松の内も明けて愈々我々にも確定申告の繁忙期が訪れました。
一昨日金曜日は須磨の寿楼で須磨税務署と我々税理士会との恒例の確定申告打合会がありましたが、このちっぽけな税務署にして昨年度は71800件もの申告者があったそうで僅か100名足らずの税務職員ではとても対応できる道理がなく、E-taxなる電子申告が申告義務者全体の30%に上ったとは謂え、今年も例年の如く税理士の助力なしには申告期が乗りきれない状態であり、75歳後期高齢者に至らない我々若い?税理士は全員確定申告の応援に駆り出される運命となって居ます(;;)。
会の冒頭署長の挨拶の中で昨年度は国民一人当たり37万円の納付税額に対して使われた税金はナント!92万円だったそうです(;;)。今更そんなことを税理士に言われても困るのですが、きっと特殊法人などへの補助金で天下り役人が取り込んだ額が多額紛れ込んで居るに違いありません(>_<) 又署長の言葉の中では本年は異例であって1月4日の御用始めの日8時半の開庁を待って20名も申告相談者があったとか…(;;)、全員が昨年リストラされたサラリーマンであり中途退職のため天引きされた源泉所得税の還付を求めて寒空の中開庁を待って居られたそうであり、その後も毎日数十人の方が来庁され申告されて居られるそうです(;;)。それにしても税金の還付を受けられる方は未だマシであり、その背後にはリストラされたが税金を控除されるに至らぬ低額な給与の方々が無数居られることを思い、胸が塞がる思いでありました(;;)。 思えば今から15年前の今日は奇しくも阪神淡路大震災が神戸を襲った日でありますが、あの時ごった返した確定申告の際、お得意先の従業員の女性から“誰もが税金が沢山返ってくるのに如何して私だけ返らないのか!”と全壊証明書を片手に強く迫られたことがありました。その方は給与も多くなく寡婦で所得控除が多く税金がゼロであったため還付申告ができなかったのでしたが、給与から天引きされるのは一律に課せられる厚生年金や健康保険などが最も高く一般的には所得税が一番少なくて、例えば給与の年額が220万円以下の方で高校生以上の学生を扶養している寡婦の方は所得税が掛かるに至りませんが、厚生年金などがヤケに高いため控除された金額が全て税金だと勘違いされている方が結構多いようです(;;)。昨今企業が身を守るために形振り構わぬ経費節減の犠牲となっての雇用の崩潰は目に余るものがあり、将に日本経済の縮図を見る思いですが、明日は我が身と思い新年に際して国民全員で雇用の安定と日本経済の復権を祈りたいと思います。 天下のJALが遂に破綻の日を迎えました。13日東証での引け値はストップ安の7円となり会社更生法による株式全額の無償減資が確定的となっての狼狽売りであったものと思われます。一時は花形産業として一流大学の就職先№1を誇り、役員やパイロット達の給与は5千万円を超し、他の大会社を圧倒していたものですが、窮極は高額給与が会社の足を引っ張り今回終焉の引き金となりました。然し彼等が破綻したのは何も給与だけではなく、JAL本社最上階に巣食う魑魅魍魎ならぬ運輸省の天下り役員が航空機のことを何も知らぬ事務屋ばかりであって、時代の変化への対応ができず旧態然とした経営姿勢を漫然と続け小さな綻びに気付くことなく今や修復不可能にまで傷口を広げる結果となったものです。 思えばアメリカのGMが破綻したのもトップの連中が製造現場に足一つ運ばず、自動車の構造を何一つ知ろうとしなかった事務屋ばかりであって自分達の給与や老後の年金にばかり感(かま)けていたことが、日本車の追随を許し今回の破綻に繋がりましたから日米両者には共通した類似点が多く見出されます。 