謀と思われます。規則では両手と片膝がトラックに接触していなければならぬとあっても、もう一方の膝のことは触れていませんからついていてもついてなくても構わぬ筈ですが、とっさのことで抗議のしようもなかったのでしょう。
それまでも予選をずっと両膝ついてスタートしていた訳ですから、審判は幾度でも注意する機会はあった筈ですが決勝戦のスタート”位置について”の声に息を吸い込んだ瞬間の注意ですから末続選手への心理的なプレッシャーは計り知れません。おかげでスタートは8人中7位と出遅れ号砲が鳴ってからスタートまで0.176秒遅れたそうですから若し遅れていなければ一位との差は僅か0.08秒であり金メダルも夢ではなかったのです。相も変わらずアメリカ人はずるいですね。
先代のルーズベルト大統領が80年前に日本移民の勤勉さを視て排日運動を起こし『日本人が劣っているからではなく優れているからこそ排斥されねばならない』と語った言葉がいみじくも思い出されます。
末続選手は生れつき偏平足(べた足)だったそうです。私もべた足であり走るのが遅いのはそのせいだと幼いときからずっと言われ続けてきましたから信じられぬ思いです。彼の場合土踏まずのアーチがないどころか逆に出っ張っているほどであり、ミズノ製の特殊スパイクは土踏まずの底板がなく靴下を履いている感触で直接地面を触っているそうですからきっと土踏まずの出っ張りの筋肉までも使ってトラックを蹴り脚力を増幅させたのではないでしょうか。
私の足が遅いのはべた足のせいではなく単に運動神経が鈍かったせいだと知りました。(;;)
末続選手の走りは黒人選手と少し違っていて素人目に余り美しい走りとは思えませんでしたが、今回の銅メダルで図らずも彼の走りの基礎に日本古来の武術の身体の捌き方である”なんば”があると分かり脚光を浴びました。
我々は今左右の手足を交互に出して歩いたり走ったりしていますが”なんば”は片足が前に出るとき同じ側の手を一瞬前に出すことでフォームを崩れ難(にく)くする理に叶った体の使い方だそうです。本来”なんば”は腕を極力使わない省エネ型ですから、マラソン金メダルの高橋尚子選手が”なんば”走りなのは納得できますが、省エネ型の走りが短距離で効果があるとは到底考えられないことでしたが、末続選手は後半の50mでのフォーム崩れによるスピードダウンを克服するために敢えて”なんば”に挑んだことが今回の快挙に繋がったのだそうです。
左右の足と手が同時に前に進む歩き方は赤ちゃんの歩行を見ていると”なんば”歩きがよく分かります。赤ちゃんは誰にも教えられず自分の本能に従って歩きますから”なんば”は人間の基本的な動作でありそれを基礎にして段々左右交互へ進むようになるそうですが、一見相反した動作に思えて実はそうでなく、歩行の原点である”なんば”を短距離走に取り入れ成功した末続選手は偉いと思います。
驚いたことに江戸時代の風俗絵巻では東海道五十三次を走る飛脚の姿が不思議なことにどの飛脚も左右の手足が同じ方向を向いて書かれています。日本人の昔は歩行も走りもどちらも”なんば”だったのですね。
不思議に思って調べてみると、昔”黒船来る”のペルーと共に来日したアメリカの軍隊が整列行進する姿を役人が見て驚き、日本の学校でも今の手足交互歩行に決められ”なんば”歩きが影を潜めたそうです。アメリカかぶれの発端は矢張り日本の役人だったのでしょう。

田中均外務省審議官の自宅に時限爆弾が仕掛けられた事件で石原慎太郎都知事の発言が問題になっています。田中均と言えば大洋州局長のとき北朝鮮の拉致事件解決の主役を務めたはいいが、死亡拉致被害者の情報を総理に隠して言わなかったり、ブッシュ米大統領との会談で”北への圧力”と言う言葉を使うなと総理に進言し否定されたため記者会見用の原稿から勝手に”圧力”の言葉を抜き取るなど北の交渉相手とされる”ミスターX”なる人物を明かせず、この人北朝鮮のスパイじゃないかと思える言動が多く、爆弾騒ぎをきっかけに何事も役人任せで弱腰で最近めっきり影の薄くなった(初めから薄いか!)川口外相が田中均〔最近は田中菌と謂われるそうです〕をクビにもできないでいる苛立たしさから今回の発言となったものでしょうが、『田中均が爆弾を仕掛けられて当然だ!逃げ込んだ先が機動隊だったのはお笑いだ!』と誰もが思っていて言えないことをずばりと言ってくれましたが久し振りに溜飲の下がる思いでした。鴻池大臣だけでなくこんな人も幾人か居てほしいと思います。ついでに”ミスターX”に外務省の機密費を幾ら渡しているかも暴露して欲しかったですね。
外務省の言った金額と”ミスターX”の受け取った金額に随分差があったりして‥

阪神タイガースの優勝が愈々秒読みとなりましたね。優勝も99.9%決まったことだし後は球団もできるだけ売上を増やしたいので、星野監督に”消化ゲームを増やすな!”とハッパを掛けこのところ負けゲームを続けさせているものと思います。昨日ジャスコに買い物に行ったら全店”六甲おろし”が鳴り響き、優勝決定後三日間記念セールとか、記念セールは阪神百貨店だけでなくどこの店も不況下に阪神優勝に便乗して客寄せを図ろうとする必死の思いが伝わります。”ダイエー”だけは蚊帳の外で可哀相ですが、球団もドームも手放したことだし早く名前を変えてもらって阪神優勝セールに参加したいところでしょうが、ところがこちらも自身の優勝が間近いから痛し痒しでしょうか。
私は高校、大学、卒業後と青春時代の殆どを囲碁に没頭していましたから、阪神タイガースと言えば私には熱狂的なファンであった中学校時代50数年前のタイガースのことしか脳裏にありません。従って50数年前のことは前頭葉にしっかり刻み込まれているのでしょう、昨日のことも思い出せぬことの多いこのごろですが、当時のラインナップは今でもソラで言えます。
『一番センター呉二番ライト塚本三番レフト金田四番サード藤村五番キャッチャー土井垣六番セカンド本堂七番ファースト安居八番ピッチャー梶岡(御園生)九番ショート長谷川』
二リーグ分裂前のことで安居と長谷川以外ベストテン入りするなど史上最強チームでした。
“六甲おろし”は今でこそ誰もが歌って居ますが、当時は誰も知らず中学生の私は球団に手紙を出して楽譜を送って貰い、母のオルガンを使って曲を覚えました。阪神タイガースを当時の譜面では大阪タイガースと言っていたところが違っています。神戸の人達が怒るからいつか阪神に変えたのでしょうね。
毎早朝、朝礼前に校庭で行われていた草野球で同級生の三ちゃん(松尾博君)の剛球をホームラン(いつも三振だった)できたことなどと共に今は懐かしい昔の想い出です。

今日は敬老の日です。孫達がお祝いを持ってきてくれたのに何故か拘(こだわ)りと抵抗の自分に気付きました。姿形(すがたかたち)は老人でも心は若者のつもりですから祝われる自身が寂しい気持ちです。サミュエムウルマンの詩”青春”が思い出されます。
遠い昔の想い出と共にフランシスレイの♪セプテンバーソング♪を聴きながら‥


2003.9.9

個人タクシーは一昔前まで脱サラの見本のように謂われた花形職種であり応募者が多くて審査も厳しく、かなりの狭き門でしたが、最近では同業者の増加や料金の値上げなどの影響で高収入が望めなくなり、余り魅力のある職種でもなくなって居ますが、それでも審査の厳しさだけは昔の儘のようです。
先日関与先から電話があり、なんでも失業中だった弟さんが念願の個人タクシーの免許を取るについて、申請の必須条件であった二年間無事故無違反がやっとクリアできたので勇んで申請しようとしたら、陸運事務所が経歴書の中身についていちゃもんを付け以前の勤務先で”常務”をしていたと書いたことが引っ掛かり申請を認めないと言いだしたそうです。
常務と言っても中小零細企業によくある名刺に箔をつけて商売に利用する名前だけのものであり登記簿に代表取締役と記載されている訳ではありませんから、”サラリーマン重役であり常務は自称だと言えば良いのでは?”とアドバイスしたら、陸運事務所もどうやら再考してくれそうですが、常務、専務は社長と同じく会社の経営者だからダメだ!と言う彼等の見解が古く時代錯誤も甚だしいと考えます。
今では昔と違って会社と言っても名ばかりで、奥さんが専務で子供が常務、食べて行くのがやっとで社会保険にも入れない零細企業はゴマンとあり、収入や年金など少なくとも大会社の社員より遥かに劣位にある者が多く、潰れる会社も数知れずですが、これを単に”社長だったからダメだ!”はないと思います。
経営者であった者も同じ人間であり職業を選ぶについては法の下に平等であるべきなのに個人タクシーの有資格者は全員職歴が労働者でなければならぬが如き取り扱いは独断と偏見に満ち溢れたものであり、国交省(旧運輸省)はいまだに明治時代の常識を引きずり現在の社会のあり方に変身できない不可思議な役所であり、昔の常識は今の非常識と謂う時の流れを顧みない体質は驚くばかりです。
特に最近では外資系の企業など外様(とざま)である日本人のサラリーマンを社長に据えて、成績が思わしくなくなると使い捨てですぐにクビを挿(す)げ替えることが横行していますし、社長と謂えどもひとつ間違えば株主代表訴訟で巨億の借財を背負う羽目に陥り、社長になどなりたくない人が増えている昨今ですから社長をさせられていたからと個人タクシーの申請も赦されないのでは可哀想ですよね。
平成の時代に明治を引きずっている愚かな国交省の猛省を促したいと思います。

国交省と謂えば新日本監査法人の外部監査の結果を踏まえ道路公団の藤井総裁が『財務諸表の信憑性が確保された』と扇国交大臣に報告し、一つ穴の狢(むじな)である大臣もこれを了承したとか、これを聞いた会計士協会の奥山会長が『監査ではなく単なる検証だ、信頼できる財務諸表などと言って欲しくない!』と不快感を露(あらわ)にした異例の談話を発表したのは皆様ご承知の通りです。然しこの発表は後日ことあるとき責任転嫁を免れようとするジェスチャーに違いありませんが、確かに新日本監査法人の会計士達がしたことは財務諸表なるものの中の金額が何処からでてきたか分からず到底信憑性のチェックなどできないために書かれた数字の足し算や引き算の検算だけだったそうです。ご愛嬌にそれも数箇所間違っていたとか‥(^0^)/
確か検証(余り聞かぬ言葉ですが)の契約金額は1600万円だったと記憶していますが、会計士の日当は一日約10万円位ですから10人が2週間ほど費やす計算でしょうが、仕事の中身は上のように算盤や電卓の練習のようなもので会計士の知識や力量などまるで必要としないものですからその辺のそろばん塾の子供達にバイトでさせたほうが遥かに廉く全部で5万円位で上がったででしょうし、時間も遥かに早く済んだのではないでしょうか。
然し公団にとっては仕事の内容などどうでもよく監査のお墨付きさえ戴ければよい訳で、そろばん塾の子供では困ります。それでは公団の職員がそろばん塾の子供以下と思われそうです。その通りかも‥(^^)
世間も監査法人が1600万円も取ったののだからまさか足し算と引き算だけだったなんて考えもしないでしょうし、ちゃんとした監査が行われたろうと思うでしょうから、それこそ公団の思う壺です。然し数字の加減算に1600万円も支払った公団も公団なら取った監査法人も監査法人だと思います。どうして”そんな子供じみたことはできぬ”と断れなかったのでしょうか。
不景気でプライドなど言って居れなかったのでしょう。貧すりゃ貪すでしょうか。
然し皆様笑ってなどいられませんよ。このムダ金は公団の赤字を増やし何れ我々の税金で埋め合わせされることになりますから、更迭される藤井総裁に負担させるがスジではありませんか。彼が負担しないなら1600万円の支出を認めた扇大臣にさせて下さい。


2003.8.29

一昨日午後久し振りに明石の市役所へ仕事で行きました。
明石市の住民だった方の相続税申告のために戸籍謄本や評価証明書の交付を受ける目的でしたが、明石は神戸と違って田舎のせいもあり駐車スペースは200台位と少なくなくいつもはガラガラの駐車場だったのですが入ろうとして驚きました。満車で10台も順番待ちをしているではありませんか。20分近く並んで漸く炎天下の屋上に空きスペースを一つ見付け暑いけど贅沢も言えず“ないよりまし仕方ないか”と市役所に入り戸籍係りに“何かイヴェントでも?”と聞いても“さあ?” と何も知らぬげです。
30分程で仕事を済まし時間は丁度夕方の4時頃でしたが帰ろうとして駐車場に上がったらナント!屋上の駐車場では先刻と違って駐車場のスペースは殆ど空いているのに出口への通路が車で一杯で渋滞もいいとこなのです。
どうやら満車の原因の連中が一斉に帰ろうとしている所に運悪くぶつかった様子です。通路に止まっている車を掻き分けて自分の車に辿りつき乗り込んだものの目の前の通路が出口へ向かう車で数珠繋ぎ出るに出られません。おまけに殆どの車には意地悪そうな欲求不満タイプの中年の小母さんがぶすっとした顔で乗っており、出ようとする私の車を無視して私と目線を合わさないように横を向いて前の車に数センチまで接近して入れさせまいとするあくどさは尋常ではありません。
何処の世界の人種なのか分かりませんが、プライドを鼻にぶら下げ他人(ひと)を見下すある種独特の雰囲気を持った人達でした。
30分位して目線を合わしたら会釈して漸く合流させてくれた神様のような男性に巡り合い更に10数分掛かってやっと出口のゲートまで辿りつき、踏み切り番のおじさんにチケットを渡しながら“今日は何でこんな車が多いんや?”と尋ねたら“明石の小学校の先生が隣の市民ホールで研修があったんや”とのたまうではありませんか、成る程とさっきまでの疑問が解け合点が行きました。
あの怪しい雰囲気の連中はそうだったのか!全員学校の先生だったのです。市民ホールにも駐車場がありますが恐らくそちらが満杯になったので市役所の駐車場まで侵入したに違いありません。
研修をするなとは言いませんが、教育委員会も参加人員位は把握できている筈です。車の使用を制限しないといくら市役所の駐車場が広くても先生の数には敵いませんから駐車場パンクは容易に読めた筈です。まして交通手段として明石駅から市営バスがちゃんと運行されているのですから、何故先生のマイカー研修を規制してバスにできなかったのでしょうか。
学校の先生は同じ明石市の職員ではないですか、市の職員と謂えば公僕ではありませんか。公僕が市民の駐車場の通行の邪魔をしてどうしますか。他者(ひと)への思い遣りを持たぬ者など先生の資格はありません。
然し現実は広島県で起こった多くの校長先生自死事件や生徒停学事件などに見られる如く、自分達のため児童不在の“ゆとり教育”に血道を上げている先生が殆どであり、一部の心ある先生方が“出る杭は打たれる”で活動を封じられているのが現状です。
役所では全て“まずは上に市職員ありき”が原点なのでしょう。来庁者への応対も相変わらず横柄であり、こちらの質問に的確に答えられる吏員も数えるほどで、高いお金を支払って(評価証明書と謄本で4950円も取られた)も“ご苦労様”のひとことも言って貰えません。
駐車場で“自分達の方が教養が高いんだ!控えおろう”と彼女達の顔に書いてあった理由がよく分かりました。“公僕”と謂う言葉は公務員になった瞬間全員が忘れることになっているようです。
それにしても先生の研修は勤務日数消化の一策に違いありませんから、それならどうして4時に終わるのでしょうか、あと1時間は早退にして給与をカットしているでしょうね。
まさかそんなことする訳ないですよね。逆に研修の間快適な冷房で熟睡していた分、自宅で研修の資料を読み直す時間を残業したことにして残業手当を貰ったりして‥。(^o^)/

