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あぶない化粧品その2


今日は私にとって本年2回目の漢検テストであり会場が流通科学大学となって足がとても不便だったが好天に恵まれたので文句は言わない、無事に検定終了帰宅できてホッとしている^^。受験も指折り数えれば平成5年の秋が初挑戦だったから8年にも亘り都合17回目となる。今回も体調不良で集中力に欠け合格点の確保が危ぶまれたが何とか凌げたようだ、この歳になると分かって居ても思い出せなくて書けない字が多くなってきた(::)、最早前回の点数を超えることは難しく牴牾(もど)かしさに身が捩(よじ)れるが何とか合格だけは続けたいと希う。今日試験終了2分前に思い出せた^^書き取りは「嘲罵」の「嘲」で常用漢字だったのだ:-)。

先日群ようこさんの昔のエッセイを読んで笑って居たら、笑えない記事にお目に掛かった。4半世紀も前に発行された新書「あぶない化粧品」には恐ろしいことが書かれて居るそうだ:-)、何でも化粧品は油脂、顔料、防腐剤、界面活性剤、酸化防止剤、香料などの化学薬品の固まりで食品には禁止されている色素が此方では使用許可されているとか…(;;)、症状が出るのに数十年掛かるのまであるそうだから,発症したときには原因が特定できなくなっている仕組みなんだろうね、此のエッセイは1990年に書かれたものだから、今世間を騒がしている「白斑病」も中高年の女性にしたら原因は遠い昔にあったのかもしれないな。食べたらダメなものを顔に塗って良い訳がないよね:-)、アマゾンで調べたら「あぶない化粧品」の類いの図書は当時から現在まで30冊で数えきれぬほど発行されている。きっと多くの女性は危険と知りつつも美に対する淡い憧れを捨てきれずに化粧品に縋っているものと思われる。
危険と言えば大昔歌手で美人女優のドロシーラムーアがボブホープ「珍道中シリーズ」でビングクロスビーに「you are dangerous(貴方は危険「怖いひと」ね)」と歌って恋を囁くシーンが記憶にあるが、女性は誰も「危険」なものに何故かワクワクするものを感じるのではないだろうか^^。

処で先日第三者委員会弁護士の中込秀樹元名古屋高裁長官が述べていられたが、カネボーの白斑事件は外部ばかりでなくカネボー内部の顧客美容カウンセラー3名からも手や顔に白抜けができたと報告が入ったのに皮膚科へ行くように指示しただけで当社製品が原因だなんてあり得ないと断言して憚らずその儘放置したそうだ:-)。そして山口県と岡山県の医師からロドデノールが白斑の原因である可能性が高いので学会で報告すると謂うメールを受け乍らカネボーは厚顔にも社名と商品名を伏せるように要請しただけで、上層部に報告を挙げず何もせず手を拱いていたことが判明したが5月になって岡山大学の医師からのメールが届くに至って漸く重い腰を上げ調査を始めたが自主回収の発表は7月だったから調査開始から商品回収まで2か月も掛かっている、白斑の原因は化粧品に関わりのない別の病気であり使用した人の固有のものだと謂う先入観に強く囚われていたものだった、思い込みって恐ろしいよね:-)。
中込氏は健全な会社であるためにはTVドラマ「半沢直樹」のようなしっかりモノが言える社員が育つて居る会社でなければならぬと言って居られるが、「半沢直樹」だってあれほど銀行に巣くう白蟻どもをバッタバッタと退治しながら最後は子会社の株屋へ島流しではなかったのかな:-)、原因は我が国の企業風土には「上にモノ申す」姿勢が決して好まれず、「周囲に波風立てず万事こと勿れ」が求められている処にあり、日本がどんな技術力があっても諸外国との競争に勝てない最大の理由だろう。又我が国では上にモノを申して叩き潰された事件は数知れない、卑近な例では10位年前牛肉BSE問題で告発された雪印食品が解散に追い込まれたが、正義の味方として不正を告発した西宮冷蔵が農水省から不正に荷担したと言いがかりを付けられ業務停止を言い渡され破綻に瀕したことは水谷洋一社長を主人公にした再現ドラマ、「たった一人の反乱(食品偽装告発)さきがけとなった男」が放送され「2008年ATP賞 情報部門・優秀賞」を受賞したのでご存じだろう。我が国の企業や役所は全て「出る杭は打たれる」システムが定着し、「見ざる」「言わざる」「聞かざる」を美徳としているが、こんな悪弊では国際競争に於いて他国に勝てる道理がないよね。
阪神阪急ホテルの食材偽装だって上層部は知らなかったと惚けているが、世間の誰もが、知らない訳がなく知って居たに違いないと思って居るよ!食材偽装は何処でも行われていることで内部告発されたお店だけが叩かれるシナリオだ。食べる客だってメニューと値段を見て分かって居るが信じた振りをしているだけだもんね。ホテル阪急での「霧島ポークの上海醤油煮込み」が1年間に311人に提供された」には笑ってしまうよな。1日に一つしかでないものをメニューに加えている方がおかしいのと違うかな、きっと食材にはカビが生えていると思うよ^^。

女子プロゴルフ横峰さくら選手マスターズゴルフで今期3勝目を獲得し2度目の賞金女王にあと一歩と迫った^^。チャンコやチョーセンに負けてなるものかと二日目中国、韓国、台湾の2位グループ3人を突き放しての優勝だったから素晴らしい、現在賞金トップの森田理香子は春先物凄いスパートだったが所詮逃げ馬だからさくらちゃんの追い込みには敵わないだろうな。

先週の誤字訂正の答え
間違えて激薬を飲んでしまった、(劇薬)でした

今週の誤字訂正の問題
僻遠の湯治場に暫く到留することとなった。

御教訓カレンダー 
「寝た振りをする男」→「寝たい振りをする男」 どっちも嫌だわ

台湾セーフで中国アウト


暑い毎日が続くが庭のキリギリスには一向に苦にならないらしく朝に夕に蝉に負けまいと雌を求めて必死で啼いている。先日愚娘が知人から野原で採取した沢山のキリギリスを頂戴したので庭に放したら一挙に大所帯となり啼き声も一段と活気を帯びてきた^^。雌も沢山居るのだが啼き声が少しも減らない処を見ると結婚は35歳になってからだとか…人間を見倣って雌同士飲み会でも開き、雄の啼き声をシカトしているのではなかろうか^^。毎朝好物であるタマネギを庭に撒いて居るし、蛋白源になる三角バッタも沢山生まれて日に日に大きくなって居るので食糧には不自由しないだろう。此では雌が結婚を急がない理由も何となく分かるよな^^。先週夕刻撒水していたら昼寝して居たらしい奴がビックリして擬宝珠の葉っぱに飛び上ってきたのでシャッターを押した。前回の探し絵のような写真と違い全身像だ^^。

