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青い拾円札

斑(ふ)入りの植物ってよく見掛けますが、清潔で爽やかで寂しげな処がとても和風で風情があり見ていて心が和みます^^。うちの家の前のプランターには植えた覚えがないのに風の悪戯でいつとはなく沢山の薄(すすき)が繁茂していますが、先日信じられないことですが一つのプランターの薄にだけ斑が入って居るのに気付きました(@@)。原因は全く分かりません。強いて考えられることはプランターの土が痩せてきたので最近多量のバーミュキュライトを施したことによるものとしか考えられませんが、不思議なこともあるものです。

 

私は最近半村良の人情小説に嵌って居ます。彼は昭和8年生まれで私より2歳上であって68歳で早逝されましたが戦時中や戦後庶民が食糧不足に悩んで居る描写やが我々同世代の共感を読み「うんうん」と納得し同感する箇所がメチャ多いのです^^。戦後高校を卒業後、紙問屋の店員を振り出しにバーテンダー、板前見習、連込み宿の番頭やキャバレーのバーテンなど22年間で並の人間にできる芸当ではない30近い職業を転々とされ、40歳にして漸くSF作家として文壇の仲間入りをし、直後昭和50年に第72回直木賞を受賞しましたが、授賞対象となったのはしっとりした男女の小説『雨宿り』でした。此の小説は場末のバーを巡る人情物でSF作家からの見事な転換であって、以後SFとは縁を切り、此れまでの多彩な経験を生かして男女の機微に触れた人情物に絞られ秀作が多いのが特徴です。私が半村良の作品の魅了されたのは内容もさることながら用いられる漢字でした。新制高卒ではありますが旧制中学入りだけあって識字率が半端でなく私の知らない字がどんどん飛び出してきます^^。「蜿蜿(えんえん)長蛇の列」「自分を慚(は)じる」「泪(なみだ)を泛(うか)べながら…」うーん。ルビがないとちょっと読めない字ですよね^^。「泪(なみだ)」など今は誰も使わないし、漢検辞典6000字からも見放されているけど、「涙」よりずっと本物に近い言葉だと私は思いますが、どうして「涙」が生き残って字画の少ない「泪」が忘れられたのか不思議でなりません。旧字体は字画の多さで常用漢字から外されたり画数をムリに減らされ変な字になったりしましたから8画の「泪」が落とされ10画もある「涙」が常用漢字に採用されたなんて戦後慌ただしく設けられた国語委員会のやる気なさを振りを曝け出しましたね。

彼の作品には難読字ばかりでなく「青い拾円札」など我々80歳代しか知らない言葉が飛び出します。懐かしくて泪が出そうです(;;)。戦後半年を待たずに兌換紙幣の廃止と預金の封鎖に加えて新円交換となり「青い拾円札」が不換紙幣として登場したことなど今では多くの人の記憶にありませんが、「青い拾円札」がそれまで「銭」単位でお金を数えていた私達に大きな衝撃を与えハイパーインフレの登場(昨日3円だった林檎が翌日10円になっている)を私に思い出させるのでした。誰も知っていたけど言わなかった戦後の生々しい出来事について半村さんが幾度も触れていられますから次週に書きたいと思います。

 

コロナの猛威は凄まじく先週連日300人台の発症者を知って早速吉村大阪府知事が危機感を露わにし、飲食時の同伴者を4人以下に制限するよう府民に懸命に要望したのに対し、兵庫県井戸知事は発症者が過去ダントツ三桁の大台に乗ったのを知って記者会見で「びっくりしました」とだけしか言わなかった(;;)。兵庫県民に心を寄せない此奴はもう来年の退職金のことしか頭にないのかな?史上最低の知事だね!

 

先の緊急事態宣言時を圧倒的に超えるコロナの猛威に対して政府は、昨日ようやくGOTOトラベルとGOTOイート一部見直しに言及しましたが遅すぎますね。てっきり命より経済(税収)を優先し、被患しても若いものは助かるから後期高齢者1割しか払わないで医療保険を食い荒らす目障りな年寄りに早く死んで頂く方針に政策転換したと思いました(;;)。経済や税収は命より尊いものなんだね?