小学校の先生と謂えば奈良県橿原市の小学校でのできごとだそうですが、“お前は顔がぶさいく(何故「不細工」と漢字で書けないのか!)や”と6年生の女子児童の自宅に手紙を送った40歳の担任教諭が停職3ヶ月の懲戒処分を受けたとか今日の朝刊の隅っこに小さく載っていました。手紙の内容の異常さと先生への懲罰双方共誰にも信じられない話ですが、どう考えてもこの先生はまともな神経の持主とは思えず、間違いなく精神異常者だと思います。
即刻“くび”にして精神病院へ措置入院させるべきが、どうして停職3ヶ月なのでしょうか。
こんな先生でも日教組がバックについているから“くび”にもできないのか、それとも他の先生達もこの先生と50歩100歩であまり変わらないなのでしょうか。
停職3ヶ月を決めた教育委員会は多感な年頃であるこの女子生徒がどんな思いで担任の手紙を読んだか、そしてその結果この少女が終世癒されることのない深い心の傷を受けたであろうことについて、少しでも考えたことがあるのでしょうか。
友達と口喧嘩して“お前はブスや”と言われたのとは全く“わけ”が違います。友達となら“お前の母ちゃんでべそ”などと言い返して一件落着となりますが、相手が担任では報復手段がなくどうしようもありません。
子供達が立派な人間になるように育てるべき立場の教育者が子供を人間不信に陥らせるなど言語道断でありもっての外(ほか)です。
どうしても精神異常者でなく普通の人間だと教育委員会が頑張るのなら私がこの子の親に助言してこの先生を“名誉毀損”で訴えてやりたいと思います。そうすれば“親は分かってくれたんだ!”と少女の心の傷も少しは癒されるのではないでしょうか。
何れにせよ日本の次代を育てるべき教育者に関して、こんな次元の低い話ばかりではこれからの日本の将来が想像され情けなくて涙がでます。(;;)


2003.8.17

あちこちで水の事故が報告されていますが、台風の多い本年は特に河川での事故が多く、つい先日も一級河川加古川で7歳と11歳の幼い二人の姉妹が水死すると云う痛ましいできごとがありました。
妹が溺れ、助けに行った姉も溺死するという最悪のパターンでありよくある二重事故なのですが、当事者が二人ともまだ頑是ないで子供であり、今回の事故は鴻池大臣ではありませんが完全に親の責任です。
聞けば中一の姉と6歳の妹の4名で近くの自宅から遊びに来ていて、二人が昼食に帰った後のできごとだったそうです。親に無断で川に遊びに行ったとは思えませんからどうして親は許したのでしょうか。河原遊びは車の心配がなくこれまでも日常の遊びコースの一つであったのでしょう。親の自然への無警戒と無知が原因でこんな悲しい結果が生じたものと思われます。
この姉妹の親達は我々と二回り半も違う30台後半新世代の人類であり、彼らが育った幼年期は丁度我が国高度成長の最中(さなか)であり、環境保全が叫ばれて河川が浄化しつつある現在とは違って、自然破壊が進み河川の水質は燐や中性洗剤の垂れ流しなど汚染の極みに達し到底水遊びのできる環境ではなかったことが、彼らが河川の恐ろしさを学習できぬ儘人の親になったことに由縁すると考えます。
私の幼い頃疎開先の姫路では夏は川遊びが定番でありましたが、一級河川の“市川”へは大人と同伴でしか行くことが禁止されていたため、水位が膝小僧くらいの小さな支流で遊んでいましたが、それでも流れの速いところと深く抉れているところへは上級生に無理矢理に連れて行かれて力ずくで水の恐ろしさを教えられていたため未だに溺れる夢を見るほど嫌(いや)と言うほど水の恐ろしさを実感しています。従って経験則で子供達の水遊びには常に共に行動し、子供達の外側に親が位置するよう無意識に心掛けていました。水際で親が同伴していても、目を離してなくても、あっ!と気付いたときではもう遅いのです。まして子供達だけでの増水した河川敷の水遊びでは起こるべくして起こった事故と言えるのではないでしょうか。
妹を残して先に帰宅した中一の長女は両親に責められたことでしょう。然し彼女が悪い訳ではありません、全ては自然の恐ろしさに気付かなかった親の責任です。
妹二人を失い親からは責められて彼女の心の傷跡は生涯消えることはないと思いますが、どんなに嘆いても天国に召された妹達はもう帰りません。どうかこの少女が忌まわしい事件のトラウマから一日も早く解き放たれ立ち直って笑顔を見せる日が来ることを願って止みません。
無知で愚かな両親には腹立たしさを超え遣りきれぬ思いです。

往年の喜劇の王様ボブ・ホープが長寿を全うし先月末100歳で亡くなりましたね。
今の若い方には馴染みが薄いかも知れませんが、アメリカ一おかしな男と呼ばれた伝説的なコメディアンであり、ブッシュ大統領が彼の死去を惜しみ“米国は今日偉大な市民を失った。彼は我々を笑わせてくれ、勇気を与えてくれた”と述べ、ホワイトハウスや各政府機関で半旗を掲げるよう命令したくらい偉大な俳優でした。
私が中学生の頃彼の主演する映画“腰抜け二丁拳銃”の主題歌“ボタンとリボン”がダイナ・ショアの甘い声で大ヒットし、皆で“♪指輪と飾りでバッテンボー♪”などと大声で歌いながら下校していた頃を想い出しました。
初めてボブ・ホープの映画を観たのは中二のとき姉に連れて行って貰った三宮の映画館で“姫君と海賊”というアクション喜劇であり生まれて初めて観るカラー映画だったので鮮明に覚えております。テクニカラーは今から思えば画質がイマイチだったのでしょうが、当時は夜の闇が濃紺で表現されるなどアニメの世界を想像する美しさに見惚れ、夢多き多感な一少年を映画フアンに取り込むには造作もないことでありました。
劇中船内で海賊達とチャンバラをしていてボブ・ホープの剣が根元からポッキリと折れ彼が“Oh!made in Japan!”と叫んで首を傾げ両手を下に広げてのジェスチャーは私を初め英語の分からぬ観客達にもスーパーがなくても恥ずかしながら充分に理解できる言葉であり館内どっと大爆笑でしたが、アメリカでもきっと観客は大爆笑したことでしょう。その後トヨタを初め多くの日本企業がこの汚名を晴らし、数年してこの言葉の意味は死語となりました。
相手役の姫君はテクニカラーの女王と謂われたヴアージニア・メイヨだったと思います。
この女優さんモノクロ映画ではちっとも冴えない平凡な顔なのに、カラー作品だとメチャ美人に写る不思議な女優さんでした。50数年前の今は懐かしい想い出です。

お盆の15日昨年他界された先輩のCさんのお宅にお線香を上げに行こうと1時間に幾台もないバスの発車時間を予め時刻表で確かめ、発車2分前に始発垂水駅のバスストップに着いたのですが、何時もはバス待ちの客が溢れているのに今日は何故か一人も居ず“ハテ?”と目の前の街角を眺めると“名谷駅”と行先表示のバスが悠然と曲がって行こうとしているではありませんか。“え?なんで?”たまたま係員が近くに居たので、“なんでや?”と聞くと『お盆は日曜ダイヤです。そこに書いて張ってあります』確かに係員の示す掲示板には13日から15日は日曜ダイヤですと書いてありましたが、JRも区役所も普通の日なのに何で山陽バスだけが日曜ダイヤにするのか。客に無断で勝手に変えるな!


2003.8.10

ここ近年道路公団が民営化するに当って公団の道路がナンボの財産なのかについて改革派片桐幸雄氏とその部下全員を定期異動前に地方へ島流しにし、更には同氏による文芸春秋8月号掲載の“藤井総裁の嘘と専横を暴く”と銘打った幻の財務諸表の存在が暴露されてから、隠蔽の発覚に怒った総裁の片桐氏への告訴と闇試合の様相を呈していますが、これら全ては元建設事務次官であり道路族の親玉である現道路公団総裁藤井治芳の陰謀であることは、国民誰もが知るところなのです。然し民営化するに当り現在の道路公団の財政状態が赤字であったなればこれまでの総裁の責任を問われ更迭されるのは火を見るより明らかであり、民営化初代社長の地位を狙う彼としてはどうあっても公団は健全財政であらねばならぬ必要があったのでしょう。
これまで公団が行なってきたことは官僚が天下っているゼネコン達に誰が見ても高い工事費を支払って採算を度外視した高速道路を作り、更には公団のファミリー企業に高額な管理費などを支払って官僚の天下り先を確保するなど血税の無駄遣いの範たるものではなかったですか。そんなことをしていて公団が黒字だなんて誰が信用するのですか。
つい三日前も阪神自動車管理協同組合なるものが1億円の脱税で大阪国税局から神戸地検に告発されています。この得体の知れぬ組合の実態は運送会社の高速料金の割引を受けるためにだけ作られたものだそうで典型的な公団絡みのファミリー企業であり、判子を付くだけの天下り役人に高給を支払って尚、億の脱税ができるなど、まさかこの協同組合は公団から回数券を只で横流しして貰っていたのではないかと思える程です。
このように一事が万事で魑魅魍魎の周囲には大判振る舞いの公団が黒字である道理がありません。然し時代の流れと共に予算さえ獲れば使えるだけ使いきれたお金の遣い道を明かさねばならなくなった今回の民営化案は青天の霹靂であり一番狼狽(うろた)えたのが藤井総裁とその側近だったことは難くありません。
2001年12月道路関係四公団民営化推進委員会が発足しました。これは政府が使う何時もの手なのですが、この委員会は世間への目眩ましに作られたこれまでのものとはまるで違う辛口で異色の人材を配したものであり、作家で東大講師の快男児猪瀬直樹氏を始めマッキンゼーのアナリストの川本裕子氏 JR民営化に見事成功した松田昌志氏など個性派の一匹狼ばかりで総理の意を受けた今井敬委員長も意見を収拾ができず手を焼いて降板する騒ぎになるなど、初めは軽く考えていた藤井総裁も事態の深刻さに漸く気付き慌てて部下に貸借対照表の草案作りを命じたのですが、40年前に作られた道路まで今の建築費で再評価させるなど“何とか黒字にしろ!”と発破を掛け粉飾に粉飾を重ねましたが、そうまでしてもできたものは6000億円の赤字のバランスシートでしかなく、止む無くそれをなかったこととして全員に口封じをし、民営化推進委員会の要求に対し、財務諸表は作っていないと白を切ったのです。
そして今年になって目出度く借金の利子を道路の値段に加算すると言う苦肉の策を捻りだして5兆7千億円の純財産としてバランスシートを公表することに至ったのですが、この総裁実は役人に多い器の小さい人望に欠ける人物だったのでしょう、側近以外の部下が充分に掌握できておらず、冒頭に述べた如く、総裁の非を諌めた改革派の幹部を四国に左遷した上、作成に携わった部下全員を定期異動前に地方へ左遷していた結果が、幻の財務諸表の存在を文芸春秋で暴露されることになり、世間を騒がし総裁自身の首を絞める結果を招いていますが衆議院の参考人質疑でも終始存在しない知らないと、とぼけ通してきたのが8日の記者会見で急に掌を返したように“財務諸表は経理課のコンピュータから見付かった”とこれまでとは全く異なる発言となりました。『今になって何故だ!その真意は何だ!』と言いたくなりますよね。
その疑問も昨日発売の文芸春秋9月号(もう秋か!)を読み全てが明らかになりました。
同号では片桐氏やその部下達の公憤からでしょう、片桐氏ではない公団内部からの告発で『片桐氏を訴えた亡国の総裁へ』と名付けられた追求第二弾が掲載されたのでしたが、筆者は勿論匿名であり日本道路公団「改革有志」とされていましたから、幻の財務諸表に関わる秘密会議の出席者の一人若しくは数名と思われますが、この掲載の事実を知ってどうしても逃げ切れぬと観念しての総裁の記者会見と見ました。今頃公団総裁室では休日出勤させられた側近幹部たちによる犯人探しの会議が開かれ侃々諤々の最中ではないでしょうか。
どうか内部告発者が発見されないことを祈るばかりです。
皆様も文春9月号をご覧になられたら如何ですか。藤井総裁と一部側近による恐怖政治の様(さま)が生々しく語られています。以下は民営化推進委員会から財務諸表が要求されるが必至と見られた2002年7月に行われた会議での迫真の実況ワンシーンです。
“民営化プロジェクトチームのトップで財務諸表作成の責任者である荒川調査役が、『これに対し我々は作業を‥』と答えようとしたとたん、藤井総裁の甲高い声が飛んだ。『そんなもんはないんだろう!』藤井総裁は経理担当の妹尾理事を睨みつけた。妹尾理事は凍りついたようになり、『はいそのようなものはございません』と答えた。このとき幻の財務諸表が闇に葬り去られることが決定したのである。”
こうまで書かれた総裁の記者会見が『私は誰に批判されようと改革に向かって真っ直ぐに進んでいく』と弁解に終始し、自らの進退には一切触れなかったとか、盗人猛々しいとはこんなことを言うのでしょうか。最後の味方の筈の同じ道路族の扇大臣も時代(とき)を見るに聡い人ですから、タイミングを測って総裁の梯子が外され、総裁が四面楚歌に陥るというのが私の予測するシナリオです。
二つの財務諸表から図らずも公団が支払った道路の完成以前の利子だけで6兆円以上(5兆7千億円+6千億円)あることが判明しましたね。完成後の利息も併せると一体公団は幾ら利息を払っているのでしょうか。まさか外資の銀行には払っていないでしょうね。え?長銀や日債銀からも借りているって? 皆様御存知ですか。あいつらは昔と違って倒産した今では名前が変わり外資なんですよ。血税を吸う禿鷹ファンドなんですよ。