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先日仕事の合間を見て偶に耳掃除でもと駅前の耳鼻科へ行ったら耳垢が少しあると言われて取って貰ったのだがその後が物凄いハードスケジュ-ルで、鼻も喉もしっかり検査され、頼みもしないのに此方へどうぞと狭い部屋に入れられて視野検査の耳版のような聴力テストまでされた:-)。そして「補聴器を付ける程でもないが高い音が聞こえ難くなっている」と宣われた:-)。自分に言われる悪口などしっかり聞こえるから、自分では目はダメでも耳だけは達者だと思って居たので愕いた。「どん音が聞こえないんですか?」と訊ねたら、「キーンと謂う音が聞き難くなって居ますね」硝子を引っ掻くような音なら誰も聞きたくないから「そんな音は聞きたくないから良いですよ」と言ったら「ま、年相応ですかね」で一見落着となったが、窓口で点数にして1090点も請求されてビックリ、見ると聴力検査が690点も占めて居り、耳掃除はたったの25点に過ぎなかった:-)、巷で良く言う検査漬け医療の典型だ、して欲しくもない検査にまで誘導されるのはとても不愉快だったが、診察途中で聴力検査は嫌だ…なんて誰も言い難いよな(;;)、おまけに帰り受付で「次回はネット予約でお願いします」と突っ放された(;;)。誰が行くもんか!3年前天の下町のT耳鼻科で耳垢を取って貰ったことがあるがとても簡単で診療代も僅少だったが医者が変わるとこうまで変わるものか:-)、T先生が月水金診療のため何時も満員で待ち時間が長いためつい横着したのが不仕合わせ貧乏の始まりだったのだ。それにしても80歳を目前にした老人を相手に上から目線で「ネット予約して」とはないんじゃないの?今度から混んでいても遠くても絶対に天の下町のT耳鼻科に行こう^^。

日経夕刊に掲載されているエッセイ「プロムナード」は「明日への話題」や囲碁の棋譜欄と同じく私が愛読する一つだが、実は書き手が並みのエッセイイスト或いは小説家でなく殆どが他の分野で活躍されて居る文化人だからエッセイの内容が我々の知らない未知の世界を描かれたものである処に読み応えがある。6ケ月で全員交代されるが本年下半期の執筆者の顔ぶれを見ると、月曜から順に能楽笛方藤田六郎兵衛、作家辻村深月(昨年度直木賞)、社会学者古市憲寿、写真家小松紀晴、国文学者田中貴子、歌人小高賢と異色の書き手であって物書きの辻村さんを除けば素人向けのエッセイなど得意な分野である筈もなく、各週原稿用紙3枚も全26週よくぞ時季に併せて書けることだと感嘆頻りだ^^、然し執筆者各自得意の分野が我々日常生活とかけ離れたものであるため却って話題が斬新であり、古市さんなどノルウエーでは、選挙権が16才で与えられて政治への関心を高めようとしているとか、女性にも徴兵制度が適用されるなど我々が知らないことをさらっと書かれるのには愕いてしまう。又能楽笛方藤田六郎兵衛氏は世襲制である親の仕事を継ぐ運命(さがめ)を生まれながらにして背負わされ、5才から舞台に立たされ何も教えられずに見様見真似で父の芸を憶えなければならぬ厳しい経験談など背筋を戦慄が走る思いだ。一度も褒められたことがなく、父の没後、勤書(舞台記録)に「今日道成寺披き昭彦(氏の本名)上でき…」の一行がありこの一行を見て涙が止まらなかったそうだ。このとき舞台を終えて楽屋に戻り父に「有難う御座いました」と挨拶したら、父は「うん」と一言それ以上の言葉はなかった…、そうだ。「うん」は弟子である子に対する最大の褒め言葉だったんだろうな^^、仕事を終え師匠である父に「有難う御座いました」まで言わねばならぬとは芸の世界って厳しいものだな:-)。きっと日常生活の立ち居振る舞いだって礼儀作法だって半端ではなかったことと拝察した。でなきゃ、無形文化財になんか簡単になれる訳ないよね^^。
我々は普段経験しない世界のことは知らない儘に貧しく生涯を過ごすことになるが、知らない世界であっても書かれたものを通して少しでも知ることにより自分の視野が広まるから、各界の方々に文筆の機会を与え我々無知な山猿にも色んな知らない世界を知る機会を与えて頂きたいと願う。書き物の苦手な方なら編集者が聞き取って文章化されたら良いだろう、私がプロムナードから感銘を受けたものは文筆家の書かれたものよりも他の分野で一家を為された方のものが圧倒的に多いのは当然とは謂え皮肉だな。洋画家の野見山曉治の自伝など玄人裸足で絶品だったもんな^^。

先月大阪府警が信号無視した女性を中国人だと思って誤って台湾人女性を無免許運転で検挙したと発表した。彼女が全く日本語を話せなかったのが誤解の元であったが彼女は台湾人で台湾の免許証とその翻訳文を提示したが係員が免許証を身分証明書と誤認して無免許運転で検挙したのが原因とか…(;;)、府警交通指導部への照会で誤認逮捕が分かり此の女性は無事釈放されたそうだが、特定の国からの入国はその後1年間は有効であり台湾の免許証もそうなんだそうだ、警官の無知にも呆れたものだが、台湾の免許証ならOKで中国の免許証はアウトだなんて痛快極まるな^^。警察庁も粋なことをしてくれるね^^、李登輝全総督の存在が大きいと思うがチャンコロは中国から幾ら免許証を持ってきても日本で走れないなんて胸が透く思いだな(^0^)/。もっとやれ!

先週の誤字訂正の答え
検微鏡で細菌を観察する、(顕微鏡)でした

今週の誤字訂正の問題
資源の欠亡は深刻な状態にある

ご教訓カレンダー
「盆栽いじり」→「凡妻いじめ」 老後の楽しみ

高齢者講習と認知症

ランタナは何方もご存じでしょう、花の色が七変化する洋風の変わった花でとても可愛いが侵略的外来種100選に選ばれて居るからある意味誰にでも育てられる雑草なんだ、駅前レバンテのバス乗り場に咲いているランタナがとても綺麗だったので小枝を15cm位鋏で切り取ってきてコップに挿して1週間で根が出たのでキリギリスの棲んで居る庭に地植えしたらその後10日で花が咲いた^^。切ったときに切り口を乾かさぬよう濡れたティッシュかタオルで覆い、コップに挿す前に蕾を取り去り水分の蒸発を避けて葉を半分切っておくことと風に当てぬことが発根の秘訣だ。皆様も一度試されたらどうですか。100%成功します。但し子供の背丈程に成長するので地植えの場所にはご注意を…^^、