JALのOB達への30%年金カットの素案には容易に賛同が得られず交渉が難航しましたが、年金基金を解散すれば30%すら危ういとの噂が飛び交い漸く2/3の合意が得られたものですが、元来殆どの原資を会社が負担し、最高で月額48万円もの企業年金は他に類が無く厚生年金と併せ月100万円に近い年金受給は、此ぞJALが赤字に至った元凶ではなかったかとの思いが致します(;;)企業年金OB30%減にして漸く他社との比較で同列に並んだのですから如何に此までが恵まれ過ぎていたか良く分かりますね。 抑(そもそも)過去に支払った彼等への退職金もその内半分程度返却させるべきですが、法的に難しいようなので、此から今後は幹部達の報酬の半額を日航の新株を退職時のストックオプションとして支給すれば、彼等は企業業績と株価が連動し引いては我が懐にも影響することとなり、少しは真面目に働くのではないでしょうか。新会長を内諾した京セラの稲盛さんは無報酬を条件に引き受けられましたから他の役員もの稲盛さんに倣って頂きたいですね。 前述のゼネラルモータースは、アメリカだけでなく世界の巨大産業でありましたが、巨額の政府資金を受けながら倒産し破綻しても這般の事情により潰されることなく、09年7月より新生GMとして新発足しました。然し一度地に落ちた名声は帰ることなく何れはあちこちに買収されて淘汰される運命にあると思われます(;;)。 処が皮肉な話ですが、トヨタを始めとする我が国の自動車産業が現在の力を付けるに至ったのは実はGMの企業体質のお陰であり、我が国はこの偉大なる先駆者に対し大いに感謝の意を捧げねばなりません。何故ならあの会社が新しい技術の進歩を学ぼうとせずにガソリンを垂れ流し、直ぐに壊れるような脆弱な車をずっと作り続けたくれたお陰でアメリカ人には“車と謂うものはこんなもんなんや”と納得し諦めて居た処へ30年前ホンダのアコードやトヨタのカムリなど日本車が上陸し、廉いだけで粗悪品の見本のように思っていたこれらの車が燃費が良い上に幾ら待っても壊れない処からアメリカ人が驚愕し、家庭での奥様や子弟用のセカンドカーであったのが徐々に力を付けて遂にはGM達御三家を追放するまでになりましたが、此はトヨタやホンダだけの力ではなく、偏にGM達が故障するのが当たり前の車を作り続けて呉れたお陰であり、GM達御三家様々と謂うべきでありましょう。それまでも日本のあらゆる製品が世界各国へ輸出されて居ましたが、今もそうですが10年前の中国製品の如く日本製の物はどれも粗悪であることについては世界共通の認識があったことは事実であり、私が60年前中学生の頃三宮の映画館へ姉に連れて行って貰って観た初期のカラー作品であったアメリカ映画“姫君と海賊”でボップホープが船上で海賊を相手にチャリンチャリンと斬り合っている最中にボブホープの剣がぽっきりと折れて、彼が“oh made in japan!”と言って頸を竦めて両手を広げるシーンがありましたが、観客は自分達が誹謗されていることも忘れどっと笑ったことを今もよく憶えております(;;)。あの時競演しカラー映画の女王と謂われたヴアージニア.メイヨは美人でしたね。そのニックネームの通りモノクロ映画では唯のお姐さんでしたから不思議でした(;;)。 事実あの当時の日本製商品はどれもこれも似たり寄ったりの粗悪品であり、不具合なラヂオなど叩くと直ったことをご年配の方々は憶えて居られることでしょう(;;)ともあれ技術革新の紆余曲折を経ながら日本の車が世界一となってベンツやBMWを超えることができたことを我々は大いに誇るべきことだと思いました(^^)次なる強敵は中国となりますが、例の餃子事件のようにことを穏便に済まそうとする日本人を盗っ人猛々しく誹謗する様は赦されるものではなく、更に日本のノーハウを盗んでは特許や法律など糞食らえでやってくる舞文弄法の無法者ですからこいつ等チャンコ達にだけはどうしても負けたくありませんね。岡田外務大臣には是非その辺を頑張って頂きたいと願って居ります。 先週の答え 夢が叶(協)う 花嫁に適った花婿 君には敵わない 2番目の答えが少し歯応えありましたね 今週の問題 (ス)り切り一杯 靴を(ス)り減らす 猫が(ス)り寄る 名刺に写真を(ス)る