台風10号はあちこちに無残な爪痕を残し去って行きましたが、普段は台風に無縁の北海道まで被害が及んだそうですね。北海道の悲運は全国高校野球大会8日の第2試合に現れました。駒大付属苫小牧高校は倉敷工業に4回まで8-0とリードしながら台風による無念のノーゲームとなり、翌日の再試合では5-2と敗れましたね。もう1回の5回まで進んでいれば試合が成立したものを4回とは不運でした。ノーゲームにしないで翌日続きをすることができなかったのでしょうか。
俗に“負け碁の打ちよさ”とかいいますから、倉敷工業はいきいきしていましたね。一方苫小牧はどうしても“勝っていた”の呪縛から逃れられなかったのでしょう。高野連も罪な規則を作ったものです。苫小牧の選手全員この無念さを一生忘れないでしょうね。然しこれにめげずにこの敗北を人生の糧として成長されることを祈って止みません。


2003.7.30

サラ金の最大手“武富士”が労働基準法違反の疑いで告訴され、2001年から2002年分のサービス残業に関わる割増賃金35億円を自主計算して従業員に支払ったそうです。これまで5年間に全国各地の労働基準監督者から計29回も是正の勧告を受けながら一度も従わなかったことが今回明るみに出ましたから正確な未払残業代は一体幾らになることでしょうか。労基法違反で送検されるのは異例のことですが、余りにあくどかったからでしょう。経営難で給与の支払にも困っているなら兎も角この会社は当期過去最高の営業収益4300億円経常利益2000億円税金1000億円とメチャメチャな数字を出しながらのこのセコイ遣り口は何としたことでしょう。
恐らく残業時間の主な仕事は債務者が帰宅した頃を見計らっての電話による貸金の取立て催促であり、従業員にとって決して楽しい仕事ではない筈ですが、残業手当まで貰えないのでは踏んだり蹴ったりではありませんか。
“武富士”では十数年前から月百時間を超える時間外労働が当たり前だったのに、本社では毎月の残業時間を男子25時間女子6時間と上限を設けてそれ以上については支払わないように支店に指示していたそうです。
35億円の内8億円は退職した元社員2000人に支払われたそうですが、税金屋の私の気に掛かることは、一体これに対する税金がどうなるのかと言う点です。給与は原則現金主義ですから年度分に分けないで2003年分の給与に加えて源泉徴収するのが正しい処理だと思いますが、現在退職してしまっている元社員が受け取るお金はどうなるのでしょうか。
在職中の労働の対価ですから給与所得かと思われますが、退職者は現在会社に籍がなく勤めてもいない会社からお金を受け取ることになりますから、原因は給与の追加払いでも、退職を基因に貰う訳でもないため退職所得にもならず所得税法上は一時所得になるものと考えます。
この一時所得というものは保険の満期金などに掛かることで御存知かと思いますが本来は宝くじ(国がぼろ儲けのため法律で非課税にされています)や競馬の当り券など偶発的な所得を対象としているために50万円控除の1/2課税と税が少なめであり“武富士”の場合元社員2000人の残業代は平均40万円(8億円÷2000人)ですから殆ど全員が非課税となりますからよかったですね。
(^^)/
閑話休題(それはさておき)書類送検(何故身柄送検しないか!)された現取締役営業統括副本部長(当時の大阪支社長)は何と36歳です。この若さで一部上場企業の取締役就任とはどうして抜擢されたか大凡の見当がつきますね。恐らく労基法違反の送検など幹部の勲章と考えているでしょうから、これからもこの勲章を引っ提げて従業員を扱(しご)いて行くことになるのでしょうが、デフレと不況の下でのリストラ時代に便乗した阿漕(あこぎ)な会社のこれら弱者虐待の仕打ちを厚生労働省はどう考えているのでしょうか。
千載一遇のチャンスではありませんか。厚労省もこの際メディアを利用して役職名だけでなく社会的な懲罰を受けさせるため破廉恥罪同様個人名も公開して第二の“武富士”を出さないよう努めるのが職務ではないのですか。
えっ?自分達役人も毎日サービス残業しているのに残業手当が貰えないって?
そうですよね。我が国ではサービス残業は美徳と考える風潮が強いため余程のことがないと今回のような事件にはならぬようです。
私の同級生のY君は旧三井銀行に勤めていましたが、何時だったか、いみじくもこんな一言(ひとこと)を漏らしました。
『仕事がないときでも支店長が帰らんと誰も帰れんのや』すまじきものは宮仕えと言いますが、武富士のように仕事が忙しくての残業の方が三井銀行よりまだしも仕合せと謂うべきでしょうか。

五体満足でも大変なポジションを義足の三塁手が甲子園に登場します。一昨日激戦区の全国高校野球愛媛県代表を制したのは県立今治西高校〔最近では公立高校はまれ〕でしたが、このチームの曽我健太選手は5歳のとき事故で左足首を切断したにも拘わらずお父さんとのキャッチボールがきっかけで野球を始め、遂には今治西高校のレギュラー選手となり、今回自分の活躍(21打数12安打9打点)もあって念願の甲子園出場が決まったものです。
義足で50メートルを6秒7で走るスピードは勿論のこと、瞬間的な動作や反射神経が最も要求されるポジションがサードとは驚く他ありません。甲子園では世の身障者たちに多くの夢と希望を与えて呉れるものと期待しています。
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2003.7.24

昨夜のNHKで面白いニュースを伝えていたので御紹介しましょう。某保険会社が交通事故の保険金3200万円を被害者に払うべき処をどう間違ってか加害者の口座に振り込んでしまい、加害者がそのお金を自分の借金払いに遣ってしまったとかで昨日警察はこの男を窃盗の罪で逮捕したそうです。
山形県での出来事ですが、自分の口座に入金されたお金はどんな理由があるにせよそのお金を使うか使はないかはその人の勝手の筈であり、お金は間違って振り込んだものだから返して下さいと言う保険会社の訴えは民事事件の対象でしか有り得ず、どうしてこの加害者が警察に逮捕される羽目になったか不思議でならず色々と考えて見ました。
まずこの加害者がこの誤入金を使わずに預金残高に残しておけば(使っても振込金額以上の残高が確保されていれば)決して窃盗罪で逮捕されることはなかった筈です。一旦振り込まれたお金は銀行は関知しないことであるし、理由の如何を問わず本人の意思なくして戻すことはできませんから、保険会社は民事訴訟を起して取戻すしかないのですが、弁護士費用やら何やらで結構経費が掛かると思われます。間違いなく勝訴はするでしょうが、そのときになって3200万円が急に引き出されて遣ってしまわれるとどうなるのでしょうか。
そうですよね。民事で争うとこのお金は“金銭債権”になってしまい貸したお金が取れるか取れないかの世界に入ってしまいますから警察の出る幕がなくなり、保険会社は泣く泣く不良債権として償却し、間違って振り込んだ担当者や決済書類に判子をついた上司達から弁済させることになるでしょう。
それではどうしてこの加害者が窃盗罪で捕まることになったのかと言うとこの男が3200万円を引き出した瞬間に保険会社に切り札ができたからなのです。
それは保険金に付きものの保険金請求書です。私も春先足を骨折したとき、アメリカンホーム保険会社“どんとこい”の骨折保険に保険金を請求したら保険金請求書の用紙が送られてきて、振込銀行などを記入して押印する様式になっていましたから、恐らく加害者にも同様に書類が送られてきたものと思います。(でなければ加害者の口座番号を保険会社が知る訳がない!)そしてその書類が振込金を引き出された瞬間窃盗罪を証拠立てるものになったのでしょう。その結果忙しくて事件を増やしたくない警察も動かざるを得なくなったことと推察します。
因みに、“どんとこい”の骨折保険は年に6万7千2百円も払っているのに下りた保険金はたったの12万6千円でした。(;;)  私は加入して5年ですからあと二回位骨折しないと元が取れません。保険会社はぼろ儲けですよね。

保険会社と謂えば身から出た錆とはいえ、予定利率引下げ法案の可決など妻子の将来や自らの老後を思い乏しい収入を割いて保険料を払っている契約者への約束が一方的に反古にされることになりましたがこれは完全な契約違反です。立法による理不尽な暴力としか言いようがありません。どうして国民の誰も怒らないのか不思議でなりません。
一方昨夜の夕刊では二週間前住友生命が6億5千万円の脱税が報道されたばかりなのに今度は東京海上が90億円の巨額脱税そして追徴税額は重加算税共40億円とかデカデカと報道されました。中小零細企業の倒産が続出しリストラで職を失う人達の多い昨今ですが、保険会社が脱税に浮身をやつしているのは儲かって仕方がないからでしょう。竹中大臣も金融庁もオロオロしていないで将来の保険金が利率が高くて払えなくなるのであればその保険金を繰延税金資産のマイナス繰延保険金負債として見越し計上させるべきです。
その結果保険会社の決算は当然に巨額の赤字になるでしょうから役員退職金の停止はもとより役員報酬の70%カットや従業員のリストラと給与賞与の大幅カットをなすべきが先決事案ではありませんか。
自らの傷みを伴うことなく法による予定利率引下げ(何故はっきりと保険金の引き下げと言わないのか!)は論外です。これまでは銀行ばかりがバブルの悪役として世間の矢面に立たされてきましたが、実は保険会社も同じくワルの仲良しクラブだったのをご存知でしょうか。その保険会社の給与は今でも銀行より高く、保険マンはこのリストラ時代にもまるで他人事だそうですよ。
未だ続いている“りそな”叩きもそろそろお仕舞いにしないと本当に潰れてしまいますから、この辺で保険会社に銃口を方向転換してはどうでしょうか。 保険会社のあくどい遣り口は私自身ゴマンと知っていますからいつかの機会に触れたいと思います。
皆様は日本の保険会社の半分しか保険料を取らないで同額の補償を約束する外資の保険屋さんが儲かって税金で困っている話を聞かれたことがあるでしょうか。一体日本の保険屋はどれだけ儲けたら気が済むのでしょう。今は天下のアメリカンファミリーが30年前ガン保険を引っ提げて本土上陸したとき“アホと違うか”とあざ嗤ったのは何処の保険会社だったでしょうね。

刺々(とげとげ)しい話はあまり身体に良くないのでこの位にして最後に楽しい話題をお送りしましょう。
今日夕刻より海運関係関与先の会議があり行って参りました。それは新船を記念したとてもお洒落な会議であり、今月19日から運行を開始したハーバーランドから神戸港明石大橋めぐりの高速型遊覧船シーグレース号の船内客室を利用してのものであり、会議終了後瀬戸内海を一路明石海峡大橋を目指してクルージングの快適な一刻でした。
次回は仕事を離れて是非孫達と乗船してみたいと思っています。海上から神戸の街を眺めるのも乙なものでとても楽しいですよ。皆様も一度想い出つくりにクルージングは如何ですか。ハーバーランドから沢山の遊覧船が出ていますが、明石海峡大橋めぐりはシーグレース号一隻だけですからお乗り間違いのないように‥。
下記サイトにて詳しいことが御知らせできます。
神戸シーバス・[明石海峡オーシャンクルーズ・神戸ベイサイドクルーズ(神戸港遊覧)]


2003.7.12

長崎市の幼児誘拐殺人事件の犯人が12歳の少年だったことは余りにも衝撃的でありました。6年前の“酒鬼薔薇”に続くこの少年の“心の闇”は私には窺がう術(すべ)もありませんが、この少年が検挙されたことに関連し、鴻池防災担当大臣から閣議後の記者会見で『少年犯罪の罰則は強化すべきだ!加害者の親は市中引き回しの上打ち首にすればよい!』と遠山の金さんもどきの発言が飛び出しました。更に大臣は『子供の教育もできない文部省が悪い!』とまで追い討ちを掛けられましたから、日頃親子関係やそれに関連する子供の教育問題に強い憤懣を持って居られたに違いありません。
テレビ画面でどこかの記者が大臣に『引きずり回しですか?』と迫っていましたが“引き回し”は馬上で後ろ手を括られて市中を回り晒し者になることであり、引きずり回しとでは全然意味が違います。日本語もできない無教養な記者にも困ったものです。
打ち首云々は論外としても、畢竟、家庭での親の教育ができてなかったためにこんな事件が起こったのですから、子の犯した罪は親の責任だと仰りたかったのでしょう。そして子が罪を償えないのなら親が代わりに‥との想いが上記の発言となったのではないでしょうか。
通常この種の過激発言にはマスコミの立場として批判的な見方が多いものですが、今日の夕刊(締切時間が早い)ばかりは流石事件が事件だけにどの新聞も批判らしきものは見当たらず、僅かにY新聞だけが表現を少し変えて『加害者の親を引き摺りだすべきだ!』とありましたが、これとて打ち首と50歩百歩であり、見出し4段抜きはド迫力でした。
然し、一方夕刻のテレビは “市中引き回し云々は適切な表現でない”と断じた小泉総理の午後の国会答弁を受けて批判側に寝返り、街頭録画で鴻池大臣の失言を指摘するものばかりが採用され、実際には数多かったと思える“大臣よく言ってくれた”は一人も居ませんでしたから、明日の朝刊では“鴻池大臣の失言”で日和見主義者の各新聞が同調するものと思われます。大臣を肯定するのは産経くらいでしょうか。
大臣の考え方は今の時代には些か古いと言うべきかも知れませんが、大臣は我々同世代戦前派の儒教人間ですから、“そんなことをしたらお天道様に申し訳ないとか両親が悲しむという教育をされていない”と生ぬるい文部科学省の教育方針に極めて批判的であり、それが今回の本音発言に繋がった模様です。体力に劣る女性やお年寄りを狙って引ったくりを繰り返す少年達が一向に減少しない背景には少年の人権々々と諂って、罰則を与えない現在の法制度に重大な欠陥があり、大臣の発言はその辺をも踏まえたものであったのでしょう。
私は人間性悪説が正しく、悪いことをする人間に人権配慮は無用だと考える一人ですから大臣の発言には甚(いた)く感銘しました。
悲しいことに、心貧しい現代の家庭環境から考えて、団塊の次の新世代である親の多くは子に見られて範となるべき後ろ姿を持たず、同じ家に暮らしながら親子の家庭内別居が少なくありません。従って今の子供達がこんなことをすれば両親が悲しむなど露思わない処に大臣の信念である教育論が迸ったのではないでしょうか。
然し、此の儘では鴻池大臣の更迭騒ぎは必定です。
何故なら、捜査当局やマスコミは例によって少年のデータを明かしませんが、ネット社会の昨今です。少年が補導された夜には早くも住所氏名から顔写真まで携帯やメールで飛び交ったそうで我々にも容易に情報が入手できますから、最早少年の親は曳き摺り出されたのも同然なのです。
然し、晒し者にされたこの親達はどうなるのでしょうか。行くところなど限られていましょうし、心ないマスコミに土足で踏み込まれるのは時間の問題でしょう。そうなれば満座で土下座もできませんからこの御両親安易な死を選ぶ悲しい終焉を迎えることになるは必定です。然し、死は現実からの逃避であって決して解決ではありません。
親の自殺は子に対する最大の暴力だと言った人が居ましたが、そうでなく子に対する最大の裏切りなのかも知れません。子が親を裏切っても親が子を裏切ることは赦されることではありません。どうか生き続けることで死よりも苦しい人生に耐え忍んで我が子の犯した罪を償ってやって下さい。あなた方が死を選べば鴻池大臣は人殺し呼ばわりされ政治の世界から隠遁し、更にあなた方の供養をせねばなりません。
金のために節操を失った議員の多い中、ひとり位こんな本音議員も必要なのではありませんか。
あなた方だけが悪いのでなく社会全体が悪いのです。こんな社会環境にした我々全員が責められるべきなのです。
合 掌