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今年11月の誕生月は3年目の運転免許証の更新(70歳を超えるとゴールドの5年は消滅する、3年前の書換え前の期限は4年だった)だ、歳だしもうそろそろ返納する時期じゃないのかなと思って居たが、ドライバーを押しつけられる危険を察知したのだろう、愚娘から「持っといた方がええよ」と上手く言い包められて迂闊にも先日ジェームス山自動車学校へ高齢者講習に行ってきた。
3年前とほぼ変わらぬテストだったが今回は11人中5人が女性だった。講習の最初のテストはスクリーンに4個宛品物や動物が映されて都合4回16の絵を見せられた。暫くして解答用紙が回されて来て時計の絵を描くように言われ、すぐさま書いて丁度10時頃だと思ったので長針短針共に書き込んだら、指導員から「針は書くな」と言われたので「針がないと時計でない」と抗弁したら、針は此から問題として出すからと別の用紙に出されて全員針は11時10分を書くように指示された、幼稚園程度だなと認知症テストを嘲笑って居たのだが、何故か私の前に座って居る女性一人だけが教官から様々なヒントを与えられても11時10分が書けなかったのだ:-)。家で毎日見ている時計が例えデジタルでも時計の針は駅や商店街のお店など何処にでもあり、日常生活に於いて忘れる道理がないのだが、此が認知症の始まりなのかとハタと膝を打った。時計の次ぎの問題は先程の16の絵を思いだして解答用紙に記入せよ、であり書こうと記憶の襞を探ってみたが出てくるのは初めの方の絵だけで後のは思い出せずすっかり忘れて居り、結局8つしか書けなかったが、前の女性は何も書けなかったようだ(;;)、でも講習はあくまで講習であって免許の更新ではないから、そのまま順に進んで行き実技の車庫入れなどして(講習の中で一番楽だったのが実技だった^^)全員終了証明書を貰ったが、休みなし3時間超のテスト講習は目の検査も結構多く疲労困憊へとへとだった:-)。同じ教習車に同乗してテストを受けられたご老人は聞けば大正生まれとか魂消てしまった(゚ロ゚)。処が彼は車が曲がる際指示器の操作をすると必ずワイパーが作動してまごつかれる、聞けば何時も左ハンドルのベンツに乗って居られるとか(;;)、ベンツのウインカーはきっと左側にあるんだろうな^^。

左ハンドルで思いだしたが「左ハンドル車の助手席には絶対に乗りたくない、高速道路など死ぬ思いだ」と亡くなられたファミリアの社長が昔言って居られた、分かる、分かる^^、私が30数年前乗っていた側車付のハーレーは舟が右に付いていたから誰も乗るのを嫌がったものだ、でも阪神高速魔の若宮カーブの下りなど同乗者が居ないとセンターライン側の舟が浮いてハンドルを取られ、誰かが乗って体重を対向車線側に掛けて貰わないと側壁に当たりそうになるので怖かったな:-)。
閑話休題、証明書は貰ってもテストの点数は免許センターへ送付されるからあの女性更新センターでチェックが入るのではないかしらと気遣った。更新センターで医師の診断を受けるように指示されると結果殆どが免許取消になるそうだ:-)。自動車学校は商売だからどんな認知症の人でもちゃんと証明書を出すが6000円取って居るからだろう。6000円払って3時間辛い思いをした挙げ句が更新センターで医者に行かされての免許取り消しでは浮かばれないよな。一定点数以下の人にはお金を半額でも返して証明書を出さないことにすべきだろうと思ったものだ。認知症の発症は家族が気付くべきだがこの頃の家族は何処も同居は形だけで心は他人だもんな:-)。

先週中国で重慶市トップであった政府要員が巨額収賄や3億円の横領などで起訴されたと新聞に発表された。中国や韓国では我が国では稀有な汚職や収賄などが日頃常態であり、清廉潔白な役人の方が極めて珍しいと謂われる。私が愕いたのは既に捕まっている彼の妻女が殺人罪で「執行猶予付きの死刑」に処せられていると記されて居ることだった。我が国ではあり得ない不思議な刑だが、きっと後日賄賂か何かの授受で恩赦の名目など使って死刑自身が有耶無耶になるのだろうと思う。こんな世間体を取り繕う刑罰でも、若し我が国で採用されたら計り知れぬほど効果が大きいと思うから、刑法を改正して此の限りなき怪訝しな執行猶予付きの死刑罪を使えるようにして欲しい。そして再犯が容易に予測される強盗罪や強姦罪には是非判決に此の刑を適用して頂きたい。さすれば此の刑に処せられたら、再犯での逮捕は即死刑執行となるから、誰もビビって生涯再犯をしないことを心に誓うに違いないし、懲役刑であっても塀の中での三食付きの生活は我々が支払って居る税金泥棒になる訳だから一石二鳥の効果があると思われるがどうだろうか。

先週の誤字訂正の答え
自己本意で無軌道な青年が増加する(本位)でした。

今週の誤字訂正の問題
検微鏡で細菌を観察する

今週のご教訓カレンダー
「公文式」→「苦悶式」 できの悪い塾の生徒

手遅れの仕合わせ

お彼岸も過ぎて彼方此方に桜が綻び、4月を待たずに本格的な春の訪れだ。幾歳になっても私は春の到来に胸をときめかせ青春時代の感傷に心を浸す。
うちの庭ではカタバミも我が世の春を誇り、メダカが嬉々として藻の間を戯れている^^。カタバミの隙間からカラス豌豆まで鎌首を擡げているのには愕いた。此ではまるで5月ではないか!

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新須磨リハビリテーション病院の院長であり、200人もの癌患者の死を看取って来られた神代(こうじろ)尚芳先生(67歳)が癌で間もなく最期を迎えられると衝撃的にも新聞が報じた。此の先生は並みの医者とは異なり東北大学工学部の出身で理論物理学(素粒子)の研究を経て仏門に入ろうとして果たせず、大阪大学医学部に学ばれた異色の徒だ。癌患者が自宅で充実した最期を迎える「完成期医療福祉」を20年に亘って提唱され、94年には在宅で看取った癌患者などの生き様を記した「自分らしく死にたい」を著された。その中では老若併せ16人の方々の突如訪れた癌による理不尽な死の受容への葛藤と、其れに伴う神代先生の苦悩が描かれているが、その先生自身が癌で死期を迎えられたことを先生は天佑と考えられたのではなかろうか、それ故、先生は医師と看護婦に支えられて充実した死を迎えるそのモデルを務められる決意を固められたのだ。「独居老人が仰山居るが自宅で死にたい希望があるやろ、儂は其れを可能にするモデルになりたいんや」と自らの理念を実践すべく病院を出て独りでマンションの一室に移られる。積極的な治療はどうなのか、「手遅れの仕合わせ」がありはしないかと問われる先生の言葉は、何故か無学な私の思いと同じだ。近年医療の進歩で隠れた病も発見できて手術などで延命すら充分に可能になったが、反面、病再発への恐怖や治療方法の選択などで身も心も摺り減らすから、死への恐怖心もあろうし私のような弱虫は病気発見後に充実した人生など望むべくもないに違いない。そんな思いをしてまで生きているよりも、私は気が付いたら死が直ぐ傍にまで近寄っている「手遅れの仕合わせ」を選びたい。この世とあの世を繋ぐ通路は短い方が良く、神代先生の言われる「死は人生の完成」なる言葉を拠(よりどころ)として私は残り少ない人生を悔いなくあるが儘に過ごしたいと思って居る。
だけど、捻(ひね)くれ者の私が徒然(つれづれ)に思うに、著名な医師である神代先生だからこそ絶えず訪れる教え子の医師と看護婦に護られて充実した死が迎えられるのではなかろうか、我々市井の老爺は週一回数分程度医師と看護婦のあたふたした訪問看護を受けるのがやっとであり、後は苦しくても誰からも見ても貰えず孤独死を迎えることになりはしないか:-)。然し、それはそれで病院で「未だ死なぬのか…」と呟く医師や看護婦の眉間に深まる皺に怯えて生きているよりずっとマシかもな^^。

