そろそろお彼岸の入りとなり、アキアカネが乱舞する小さい秋(毎年小さくなっている!)がやって来ました。毎年花を付ける彼岸花が今年に限って芽も出ずに居ます。此の儘では今年はパスされそうですが此も異常気象の影響かも知れません。{%saiaku%}
朝夕少しは過ごしよくなりましたが昼間の暑さは8月と変わらず、皆様も夏の疲れが出てきた頃ではありませんか。小生もこの半月体調悪く鼻水と嚔に悩まされ来月28日に控えた漢字検定の勉強も捗りません。体調の良し悪しには前兆があり、鼻水が出るに至らなくても毎夜1局だけ打つネット碁の勝率が悪くなることで体調の劣化に気付きますから、脳味噌って賢いですね。(当たり前じゃ!)
よくもまあこれだけ次々と出鱈目の政治資金報告書が出揃いましたね。正しく書いているのは共産党位ではないでしょうか。政治や選挙には疚しいお金が付きものですが、誰もがこのお金の処理に困って出金と入金とを故意に間違えたり、領収書を5重にコピーしたりと隠蔽に懸命ですがプロが見れば一目瞭然であり、大企業のように連結決算にすれば組織の全貌が把握できますが、それでは議員さん全く窮地に陥りますから、電子申告の時代に何時まで経っても家計簿風の単式簿記で誤魔化そうと頑張っております。安倍総理もこの1年間これらの多くの事件で身内から足を引っ張られ続けでとうとう嫌気が差したのでしょうか、臨時国会所信表明演説で“職を賭す”と発言した二日後の衆議院本会議の当日になって突如辞任表明ですから誰もが驚きましたね。辞める時期は参議院選挙敗北の直後しかなく、今になって唐突に辞められては、我が国のトップ外交の威信低下もよいとこであり、関係諸外国も呆れていることでしょう。
死屍に鞭打つつもりはありませんが、この人経済界で言えば社長に事(つか)える秘書の器であり、決して社長の器ではなかったようです。長(おさ)たる者はカリスマ性とワンマン性を併せ持ち自論は翻さない信念の持ち主でなければなりません。実現はしませんでしたが再び小泉復活を願う連中が居たのが何よりの証拠でしょう。次の総理は福田康夫で決まりと思いますが、この人サラリーマン上がりだけあって身の処し方は絶妙ですね。昨秋は勝ち目がないのを悟って“もうトシだから…”と出馬を見送り乍ら、今度は相手が弱いと見ると“トシだから…”なんて言ったことは忘れて“緊急事態だ!”などとヌケヌケと出てきましたからド狸ですね。おまけにこの人には消費税の値上げには関心が高くても国民全員の願いである横田めぐみさん奪回には昔から冷淡で先ずムリな話であり、メグミさんの帰還は夢の又夢、泡沫(うたかた)の幻(まぼろし)と化しました。めぐみさんご両親のお気持ちを思うと私の胸も張り裂けんばかりです。
最近は年金の話題が矢鱈と多くなりました。年金分割と謂えば本年4月に発足した悪法でありますが、何でも厚生労働省の発表では本年4月5月と我が国の離婚件数が前年比6.1%4.5%とそれぞれ増加したそうです。離婚した年代までは発表されて居ませんが、離婚後に夫の厚生年金が妻と分けられる“年金分割制度”と無関係とは思えず、昭和22年生れ団塊の世代1年生の定年が今年であったことと思い合わせると感慨深いものがあります。男が不甲斐ないせいもあるでしょうが、夫に愛情が持てずに奥さんらしいことは何もしないで勝手に友達(男かも知れぬ)と旅行三昧、亭主は放ったらかして浪費に明け暮れた悪妻ほど“年金分割制度”の利用者が多いのではないかと推察しますが この制度の適用該当者には子供を儲けたことのない者や再婚者を外すべきではないでしょうか。
先週の御約束でもあり、最近の女性の力強さと男性の不甲斐なさと家庭での統率力の欠落など男女間の力関係の逆転現象について何故こんな風になってしまったのか暑さ凌ぎの暑気払いを兼ねて江戸時代後期の名著である言志四録を紐解いて皆様と共に考えてみたいと思いました。男性諸兄は余計暑くなるかも知れませんがご免なさい。{%gomenne%}
幕末の儒学者佐藤一齋著 言志晩録141条
 “婦徳と婦道”婦徳は一箇の貞字、婦道は一箇の順字。
婦人の守るべき徳は、操が正しいことを意味する“貞”の一字にあり、婦人の守るべき道はやさしく付き従うと謂う意味での“順”の一字にあると謂われます。“忠臣は二君に事(つか)えず、貞女は二夫に見(まみ)えず”とは史記に記されて有名な故事です。バツイチが勲章の時代に何を言うとるか?と笑われそうですが、男女にはそれぞれの役割があり、それらを充分に自覚して世に貢献する気持ちが大切であると佐藤一齋師は説いて居られます。