2003.7.6

低利でサラ金にこっそりとお金を融通するだけで彼等のボロ儲けを指を銜えて眺めていた銀行が遂に我慢しきれなくなってサラ金を始めました。
昨夜のNHKニュースによると、最近地方銀行の関西銀行が始発で始めたその制度は、担保なしの貸付限度は50万円、金利は年17.5%(定期預金利息の500倍近い)であり、貸付の認否はサラ金業界第6位である三洋信販に丸投げして最短30分で決まるそうです。こんな高い金利で誰が借りるのかと思いますが、サラ金より少しは安いらしく、銀行の名前は流石なもので沢山申し込みがあるそうです。
ところが悲しいことには銀行は申込者に関する債務者情報(ブラックリスト)を全く持っていないため、申込者に貸していいのかどうかが全然分からず三洋信販に債務保証をさせることで貸付契約を成立させることになりました。その代わりに金利の半分を保証料として三洋信販に渡すことに決まりましたが、通常銀行で借りたら保証協会の保証料は0.8%~1%で決まりですから随分と高い保証料のようですがよく考えてみると実は少しも高くなく安過ぎもいいとこです。
一見“半分なんて渡し過ぎじゃないの?”と思いますが、実は銀行が取り過ぎであり保証料の80%以上は三洋信販に渡すべきです。
何故なら、関西銀行は代わりに払ってくれる約束の三洋信販さえ潰れなければよいのですから、関西銀行は8.75%の高利で三洋信販に貸しているようなものです。
銀行は借主が蒸発しようが破産しようが痛くも痒くもありません。
それに反し三洋信販は“貸してもいいですよ”と認めた相手が払わなくなったらこの債権は残額全部を銀行に弁済し、残りの返済取立てまでもせねばなりません。
どうして三洋信販がこんな割の合わぬ事業に手を染めるようになったのか、いろいろ考えて見て結論らしいものが見付かりました。
答えはどうやらサラ金業界も不景気のあふりを受けて借り手が減少し、借りたい相手は貸したくない多重債務者ばかりという現状のマンネリから脱却し、銀行ブランドを利用して新しい顧客層を開拓しようとしたものと見られます。
サラ金は怖いけど銀行なら安心だと借りた人も、銀行は鞘稼ぎの名義だけのものであり、返済しなければ三洋信販から債権譲渡を受けたヤミ金のお兄さん達から “腎臓を売れ”とか“娘を貸せ”と所謂テレフォンテロの追い込みを掛けられる羽目になるのを御承知でしょうか。

『ゼンリン』と言えば我々年寄りには宅配の人や不動産屋さんが重宝する住宅地図のことしか頭に浮かびませんが、今や時代も変わり車にはカーナビが必需品とされる時代に入って居りこの会社が業界大手になっているそうです。
そのカーナビに同じく地図ソフトのメーカーであるパイオニアの子会社IPCが、『ゼンリン』の住宅地図を無許可で大量にコピーして販売していると『ゼンリン』が発表した面白い記事に数日程前ですが新聞でお目に掛かりました。
『ゼンリン』は損害賠償や販売差し止めを求める訴訟を起こすそうですが、ことの起こりは『ゼンリン』が間違って誤表示した住所がそっくりパイオニアの子会社IPCの製品に登載されていたことから、裁判所に証拠保全を申し立て保全決定を受けて今年五月に実施されたIPCに対する検証で『ゼンリン』製の地図はパソコン一台にしかコピーできない筈が100台超からアクセス可能などの大量コピーのカラクリが明らかになったそうです。
幾度も校正を加えて誤りをチェックしている『ゼンリン』が誤表示をしたとは私は考えません。『ゼンリン』は永い間IPCを怪しいと睨んでいましたから、きっと誤表示はコピーの証拠を掴むための囮(おとり)捜査だったと推理します。
発案したのは『ゼンリン』の社員でしょうから、知恵者のこの社員は恐らく社長賞ものだったでしょうね。

腰抜け金融庁とお上に弱い監査法人のお陰であの世から舞い戻ったりそな銀行は果たして再建できるのでしょうか。
M新聞の川柳欄はあれ以来りそな銀行への怨み節で花盛りです。
中でも秀作を幾つか御紹介しましょう。
『今月の私の税金りそな行き』
『人の金だから使える二兆円』
『100均の棚にありそな銀行株』
思わず苦笑いが込み上げてきますが、ぶつけるとこがない庶民の苛立たしさが哀れでなりません。


2003.6.26

裁判所など私の仕事とは無縁のところですが、昔の関与先であった会社の内紛に巻き込まれて、ひよんなことから裁判の証人に出席することになりました。 この歳になるまで裁判所には余り縁がなかったので、“義を見て為ざるは勇なきなり”“人生何ごとも経験だ!”と侠(おとこ)気と軽いノリで引き受けたのでしたが、裁判所からの呼出状を見てビックリ仰天青くなりました。
証人呼出状なるたった二枚の書類の入った定形封筒に“特別送達”と赤いゴム印が押され切手が千円以上も張ってある書留の親分が届いたのでした。 呼出状の中身も“尋問事項”と厳(いかめ)しい表現であり、正当な理由なく来られないときには法律上の制裁〔罰金又は拘留〕を受けるか、拘引されることがあるからご注意下さい!などと恐ろしいことが書かれているではありませんか。
えらいものを引き受けたと後悔しましたが今更断っても遅く拘引などごめんですから、弁護士さんから送られてきた『甲45号証』などと書かれた2センチもある法廷証拠資料を前日頭に叩き込んで、ビビりながら屠所に曳かれる子羊の心境で指定日時である6月23日月曜日午前10時30分の5分前に神戸地方裁判所に参りました。
待っていて頂いた弁護士さんと初対面の挨拶もそこそこに指定された203号法廷に入ると書記官の小間使のような女性から“岡本さんですか?”と声を掛けられて早速書類を渡され署名捺印するように求められましたが、中を読んでみるとこれが噂に聞く宣誓書であり、嘘偽(いつわ)りを述べると罪に問われことになるから覚悟せよといった意味のことが書かれており所謂偽証罪告発時に有無を言わせぬための書類でした。
今更ジタバタしても始まらぬので男は度胸と覚悟を決めてサインをしてキョロキョロ無人の傍聴席など見ていたら何時の間に来たのか正面の裁判長席の判事さんから“証人は前に出るように”と声が掛かり、何処が前かとよく見たら指差された先はナント!テレビでよく見る被告席ではないですか。えー?何で? 正面にポツンと置かれた席は刑事事件なら手錠をかけられた犯人が座るべき処で、TVニュースでよく見掛けるオーム真理教麻原彰晃がイラストで書かれた状景そのものです。
私の事件は民事事件であり、犯人が居ませんから原告、被告そして双方の関係者が何れも証人としてその都度被告席のような場所に座らされては尋問されるようです。
仕来(しきた)りなのでしょう裁判長に向かって宣誓書を読み上げて(テレビの見過ぎか聖書はありませんでした)証人尋問が開始されたのですが、延々と1時間余原告側、被告側双方の弁護士そして判事から夥しい尋問が浴びせられました。
原告側の尋問は予め打ち合わせができていましたからかなりの余裕だったのですが、被告側弁護士の尋問や判事さんの尋問は予期せぬものが多く、なにせ事件は阪神大震災の起こった8年も前の平成7年以前のことであり、遡れば昭和36年当時からの経緯を話さねばならず40数年前の記憶は余りにも乏しくて希薄であり普段余り使わないので埃だらけの脳の記憶室を探し回ってしどもどろ汗だくの一時間でした。後で聞いたら証言が後日記憶違いであったと判明しても偽証罪は免れないとか(;;)。
悪夢のような一時間半が漸く終り、証人席から開放されほっと溜息吐いて帰り支度をしていると先程の小間使がやってきて“日当はどうされますか?”と聞かれました。幾ら出るのですか?と確かめると口籠って“あのう交通費程度ですけど‥”もう一回追い詰めると“やっと3千円位です”と答えが返ってきました。あまりに少ないので驚きましたが、差し出された書類をよく見ると末尾に日当の受領を『受領する』『拒否する』に印を付けるようになっています。拒否する〔誰がいらんなどと言うのか〕など如何にも裁判所の書類らしく当然に上の方に印をつけましたが、その場で呉れるのかと思ったら、現金で呉れる訳ではなく予め作成されている受領書に振込銀行や口座番号を記入して押印し、これも作成し切手まで貼ってある返信封筒で投函するものでした。
証人の日当など最終的に原告か被告の負担になるものですから裁判所はケチケチせずに一回3万円位支払ってくれたらどうですか。お陰でお昼の味噌ラーメンは自前でした。
もう証人になんか出るもんか!

文部科学省の推奨する“ゆとり教育”も発足2年目に入り、先生方だけたっぷりと“ゆとり”が持てるようになったようですが、先日M新聞の『みんなの広場』で面白い投書がありましたよ。
40台の方からのものでしたが、何でもゆとり教育を薦める立場の人達は殆どが自分の子供を私学に通わせているそうです。これではどう考えても筋が通らないから役人の子供は全員公立校で“ゆとり教育”の洗礼を受けさせるべきだ!と主張されていましたが、ほんにその通りであり政府の方針として決められたものなら、政府のお役人は率先してこれを遵守するのが務めではないでしょうか。エリートを目指す国家公務員の子弟が公立校行きを義務付けられたら公立校の水準もあがり地盤沈下を避けられて一石二鳥となりましょうが、きっとその前に法改正となり“ゆとり教育”が廃止になるでしょうね。
♪“ゆとり教育”廃止の方法見いつけた。♪

往年の名優グレゴリーペックが亡くなりました。オードリー ヘップバーンとの“ローマの休日”は余りにも有名ですが優れた佳作も結構多く、30年以上前に観た“子鹿物語”の子鹿の死んで行くラストシーンは彼の名演技と共に圧巻であり、観客の多くが人目を構わず号泣する様(さま)は今も心の奥底に深く刻み込まれています。
もう一度、今度は孫達に“命の大切さ”について考えさせてやりたいと思いDVDででも見る機会があれば‥と願っています。


2003.6.16

日産自動車が今期から役員報酬の枠を15億円(年額)から20億円に引き上げるように今月の株主総会で上程するそうです。今朝の日経新聞の隅っこに小さく報道されていましたが、取締役は今度の総会で総勢9名から7名に減少しますから一体一人当たり幾らになるのでしょう。
日本人の取締役報酬はせいぜい年額2500万円から多くとも5000万円止まりでしょうからゴーンさんの報酬が如何に図抜けているか皆様にもご想像頂けるでしょうか。
そうです、少なくとも17億円以上ですね。恐らく来日時から出来高払いの約束だったのでしょうが、我が国ではどんな大きい会社のオーナー社長であっても1億円も報酬を取れば、余程のことがない限り国税局に過大報酬だ!と怒られて否認されるのがオチでしょうから桁外れに物凄い金額です。
ひょっとして退職金も出来高払いの契約に入っているのでしょうか。いやいや下司の勘繰りは止めておきましょう。
日産自動車は2003年3月期で連結決算5000億円近い利益を出していますが、ゴーンさんも今では勝てば官軍で阪神タイガース星野監督と並び経営者の鑑(かがみ)のように崇(あが)められていますから、国際情勢も絡むことだし東京国税局も高過ぎると文句を付け難いでしょうね。
然し、部品単価の25%カットで潰された多くの下請けがこの事実を知ったらどう思うでしょうか。『ごまめの歯軋り』と謂う言葉がありますが、下請け達の怨嗟の想いはこんなことを言うのでしょうね、哀れでなりません。(;;)

合 掌

2003.6.8

あの衝撃的だった池田小学校乱入殺傷事件から早いものでも今日で丁度二年にもなります。宅間被告は相変わらず精神障害を装って罪を免れようとしていますが、ぐずぐずしているともう直ぐ死刑廃止法案が提出されるや知れぬのに、こんな男は裁判を早めて早く死刑にしてしまえば良いのです。
自らの体験から人間性善説を否定し性悪説が正しいと信ずる私は誰に非難されようと死刑絶対賛成論者です。
子供殺しと謂えば六年前静かな住宅街であった北須磨を恐怖のどん底に落とし込んだあの忌まわしい“酒鬼薔薇”事件の犯人が近く医療少年院を仮退院してくるとか、矯正できたといっても人間は“スズメ百まで”の譬え通りその本性が癒ることは絶対にありませんから、子供を持つ近くの住民は再び眠れぬ毎日を過ごすことになるでしょう。
池田小学校事件については遠山文部科学大臣から被害者遺族への直接の謝罪と、総額4億円の損害賠償金で決着しようとしていますが、文部科学省と大阪教育大学はこれを受けて一昨日子供達を護れなかった事件の関係者達の処分を発表しましたが、ナント!減給1/10三ヶ月が最高で後は厳重注意とか学長訓告とか軽微な処分ばかりです。どうやら役所も学校も、自分達も被害者だと思っているらしく、世間体を覆う形だけの処分で済ますつもりのようです。 よく分からないことは、当時池田小学校に在職していて、今も在職している教員ばかりが処分されて、退職した教員は兎も角その間に他校へ転出した先生は処分を免れています。おかしいですよね。
もっとよく分からないのは、被害児童の担任は三人とも学長訓告となりましたが、あの当時一人の先生は子供達を見捨てて校庭へ逃げ、もう一人の先生は児童達を襲う犯人に立ち向かって負傷したのではなかったのですか。“私の力が及ばなかったことが無念だ”と涙されていたことを思い出します。この二人がどうして同じ処分なのでしょうか。おかしいですよね。
一番良く分からないのは、減給1/10三ヶ月の最高刑を受けた同校山根祥雄校長が、辞職を申し出て(ここまではいいが‥)大阪教育大学の教授に就任したことです。
これは誰がどう見ても昇進栄転ではないでしょうか。辞職を申し出たのなら退職しないのはどうしてですか。
江戸時代ではありませんから“腹を切れ”とまでは言いませんが、責任の取り方と云うものには必ず“傷み”を伴うものでなくてはなりません。
それを無視した人事を強行した文部科学省大阪教育大学双方の見識を疑います。
大阪教育大学さん日本語の使い方が間違っているのではありませんか。校長の今回の人事は辞職ではなく、転出ではないのですか。 支店長を辞めて本店の役員になる人を誰も辞職とは言いませんよ。
それでなくても小学校教育で“国語”が乱れ見捨てられつつある昨今、教育の現場がこんなおかしな日本語しか使えないのでは情けなくて涙が出ます。
この小学校は国立ですから小学校長から大教大教授へは出世コースでの既成のレール敷きの一部であったのでしょうが、何のための懲戒でしょうね。どう考えても世間への目眩ましとしか思えません。
『君済まんが世間の目が煩いから懲戒処分呑んでくれ、人の噂も七十五日やその代わり一年早く教授にするから‥』なんて、上からの裏取引のシナリオが私のような鈍感な者にもミエミエです。

