ふうらん (1) ふうらん2

今年も風蘭が咲いた^^。梅雨空に風情のある花だ。近年洋蘭が全盛だが我々戦中派には和風の此の蘭も捨て難い。茶室の花に相応しいと思うが最近は茶室や着物姿の女性など殆ど見掛けないから此の風蘭もだんだん忘れられて行くだろう。
此の鉢は近所の花好きな96歳の小母さんから2年前分けて貰ったものだ。昨日も通り掛かかって花の話をし乍らスマホの風蘭を見せたら「うちのも撮って」と頼まれたのが右側だ、素焼きの鉢で花も大きかった^^。
処で私の若い頃は年頃の娘達のお嫁入り前の身嗜みとしてお茶とお花の稽古って必須だったが、今はどうなったんだろう?50数年前事務所の女子職員が前夜お稽古の花を持参して事務所の花瓶に活けてくれて居たことを思い出す。時折、裏千家、未生流なんて看板をあちこちの町並みで見掛ける夢を見ることが、此れは私の人生の大半を占める昭和の幻想なんだろうか。

先々週の漢字検定準一級受験者は今回も少なくたった20名だった。バラバラと2列に並んでいるので受験番号11番で見当を付けた机に歩み寄ったら直ぐに見付けられた。今回も4級と6級との混合会場でそれでも半分位が空席だったから漢検も効率が悪く会場費が高く付いたことだろう。前回から受験料が4500円と500円値上げされたのも受験者の減少によるものに違いない、10年前は複数の100人教室から自分の場所を探すのに時間が掛かり人混みを苦労したものだが、あれはウソみたい。栄枯盛衰世の倣いとは言え漢字検定もメチャ衰退したようだが今の若者の漢字力の向上心がパソコンによって失われたせいもあるんだろう。書けなくても選択したら適当に漢字が出てくるパソコンって人間をダメにしていると思う。国語辞典が読まれずに埃を被って本棚の飾りとなって居るなんて世の中おかしいね?

イギリスのEU離脱キャンペーンの顔であったジョンソン前ロンドン市長が突如与党保守党の党首選に出馬しないと表明し英市民に混乱が広がっている。彼は離脱の旗頭を務めたものの内心離脱はあり得ないと国民同様に信じて居たらしく、EU連合を追い詰め乍ら僅差に敗れた悲劇の主人公となり崇められたかったに過ぎないことが判明した。主役として人の上に立つ器でないことは本人が一番よく知っていたからだと思う。国民投票の結果に一番愕いたのは彼自身だったのだろう。世界中をひっくり返して人騒がせな奴や(>_<)。

大学病院先週の検査の中で私の呼吸器検査の結果が良くなくドナー検査打ち切りを賭けて麻酔科へ行かされた。担当医は検査を続けてドナーがアウトになれば費用の負担が大きいので早めに黒白を付けた方が良いとの判断で手術時の体力について麻酔科の先生の判断を仰がれたのだ。先週は呼吸器検査と言っても椅子に座るなり吸引具のようなものを口に装備されて「息を吐いて」「吸って」と慌ただしく終わった検査で1分くらいだったが吸う方の値が悪く移植に適さない体力ではないかと疑われて麻酔科の先生の判断に廻されたものだった。
腫瘍センターと同居している麻酔科の待合室は見るからに癌の検査と思しき人が溢れ私の恐怖心を駆り立てたが呼ばれた麻酔の先生は40歳位の柔和な女性で私の持っていたのと同じ伊藤園のミネラル麦茶を机上に置いていられたので親近感が増し、座るなり「先生、私は早朝徒歩で駅まで出て駅の階段を上がり満員電車に20分も揺られて神戸駅まで来ました」と話し、「電車では優先座席の前に立ったのに座っている若い女性は老人が自分の前に来たことを知りながら絶対に私と目が合わさぬようにスマホから目を離さず20分頑張り通した平成の若者でしたよ」と余計なことまで追加し乍ら此の歳で一人で大学病院に来れたことは呼吸器が悪いとは決して思わないのでもう一度しっかり再検査して欲しいと短時間で終えた呼吸器検査の杜撰さを懸命に訴えました。先生はニッコリと笑ってイエローマークが付いている私の数値を指さして「幾らでも再検査しますが、階段を上って満員電車に乗れる人なら大丈夫です、私から移植外来の先生にメールしておきます」と言って頂いたのです。良かった^^。この日は造影剤の検査をして次回の検査は14日の午後になった。「え?午前中だけやないんですか」と訝ると何でも外来患者が多くて火木は午後も外来患者を診るようになったと不機嫌に担当医は言った。「先生、病院は外来で儲けて入院で損をするのだから病院のためには良いことですよ」と言いかけたが、此の先生の給与が増えるわけでもなく余計なことは言わなかったが、実際病院会計は収入金額はでかくても外来が黒字で入院が赤字なのは世間の常識だ。赤字の元兇は殆んどが設備費と人件費なんだ。

ようやく夏が来た^^。一昨日の朔日(ついたち)庭の雑草の茂みからキリギリスの第一声が聞けた、此の声を待ち続けていた。しわがれ声だったが此れから少し宛上手になることだろう。

夏の怪談を一つ。昨日、日経新聞の電子版に怖い話が書かれていた。妻子持ちの伯父さんが亡くなって暫くして、相続と関係ないはずの甥っ子に、伯父の未払税金を払えと税務署から督促があった。実は伯父には未払税金や借金が沢山あって、それから逃げ出すために妻子は期限内に相続放棄をして居た。甥っ子や他の親戚も一緒に相続放棄すれば問題なかったが、甥っ子らに相談はなかったようだ。それで税務署は妻子の代わりに甥っ子に未払税金を払えと言って来たのだ。我々の常識を超えた怖い話だね、本来の相続人でなくても借金取りに追われることもあるんだ!甥っ子に督促状が来ても三ヶ月以内なら家裁に訴えて借金を回避する策もあるそうなのだが、皆様も身内の方がなくなったときは十分注意して下さいね。

三省堂国語辞典の「ボイン
乳房の大きなこと、1967年に広まった言葉

新解さんの「ボイン」
若い女性に多く見られる豊かな乳房(の隆起)
三国は当時イレブンPMで大橋巨泉がタレント浅丘雪路の胸(バスト)を指して「ボイン」と命名したことを調べ上げたものだ。
それまではボインとは「ボインとやっつける」など擬音語、擬態語、擬声語など所謂オノマトペでしか使われていなかった。
一方新解さんは大きいだけの饅頭型ではダメで乳首の位置の高いロケット型がボインだと主張している、そうだよな^^。

先週の読みたくても読めない字
徒(あだ)や疎かにするな

今週の読みたくても読めない字
今朝は街が霧に(煙って)いる