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マイナンバーの功罪

彼岸花 彼岸花2

お彼岸が近づきうちの庭でも恒例の彼岸花が忘れないで蕾をつけた。植物は季節を絶対に忘れないから偉い、温暖化でも酷暑でも冷夏でもお彼岸を憶えているのは地中の温度ではなく体内時計のせいだろうね。毎年この時季同じ書き出しと同じ写真でゴメンm(_ _)m。お詫びにもう一つご近所の白い(クリーム色)の彼岸花もご紹介しましょう。「他所の花はキレイ…」だから、うちの花が貧弱で気が引けるけど花はさり気なく咲かすもので、「いっぱい咲かしてるう…」は私の性に合わぬとは負け惜しみだろうね。

カレンダーを眺めて驚いて居る。何時決まったのか今週は昨日を初日とする5連休だ(゚ロ゚)、休日の名称も種切れで国民の休日とか昔5月にあったのが今年から9月に鞍替えしたようだ(;;)、名前まで付いて居てシルバーウイークだなんて、寐たっきりや足腰弱くて外出も儘ならぬお年寄りを置き去りにして若者達が西から東に東から西にと大移動する敬老の日を小馬鹿にした名称だ!こんなに休みばかり作って政府は何が目的なんだろう、きっと国内の消費を活性化させるため観光地などに人を送り込みお金を沢山使って貰う算段だろうが、お金のない連中や遊びに行く人達の日常の生活用品を扱っている地元の商店街はどうなるのか政府は何も考えて居ない。我々貧乏人や地域に密着した小さなお店屋さんは税金を少ししか払って居ないから国民の数の内に入って居ないんだろう、お年寄りが医者に行きたくても全部休みだから緊急診療の病院名を新聞の片隅で捜すことになるし、たどり着けてもどこも超満員で余計躰の具合が悪くなりそうだ(;;)。うちのようなチッポケな事務所も就業規則には土日祝祭日は休みと書いてあるからモロにシルバーウイークの被害者となり愚息と親子二人だけで仕事を頑張ることになる。でも休みが多くなったからって今更60年前の日給月給(勤務日数×日給)にも戻れないよね。

57年も前のことになるが、加古川から通って来るMと言う女子職員が居た。彼女に1月の給料を渡したら「うち、家にお金入れなあかんし、小遣いあらへん」とぼやかれた(;;)、その頃高校卒業の女子の給与は20日〆の日額税込みの200円であり、1月は年末年始の休日があり勤務日数が20日しかなかったんだ。当時はエアコンもなかったし寒い冬も臭い石油ストーブが一つだけ、8時始まりで毎日9時10時の残業が常態だったから、お役所以外日本中の事業所がブラック企業だった。今の若い人達には考えられない就労環境だが何処もそうだったから誰も文句は言わず力を併せて懸命に働いた。だけどあの時労使が力を合わせて一所懸命頑張ったからこそその後我が国は高度成長期を迎えることができたのではないかと思う。

こうろぎ

二階の私の寝室と北側の崖との間に大根畑があり、その横に枯れ草が積み上げられている、どうやらその中で先月後半より夜な夜なエンマコオロギが良い声を聞かせてくれる。尾籠な話で恐縮だが夜小用に起きてもトイレの放水にコオロギが驚いて鳴くのを止めるので気を遣いトイレを流さないで一階からバケツに水を汲んできて音の出ないように流している(;;)。
先月のお盆頃50m位離れた近くの土手の上の叢(くさむら)でコオロギが沢山鳴いて居たのを知って居たが、近所から苦情が出て先月綺麗に草刈りが行われた。其処の残党だと思われるが遠路うちの畑の堆肥用の枯れ草を見付けて住処として夜な夜な鳴き続けているんだ。雨の中でも鳴いて居る、2週間以上棲みついているが鳴き続けているのは雌達が絶壁を下ってこの場所に辿り着くのを待って居るためだろうと思って居たら、先週ランタナの枝が延びて大根畑を浸蝕しているので少し刈り取って枯れ草の上に放ったらその音にビックリして枯れ草の下からエンマコオロギがカップルで飛び出した。夫婦が居ったんや。良かった^^、捉まえてバケツに入れスマホを取りに帰って撮影し元の枯れ草に帰してやった。それからも雄は毎日鳴き続けているが、ひょっとして相性が合わなかったか知らんと私は今日も少し不安に駆られている。

自然界では動物でも虫でも雄が雌に求愛するのが種族保存の本能だ、先日の日経夕刊「明日への話題」でホタルの求愛方法が書いてあった、雄は気に入った雌の傍に行ってピカピカと強い光を送り2分ほど繰り返すそうだ。雌はOKの場合は1回だけ光るが、気に入らない相手だと光を出さずにその儘歩いて他所へ行ってしまうとか…、飛んで行かないで歩いて行くところが面白い^^、ひょっとしたらもう一度来てくれたらピカしても良いよと焦らせて居るのかも…^^、振られたホタルの雄は仕方なく別の雌を捜すことになるようだが、雌は常に受動態であってもプロポーズの主役は間違いなく雌なんだ。