皆様の御愛顧を賜り小生の拙いミニコミWEBもスタートしてからまる4年になり本日で皆様からのアクセスが10000件を数えるに至りました。 後何回更新できることか覚束ない思いですが、一所懸命世間を狭く生きて行きたいと思っていますので宜しくお願いします。
敬白


2003.5.31

4%や8%などと近年金融機関の自己資本比率がメディアに取り上げられ遂にはこの比率割れを巡って監査法人と銀行が対立し“こと”を起こしたくない金融庁が慌てて銀行の助け舟に乗り出したものの不調に終り、りそな銀行が破綻することになるなど世間が騒がしくなっていますが、見方ひとつで資本が増えたり減ったりすることなど畑違いの人には不思議に思われるでしょうね。
これは資産の中に “繰延税金資産”と名付けられた絵に描いた餅のようなものが財務諸表の世界に生まれたことが原因であり、これが幾らの財産なのかどうかが事件の焦点とされたものです。
経理に携わる者にも耳慣れぬこの言葉は数年前にアメリカからやってきた“税効果会計”なるものの産物であり、金融機関自らが蒔いた種が育った結果である不良債権を金融庁からせっつかれて償却処理しても国税庁の損金処理基準が厳しくて、その会社が少しでも息をしていれば間違いなく有税償却となるため近い将来これらの不良債権達が本当に冷たくなれば国税庁のお赦しが頂けるからその段階で払いすぎた税金が戻ってくるであろうとする仮定の金額が“繰延税金資産”と謂われる財産の正体なのです。そしてこの資産らしいものを5年分見込んで決算を組んでいたりそな銀行が決算発表の直前に監査法人から3年分しか認めないと引導を渡されての三途の川行きとなったのでした。
アメリカと違い現在の日本の税法ではいっぺん払った税金は解散でもしないことには返してもらえず、絵に描いた餅が本当に食べられる餅になるには、その年度の利益に対して払う税金を減らして貰うことでしか救済されません。従って不良債権を目出度く損金に落した金額を超える本業の利益がないことには効果がなく、この不況時に3年も先の利益を見込むのはおかしいし本当に利益が出るのか?と言う疑問が監査法人の言い分です。
至極真っ当な意見であり先のことなど神様しか分からぬものですが、ついこの間まで5年分引き当てても文句を言わなかった監査法人が急に2年や3年に短縮せよと言い出したことは余りにも性急に過ぎると思われます。この背景には監査法人の元締めである日本公認会計士協会が金融庁にお伺いを立てた挙句“お告げ”に従い本年2月査定を厳しくするよう会員全員に通達したことが原因とされていますが、本当の処“繰延税金資産”が実は絵に描いた餅であったとなり倒産でもすれば、監査法人は株主から訴えられて巨額の賠償金を取られアメリカのエンロン粉飾事件で潰された8万人の従業員を有した世界最大の監査法人アーサー.アンダーセンの二の舞になるのが怖かったのでしょう。特にりそなの場合2兆円も公的資金を投入せねばならなかった位ですから破綻が伝えられているハザマや飛島など倒産寸前のゼネコンですら飛び上って驚く位、ひどい財務内容だったのではないでしょうか。この銀行実は数年前7千億円〔系列全部で1兆2千億円〕もの公的資金を貰っているのを皆様お忘れではありませんか。今ではその内5千億円が何時の間にか無駄遣いされてしまっているそうですよ。
りそなの不仕合せの始まりは旧協和銀行の監査法人と旧大和銀行の監査法人が異なっていたことです。当初合併後は協同で監査をする予定であったのですが、旧協和系の監査法人が本年3月から4月にかけて調査し検討した結果、りそなの“繰延税金資産”を到底本物の餅になりえない餅だと考えたのでしょう全額認められない〔その結果りそなは債務超過に転落となる〕と云う結論に達し、銀行と旧大和系の監査法人に通告しました。その後銀行側の金融庁ともいろいろあったらしく4月30日を以って監査を辞任しています((辞任させられた?)。
その後は旧大和系の監査法人が単独で監査を行って本決算の“繰延税金資産”を3年分4千億円自己資本に積んで何とか貸借対照表上債務超過は免れましたが自己資本比率は2%と金融庁の主張する健全基準の4%を大幅に割り込んだため止む無く政府資金の介入となったものですが、国有化されたこの銀行に今後3年間4千億円に見合う8千億円もの利益を出せるとは到底思えませんが、そのとき監査法人はどうするつもりでしょうか。
金融庁の命に従ったまでのことだ、文句なら金融庁に言ってくれ!と逃げるでしょうが、どっこい金融庁は先日の国会で民主党菅代表の質問に監査法人への圧力について“根も葉もないことだ”ととぼけた位ですから、きっと責任回避に終始し知らぬ存ぜぬを押し通すでしょうね。その結果窮地に陥るのは旧大和系の監査法人ですが、監査法人に倍する人員を投入して特別検査を重ねてきた金融庁は一体何を検査していたのでしょうか。
当初は伏せられていましたが、金融庁と銀行双方から責められて中鋏みとなり、旧協和系監査法人のパートナー(役員)昇進を一月後に控えたシニアマネージャー(担当部長)の公認会計士が自殺したことは、世間の口に戸は立てられずいつかは誰もが知るところとなり、メディアが取り上げるまでになりましたが、この会計士の怨念が通じたのでしょうりそな銀行は破綻しましたが、破綻までの経緯に対し衆議院予算委員会で『監査法人に圧力を掛け厳しい判断の変更を指示したのではないか』との野党の質問に対して、金融庁は頑なに監査法人との接触を否定し、“証拠がない”と逃げの一手ですが、何事にも事無かれ主義で問題の先送り体質の役所のことですから銀行の破綻は重大事であり、検査検査で明け暮れてきた金融庁の組織全体が見直されるときを迎えているのではないでしょうか。
私はこの会計士の自殺の原因がりそなや金融庁との折衝だけによるものでなく、監査法人内部にもあり、彼がりそなの“繰延税金資産”ゼロ査定を主張したタカ派であったところから、監査法人本部との間に軋轢が生じ、この不況時にドル箱の得意先を失いたくない上層部から圧力が掛かり、書類に判を押さぬなら担当を外し昇進も取り消すと脅かされたに難(かた)くないと考えております。

ペイオフ怖い怖いで一行壱千万円宛定期預金を預け換えている関与先の帳簿を決算のため先日調べていて、りそな銀行と近畿大阪銀行の利息だけ飛び抜けて高いのに気付きました。東京三菱や三井住友など利息が0.04%であり年利4千円なのにりそな銀行が0.4%の4万円、りそな系列の近畿大阪銀行が0.15%の1万5千円なのです。
如何してこんなに利息が違うのか、答えは皆様もお分かりでしょう。
会社が赤字になると金利を上げられると云うことは事業者の常識ですが借り手だけでなく貸し手も或る意味で借り手だったのですね。定期預金を書き換えた現在は0.1%に減っていますがそれでも他行の倍以上です。国有化すれば潰れる心配が無くなるので皆様もりそなの定期は如何ですか。
然し国が潰れたらどうなるのでしょう。そのときは東京三菱も三井住友も潰れますから一蓮托生ですね。いやいやあいつらは国際決済銀行ですからハゲタカファンドの傘下に入って生き延び、りそな銀行だけ潰れたりして‥(;;)

昨日の日経紙朝刊でりそなの経営健全計画(再生計画と書けないとこが辛い!)が発表されましたが、人員を1800人減らし給与を30%カットするそうです。今度の決算での人件費総額が1千億円であり総人員12500人だと書いてありましたから単純計算で一人年間800万円になります。然しこの中には女子一般職やパートタイマーを半数以上含んでいるでしょうから、総合職は一人当り1000万円は遥かに超えているものと思われ、巷で噂されている銀行マンの高給振りを図らずも露呈しましたね。
りそなさん民間に合せるなら3割カットでなく7割カットにしないと不公平ですよ。


2003.5.24

年寄りは死んで下さい国のため

何時だったかこんな楢山節考のような恐ろしいブラック川柳が発表されたことがありましたね。
小泉総理の諮問機関である政府税制調査会はこの20日税制改正に関する中期答申の骨格を発表し、高齢者を標的にした増税計画が牙を剥きその全貌を露(あらわ)にしました。
この日は我等日本国民が上記の川柳が実は我が国政府の真意だったことを知らされた日でした。
改正(悪)の中身は優遇税制の見直しが主たるもので公的年金控除の縮小から非課税だった遺族年金への課税、更には老年者控除の廃止まで年間1兆円超の増収を盛り込んだものであり、来年度からの施行を目論んでいますが今回に限りどう云う訳か社会保障審議会との合同会議で行われたものです。
真相はどうやら破綻寸前でありながら1%に満たぬ初の本年度給付引き下げにすら反対が多く成立が大変だったせいもあり、今後の給付引き下げが世論の抵抗で思うように行かぬので基礎年金部分の国庫負担引き上げ(1/3から1/2へ)が必至と見られていた公的年金について、引き下げが難しいのなら一旦支給してから税金で取り返したらいいじゃないか、反ってその方が沢山取れるんじゃないのか?と言う知恵袋財務官僚の策謀に厚生官僚が乗ったものでしょう。お陰で国庫負担の増額は目出度く先送りとなりました。
処がこうして獲った税金が年金の赤字に還流されるとは到底考えられず、厚生省は一杯食わされたのではないでしょうか。
いやいや財務省より狡猾な厚生省のことですから、真意はもっともっと深いところにあり、年金生活者が税の負担増に耐え兼ねて医者通いを止めれば、医療費が抑制できると考えているのではないでしょうか。
そうでしょうね。高齢者の医者通いが不如意となれば癒る病気も治らず死んで頂けた結果医療費から薬代までは減る上年金は払わなくてよくなるし一石三鳥ですものね。
どっこい、医者通いができなくなったらお薬も貰えずお陰で副作用もなくなり肝臓が丈夫になってかえって長生きしたりして‥(^^)/
今度の年金課税の強化は、他人事(ひとごと)〔 “たにんごと”と読む阿呆なアナやタレントが一向に減らぬ!〕ではありません。実施されれば平和な家庭の湖に大きな石が投げ込まれたようなもので騒動の元になるのが目に見えています。
恐らく年金控除は140万円から65歳未満の70万円に減額されるでしょうし、老年者控除の廃止では50万円が吹っ飛びますから高齢者は来年から両方で120万円の所得増加とされて所得税と住民税で20万円近い負担をいっぺんに背負うことになるでしょう。これでは到底医者通いどころではありませんね。
遺族年金と子供の援助で生活しているお年寄りはもっと悲惨です。
非課税だった遺族年金の課税転嫁でこれまで子供の扶養親族として控除対象にされていたお年寄りが扶養控除の対象から外されることになり、子供の税金増加で給料日度に嫁に“税金が増えた”と嫌ごとを聞かされ、おまけに自前で払っている国民保険料を控除して貰うために確定申告にまで行かねばならぬ仕儀となり体調が悪くなる(これは厚生省の計算外か?)のは必定でしょう。
政府税調の中期答申には年金課税強化だけでなく、相続税の基礎控除の削減による課税範囲の拡大から、中長期的に消費税率の引き上げと税率の複数化まで挙げられています。取れそうなものがあれば何でもかんでも形(なり)振り構わずの様相です。いみじくも私の前号のWEBは税調の答申を予測したものでしたね。
オピニオン誌“テーミス”によれば高い歳費を取りながら10年在職しただけで高額年金が貰える国会議員の年金制度は支給額が年間30億円に達すると伝えています。又日本銀行の超高額と謂われる年金は三階建てであり、一人ひと月に平均60万円理事クラスでひと月100万円と厚生年金の3倍以上にもなるそうです。
横田めぐみさんの御両親はお気の毒に今も尚、愛娘の生存を信じ救出に日夜心を砕き奔走の毎日を送っておられますが、生活はどうしていられるのか外務省が面倒見てくれる訳もありませんから、お父さんが日銀OBだからこそできることではないでしょうか。
政府は高齢者から本当に税金を獲るつもりなら先ずこれら身内の決着が先決です。さもなければ世論が決して赦さないでしょう。

囲碁本因坊戦挑戦手合第一局で加藤剣正本因坊が激戦のトーナメントとリーグ戦を突破してきた14年度勝率勝ち星共にトップで破竹の勢いに乗る23歳の挑戦者張栩(ちょう う)に185手中押し勝ちと圧勝しましたね。
本因坊が56歳ですから二人の年齢差が33歳なのはギネスものです。
この日本最強の若者(残念ながら台湾人です)に56歳が勝利することは他の知的競技では先ず考えられません。如何に囲碁が計算能力ではなく感性に負うところが多いかお分かり頂けたでしょうか。

まだ14歳の中学生、卓球の福原愛ちゃん〔世界91位〕が世界選手権シングルスベスト8に残りましたね。卓球日本の頂点は男女とも中国人(中国から帰化)でしたから快挙です。
2回戦で世界12位3回戦で44位4回戦で28位をそれぞれ打ち負かしてのベスト8進出ですから何れ世界トップテンは時間の問題でしょう。然し、早いうちに結果が出してしまうと所謂“燃え尽き症候群”に襲われる可能性大ですから、今年はベスト8位でいいのではないでしょうか。


2003.5.12

来年度からの消費税法の改正については皆様既に御承知の通りですが、私は改正法が消費者への商品代価のみに(業者間は税抜の儘で全く変わりません)総額表示を義務づけたことに永く拘りを持ち、どうしてなのか?とずっと疑問に思っていたのですが、昨夜消費税関係の書物を読んでいてハッと気付きました。
財務省は例えば主食は10%、副食品は15%、そして贅沢品は20%といった風に将来の消費税の税率を間違いなく多段階に変えようとしているのです。どれも一律に引き上げることができたらことは簡単なのですが、国民の怒りを買うのは怖いし、今や与党の一角として押しも押されぬ存在となった公明党あたりからイチャモンがつくのが目に見えていますから、差し詰め風当たりの強そうな品物の税率アップを少なくしたり据置いたりして凌ぐための布石として考え出された妙案と見ました。
流石財務省も知れたる知恵者ですね。多段階税率の儘現在のように商品の表示金額を税抜きにしたら、消費者がレジでトラブるのは必定であり混乱するしかないことを見越してそ知らぬ振りをしての総額表示移行だったのでしょう。
改正法もうまく国会を通過したことだし、今頃主計局あたりで米や麦の税率を上げないのなら、飯やパンはどうするのか餅はどうするのかと議論の真っ最中ではないでしょうか。
多段階税率を一番喜んでいるのはレジスター屋とコンピュータソフト屋です。現在市販のレジは税率変更には対応していますが、多段階税率までは想定されておらず、彼らには間もなく我が世の春が到来することでしょう。
其れに引き換え我々税金屋は大変です。表示金額が内税も同様になる訳ですから、税率区分の作業が一(ひと)仕事となり決算の作業量が倍増することになるでしょう。(;;)