童謡「赤とんぼ」は我が国を代表する名曲だ。この歌は平成19年に遅蒔きながら日本の歌100選に選ばれた^^。歌は1番から4番まである、先日気付いたが音楽教科書では何故か3番が飛ばされて居る(;;)、調べてみたら♫十五で姐(ねえ)やは嫁に行き♬の個所に風紀上或いは教育上問題があるそうな(;;)。考えて見たが、どうやら18歳未満は…とか書かれた児童福祉法辺りに文科省が引っ掛かって居るように思われる:-)。児童福祉法では満18歳未満の者を児童(児童はせいぜい13歳迄ではないのか?)と呼び、色んなハードルや足枷を設けて居るからだ。然し其れは児童福祉法そのものが時代にそぐわないものであり、この3番を聴いて不謹慎な思いを抱く人など誰一人ありはしない。何故ならこの歌は大正10年に作詞されたもので当時女性は14歳位から結婚適齢期であって30歳後半には孫が沢山居てお婆さんと呼ばれたものだ。然し、歌詞を変えて15を16や17にしたのでは字余りになり歌が死んでしまうし、19なら唄えるが子守の姐やが19歳では薹(とう)が立って絵にならない、子守の年齢は14歳位が上限であり16歳になれば身体も大きくなりもっと給金の高い仕事があったろうし、「嫁に行く」は或いは姐やと別れる子供に言って聞かせる比喩だったかも知れない。時代背景と謂うものは何時の時代にも大切であって昨今女性の晩婚に偏した風潮に迎合し、この3番を切り捨てた文科省は余りにも杓子定規で愚かだった:-)。あの頃は人生50年であり、子供は生まれても5歳までに3人に2人位死んで居たので、早く結婚して沢山子供産むことを労働力への要求からお上が奨励していたのを国民が忠実に実行して居たのだが、少子化に苦しむ時代になってから3番の禁止とは皮肉だった(;;)。現在でも民法の定めでは女は16歳になれば結婚できることになっている。援助交際じゃあるまいし、あの当時15で嫁に行ったのを咎めるなんて文科省の役人も余程の勉強不足なんだろうな!笑ってしまうな^^。児童がお嫁に行ける民法は児童福祉法に違反しているのか:-)。
(婚姻適齢)
民法第73条  男は18歳に、女は16歳にならなければ婚姻をすることができない。

私が思うに、我々戦前の人間を除けば「赤とんぼ」の歌詞を理解するには相当な教養が必要だ、京都の被差別部落で唄われ40年程前フォークグループ「赤い鳥」が唄ってヒットした「竹田の子守歌」の歌詞の意味が分かる人には、「赤とんぼ」はとても悲しい歌にしか受け止められないだろうし、40歳を超えた方なら「おしん」を思い出し涙されるだろう:-)。
この歌の2番に「桑の実」がでてくるが、知らない方が多いのではなかろうか、ちっちゃい葡萄のようで見てくれは良くないが終戦後山へ入って腹の足しによく食べたものだ^^。桑は学童の頃教育実習で必ず家庭でお蚕さんを育てさせられ、繭作りから最後に成虫が出てきて壁に卵を産み付ける処まで学習していたので早朝蚕の食料である桑の葉を採りに近隣の林を巡るのは日課だったから葉を見れば分かった。雨の日は大変だったな、それは桑の葉採りではなく、ぬれた葉を食べると蚕(まだ芋虫だけど)が死んでしまうから手拭いでしっかり拭いて葉の湿気を取り去ることだった。蚕は糸を吐き始めると食事もせず一度も休まずに1500mの連続した絹糸を一気に繭に仕上げるから当に神業だ。
「繭」は常用漢字だが糸を右に書く間違いが多い、此の漢字は漢書のように縦に書いては左に送って行く文章体で作られて居るから「虫」が右で「糸」が左になるのが正しい。

先週の誤字訂正の答え
007危機一髪 (007危機一発)でした。
日本語としては「危機一髪(髪の毛一本の際どい差)」が正しいのだが、昔映画輸入会社のアホな社員が邦題を付けるとき間違えて「007危機一発」としてしまって(;;)誰も誤りに気付かぬ儘に映画が封切られた:-)。お陰で高校のテストでは「危機一髪」を生徒が「危機一発」と書いてしまう混乱が続出して問題となったことがあった。
先週日銀の白川総裁が辞任し黒田東彦が就任した。白川総裁は無能だったが、政府は白川総裁を辞めさせたい口実に為替の問題を挙げるのは不適切だったな。誰もが重大な事実誤認をして居り、為替政策は日本銀行ではなくて財務省の役目なのだ。あの麻生さんに為替相場が捌けるなんて到底思えないが…:-)。

今週の誤字訂正
会場は相手を中傷する泥試合の様相を呈してきた。

ご教訓カレンダー
「♬十五で姐やは嫁に行き」 「♫中古で姐やは嫁に行き」 90年のときの流れは恐ろしいな

清涼飲料水で脳梗塞に

聴いている人に空々しく響くジングルベルも終わり愈々年の瀬が到来した。こんなに長く不景気が続くのも珍しい、新内閣の組閣も白々しくて何の感慨を湧かない。日銀の白川総裁など御身安泰だけを願って何もしようとしないのは衆生の暮らしのことなど何も関心がないのだろうな:-)。不景気の株高と謂うが我が国の企業が斯くも疲弊していると言うのに年末には世界に溢れたお金を引っ提げて外国から投資ファンドがやって来て買いまくり、円安を理由に株値を1000円以上吊り挙げた。年初には軈て利食いして去って行くのだろうが高値掴みをした日本の投資家だけがババを引くことになるのは情けないな(;;)。