話は飛んで行くが、ホタルに限らず一度拒否するのは人間でも女性の良く取るポーズだが、最近の男達は一回断られると女が次を期待して待って居るのに気付かないで二度とノックしなくなったそうだ。女も安く見られたくないため一度位断った方が値打ちかあると思ったらそれきり男が言ってこなくなって失意し、もう一回アタックしてくれたらウンと言おうと思って居ても一回のノックで去って行くのではまるで宅配便だ。然も男は誰も歩かずに怯えたように走って逃げて行くばかりだそうだ。どうしてこんな変な世の中になったのだろう?
此まで女性がずっと主役で男が振られ続けてきた。此までは女は男が言い寄るのを待って居たのだがそのうち男が躊躇(ためら)って言わなくなったので今では仕方なく女から告白する時代になった。此は今の男が小さい時からTVゲームなど孤独と親しんだ結果人との触れ合いがなかったことが大きな原因で積極的に人に関わって来なかった結果微妙な女心が読めなくなったのだろう、♪イヤヨイヤヨは好きの内♪なんて都々逸があったが、今では野暮な草食男には微妙な女心は全く読めないんだな。少子化が進むのは人口減少ばかりかこんな処にまで原因が潜んで居たんだね(;;)。

食料品の増税を非課税にする消費税10%の導入は実務的に煩雑で経産省もそっぽを向いていたから先ず不可能だと思って居たが、政府は還付金なる奇策を持ち出して反撃に出た。実際還付を受けるには買い物時にマイナンバーカードを翳してポイントを取得し、インターネット等で税務署に申請して後日還付を受けることになるから実務的にお年寄りには可成りの難行苦行だろう。うちの近くにぼろっちい八百屋さんがあって時たま昔から知り合いのお年寄りが買い物に立ち寄っているのを見掛けるが、このお店だってカードを読み取る端末がないとお年寄りだって近づかなくなるだろうしこのお店に端末を買う余裕があるとも思えず還付金実現の前途はまだまだ厳しいと思う。
還付金と謂えば「振り込み詐欺」が連想されるから4000円返して貰おうと虎の子の年金を根刮ぎ騙し取られるお年寄りが続出するに違いないが政府は弁償しないよね(>_<)。

又、財務省の還付金には大きな策略が秘められていると謂われる。それは現在国税庁は小売店や料理店の正確な売上高が把握できずに数千億円の課税洩れが生じているため還付金を奇貨としてマイナンバーで正確な売上高を補足しようとして居るそうだ、財務省は税務署に届くのは軽減税額だけだと主張するが、端末には販売された全商品のデータが無差別に入力されるから小売店の帳簿は来客にマイナンバーを翳されることで全てが国税庁に知る処となろう。財務省って怖いよね、賢いよね、4000円の還付金を利用してもっと多額な脱税を摘発し元を取ろうとしているんだ(゚ロ゚)。

安保関連法案が無事?成立したが、この危険な法律に刃向かおうとしないこの頃の若者の不甲斐なさには心底泪が零れる。60年安保で迸った若者達のエネルギーは何処へ行ったのか?男性の草食化は女性に対してのみかと思って居たら、権力に対してもそうだった。60年安保の樺美智子さんが草場の蔭できっと啼いているぜ(>_<)。

先週の書けないけど読みたい漢字
疲れたので暫く息(やす)む

今週の書けないけど読みたい漢字
昔人足や馬は(駅)に居た

役立たずの公園

ふうらん ねじばな

とうとう我が家にも猛夏がやってきた!私の納涼方法は夏の花を愛でることです^^。
玄関の鉢植えでは風蘭(ふうらん)が、表のミニプランターではネジバナが咲いている^^、どちらも夏を代表する花だ。蘭と謂えば舶来のイメージが強いが、彼等はどちらも我が国固有のラン科の植物です。風蘭など和式の部屋の彩りに相応しい花で、お茶室などに置けば一幅の清涼剤だ。一方ネジバナ(捩花)は本名もじずり(捩摺り)と謂う、字の通り茎が捩れて居るのが特徴だ。何故か芝生など他の草が同居していないと咲けない不思議な花で、うちでは芝生がないので溝から苔を拾ってきて敷いて居る^^。苔は見映えは悪いが水遣りが省力化できるのが利点だよ。ダンゴムシが苔の下で居心地よく矢鱈と蕃殖しているが草花には無害だろう。
公園と砂場