先週の日経ビジネス『経営者の眼』に登場された地下鉄通勤など型破りで有名な伊藤忠商事丹羽社長の怒りの言葉“官僚トップを民間発に変えよ”を読み驚愕しました。丹羽社長の調べではバブルの末期だった平成元年に年間6.9兆円だった国家公務員の総人件費が目出度く700兆円と謂われる回復不能の赤字国になった昨年には8.9兆円と何時の間にか2兆円も増えてしまっているそうです。人員は83万人から80万人と3%減少していますから、一人当たりの年収は830万円からナナナント!1100万円に33%も昇給している勘定ではありませんか。
昨年は流石に厚顔無恥の人事院も一歩引きましたが、一昨年までは毎年々々民間の給与の高い会社ばかりを選んでは『人事院勧告』の御言葉(みことば)で公務員の給与を引き上げてきたことがこんな結果を招いてしまったのです。
そうですよね。人事院とて同じ役人ですから自分達に不利益になるようなことは言う筈がありませんよね。そんなことすら見抜けなかった我々国民が愚かで馬鹿だったのです。
巷では昇給どころかリストラで雇用機会さえ奪われて失業率は6%を超え、対応策を知らずに無策に終始する政府や労働省に対する怨嗟の声が日増しに高まるのを彼らはどう受け止めているのでしょうか。
“お前らはアホや、悔しかったら役人になったらどうや!”と思っていることでしょう。
自分達のことしか考えぬこんな役人等の許では、最早日本もお仕舞いなのでしょうね。合掌

今話題の白装束のパナウェーブ研究所とか、可哀そうに毎日メディアに追っ駆けまわされ遂には故郷にも帰れぬ有様ですが、このような宗教集団世の中ゴマンとあるではありませんか。彼らは誰かに害を齎したのでしょうか。
マスコミ各社は100台近い車とヘリまで飛ばして20台足らずを追い掛け、興味本位のでっち上げ記事でオームの再来のように住民たちを扇動していますが、教祖様が末期の癌とか、そっとしておいてやれないのでしょうか。
彼らが去った後はゴミも全てきちんと持ち去られ、残されているのはマスコミがお土産に置いて行った膨大な弁当ゴミ、ジュース缶フイルム容器などであり、住民たちは一日掛かりで掃除をせねばならぬそうですよ。
メディアもこんなことに血道を上げる位なら、ダイオキシンの濃度が焼却炉の周辺と遠く離れた一般住宅地域と基本的に差がなく無害だと謂う環境庁の発表を無視せず(これまで惨々悪玉扱いしてきたため今更方向転換できぬ?)に焼却炉業界の利権にでもメスを入れたらどうですか。少しは公共事業費が減ると思いますよ。


2003.4.28

昨日久し振りで顧客回りの外出から夕刻帰所し、疼(うず)く足を休ませるため玄関脇の縁台で一休みして道路や雑草だらけの庭を見ながら、私の帰宅に喜び纏わりついて甘えているインコのQちゃんの相手をしていますと道を通り掛かった見知らぬ年配の女性が立ち止まりじっとこちらを見て動きません。
通り掛りの方から『逃げなのですか?』と、よく声を掛けられることがあるので、Qちゃんの仕草が可愛いくて見ていられるのかと思っていましたが、そうではないようで目線はあらぬ方を向けていられます。暫くして立ち去られましたが直ぐに引き返して来られて『あのう、あれは鈴虫が鳴いているのでしょうか?』と聞かれるではありませんか。見ていられたのはナント!雑草の庭で、えも言えず心に響く晩秋のコオロギの音色だったのです。
実を言えば、メダカの水槽で生まれてから三月が経って大きくなったコオロギ達を20日の日曜日に気温も高くなったことだし過保護もよくないので、そろそろ環境に順応して庭で産卵させ、子孫を増やそうと雑草の庭に全部(200匹位か?)放したのが元気よくチリリンリンと斉唱している様を聴かれて訝しく思われ、或いは鈴虫かと勘違いされたようです。
『実はかくかくしかじか』と春先にコオロギが鳴いている理由を申し上げ、証拠として庭に離されながら、永く暮らした故郷に未練があるのか未だ頑なに水槽を出ずに頑張っている内弁慶な十数匹のコオロギを見て頂いたら痛く感動され、『ああ矢張りコオロギでしたか、季節からしてそんな筈がないし、おかしいなあと先刻からずっと考えていました』と言われ、『私も主人も虫が大好きですが最近は虫も少なくなって淋しく思っておりました。このことを主人に話したらきっと喜ぶと思います。虫の好きな方にお会いできて本当に嬉しいです』と何度も礼を言って去って行かれました。
私は仕事に疲れると何時もこの縁台でQちゃんと外を眺めるのが慣わしになっていますが、この一週間はコオロギの癒しの鳴き声が聴けて心が和む思いで足の痛さも忘れる程でしたが、ついぞ道を通る方にコオロギの音色に興味を持った人はこの女性以外誰一人」ありません。
食べるものに旬(しゅん)のものがなくなったせいもあるのでしょうが何事にも季節感が失われ自然への関心が乏しくなっている昨今を悲しく思っていた矢先でしたからこの方と話をして、ほのぼのした気持ちに包まれ暖かく心地よい一刻(ひととき)を持つことができました。昆虫と言わず敢えて“虫”と言われたことも気に入りました。(^^)/
200匹のコオロギが棲んでいる雑草の庭をご覧下さい。
コオロギの生活環境にはうちのように庭に相応しくない雑草や枯草の茂みが何よりなのです。
庭にはこんなのも居ますよ。“かなへび”ではなく正統派のトカゲです。子供の頃には水の滴る石垣などによく棲んでいて大きいものは20センチ以上ありましたが、洗剤などで水が汚れたことが原因となり殆ど死に絶えたものですが地下水の出るところでは未だ生き長らえています。
一つ困ったことには可愛い孫達が、虫嫌いの愚娘の影響を受けて庭に近づかなくなりました。コオロギを見せただけで震え上がります。ましてやトカゲなど論外です。
誰か子供達が虫を好きになる方法を教えて下さいませんか。

いつも己の立場を利用して血税に集(たか)る官僚や政治家達を糾弾するWEBばかりで、皆様も辟易(へきえき)されたことでしょう。今日は日常の長閑な話題を取り上げてみました。勿論次回はいつものオピニオンになることでしょうが私の唯一のストレス解消法です。お赦し下さい。

 

 


2003.4.15

時の流れとはいえ昔から多くは戦前から住み着いている沢山の人達を追い出して出来上がったのが垂水駅前の神戸市再開発事業である最近流行の高層ビルでしたが、住宅は四階以上にして地上三階地下二階は商業ビルにされており、その内二階のフロアは半分以上のスペースが最初から開業医のために供されております。診療科目が重複しないようにしっかりと配慮されているようですが、本当は各診療科を二軒以上入れて競合させた方が医師や看護婦達が同業者を意識して患者対応の質が向上すること間違いなしなのです。然しそんな風にすると腕に自信の無い医者の多い昨今誰も入り手がなかったのでしょう。現在未だ空室が半分以上残っています。
そうそう最近は看護婦と呼ばないで看護師さんと言わないといけないそうですね。女性蔑視になるとかで法的にも正式に名前が変わったようで骨折のケアをして貰っているクリニックで看護婦さんから面白い話を聞きましたよ。
明石の街外れにある県成人病センターで患者さんが何気なく“婦長さん”と呼び掛けたら、婦長さんの顔色が変わり“婦長ではありません、師長です!”と怒られたとのことです。
きっと、この婦長さんクソ真面目な性格だったのでしょうが、 “師長さん”なんて呼んだら言葉に漢字は表現できませんから、周囲の人達の誰もが“ヘーあの白衣の女の人は看護婦でなくて市長さんなのか、それにしても何処の市長だろ変な格好をして‥”と驚くことでしょうに。(^^)
看護婦さんが差別用語になるなど誰も考えもしませんが、暇なお役人の思い付きそうなことであり、新しいものを取り入れるのに苦手なお年寄りには当分大変でしょうね。
話は脇に飛んでしまいました。今日の本題である数軒の医者が入った駅前再開発ビルの話に戻りましょう。
悪くはなっても良くなることはないため月二回程度経過観察に通っている目医者さんもこのビルに入居しています。ギブスがまだとれない状態での先日、ご無沙汰続きだったので松葉杖をついて目医者さんへ出掛けたのでしたが、待ち時間の間にトイレに行き驚きました。
このトイレは何故か昼間でも女性には恐ろしくて到底行けない(男でも怖い!)空室だらけの人気(ひとけ)の全くないビルの奥にあります。
初めに入居した医者が入り口付近のスペースを占領したために起こった現象であり、市の入居条件に問題があったのでしょう。入口と奥の家賃に差を付けたら奥の部屋を借りる医者が出てきたことと思いますが、入居者が増えても減っても誰も困らないお役人のすることですから、こんな風にトイレに行きたくても行けない構造になってしまったのです。
その淋しいトイレへやっと辿りついてハタと気付いたのですが、この階のトイレにはナント!車椅子の障害者用トイレがなかったのです。地下のコープ神戸にはちゃんとありましたから、医者専用のフロアだったら当然あると誰も思いますよね。慣れない松葉杖だし転倒したらお仕舞いなので泣く泣く地下のコープまで降りて行きました。(;;)
恐らくコープはフロア単位のテナントですから設計の段階で車椅子を配慮した注文だったのでしょうがお役人が自主的に考えたフロアは福祉を無視したものになってしまっています。トイレに一番近い医者が整形外科なのも皮肉でしたね。
市も設計段階で二階の開業医フロアについて医師会や県の医務課に何かと相談したことと思います。然し如何して誰も車椅子の障害者用トイレに言及しなかったのでしょうか。何故なら不思議なことに車椅子は医療ではなく福祉の管轄なのです。
車の両輪であるべき福祉と医療は一見仲良しの隣組のように見えますが実は全然違っており、役所は同じ厚生省でありながらお互い横の交流が全くなく予算を奪い合う犬猿の仲です。
本家本元がこうですから県も市も同じように福祉と医療は窓口がしっかりと分けられ戸惑う市民が多いのが現状です。私も愚息の障害のことで区役所へ行きましたが、幾度一階の福祉事務所と二階の福利課を往復したことでしょうか。
最近十年くらい前からあちこちに老健施設というものができましたね。
老人の医療費が余りにも膨れ上がったために、その対策として設けられたものですが、理屈は単純であり、老健では薬を使っても使わなくても国から頂戴するのは原則として一人一ケ月“なんぼ”と決められていますから、極力薬代を節約しリハビリなんかに精を出すだろうとの“読み”だったのです。そして医療の支配下に置くと何もならないので担当課を宿敵である福祉にしてしまったことが問題を複雑にしました。
大きな病院には老健施設がよく併設されていますから、皆様も老健施設は病院の仲間だと思っていられるでしょうね。然し老健施設は医療ではなく紛いもなく福祉なのです。縄張りが異なる何より証拠に病院と老健施設は絶対に別棟とされており、入口すら共有できないことになっているのに気付かれたでしょうか。病院を通って老健へ行くことすら認められません。どうせお年寄りは病院と老健施設を行ったり来たりするものですから、同じ棟で入口が一緒なら家族の方々も便利でよいし、第一共有部分について建築費が省略され廉くて済むのですが福祉は宣(のたま)います。“老健施設は病院ではありません。健康な人しか入れません” これはこれまで医療族に甘い汁を吸われていた福祉官僚が介護保険も誕生したことでもあるし自分達のステータスを賭けての戦いなのでしょう。
“健康な者がどうして老健に入らんといかんのか”役所の縦割り行政と縄張り争いの歪みを垣間見る思いで涙がでます。
年金官僚の天下り先である特殊法人や公益法人数が62法人もあると、ある本に書いてありましたから、一体厚生省全部で幾つあることでしょうか。全部なくしたら保険や厚生年金の赤字が消えると思いますが‥

統一選挙に漸く国民の審判が下り、福井県や長野県、徳島県など脱原発、脱ダムなどの市民派勝手連が圧勝し族議員達の旗色が少し宛悪くなってきましたが、政治に無関心な国民もやっと税金無駄遣いの現実に目覚めてきたからでしょう。
これまでは政党の公認を得ることが当選に繋がっていましたが、今や支持政党の応援を隠さないと当選できないなど国民の政党離れが顕著でしたね。
“政党とは何か”が改めて問われた今回の選挙でした。
私の地元垂水では同業の若手税理士が“苦しんでいる中小企業を救おう”と市会議員に立候補したため私も共感して痛い足を引きずって投票に行ってきました。
結果はダントツの最下位であり、供託金没収の泡沫候補だったのに今朝の朝刊で気付きました。(;;)