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年末の三連休に近鉄沿線長島温泉「なばなの里」を訪れられたEさんご家族から頂戴した幻想的なのイルミネーション冬華の競演をご覧下さい。LEDの光が美しいですね。良い後、悪いと言いますが、バスツアー帰路の大渋滞に帰宅が夜中になって閉口されたとか…(;;)。
最近丸谷さんのエッセイばかり読んでいるが、この方のエッセイはすっかり考えさせられることが多いので気晴らしに角川文庫から今年発売された鎌田敏夫(30年位前に金妻(きんつま)で大ヒットした脚本家)の文庫本「好きじゃないのに…」を読んだら、ナント!中身はそっくりそのまま3年前角川書店から「ジュテーム」の題名で読んだ単行本だった(;;)。題名だけすっかり変えて文庫化するなんて角川書店もえぐいことする、私のように同じ被害に遭った人も少なくないと思うが誰も怒らないのかな:-)、出版社はモラルが大切だ、単行本を発行して数年後文庫本で再登場するのは最近の傾向だが中身を確認せず題名だけで買う読者は少なくない、文庫本になったら題名を変えるなんてこんな詐欺まがいの角川の本は二度と買わんぞ…、と思った人は私だけでなく沢山居るに違いない(;;)。知人に話したら題名を変えて文庫化するのは角川の常套手段であり、中を読んでから買わないお前が悪いと笑われてしまった(;;)。その上「角川が単行本を文庫本化したときは奥書に題名を変更して文庫本になったことをちゃんと記載しているから其処を見てから買わんからや」と笑われてしまった:-)。
大阪大学研究グループが先週18年間の研究結果を発表したが「毎日250ミリリットルの清涼飲料水を飲んで居る女性の脳梗塞発症率1.8倍に…」の記事には誰もが魂消た(゚ロ゚)。水分を取ることは血流を良くする基本のようなもので、我々は普段医者から「水を飲め、お茶を飲め」と絶えず慫慂されて居るから、脳梗塞の予防になるのだろうと思って居り素人には全く解せぬ話だったが、大阪大学の磯教授の話では「女性は小柄で筋肉量が少なく血糖値や中性脂肪が上がりやすいのが原因の一つだと推測される」など素人には理解し難い分析結果を述べていられる、大柄な体格でムキムキマンなら良いのかその辺は全く不明だ。水分の中でも特に良質で健康に良いとされる清涼飲料水が「脳梗塞の元祖」などと引導を渡されては、サントリーを始め10兆円業界はどうしたら良いのか狼狽えてしまうな(;;)。
30年位前だったか新聞報道から「魚にPCBが入って居る」だとかの風評が広がり魚屋さんに閑古鳥が鳴いたことがあったが、人の噂も75日だったから清涼飲料水の事件もその内忘れられると思うが、大阪大学も此の極秘ニュースを発表する前に「全国清涼飲料工業界」に情報を伝えれば、此の会は全国の清涼飲料水メーカーが加盟しているから直ちに口封じに数億円の研究費助成など頂戴できたのではあるまいか。最近財政悪化で各大学への研究費予算が削られ続け研究室では助手の手当にも事欠く有様だから、阪大は千載一遇のチャンスを逃したのではないのかな:-)。
それとも此の記事は阪大が「全国清涼飲料工業界」に研究費の助成依頼をして断られた腹いせだったのかも知れないな:-)。
投手として徳島商業を準優勝に導き高校球児からタレントにトントン拍子で人気を高めた板東英二があろうことか、税金対策上法人化した個人事務所である芸能プロダクションが税務調査を受けて過去3年間に下請け先に外注費の支払を装って現金を環流させるなど悪質な8000万円もの脱税が発覚し、巨額な追徴金を払ったと先週夕刊に報道された:-)。長い間毎年確定申告期初日に申告して国税庁のイメージボーイとなり電子申告の慫慂などで先年局長表彰を受けたばかりだが、表彰状にはきっと「国民の模範となられた納税者として…」とあったに違いないから、彼のしたことは国民を裏切り万死に値するぞ:-)。
板東英二個人が優良納税者と指定されて居たのなら5年間税務調査は免れるが、個人会社でも会社は会社だ、彼には国税庁に貸しがあるから脱税してもお目零しがあるとの甘えがあったと思うが、国税局長上がりの税理士が脱税で起訴される時代だから、それを知らなかった彼がアホだったが、3年で済ませて貰った処にまだしも役所の温情が感じられる。イメージボーイの実績がなければ7年間たっぷりと毟(むし)りとられたに違いない。然し此の事件で彼に対する庶民の好感度が一気に失われるから、芸能界追放は赦して貰っても当分はTV局のお呼びはなくなるだろうな(;;)。
此から来年3月15日に掛けて納税者の忠誠心を駆り立てるため、国税庁が今年起こった此の手の事件を少し宛小出しにしてくるから見物(みもの)だな^^。次は誰だろう?
先週松井秀喜は引退宣言にて「何一つ後悔していない」と堅く口を結んだとあるが、痩せ我慢が丸見えだ(;;)。年末近くまで拾ってくれそうな球団にオファーを掛けて全て断られての引退だから、彼の心中が未練の波止場であったことは誰にもよく分かる。日本に帰れば拾ってくれる球団はあるが、彼自身3割を打てる自信がないから老醜を故郷に曝すことに到底プライドが赦さないのだろうな。来年第一子を儲けることとなるが、過去の栄光と膨大な財産を背負って残る半生を彼は此からどう生きて行くのだろうか。無骨で真面目な性格はタレントなど馴染まず解説者も不向きだし、帰日せずにロバート.レッドフォードのように車1日で走りきれない程の農園でも経営しての隠遁生活が相応しいのではないかと思うがどうだろうか…。奥さんが嫌がったりして…:-)。
ロシア外務省は先週26日北極圏に近い同国北部ムルマンスク州で氷点下27度の道路を自転車で走っていた日本人男性が車に刎ねられ死亡したと発表したが、彼は冒険家の渡辺大剛(はるひさ)さんと判明した。彼は2004年、22歳で世界7大陸の最高峰を制覇し、日本人最年少記録を達成したが、今年6月に今回の旅行を中国からスタートし、中央アジアなどを通過してロシアのリゾート地ソチに入り、自転車で北に向かっていたという。自転車にコンロに寝袋など生活用品全てを積んで真っ暗な道路を氷点下27度の想像を絶する寒さの中何処までも漕いで走り続けるなんて、かの冒険家植村直己さんも魂消る荒行だ。軟弱な日本男性の多い中で数少ない豪快な日本男児であった彼の功績の凄い処は04年1月にビンソンマシフ(4,897m)の登頂を成功させ、5月にはエベレスト(8,850m)登頂に成功し、更にその19日後にマッキンリー(6,194m)の登頂を成功させていることだ、将に疲れを知らぬ不死身のスーパーマンだな。こんな素晴らしい男を死なしたなんてプーチンは何もお詫びをしないのか?
先週の常用漢字の表外読みの答
1(粉)は10糎米です。 (デシメートル)でした
今週の常用漢字の表外読みの問題
(薄)は秋の七草の一つだ。
今年も又世相を憂えて溜め息の連続でありましたが、1年間お付き合い頂いたことを厚く御礼申し上げます。ご拝読本当に有難う御座いました。来年も宜しくお願いします。
皆様どうぞ良いお年を…m(_ _)m