“婦徳と婦道”懐かしい言葉です。山本周五郎著“日本婦道記”など想い出しますね。昔は婦人倶楽部などの雑誌もあり、婦人は主婦などよりも自立した立派な女性の代名詞としての言葉として君臨していましたが、何時からか婦人の“婦”は帚(ほうき)も持つ女の意であり差別語ではないかと謂う女性に阿(おもね)ったドアホな学者が出てきて、婦人を用いることが憚られるようになって最近に至っていますが、単細胞な学者もいたもので、白川静先生の“字統”によれば、説文十二下にて『婦は服なり、女の帚を持つに従う。灑掃(さいそう)するなり』とする。然し箒は灑掃の具としての只の帚ではなく箒に鬯酒(ちょうしゅ)を注いで宗廟の中を清めるための“玉ははき”であると書かれているところから、嘗て婦人は宮中の人であり、従ってその地位は女性の中でも大変に高かったのではないかと考えられますから、婦人は差別語どころか宮中の女性への敬語であろうかと思いました。差別などせずにこれからも大いに使って行きたい良い言葉だと思います。婦人はナヨナヨして男に縋る女と謂うより、夫には三歩下がって歩む謙虚な気持ちを持つ反面、毅然とした態度で子と対峙する母と謂うイメージが強く“妙齢の婦人”とは言っても“不倫の婦人”とはまず言いませんよね。 {%akkanbe%} 兎も角この言葉が使われなくなってから、何時とはなく婦人らしい女性が消え失せ子の言うが儘になって子育てを放任する母親が多くなりやがてはダメ息子ダメ娘達が量産されるようになり、女性が婦人と言う言葉を忘れると同時に女の矜恃すらも忘れ去ったものと思われます。
女性が主役を務める家庭が多い昨今に何を古臭いことを言うとるのか!と再びお叱りを受けそうですが、数十年前まで当たり前であった上記の珠玉の言葉“婦徳と婦道”が今や時代の趨勢に押し流されて時代遅れの言葉と化しましたが、佐藤一齋師の説いた言葉は誤りだったのか、それとも時代の進化と共に風化してしまったのでしょうか。いいえ、かの安岡正篤が師と仰ぐ儒学者佐藤一齋が100年と少しの先見を持たなかったなど考えられないことであり、浅学非才の小生が熟(つらつら)考えるに婦人の守るべき徳にせよ道にせよ、正しい真理であったものが、対象とされる男性自身が婦人でなくなった母親の過保護のせいで所謂マッチョと謂われた本来の男性としての魂や志を失い、女性が身心を捧げるに値しない男に変貌したものと考えました。そしてやがては女性も男性の軟弱化に伴い男性を敬慕すべき存在として崇める傾向が失われて行き、更には佐藤一齋師も想像もできなかった最近の経済環境の変貌により産業界に労働力として女性をも求められたことが大きな要因となり、男性が不甲斐ないばかりに女性自身が新たな労働力として産業界の需要に応える境遇へと追いやられて行ったと見るべきかも知れませんが、此は表面的な現象であり、大本の原因は本来男女共に自分の位置する集団(家庭や企業或いは学校)の存在を優先して行動せねばならぬを逆に個人に重きを置く自己中心の生活環境を優先した結果排他的となり、自己の自由を疎外する身近な存在として家族までも疎ましくなったのではないかと思われます。要するに家庭内で夫婦や親子がお互いを助け合い赦し合うことを忘れ自分本位で我儘になったと謂うことでしょうか。現在の多くの夫婦のようにお互いがお互いを裁いていては上手く行く道理がなく離婚が続出するのも当然でしょう。相手を裁く前にまず己はどうかを先に考えそれを糾すが先決と考えます。夫婦がお互い己の至らなさに気付けば相手を赦すことに気付く筈ですが、相手の欠点ばかりを論(あげつら)えば相手を傷つけ結果的に自らをも傷つけることになりましょう。昨今定年退職を控えた団塊の世代の人達も老後を労り合って共通の趣味で過ごしたいと考えて居られる方は果たして幾人居られるでしょうか。悲しいことですが老齢年金を等分して離婚したいと願う主婦の数は願望だけに留めて居る方を含めれば50%を優に超えるのではないでしょうか。それでは子育てなど苦楽を共にしてきたそれまでの数拾年間は一体何だったのでしょうね。只忍従に明け暮れた数十年だった訳はなく薔薇色に煌(きら)めいたときだってあった筈ですが、昨今の生活環境の劣化が全ての過去を忘却の彼方へと追い遣り、やがては塗り潰してしまったものでしょう。毎日新聞の“イエスかノー”欄で一度定年後の夫婦に生活への満足度をアンケートして頂きたいですね。女性全員が“ノー”だったりして… {%komaru%}
此の世は何時とはなくお金や物が生活の中心になり、我々が一番大切にしなければならぬ “仁”(慈しみや思い遣りの心)が失われた時代となったことは佐藤一斎師も誤算であり、泉下でとても悲しんで居られるのではないでしょうか。 {%naku_a%}
私の言いたかったことはどんなに男が軟弱であっても女性は男を立てるのが真の婦人と謂うものではなかろうかと謂うことです。それができなかったばかりに嬶天下を見て育った子等が夫婦とはそんなものかと思い込んで同じ道を辿った結果何処も彼処もどっちが主(あるじ)か分からない家庭だらけになって夫婦が啀(いが)み合ってはお互い傷ついているのでしょう。男なんてものは単純なものですから床の間に奉って“ハイハイ”と言っておけば浮気もせずに一生懸命働いて女性は左団扇で暮らせるものを…。
先日NHKで面白い川柳が入選していましたよ。 {%ureshii%}
“夫婦(めおと)岩 大きい方が 妻なのね” まるで蟷螂(かまきり)じゃないですか。 {%gessori_a%}
今週の女子プロゴルフはさくら選手気管支炎で欠場とか… {%orz_a%} 宮里選手やさくらちゃんの超大物クラスになると欠場は視聴率やギャラリー数に影響するため主催者が五月蝿く、お疲れ休みも取れず偽りの診断書が必要とはさくらちゃんも辛いですね。 {%tohoho_a%}
ゴルフがお休みなので故事格言コーナーです。
『(ごしょう)願いの六性悪』
( )内に漢字を入れて、その意味を答えて下さい。