先週の読めそうで読めない字    彼女は必死に抗(あらが)った

今週の読めそうで読めない字     (紛れ)で合格した

 

 

お役所の不条理

家の近くの庭に咲いていた「むらさきしきぶ」です。小さい葡萄のようで可愛いですね。うちでも10年位前に植えていましたが繁殖力が強くてメチャ根がゴボウのように太くて他の花たちを枯らしてしまうしぶとい奴なので全部抜いて駆除しましたが、それは大変でした(;;)。女性に謂われるように兎角美しいものには用心が肝要です。皆様も見て楽しむだけにしましょうね^^。

 

最近の新聞記事ですが、役所の不条理な仕組みについて凄く考えさせられたのでお伝えしましょう。大津市長を最年少記録36歳で当選され勇退まで8年を務められた越直美さんが在任当時起こった苛めを原因とする児童の自殺について、市が積極的に動かなかった理由について述べられました。彼女が市長を務められた2011年には中学生が苛めを苦に自殺する事件が起きたが市の教育委員会は事件究明に消極的であり、市民からの「亡くなった生徒の担任や校長を辞めさせろ」の声にも関わらず一向に責任を果たさないので調べたら市長や市の教育委員会には教諭への処分権限が全くないことが分かったそうです(;;)。権限は県の教育委員会が握り締めていて生徒の担任はたったの減給処分に留まったとか…(;;)。権利は何処のものでも抱えこめば得との役人の発想は浅ましいですね💢。大阪の都構想の住民投票にも触れられ、何方もお役所が既得権を死守することだけに争い、肝心の住民は蚊帳の外になることを越直美さんは憂いて居られましたよ。

 

先週火曜日NHKラジオ夜7時のニュースで野村正育アナに対し42歳のベテランキャスターである西村美月アナが「……ありえると思います。」と言った瞬間、すかさず野村アナが「そうですね、あり得る(うる)でしょうね」と助っ人となり瞬時彼女のミスをフォローしましたが20年もアナして居てこんな未熟なアナはNHKの恥さらしだと思いました(;;)。因みに国語辞典を調べると広辞苑、新潮国語辞典、明鏡国語辞典、岩波国語辞典、三省堂国語辞典の何れにも見出し語は全て「ありうる」であって岩波国語辞典のみ「ありうる」がありませんでした。勿論「ありえる」なんてどの辞書にもありません。慣用読みを使うなんて図太いアナやね💢。以上いつもの日本語への拘りでした。ゴメン(;;)。

 

アメリカ大統領選挙は民主党バイデン氏の快勝に終わりましたが、トランプの執念が凄まじく仁義なき戦いが延々と続くと思われます。4年前にこんな人を大統領に選んだ人達はそもそもの間違いを犯したことを悔いているでしょうね。でもバイデンさん日本にはより強敵らしいから菅総理も及び腰になるのと違うかしら?心配だね(;;)。

 

最近菅総理の発言から総理の教養とか知性とかが問題視されて居ます。総理の得意とする必殺の一言「総合的、俯瞰(ふかん)的」は、遂に流行語大賞の候補になってしまいました^^。先日発表された「2020ユーキャン新語・流行語大賞」ノミネート30語に入ったものですが「三密」「GOTOキャンペーン」などコロナ関連が圧倒的に多い中を異色の候補です(@@)。財務省公文書の秘匿や学術会員の選定など全てについて「総合的俯瞰的観点よりなされた」との総理の発言が揶揄(やゆ)されたものですが、総理の語彙(ボキャブラリー)が極端に少ないのは教養と知性の欠如だと思います。原稿を書くのは内閣官房の役人ですが、知恵のある人ならその場の雰囲気に合わせて適当に言葉を変える処を菅総理は知恵がないため棒読みになって恥を晒しています、どうしてこんな人を総理に選んだのかなあ?全ては二階幹事長の胸先三寸で決まるなんて何処が民主主義や!

昨今のコロナ感染拡大を見ると、政府のGOTOトラベルGOTOイート政策は誤りだったと結果が証明しましたね。

先週の読めそうで読めない字      寒くなって行火(あんか)を出す
今週の読めそうで読めない字      彼女は必死に(抗)った