此処は「タキノトイレ」です

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秋も愈々終盤に入り寒い冬がその辺まで来ているようだ。お馴染みのEさんが北海道を旅されて沢山写真を頂戴した^^。此は最果ての宗谷岬にある間宮林蔵の銅像だ、眼下に蹴立てるオホーツクの白浪が眩しいな。遙か向こうに小さく見えるのは樺太なのか或いは船影だろうかとEさんに問えば小さい島だそうだ。樺太が見えるのは特別天気の良い日だけだとか…。
アメリカと日本と半々に暮らしているお得意先のTさんが来春の申告のことで訪ねて来て仰るにはオバマ大統領の再選で愈々アメリカでも国民皆保険になるそうだ、これを「オバマケア」とか謂うそうな(;;)。つまりアメリカに住む誰もが医療保険への加入義務が生ずるらしいがあちらの医療費はメチャ高いので病気になったら帰国して日本で治療されるとか…(;;)現にTさんは先月帰国されてポーアイの市民病院で心臓のカテーテル手術をされ現在病後の療養中だ。来年からアメリカに永住される予定であり今年春に会社を畳まれたが病気のことを考えると医療費が高ければ医療保険だって高いに違いなく今になってアメリカ永住に思案されて居るようだ、処でアメリカは貧民窟やスラム街が多く貧困の度合いは我が国と桁外れの筈だが、そんな人達には医療費は疎か医療保険料すら払えるとは思えんからアメリカで生活保護とは聞いたことがないし、国民皆保険とは訝しいぞな、其れこそオバマケアレスではないか、彼等は病気になれば座して死を待つしかないのではなかろうか:-)。そうだ、アメリカでは我が国の中国人同様無国籍のお邪魔虫が沢山居るんだったな:-)。
「(谷間)って何?」と何気なく人に聞くと、即座に「谷と谷の間やんか」と言われる^^、「山と山の間と違うか?」と返すと暫し考えて「…うーん、そうやな」。実際に広辞苑の初版本では「谷と谷のあいだ」と書いてあったそうだ^^。谷と谷の間は山ではないか、調べて見ると此の誤りには根拠があってその昔発行された「言海」で「谷間」を引くと「たにあい」に同じとあって「たにあい」を引くと「谷と谷との間、タニマ」となって居る、つまり広辞苑は「言海」を模写したことが分かる。もう少し深く「大言海」を見れば「たにあい」は谷間、谷と谷の間、たにまとあり、「たにま」には、はざま、たにふところ、とあって両者の意味が等しくない。さすれば大月文彦先生はどう書いて居られるか孫に与えた「大言林」を読んで貰うと谷間(たにま)は(谷間たにあい)に同じと書いてありと「タニアイ」には谷と谷の間と書いてあった。真犯人は大言林だったのだ!更に大言林の「谷間」の「間」の字が異体字で「閒」になって居た。漱石の弟子内田百閒の「けん」の字だ。昔は谷間という処は山の稜線に掛かった月が美しく見えたのだろうから雅(みやび)でとても叙情的だ^^。今では山間(やまあい)から上る日の出や夕暮に沈む太陽へと変わってきたのだろうが、時代によって文字まで変わって行くなんて不思議だな、私は月の方が好ましいと思う。
仕事で月1回程度明石に行くが帰るときJR明石駅の改札を入って直ぐ傍にあるエレベーターを利用する。膝が悪いわけではなく隻眼のため階段の段差が怖いからだ、エレベーターに向かい合って障害者用らしいトイレがあるが、エレベーターの前に立つとセンサーで関知するらしく「此処はタキノトイレです」と呼び掛けられて戸惑う、「駅のトイレ」の聞き違いかと思ったが暫くすると再び「此処はタキノトイレです」と言う。間違いなく「えき」ではなく「たき」と言っている。エレベーターに乗ってから良く考えたが「タキノトイレ」ではなく「多機能トイレ」と言っているのではないかと思った。障害者だけでなく老人等も含めた優先座席的なトイレだろうが排便排尿以外に別にすることも思い付かず「多機能」って少しオーバーかなと思った。もう少しマシな表現はなかったのかなあ。
エレベーターで思いだしたけど、山陽電車の垂水駅のエレベーターに乗って→←ボタンを押したらドアが閉まって暫くして「行き先ボタンを押して下さい」とコールされ少しも動いてないのに愕く(;;)、改札階で乗れば行く処はホーム階しかないから→←ボタンを押せば勝手に上がって呉れたら良さそうなもんだが此は過剰さービスではなく明らかに行き先が複数階あるエレベーターのソフトをそのまま使ったプログラムミスなんじゃないかと思った。処が今度は新開地駅で同じことが起こり、→←ボタンを押し考えごとして居たら今度は止まった儘で何のアナウンスもなかった(;;)。この駅は神戸高速鉄道で山陽電鉄ではないからエレベーターも違うものを使っているようで、山陽より不親切だから不愉快で、山陽電車のアナウンスの親切が懐かしく身に沁みたものだ^^。鉄道の場合、最近は障害者や老人に配慮して昇降機が多く使われるようになったが、都心部は除いて改札階とホーム階だけで中間の停止階がない場合が圧倒的に多いに違いない、それなら製造台数も可成りの数にあがる筈だから、少しプログラムを変更して→←と←→だけにして目的階の表示をなくせば乗客に優しく且つ省エネ効果が可成り高いと思うがどうなんだろうか?
電車と謂えば先日仕事で神戸へ行くとき須磨の駅で何気なく駅看板を見ていたら「え?中退しても難関校!」なんて大きいのがあった。予備校も現役の大学生にまで食指を伸ばさねばならぬとは愈々少子化に追い詰められて居るのだろう。大変だな:-)。
先週泉佐野で産経新聞販売店の所長が酒を飲んで車を運転し、通行中の男性を轢いて引き摺り死亡させ逮捕された事件で、産経新聞の広報部は「取引先である販売店の所長が逮捕されたことは誠に遺憾です」とコメントした。「取引先である販売店」と表現したのは「うちの会社ではありませんよ」と距離を強調したかったのだろう。「遺憾です」とはよく使われる言葉だが、この言葉は「残念に思う」の意であって謝罪の意味は全く入って居ない。産経新聞もその辺を充分に心得て使ったのだろうが、世間では一般的に謝罪の言葉と誤解されて居るからサンケイが申し訳ありませんと読者に謝ったと思われてしまったろうな:-)。
先週の常用漢字の表外読みの答え
(打打)発止と打ちあった、(ちょうちょう)発止でした
今週の常用漢字の表外読みの問題
彼は一族の(覇)だ、

小児科医は何故減るのか?

