暑かった夏もあっという間に終り、早や明後日は9月になります。心なし夕暮れが早くなったようで、夕闇が帳(とばり)を降ろすと庭の“カネタタキ”(蟋蟀の種類)が何処からともなくチンチンと鳴き始めました。お寺さんがお経を詠まれるときとき鳴らす鉦の音とそっくりで、翅(はね)の何処をどう動かせばあんな高い音が出るのか不思議です。毎年この虫が鳴き始めると秋が近づいたなあと取り敢えず夏の終わりの感慨に耽りますが、この虫は幾ら暑い年でも冷夏でも8月の末になると必ず鳴き始めるから不思議です。うちにはもう一種類チチチーと鳴く小さくて薄褐色の竃コオロギに似た貧相な蟋蟀が庭の石塊の蔭などに棲息していますが、カネタタキは用心深い虫であり昼間は樹木の葉っぱの蔭やの木の洞穴に隠れていて夜になると木の上で鳴き出しますが鳴き声はすれど姿は見えずこの数十年間お目に掛かったことがないのでどんな虫だったかも忘れてしまいました(;;)。
今日は愈々衆議院選挙天下分け目の投票日です。今回は何時になく高い投票率になったことと思いますが、これらが全て浮動票のお陰であって多くの方が“馬には乗ってみよ(経験しなければ分からない)”の諺通り気分で民主党に投票されたものでしょう(^^)。このように国民の誰にも政治に関心を持って頂くことは大切なことではありますが、“先ず官僚ありき”であって国民不在の政治が目に余ったことが今回の民主党への投票となったと思いますが、これとて自民党に彼等を禦する力が足りなかったからであって、民主党が漁父の利を占めることになったものの所詮民主党は保守と革新が混在する烏合の衆であり、マニフェストに掲げた国家公務員の総人員2割削減など、労働組合が大株主であったばかりに倒産せざるを得なかったGMのように、連合や自治労と訣別もできないでマニフェストが実現できるなど到底思われず、政権を取っても何れは内部分裂を起こし崩壊して行くことでしょう(;;)。
興味深いのは株式市場ですが明日の東証一部前場の寄り付きが選挙の結果に対して果たしてどんな反応を示すでしょうか。民主党の大勝は日経平均300円を超える暴落を齎すのか、将亦(はたまた)大勝は先週の株価に織り込み済みだと平穏に推移するのか見物ですね。自民党惨敗で株価が下がらなければ自民党が経済界からとっくに見放されていることになりますから麻生総理を初め自民党幹部連中は屈辱感に耐えられないでしょう(;;)。
現在は20歳までは親掛かり、60歳から社会に扶養され生涯の半分しか働かないのは人間だけだとは何方かの言葉ですが、日経ビジネス誌で東京工業大学の本川教授が『歳を取れば自然に死ぬものを大量のエネルギーと金を使って生かしている現行制度は誤っている。高齢者社会とは年寄りの時間に対する欲望に金を払う、それを社会保障ということで若い者から金を搾り取るのはフェアーじゃない』と述べられた言葉は高齢者の私達にとってとても衝撃的な発言でありました。然も若者が団結して若者党を作り、年金支給を半額にすればよい、段階の世代は多すぎるので年寄りもなるだけ若い者の負担にならぬよう謙虚になれと言って居られますが、高齢者の医療については全て営利を目的とする医療機関の要請に基づく厚労省の仕業ではありませんか。又我々国民年金だけでは衣食住の食にも足りず、70代になっても生活のため働かねばならぬ者が多いことを本川教授は如何考えて居られるのでしょうか。こんな“貧しい者は麦を食え”式の驕った発想は、自らの高い社会的地位を意識したもので底辺の人々は計算式から除外されているのだと思いますが、弱者に対する思い遣りを持たぬこのような学者が蔓延るのは、学問の世界と一般社会が如何に遊離したものであるかを如実に顕したものであって、こんな先生に教わる学生は益々高齢者を疎むようになるでしょうから、自らがそれなりの年齢を迎えたときにきっと後悔し、思い知ることになるでしょう(;;)。学問なんてものは本来建設的であるべきですが、その実一般社会の現実と乖離した処で機能して居ることが尊ばれるようではまるでダメですね。”年寄りは早く死ね“とばかりに婉曲に言われて、それで誰も怒らないのか!