2003.4.1

愈々今日4月1日より健康保険や厚生年金が総値上げされましたね。患者窓口負担の健保本人負担まで20%から30%にされましたが、私の税理士国保も便乗して同じく2割から3割に値上げされてしまいました。
(;;)
デフレによる価格破壊のこの時代に1.5倍もの値上げはどうしたことでしょうか。 表面的には健康保険料が8.5%から8.2%に、厚生年金は17.35%から13.58%と何れも料率ダウンとなっていますが、実質的にはこれまで1%でよかった賞与に対する保険料が給与に対する料率と同じとされましたから、赤字に苦しむ会社やサラリーマンにとっては大痛手です。
法改悪の対処療法として、多少のリスクは承知の上(と言っても今の雇用事情では食逃げする従業員などいる訳なし)で先日私の進言を受けて関与先が夏のボーナスを前倒しして3月に支給しましたが、賞与の総額は一千万円でしたから健康保険と厚生年金の負担額は労使併せて18万円でした。この賞与を6月や7月に支払うと労使の負担額は218万円といっぺんに200万円も増える勘定ですから恐るべき値上げです。
一般的に増税など法改正(改悪だ!)には真偽は兎も角として必ずその財源に対し弱者救済の大義名分が何処かに謳われているものですが、今度の改悪にはまるで何もなく、最終的にこれらの税収を一滴残らず吸い取ろうと待ち構えているのは製薬会社であり、そこから更に半分よこせと毟り取ろうとするのが改悪法を作った張本人である厚生官僚や旧厚生省族議員とあっては幾ら保険料を値上げしても同じことです。収入と支出は水の流れのようなもの、出口さえきっちりと抑えて出る量を定めておけば入る量が例え僅かであっても少しずつ溜まってゆくものですが、そんなこともできずにザルに水を注ぐが如き法の現状を傍観しているのが小泉総理以下ボンクラ閣僚ですからどうしようもありません。
皆様は製薬会社の2003年3月期決算予想数値をご存知でしょうか。第一位の武田薬品は売上高が1兆円経常利益が4,000億円(400億円ではありません!)と四季報に記載されていましたよ。第二位の山之内製薬でさえ売上高予想が5,000億円計常利益が1,000億円です。この不景気な昨今どうしてこんなに儲かるのでしょうか。我々庶民には気が遠くなるような数字です。
経理畑外の方には分かり難いかと思いますが、経常損益というものは商品の売上利益から更に諸経費や利息まで控除した後の数字ですから、経常利益の割合が対売上比率40%もある武田薬品のこの数値は暴利以外の何物でもありません。昔から薬九層倍と謂われますが到底9倍どころではなく、只で盗んできたものを売ってもこんなに利益が出ないのではないでしょうか。
数字が異常なのは他の産業と比較すればよく分かります。我が国のメーカーと言えば真っ先にトヨタ自動車が頭に浮かびますが、世界の優良産業トヨタでさえ経常利益率はたったの9%(一般的に言ってこれはメチャ素晴らしい数値です)ですから薬屋さんが如何に甘い汁を吸っているか皆様もお分かりでしょうね。薬価は原価に関わりなく族議員や厚生官僚で決められて高止まりし、我々は調剤薬局で薬代を値切ることもできず、精々3回に1回処方箋を破って捨てる(800円の処方箋料は取られ損!)位の空しい抵抗しかできません。
ひょっとしたら政府や厚生官僚達の考えていることは深慮遠謀を秘めた悪巧みであり、薬代を貧乏人が払えないほど高くしておいて病人に早くあの世に行ってもらい、健康保険と同じく赤字で苦しむ厚生年金や国民年金の支給を抑える一石二鳥の狙いでもあるのではないでしょうか。怖い話ですがブラックジョークではなく、本当だったりして‥

最近中学の理科や数学の検定外教科書がバカ売れのようです。
理科では“ゆとり教育”2002年の指導要領改定で文部省から内容が高度すぎると切り刻まれて中身を失った教科書に子供達の将来を憂いた心ある人達が『文部省の基礎基本重視はウソだ!』とネットで同志を募ってあっという間に“新しい科学の教科書Ⅰ” “新しい科学の教科書Ⅱ”を書き上げられたものですが、数学では“分数のできない大学生”で学力低下批判の先導を務められた、ご存知慶応の戸瀬信之教授が一人で書き下ろされました。 “計算機が発達したから数学は学ぶ重要性がなくなった”と詭弁を使う文部省に抗議して『21世紀のための教育と言いながらコンピュータの原理すら教えない今の教育は日本だけだ!』と怒りをぶつけて居られます。
執筆に加わった或る公立中学理科の教諭は、学校で使いたいが検定外理科は1200円、現在使用中の副読本は500円であり差がありすぎてムリだそうです。
たった月に60円のことですからPTAに諮って実情を話してみたらきっとそれ位の寄附は集まると思いますが、この先生間違いなく“ゆとり教育”の反逆罪で学校をクビになるでしょうね。
一体もう文部科学省は何を考えているのでしょうか。省に“科学”の言葉が付いたから子供達には“科学”の必要がないとでも思っているのではないでしょうね。
皆様も我が国の将来を思ってお子さんやお孫さんのために一度ご覧になられたら如何ですか。購入者は中学生ではなく全員が大人であり塾や学校の先生に混じってサラリーマン風が多いそうですから、日本の未来を憂いての親心でしょう。
私も買いに行きたいのですが、ドジな私は先週火曜日眼科の検査で瞳孔が開いたまま病院の玄関を出て段差に足をくねり捻挫骨折即ギブスとなり、4週間安静との引導を渡されしょぼくれています。(;;)

再試合の末、東洋大姫路に敗れはしましたが埼玉県花咲徳栄高校の福本投手とても可愛い顔していましたね。一昔前バンビちゃんと騒がれた東邦商業の坂本投手を彷彿させたルックスでした。


2003.3.15

皆様も郵便局のゆうパックをよくご存知でしょうね。回数券などで郵便局の切り崩しを図る宅配業者への対抗意識からでしょうか、何時の頃からかこのゆうパックを利用すると台紙を呉れて向う一年間で期限切れですが、一回毎ハートマークのシールが貰えて10枚溜まると何か頂けそうで、私共も料金がそれ程でもなく宅急便には小さすぎ手紙には大きすぎる荷物を得意先などに送るのにちょくちょく利用していましたがなかなか一年間で10枚はなかなか熟(こな)せず、いつも7~8枚で期限切れを迎えていましたが、どう言う訳か一昨日新しい台紙から丁度一年目の日に確定申告の決算書類発送で10個目の荷物が送れることとなりました。 一体何が頂戴できるのかと10個ハートのシールが張ってある台紙を勇んで郵便局へ持参しましたが、ナント!郵便局の彼女達が言うには11個目のゆうパックが国内何処へ送っても無料になるだけで何も貰えないとか、『ゆうパックの送り状にちゃんと書いてあります』と言われてしまいました。(後で送り状を見たら欄外に虫眼鏡クラスの字で確かに書いてありました。)
それどころか追い討ちが凄まじく11個目のゆうパックの期限が今日中だと顔と同じくきついことを言うではありませんか。急に言われても送る宛とてなく困りました。
そこで5~600円ゆうパック代金程度の切手でも貰えないかと言ったのですが“規則です”とキッパリ切り捨てられてしまいました。(;;)
知らぬは私だけであり、台紙に書いてある期限はシールの期限だけではなくオマケの使用期限でもあったのです。(そこまでは欄外に書いてなかった)
郵便局よ、何故その辺のことをちゃんと送り状や台紙に書いとかんのか!
お役人の決めることには我々庶民には理解できないことが多く、きっと当初発足時に部下からのオマケ稟議(ハートマーク10個の期限とオマケの期限について)に対して本省の担当課長が、“面倒だし煩わしから同じ日にしとけ!”の鶴の一声で決まったことでしょう。
今回の事件で一つ勉強になりました。ヤマト運輸など民間業者は地域によって宅配料が変わりますから郵便局の方が遥かに有利だとずっと信じていましたが、そうではなく手紙と違ってゆうパックの場合遠距離は料金が高くなるとのことです。最近郵便局も電話したら集荷に来てくれるようになったとは言え役所と民間では集配や集荷時間の約束ごとに月とスッポン位大きな差がありますから、料金が幾らか廉くても何時届くのかが料金に優先して選択されるものであり、これでは郵便局は民間に勝てないでしょう。
面白い話がありますよ。ゆうパックを依頼して朝10時に配達時間を指定したら『そんな早い時間ならうちではムリでしょうね宅急便(ヤマト運輸)のほうが確実ですヨ』集荷に来た局員さんがそう言ったそうです。 きっと親切な局員さんだったのでしょうが、商売敵に客を譲るこの態度がシェア5.8%(因みにヤマト運輸34%)に留まり赤字50億円垂れ流しの原因となっているのでしょう。一個預って“なんぼ”の歩合制にすればどうでしょうか。
ヤマト運輸と郵便事業では従業員一人当たりの人件費が2倍も違うそうですが、一見ヤマトの方が給与が高いと感じられますが、恐らく郵便局には判子つくだけの税金泥棒が半数以上棲んでいるからでしょう。 この4月1日より愈々郵政公社が発足しますが、儲かっている簡保や郵貯に比べ赤字累々の郵便事業はどういう風に展開するか民間上がりの初代総裁(商船三井元社長、経済同友会副幹事)生田正治氏の荒療治を伴った改革に期待したいと思いますが、生田さん間違っても “クビ”を吊ったりしないで下さいね。
旧郵政省には魑魅魍魎が群生しているところであり、そのまま郵政公社に潜り込んできますから、身内意識が過剰で他所者への拒絶反応が顕著な彼等のことですから総裁が梯子(はしご)を外されることは充分に考えられます。
民間人で初めて尾道の小学校の校長先生に迎えられ一年も経たずに日教組シンパの陰湿極まるいじめと“シカト”が原因で哀れにもクビを吊った元広島銀行副支店長のようにならないことを祈るばかりです。 この校長先生遺書で『能力のない者が校長になって皆に迷惑を掛けました』とあったそうですが、能力というものは周囲の者の協力なしにどうやっても発揮できるものではありません。
『子供たちが成長する喜びを共有したい』と青雲の志を抱いて校長に応募して一年も経たず、日教組の連中に横を向かれ無視され孤立無援となったこの校長先生の無念さが遺書に滲みでていると私は感じました。 いつも煩(うるさ)いので迷惑している右翼の街宣車ですが、今回ばかりは街宣車に乗って尾道小学校の校門前で日教組の糾弾を叫びたい想いです。
『日教組は有為の人をどうして殺したのか!お前等の能力が劣っていることを知られたからか!子供たちに恥ずかしくないのか!』
今回のWEB、話があっちこっちへ飛び火して戸惑われたことでしょう。御免なさい。

確定申告も皆の協力で無事乗り越えることができてほっと一息ついています。先々号でお知らせしたコオロギも日夜保温の甲斐があり随分大きくなりました。
閻魔コオロギなのかどうかまだ判然としませんが一昨年の秋、園芸用の腐葉土から大量発生しゴキブリと見間違えたコオロギによく似ているので矢張りベトナム蟋蟀みたいです。可愛い姿を見てやって下さい。何故かちっとも大きくならないで未だ蟻んこ同様のものも沢山居ます。

ベトナム組

先日孫との対局写真がパンダネットに採用されました。是非ご笑覧下さい。 【お孫さんと囲碁体験レポート】


2003.3.1

“税理士が受付拒否”“目が不自由では対応できぬ” “53歳女性涙の抗議”
昨日の毎日新聞夕刊で三面記事(実際は15面ですが)五段抜きの記事には心底魂消ました。目の見えぬマッサージ師女性が確定申告のため訪れた茨木市庁舎に設けられた申告会場でのできごとですが、この記事を読まれて何も知らぬ一般の読者は一体どう感じられたでしょうか。傲慢な税理士がどうせ金にもならぬ相手だし煩わしいから断ったと思われたことでしょうね。
事実は決してそうではありません。
この時期税務署員だけではどうにもならぬため我々税理士は猫の手も借りたい繁忙な確定申告時期に一日乃至三日ボランティアで確定申告の応援に各所会場に借り出されることが数十年前から通例化していますが、数年前から申告後の事務の省力化を計るために申告書がOCR〔自動読み取り装置〕へ移行したときより、どういう訳か我々税理士は申告会場で税務署員から『申告書は必ず本人に書かせて下さい。先生方は書き方の指導だけお願いします』と念を押されてきました。
それまでは相談者の持参した源泉徴収票や簡保証明書などを見ながら私自身が自分で書いていましたから、一日に30人前後消化できたのですが、『書いてはならぬ』の“お達し”があってからは効率が悪く、ゆうに一人30分掛かります。然し申告要領に全く無知な人も結構多く、収入と所得の区別もつかぬ人にいちいち指導していたら日が暮れてしまうし、第一後ろで待っている人に悪いので、私が申告書を書いてしまうことがよくありましたが見回っている税務署員も強いて咎めもしないので、さては本人記入云々は現場を知らずして新しい様式(これが結構難しくて会場での評判もメチャ悪く短期譲渡所得の如きはマニュアルに記載してからでないと申告書に転記できない仕組みのややこしい代物です)の出来栄えに自己満足している国税庁のエリート役人の発案らしく、第一線の税務署では見て見ぬ振りが正解のようであり、お役所の“建前と本音”を垣間見た思いで居りましたが、私自身も目の不自由な人の申告を昨年書いたことを覚えております。
今回槍玉に挙げられた税理士は私など古狸と違い不幸にして融通の利かぬ生真面目極まる人であったのでしょう。税務署の注文通りに相談者に対応しただけなのにその辺の事情の分からぬ身障者の人権侵害の訴えとなったのではないでしょうか。
腹立たしいのはこの記事の取材に対し国税局と税理士会共々税理士の落度を咎めるばかりで、申告書本人記入の約束ごとには全く言及していないところです。
国税局の広報曰く『税務署員が最初から応対して配慮すればよかった。納税者に不快な想いをさせて申し訳ありません』
広報は何を言っているのですか!実際に現場を見てから言ったらどうですか。
これでは税理士が税務署員より程度の悪い人種のようではありませんか!
国税局の広報も準エリートですから相談会場のことを何も見ていなくて理解していないことがはっきり分かります。
何故なら受付に陣取って申告相談者の応対をし、どの税理士へ振るか(と言っても待っている相談者の少ない税理士を捜すだけですが)を決めるのは税務署員であり、当然に目の不自由な人は受付の段階で判断できた筈ですから、問題ありとすれば申告書を書いてはいけない税理士に目の不自由な人を振った受付の税務署員ではないでしょうか。
広報の正しいコメントは『最初から税務署員が応対していながら配慮が足りなかった。納税者に不快な想いをさせて申し訳ありません』ではなかったのですか。

前代未聞の新幹線居眠り運転だそうですね。又々JR西日本はやってくれました。
メディアだけでなく扇国土交通大臣まで重大な関心を示す事件にまで発展していますが、考えて見れば事件は執務環境から見て起こるべくして起こったものと言えましょう。今回の事件は車掌が肩を揺すっても起きなかったそうですから異常であり、何か病いのせいと思いますが、調べれば数分の居眠りなど過去に数え切れぬ程あったに相違ありません。
これまで発覚しなかったのは到着駅に近づいたATC作動のショックで目覚めていたからにちがいありません。電車がオートマ化され機械の番人にされて何もすることのなくなった運転士は、制御装置のATC化により居眠りが事故に繋がらない設計とされたことを知っていますから気が緩むのは当然です。運転席が外部と絶縁状態の密室とされた上、走行が心地よい揺り籠効果を齎すことも原因の一つであり、前夜の睡眠の有無に関わらず居眠りをするなと言う方が無理ではないでしょうか。私のような不眠症でもあそこなら睡眠薬なしにすぐ眠れるのではないかと思えるくらいです。(^^)/
これから運転士には電車が発車したら、次の駅に着くまで車内販売でもさせたらどうですか。それとも運転席に誰か居ても居なくても同じなら、JRさんATC作動のプログラムを現在の停止位置より100メートル前進させることに変更して、いっそ新幹線の運転士をなくしたらどうですか。運転士の給与はきっと高いでしょうから随分とリストラ効果があるのではありませんか。車掌さんだけのワンマンカーも乙なものかも知れませんよ。
大阪の駅前の碁会所でとぐろを巻いていた40数年前、夕刻7時頃になると終局しなくても後ろ髪を引かれる思いで決まって出て行く、目以外どこも真っ黒で筋骨隆々のおじさんが居たことを想いだしました。聞けば福知山線の運転士で乗務のための待機場所が碁会所だったのです。蒸気機関車の運転士は夏も冬も窓のない機関車に立ち尽くして石炭車から大きなシャベルで石炭を掬っては機関に投げ入れる作業を止めどなく続けることで列車を走らせることができる荒業であったことは皆様も覚えていられるでしょうか。この時代の運転士は仕事中間違っても居眠りなどできる環境にはなかったのです。今は昔の懐かしい思い出です。