昨日は暖かかったが、金曜日の朝は格別に寒かったなあ、汲み置きのバケツの水が凍って、お昼になっても溶けた様子がなく触ってみたら2cmの厚さで愕いた、明け方寒くて目覚めたからきっとマイナス4度位まで下がったのだろう。 長野県の諏訪湖では湖面に張った氷がせり上がり、うねるような筋ができる「御神渡り」が4年ぶりに確認されたそうだ。史上初めての寒さとか新聞に書かれていたが地球温暖化に逆行するこの寒さは何故なのか?寒さが増すにつれて少年期のあれこれが走馬燈のように脳裏を巡り、飢えてひもじかった70年前の郷愁に駈られるのは不思議でならぬ。
例年のことだが今年も愈々確定申告の時期となり、愈々繁忙期を迎えることとなったが、うちでは電子申告も3年目を迎えることとなり漸く熟れてきた(^^)。然し困ったことには此までなら先月半ばに税務署から納税者へ届けられていた筈の説明書入り分厚い封書は疎(おろ)か葉書一枚も来なくなったため(顧客の予定納税等のデータは全て国税局から申告税理士のパソコンに直接ドサッと届けられている)お得意先に確定申告が始まっていることへの臨場感が乏しく、我々が必要とする確定申告のための収入の明細や源泉徴収票、更には諸経費の収集事務が滞りがちなことだ(;;)。
電子申告の移行には国税庁も相当な出費であったと思えるが、税理士代理申告分については申告のための説明書や申告用紙の印刷代に郵送料、更には申告書の保管場所などが全て省略できるメリットは大きく、国税庁は少なくとも毎年10億円以上の経費節減になったものと思われるが、その皺(しわ)寄せを我々税理士が全て被ることになるのは何とも腹立たしい。税務署は納税者に確定申告を知らせる葉書位出しても良いのではないかと思うが、届くのは振替納税を選択して居ない不届きな一部の者に対する納付書だけで還付申告者にも梨の礫だ(;;)。
我々の守り神である筈の日本税理士会連合会は税務行政に協力せよと言うばかりで、何もしてくれないのは何とも情けなく、高い会費を取って毎年10億円もの政治献金に憂き身を窶し、税理士の就業環境への思い遣りがまるでないのは腹立たしい限りだな:-)。何が連合会や!
先日の昼下がり関与先訪問でよく空いているJRに乗り4人掛けシートに座ると前の皺のお婆さんが小さい本に鉛筆を翳(かざ)して何やら難しい顔をして居られた。良く見るとその本には「ナンプレ超難関、阿修羅」と名付けられているではないか!この方どう見ても小生より年長とお見受けしたのでド厚かましくも「アノー難しい問題を解いて居られるようですが…」と恐る恐る問い掛けたら、難しい顔が急に晴れやかになってニッコリされ「いえ、ね、100均のが簡単すぎて本屋で買うたら嵌まってしもて…」と宣うではないか!本の中を見せて頂くと81枡の中に20字位しか数字がない問題で所々に鉛筆で数字が書き込まれ苦心の跡が窺われたが、外観からの風貌とナンプレ超難関にチャレンジの落差の大きさには唯々舌を巻き、女性に対し禁句であるのを知りながら恐る恐る年齢を訊ねたら、此処まで歳を取ると抵抗がないらしく即座に「78です」と返ってきた。「え?8年生まれ?」「ええ」えっと魂消てしまい、10年生まれであり乍らナンプレも分からぬ己が無知を深く恥じ入ったものだ(;;)。ナンプレ解読の講釈を得々と頂戴し、負けず嫌いの私は早速お婆さんに負けてなるものかと帰路ナンプレを買いにダイソーへ行ったら、初級から難易度の高いものまで5段階もあり、取り敢えず初級からスタートすることにした。実は小生幾度か半分以上数字が埋まった初心者向きと思える新聞のナンプレに挑戦したことがあるが、愚かにもナンプレのルール自体をしっかり知らずランダムに数字を填めていたから完成する道理がなく年齢のせいだろうと諦めていたのだが、ナンプレの基本ルールと解き方を読んで縦横の数字以外に9枡の中にも同じ数字が入らないことを知らされ目から鱗だった。それならできそうと早速挑戦することにしたが果たして頭の硬いこの歳であのお婆さんの「超難解」は無理としても何段階まで上がれることやら分からんが少し気張ってみようと思って居る。確定申告の合間や漢字の勉強の隙間に取り合えず少しだけナンプレの時間を作ることにしたが、良い歳をして幾つになっても好奇心旺盛なのには我乍ら呆れるな(;;)。
電車で思い出したのだが、最近の優先座席はご存じのように老人を無視して若者や子供が大きな顔でのさばっていることが多い:-)、JRの優先座席には怪我や病人に老人、妊婦に加えて乳幼児連れの親子の絵が描かれている。この場合の乳幼児とは当然にお母さんに抱かれている歩行など自力では覚束ない子供を指しているのだが、世の若いお母さんは子供なら赦されると4-5歳の園児まで座席に座らせて自らは監督者として一人前の座席を占領して威張って居る:-)、こんな親に限って子供が靴も脱がずに座席に上がり込んで車外を眺望する不作法を咎めもせずに放置して関心は携帯に行き、挙げ句退屈した子供が憤(むずか)って他の乗客に迷惑を掛け始めると「車掌さんに怒られるよ」などとほざく。子供を監督し叱るのは親の役目であることを失念し他者に責任を添加するのは最近の親の悪しき傾向だが、車掌さんに怒られるべきは彼の乗客に迷惑を掛けて居る子供の親であって親が子を叱れないでどうするか!自分の責任を車掌に転嫁するなど牽強付会も甚だしい。
この頃小児科の先生が減ったが少子化の影響かと思ったら、そればかりでなく最近の子供や母親の態度に呆れて内科に転業される先生が多いとか…(;;)、原因は子供を躾ける若い母親の態度が余りにも非常識の上我が儘なので困ってのもののようだ。
予て私の敬愛する佐藤愛子女史(大正12年生まれ)が書かれたエッセイ集「日本人の一大事」を先日読んで居て、戦前の人間は私を含めて同じ価値観を持って居ることに気付いた。佐藤女史の書かれた作品は何れもユーモアに溢れ乍ら辛口の語り口が魅力だが、愚かな母親と対峙する小児科の先生の困惑する次のような話には唯々嗤(わら)ってしまった(^^)。
『小児科に子供の治療に来た母親と先生が治療について話をしている間に子供が先生のカルテの上に絵を描き、先生が「いけません」と取り上げたら、子供が「此処の先生は怖いからキライ!」と大声を出しても母親は素知らぬ顔で何も言わない、或いは待合室にあった太鼓を持って叩きながら診察室に入ってきた子供に対して呆れた先生に対して何も詫びない母親など最近は非常識極まる連中が多く、注射をすると言うと「子供の自主性を尊重して子供に聞いて見ます」と宣うが「注射したい」と謂う子供が居る筈もなく、「注射が必要なのだ」と強く言うと、「大きい声で言わないで下さい、子供が怖がって、来るのを嫌がるではありませんか!」何事も子供本位で母親の意見はないのか、「子供の自主性がなんぼのもんじゃい」』
などといみじくも書いて居られたが、こんな子供がその儘図体だけ大きくなったのが、我が物顔で、電車内を通る人の迷惑も構わずに男は腰を伸ばして座席に座り、女は通路の真ん中で不潔にも直にぺったんこ座りをしてケータイで喋りまくる今の若者なのだろう。そうなんや、此等の若者が悪いのではなく躾を怠った母親(父親も)が悪いんや。そしてきっと此の母親達も親から同じように育てられてきたから自分達の行為が間違っているなど露思っていない処に奥深い現世の闇が潜んでいると思った。
「長幼の序」とは年長と年下の間にある社会慣習上の上下の規律であり昨年松本龍前震災復興大臣が宮城県の村井知事に訓話して物議を醸(かも)したことで有名になった言葉だが、この言葉も昔は慣用句であったが今や聞き慣れない言葉となったことは悲しいぞ。
私の幼少時など「お前のような穀(ごく)潰しは死んでしまえ!」とか「お前のようなでき損ないは出て行け!」と明治生まれの親からよく叱責され手から足まで飛んできたものだが、子供は誰もがことの原因が自分自身に起因することを充分に弁(わきま)えて居り子供心に充分反省したものだったが、飯を食わして貰って居る親に幼い子が従うのは当然だ。今の子供達が親からこんな言葉を聞いたらどうするのだろうか甚だ興味深い。逆上した子に親が殺されたりして…:-)。
先週の常用漢字の表外読みの答え
病気に(被けて)欠席する。(かずけて)でした。 託(かこつ)けるの意です。
今週の常用漢字の表外読みの問題
若い恋人に(現)を抜かす。