又又、麻生総理の失言で女房役の河村官房長官は自分の選挙区にも帰れず総理の尻拭いで頭を抱えるできごとが続いて居ますが、今回の発言は“カネのない奴は結婚するな!”でしたよね。首相は先週日曜日の夜、学生との対話集会で男子学生から“お金が掛かるから結婚できず、少子化が進んでいると言われているが…”と質問されたのに対し、“金がないなら結婚はしないものだ。迂闊に結婚しない方がいい”と答えたそうです。将来の希望を胸一杯に膨らませてフリーターなどして生活している若者を蔑視した発言かと思われますが、探しても定職が得られないため仕方なくバイトなどして居る若者が多いことをご存じないのか、政府の無策のせいで雇用状勢が悪化(7月度の失業率は5.7%と過去最高であり今後更に悪化の傾向だとか…(;;))したことを棚に上げての此の発言は一国の総理の言葉とも思えず情けない限りです(;;)。
それにしても“金がないなら結婚するな!”とはよく言ってくれましたね。一人口は食えなくても二人口は食って行けると昔の人は言いましたが、好き合って一緒になるのは若者の夢であり正しい生き方です。その夢が実現し、貧しくてもこつこつ働いて子の成長を楽しみにして居られる世の多くの若いご夫婦に対して余りにも酷い言葉でしたね。少子化を減らすべく一番手に立って旗を振らねばならぬ総理の発言とも思えず、口が滑ったでは到底済まされません。“高齢者は働くことしか能がない”とさる会合で口を滑らし、河村建夫官房長官からは “首相にはオウンゴールだけは避けて貰いたい”とイエローカードを突き付けられた舌の渇かぬ内に又もやこの舌禍ですから魂消ました。遂にレッドカードが振られることになりそうです。裕福な財閥の家庭に育ち一度も勤労の喜びを知ることのなかった麻生総理には生活に喘いでいる国民の苦しみなどまるで理解できないのは仕方がないことでしょうが、それでは一国の総理が務まる道理がありません。東工大の学者からは“年寄りは早く死ね!”と見放され、総理からはカネがない奴は結婚するな!“では我が国の若者も年寄りも逃げ場がありませんよね(;;)。開き直って全員で唄でも歌いましょうか(^^)。
♪どうすりゃいいのさこの私、夢は夜開く♪
人の噂も75日とか…もう誰からも忘れ去られて居ますが、障害者団体に適用される格安の郵便料金の不正悪用事件が座視されて居ます。逮捕された厚労省村木厚子局長も3ケ月も経つのにその後一向に音沙汰がありませんから検察もどうやら民主党有利の選挙状況から、結果を見て起訴するかどうか態度を保留しているように思えます。大体から障害者団体が送る郵便物など多くても月一回数百通が良いところですが、一日60万通以上もの郵便物が連日送られるなど誰が考えても訝しく、一番悪いのは此の異常な郵便物の数に気付かぬ風を装った日本郵政公社の担当者と、この話を持ち込んだ民主党の某議員だったでしょうが、民主党大勝の結果を受けて村木厚子局長も起訴猶予となるものと思われます(;;)結局全部で100億円にも上る不正料金は誰からも取れずに有耶無耶にされるのではないでしょうか(;;)。何が三権分立や!
女子ゴルフツアーヨネックスレディースは橫峯さくら選手先月から不調が続き14位タイでは賞金女王の夢も遠のきました。ゴルフのことを忘れて暫く休養したらどうですか(;;)。