2003.2.23

大手都銀が揃って土曜日の預金引出しATM手数料を有料化しましたね。
公正取引委員会はゼネコンの水道工事談合事件のチョンボで忙しくて知らぬ振りをしていますが、これは明らかにカルテルではありませんか。
昨日のM紙にATM手数料について面白い記事が載っていましたのでご紹介しましょう。
何でもM紙の調べでは土曜日に少額のお金が入用のときは預金を引出さないでクレジットカードでのキャッシングがお得だそうです。
土曜日に自分の預金を引出すATM手数料は一律105円ですが、キャッシングで1万円調達し、短期借入れにしておくと5日後に元金と40円の利息が引き落とされます。
これはキャッシングの利息が廉い訳ではなく、ATM手数料がメチャ高すぎるのです。
現在の普通預金の利息は0.001%が相場ですから、逆算すると仮に105円の利息を貰おうとすると1000万円を1年以上預けていないとダメなのですが、それを土曜日だからという理由だけでふんだくっている銀行が如何に阿漕なことをしているかお分かりでしょうか。
40円の利息だって皆様一度計算して御覧なさい。年利30%にもなりますからきっと驚かれることでしょう。今の時代では結構暴利なんですよ。
昔、駅の看板によくありましたね。“1万円借りて利息が一日たったの30円”
これは当時の法定金利月利9%の限度額ですが、30円を強調しているあたりがミソで単細胞の連中の錯覚を招く効果は絶大だったのでしょう。
ネットで調べてみたら三井住友の場合ONE’S PLUS会員になればいつでもATM手数料なしと謳ってありましたがよく読むと毎月210円の会費が必要とか、105円をケチって210円取られていては世話ありませんよね。
ゼネコンには気前よく債権放棄してやり乍ら、大手都銀はその“つけ”を我々庶民からは取り立てて国有化を防ごうとしているようですが、竹中平蔵金融大臣は何も言わないのですか。早く国有化して高給取りの無能な頭取たちを“クビ”にして下さい。
この頭取たちが今日あるは、全員バブルの最中(さなか)何も分からぬ顧客達を騙して、ゴルフの会員権マンション建設などを借金付きで押し売りして銀行に巨額の利益を齎したお陰で出世した連中であることを皆様忘れてはなりませんよ。

今朝コオロギの飼育箱である水槽を久し振りに掃除をしていたら、ナント!この寒いのに数匹の赤ちゃんが産まれていましたよ。(^O^)/
秋に餌を狙ってよく蟻ンコが入っていたので、てっきり蟻ンコだと思いひねり潰すところでした。相変わらず忙しなく走り回っています。
夏から晩秋まで“コロコロ”と心地よい音色を聴かせてくれた閻魔コオロギの子供なのか、それ以後に入居した“チチチ”と可愛いく鳴くベトナム(?)コオロギの赤ちゃんなのかもう少し経ってみないと分かりませんが、昼間は窓際で太陽にあて、曇りや雨の日はストーブの傍に置き、夜は毛布とあんかで保温して育ててきた甲斐がありました。無事大きくなってくれたら次回デジカメでご紹介しましょう。

年初来の体調不良と確定申告期の到来による繁忙によりWEBの更新が遅れて申し訳ありません。
イラクの人々が無事平和で暮らせるようアラーの神々のお加護を祈りつつ‥。


2003.1.20

上げない上げないと言いながらも、愈々消費税の税率引き上げがそこまで迫ってきたのが年初来一段と強く感じられるようになりました。
国民誰しも此の儘では年金、医療共々遅かれ早かれ破綻することが分かっていますから覚悟はできているのですが、政治家達は選挙民に嫌われたくないため誰も税率の引き上げを口にすることなく、猫に鈴がつかぬ儘、本年度の税制大綱が国会を通過しようとしています。
然し、税制大綱の中身を見ると消費税率にだけ全く触れぬ代わりに外堀はすっぽりと埋め尽くし、後は来年の“中身待ち”なのが余りにもミエミエです。
大綱でキャリア官僚の給与にも及ばぬ売上しかできぬ零細事業者も課税対象者に取り込まれたことはこの前触れましたが、滞納を防ぐために多額納税者の予定納税を源泉所得税のように毎月払いにすることや、取引価格の表示について現在の内税や外税表示を事業者任意なのをわざわざ改めて税込みの内税表示への義務付けなど何れも“税率アップありき”が前提として考えられた細工が施されています。
大綱は自民党が提出したものですが、作ったのは財務省の役人です。昨年暮れに各業界の代表が内税方式に関わる疑問の解明に財務省を訪れ、ついでに消費税率の引き上げの見通しについて尋ねた処、財務官僚は『納税者は事業者であってサラリーマンは納税者でない、税を納めるのは事業者だ。それが税法の解釈だ』と宣(のたま)い、サラリーマンは増税に文句を言う筋合いにない、と言い放ったと新潮誌に書かれていましたが、それで内税移行への謎がすっかり解けました。
現在の法律では外税か内税かについて事業者の任意とされていますから、税率アップにより外税に変えられるなら兎も角、強制的な内税移行は税額を明確にしないことからどう考えても合点が行かなかったのですが消費者の“めくらまし”とは気付きませんでした。
財務省も姑息なことを考え出しますよね。消費税が何%に上がろうとも、それを消費者に転嫁するかどうかは事業者の裁量だから知らぬと言っているのです。
これを詭弁と言わずして何を詭弁というでしょうか。
5%でも大変なのに10%にもなれば、消費者に転嫁しないでも支払えるのは余程の付加価値がある特殊なブランド商売でないとムリでしょうから、消費者はまず気付かぬ間に消費税をしっかり取られることになるは必定です。
昔、と言っても平成9年に消費税が改正になり住宅家賃が非課税になったのを覚えていられるでしょう。あのとき大家(おおや)さんと不動産屋さんはどうしたと思われますか。
両者熟慮相談の結果、物価が上がったからと30900円の家賃を9月から32000円に値上げして一件落着となりました。損をしたのは借家人だったのです。
こう言うのは便乗値上げとは言いませんね、どう言うのか分かりませんが、税金が下がれば家賃が下がるのが道理ですから、まるで詐欺ですね。
予想される来年の税率改正も内税ともなれば、3000円の品物が3400円以上で売られる可能性が大いにあると思われ、財務省役人の猿知恵の結果、内税表示義務付けの被害者として泣かされるのは一般大衆である我々なのです。
よくよく腹に据え兼ねたのでしょう、新潮誌には明治大学の教授まで担ぎ出し、『公共事業で無駄な橋や道路を建設することを控えたりODAを見直すことで2兆円レベルのカットはできる筈だ。個人消費の冷え切った今消費税アップは無茶だ!』と言わせていますが、その通りであり、私は特殊法人などを全部民間へ移譲して補助金を全廃すればエリート官僚の天下りが自然になくなりますから、10%の消費税に匹敵する歳出を防げるものと思います。
かって、ヤマト運輸元社長の小倉昌男(現ヤマト福祉財団会長)氏が、宅急便の認可申請に運輸省へ日参されたときに見聞きされた役人の姿勢をいみじくも次のように語っていられます。 『役人に関心のあることは仕事などではなく自分たちが天下ろうとする先の給与や退職金の額に、車(運転手つきの公用車)がつくのか交際費が無制限に使えるのかといった私利私欲に纏わる次元の低い話題に終始している。これでは日本の行政が良くなる訳がない』。
こんな役人と族議員が結託しての日本です。福祉だ!医療だ!と国民を脅して消費税率を上げても、本当はその内殆どの金額が何処かを経由して彼らの懐に入る勘定なのでしょう。
頼りない小泉総理の態度はどうかというと、私の在任中は消費税を上げないと公言していながら、一方で『消費税が反対なら年金の議論はできない』とも言っていますから、全く信用できない二枚舌には呆れるばかりです。
“小泉に代わりいいことあったかヨ” 先日毎日新聞の川柳コーナーでの秀作です。
“議事堂で一度バルサンたきたいな”なんてのもありましたよ。

弱そうなイラクには高飛車に戦争に巻き込もうとしながら、反面強面(こわもて)の北朝鮮には恫喝されたら態度を慌てて変えて、揉み手で懐柔策とはブッシュさん一体どうしたのですか?

不本意ながら遂に貴乃花が引退に追い込まれてしまいました。まだ30歳と若いことだし、ゆっくり休ませてやれなかったのでしょうか。昔、吉葉山は38歳で横綱になりましたよ。
日本相撲協会もモンゴルやハワイ出身の横綱だけでは国技と言えなくなりましたね。公益法人を返上して税金を払ったらどうですか?
え?協会はもう赤字で税金どころではない?ご尤も、ご尤も‥


2003.1.5

2003年は日本経済、世界経済共に暗雲が立ち込めた暗い夜明けを迎えました。
テレビに写る時は何故かいつも奥様と手をつないで山荘からの休暇明けであり、この人はキャンプデイビットの休暇中の方が多くて官邸に殆ど居ないのではないかと思えますが、強引にEU諸国やアラブ諸国の同意を取り付け錦の御旗の下になんとしてもイラクに戦争を仕向けたいブッシュさんの考え方は、第二次世界大戦で我が国を挑発して戦争に追い込んだルーズベルト大統領の姿勢と少しも変わらないですね。
世界平和は人間である以上彼だって内心願っている筈ですが、彼は軍需産業の族議員の長ですから、自分の乗った船が転覆しないためには京都議定書に同意できないでしょうし、戦争をしないことには自分のクビが危なくなるのでしょうが、私達は戦争により罪のない多くの人達の命が奪われ、地球環境が大気汚染に晒され破滅に追い込まれることには到底耐えられぬ思いです。
お正月早々WEBのつまらないスタートとなりました。申し訳ありません。
新年このかた紙上にも明るい話題に恵まれませんでしたが、昨日NHK第一放送のいつも楽しく聴いている“土曜ホットタイム”でゲストの山浦玄嗣氏の話を聞き“目から鱗(うろこ)”になりました。
この方はカトリック信者で宮城県の気仙沼で医師を開業されている傍ら、難解な言葉の多い聖書を母国語(?)である東北弁(正確には気仙沼の方言ケセン語)に翻訳して、地元のお年寄りの信者さんに聞いて貰うという破天荒な試みにチャレンジされた先生なのです。
丁度年末に届いた“風(プネウマ)”誌2002年冬号を読み、竈(かまど)にも雪隠にも神様がいると謂う多神教の日本人が偶像崇拝を排斥する一神教のキリスト教に馴染めぬ矛盾について考え、原罪への赦しの神学である聖書の解釈や言葉がヨーロッパからの借物である“イエス様の顔”から発せられたものでは私達日本人の心に響くものがなく、真に日本人の琴線に触れる“イエス様”を求め福音の喜びを分かち合いたいと心を砕いていられるカトリック界の異端児井上洋治神父様の評論を興味深く拝読した矢先でもありメチャ感動しました。 先生はまず聖書を母国語(ケセン語)に訳すために、60歳にしてギリシャ語を勉強されたそうです。何故なら聖書の言葉は高尚過ぎて通常の日本語でも理解が困難な個所が多いので到底ケセン語への翻訳が不可能であり、そこで原書から直接ケセン語への翻訳を思い付かれたのでしたが、その結果いろいろなことが見え初め聖書が中国語を通じて入国したことから、結果“神”や“愛”などの言葉が日本人が概念として本来持っているものと異質なものになって聖書の上で表現されていることなどが分かってきたそうです。
例えば、マタイの福音書第五章第一節の山上の垂訓で“心の貧しい人達は幸いである。神の国はあなたがたのものである”とイエス様が教えられた個所は余りにも有名であり、カトリック要理の勉強で信者の卵達の素朴な疑問を誘っていつも槍玉に挙げられ神父様を困らせますが、先生によれば心の貧しい人とはとはどう読んでも“禄でもないやつ”としか思えない。ギリシャ語の原書の真意は“頼りなく望み無く心細い人達は仕合せだ”と読むべきであり、直訳するのは正しくないと断じて居られます。
又“神の愛”と訳される“アカパウオ”は中国の言葉からきており、原書では“大切にする”と読むべきだそうです。“汝の敵を愛せよ”とはクリスチャンでなくても世間によく知られた言葉ですが、“愛する”とは日本語ではどう読んでも好きだと謂うことになります。この言葉のお陰で“私にはできない”とキリスト教から離れていった方がどんなに多かったことでしょうか。“敵(かだぎ)だってもでいじにしろ”と語られるケセン語訳は我々にもよく理解できますね。
とても面白い訳がありましたよ。
“汝姦淫するなかれ”はケセン語で“人のおながさ手だすな”ですって‥。とっても微笑ましいですね(^^)/
よく分からない聖書の言葉が神学者の聖書研究ならいざ知らず、ケセン語への翻訳が基で聖書への疑問を解(ほぐ)すモチベーションになったとは驚き以外の何物でもありませんが、世の聖書学者達は一体何を学んでいたのでしょう。恐らくよく分かっていて聖書を自分たち特権階級のものだけにするため、より一層難解なものにして一般庶民から遠いところに置きたい権威主義がそうさせたのではないかと考えます。
そのため悲しむべきことに現在の日本人クリスチャンの半数近くは似非クリスチャンであり、自分の教養の高さを誇示するために信者のふりをしている人が少なくないのが現状であり、そのため私のように真にイエス様にお縋りしたい者を遠ざけて教会の敷居を高いものにしているのではないでしょうか。
本来、日本に於いて我々以上の高齢者層にキリスト教が根付いたのは、日本の神々を捨てて父なる神やイエス様を求めたのではなく、近世封建社会を支えてきた道徳に代わる日本人に永く培われてきた儒教的仏教的精神により“山上の垂訓”“放蕩息子”(ルカの福音書第15章)に代表される具体的道徳規範を求めてのものであったのですが、道徳の崩壊した末世の現在キリスト教は私達の寄る辺となるものを失い、形式にのみ囚われた似非信者達のセレモニーに成り下がっていることに気付くべきです。
キリスト教についてはこのWEB創刊当時から何時かふれたいと書いて置きながら今日まで延び延びになっていました。これからも折にふれキリスト教と日本人について考えて行きたいと思っています。


 

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