他人と同じ歯ブラシを…


1月2日に少し降ったきりずっと晴天続きであり太平洋側では少しも雨の降らない日が続いて居りましたが、先週久し振りに雨や雪が降ってくれましたね(^^)。名物熊野古道の川渡りが水不足のため船底が支えて中止になるとか新聞に書かれていましたから将に“旱天の慈雨”とはこんなことを謂うのでしょうか。北日本は豪雪で毎日2階から雪下ろしの荒業というのにこれでは何とも話が合いません。熊野の水源は大台ケ原ですがこの地は世界的な多雨地帯として知られ多くの動植物の生育と分布に役立っていますが、その大台ヶ原に雨が降らないなんてこの異常気象は自然界が愈々末期的な症状を呈してきたことに由来するのではないかと危惧しております。
アメリカに於けるリコール問題で先週米運輸省ラフード長官は“トヨタ車には電子制禦の問題は見付からなかった”と発表し、“娘もトヨタ車を買った”とか“安全に運転できる”などトヨタ車を持ち上げました:-)。この言葉の背景には昨年2月に彼が公の場で “トヨタ車には乗らない方がいい”と発言したことに対する撤回と謝罪の意味が籠められていると思いましたが、今回の発言で彼の失言が救済された訳では決してなく、日本政府は結論未定の調査過程に於ける長官の不用意な発言を厳しく咎めるべきだったと思います。若しこの立場が逆で、日本でアメ車のリコール問題が起こったのであれば調査の過程で国交省の次官が“アメ車には乗らない方がいい”などと言ったなら、その時点でアメリカからの風圧は如何ばかりであったかきっと総理がワシントンへ謝罪に飛んで行っても何の効果もなく日本車のアメリカへの輸出は全面的に禁止されたに違いないと想像されますから日米の力関係が如何に上下に歪なものかよく分かりますね。菅総理を始め日本の閣僚達はラフード長官に対して文句の一つも言ってやれんのか!
日本相撲協会の八百長事件は何とか揉み消そうとあの手この手と協会側の画策が続いていますが、大相撲の八百長は元小結板井の証言事件以来万人の周知するところであり、法改正による公益法人申請の問題をも控え愈々協会の足許に火が付いて参りました(;;)。
賭博事件が終わったら今度は八百長事件の再燃と力士達も此までのように特権階級で居れず横綱白鵬も又渦中の人となって居ますが、彼が先日記者団の取材に応じ、八百長を見聞きした経験を問われ“『ない』と云うことしか言えないじゃないですか”と語りましたが、この言葉をよく聞いてみると“『ある』と云うとは言えないじゃないですか”を裏返して言った言葉であることが分かります。将に語るに落ちるとはこのことであり、彼も日本に来て既に12年を経ましたから日本語の表現に過ちはないと思います。彼の心中の葛藤が微妙な発言に顕れて居ましたね。
それにしても相撲協会から支給される給与が十両の月給103万円に対して幕下は無給とか(;;)将に天国と地獄とはこのことであり、十両の給与が余りにも高過ぎるのは異常です。大阪場所が取り止めになっても関取は全員給与だけは貰えるそうな…(;;)まるで大会社の役員宛らですね:-)仕事をしなくても給与が貰えるなんてメチャ腹が立つなあ、勝ってナンボの世界ではなかったのか!
先週40年来の知人であるMさん母娘が遙々横浜から訪ねて来られました。昔高校時代からの親友であったG君がガンで夭折する前に甚く御世話になった方の二番目の娘さんでしたが、彼女ももう還暦が其処まで近づいたことを聞かされ“歳月人を待たず”に思わず溜息が出ました(;;)。うちへは祖父母の墓参の序でに寄られたのでしたが、初対面のお嬢さんの話を聞いて吃驚ナント!昨秋結婚した彼女の旦那さんはメキシコ人で日本語が全く話せないとか…(;;)彼女もメキシコの母国語であるスペイン語が全然喋れないそうで(;;)どうして親しくなれたのか縷々と聞かせて頂きましたが、何でも日本の女子校で不登校になって通信教育などで苦労され挙げ句三月(みつき)の約束でカナダにホームステイに行き、其の儘あちらの学校に2年間留学することになり歯を食い縛っての耐乏生活の借家同部屋(あちらでは生活費の都合上習慣として一部屋に数人住んでいて歯磨きブラシまで共同とか…(;;))で知り合ったそうです。あちらでは英語が全てですから恥ずかしいなどと言ってる余裕はなく、必要に迫られて身振り手振りから単語の羅列は何時か片言に進み気付いたらブロークンでも会話の域に達し飛躍的に意思の疎通が図られるのでしょう(^^)。
水泳を教えるためには、先ず海の中に放り込めと謂われますが、英語を喋りたければ英語でしか生活できない環境に身を投ずることが一番の近道であることを彼女から学びました。当然にこの二人の会話は英語でしかなく、愛情を確かめ合うためにはI love youだけでは不充分ですから、お互い相手から嫌われないために語彙を豊富にする必然性に迫られ牴牾(もどか)しさに身を捩(よじ)りながら自然に英語力を高めて行かれたことと思います。
英語を話したい人はECCやAEONに高い月謝を払うより英語しか話せない恋人を見付ける方が近道なんでしょうが、日本に居たのでは先ずムリみたい…(;;)。
因みに私と旧知のMさんは数年前までTVで有名になった “料理の鉄人”中村孝明氏の奥さんですから孝明氏をご存じの方も居られるでしょう。
http://www.kunidukuri-hitodukuri.jp/web/koso6/koso6_taidan_nakamura.html
北方領土二島ならとっくに返して貰えたのに、アホな日本政府が四島に拘って結局全部取られた(;;)
先週の答
互いに(競い)合う仲間です。(きおい)でした。
今週の表外読みの問題
盥(たらい)が(燥ぐ) 送り仮名は“く”ではなく“ぐ”ですよ。