何時だったか自宅近くの小さな公園で犬のウンチだけ残された砂場のことに触れたことがあったね。丁度北側に愛垂児童館があり幼児達が日夜大勢詰めかける所なのに隣にあるこの公園は誰にも見向きもされず、先日通りかかると公園は無人で砂場を見ると雑草が生い茂っていた。ひと月位前の雨から生えだしたらしくとても逞しい。今回の台風で益々元気になっていた^^。犬のウンチも肥料になったことだろう、此では砂場でなく草場だね^^。
近年はこのすべり台で遊ぶ子どもを見掛けないし、藤棚に覆われたベンチ(すべり台の左で草場の向こう)は歩き疲れた営業マンの昼寝の場だ、夜になるとホームレスの寝床になる(;;)。朝夕は散歩時にワンちゃんのオシッコに利用されること位だが、酷い公園もあったモンや(>_<)。
草場になれば「虫が居るから止めとき」と母親達から余計公園は敬遠される。虫達は生命について学習するため幼児達の貴重な生きた教材なんだけどな…(;;)。
最近の家庭では変質者とかを怖がって子どもを戸外で遊ばせなくなったね、夕暮れには訪れて居た学生のカップルも来なくなったし、機能しない公園って何のためにあるんだろう?

子どもを戸外で遊ばせなくなった弊害はこの子達が大きくなってから顕れる。先ず自然と融け込んで昆虫や草花に親しくする機会を奪った結果、子ども達が彼等に対する興味を失い野辺に咲く花を愛でる情緒も感性も持たず、昆虫など見ても唯気持ち悪いだけの存在となる。私などは子ども達が何時も遊んでいるゲームソフトの怪獣の方が遥かに気持ち悪く、空高く飛ぶ銀やんまを追い掛け、近くの川で雑魚掬いに興じ、あるときは四つ葉のクローバを無心に捜した、クローバは人に良く踏まれた個所から四つ葉が多く生まれることも経験則で学んだ。小学校5年生のとき学校の校庭で五つ葉を見付けた感動は今も忘れないよ^^。此のように私達が自然から得た美しいものへの感動や憧憬や色んな生き物が一所懸命生きていることの生命の尊さは実際に経験し実感しないことには得られないものだ。そんな貴重な機会を親が摘み取る世の中になったことは悲しいね。苛めっ子も苛められっ子も家庭に閉じ込められたこんな生活環境から自然に生まれてきたんだろう。昔は足は遅くて小さくても蛇を摑んで動じない子どもは一目置かれたし、何もできなくても私のようにトカゲを口に入れて勉強のできることを鼻に掛ける女の子の前でちょこっと口を開けトカゲを出して見せてギャッと愕かせる得意芸もそれなりに認められた^^。子どもが子どもらしく生きられなくなったのは矢張り親の責任だろうね。

大阪市が昨年10月に「客引き防止条例」を設けて繁華街での客引きを規制してきたが最近再び客引きが復活してきたそうだ。指導員の勤務時間が9時半までなのを知られてその後で出没するらしい、そこらの時間から夜の街が書き入れどきになるのにお役所のすることは分からんね。指導員の勤務時間をフリーにし、給与を罰金の歩合制にすれば容易に解決するのと違うのかな。橋下さんも大まかな処ばかり見て居ないで細部に目が届かなければ名宰相とは言えないよ。

安保法案が衆議院を可決し参議院に向かったが参議院は形式的な通過個所だからこの法案が成立することは間違いなさそうだ。昔大騒動になった60年安保とは少し事情が違ってもあの時あれほど頑強に抵抗した若者だったのに今回は何処からも全く反応がなかったが何故だろう、僅かに衆議院通過後に線香花火のような抗議行動が一部で起こり有識者から憤りの声が上がっただけであり、此は今の若者があらゆることに無関心になったせいだと思う。
72年前ドイツの大学構内で反戦ビラを撒いた21歳の女学生ソフィーはヒトラーに逮捕され断頭台の露と消えた、更に1969年ベトナム戦争反対ナイジェリアの飢餓を訴えてパリの路上で焼身自殺したフランシーヌ、そして我が国では60年安保にてデモ隊が国会に突入した際警官によって殺された樺美智子さん達が辿ったあの紅き血潮は何だったのか、彼女達はあの世で今の若者の不甲斐なさに哭いていると思う。若し安保法案に引き続いて徴兵制度が採決されても今の若者はどうするんだろうか。無反応だろうな…(;;)。

先日の日経夕刊「明日への話題」で面白いことが語られていた。筆者は奈良の考古学研究所の所長をされて居る方だったが始終新幹線を利用されていて、仕事が終わり東京から帰路の東海道新幹線が憂鬱だと書かれた、それは品川駅で駅弁を買って食べ新横浜辺りで眠気が差すが睡れないのはこの電車だけ未だに根良く車内検札が廻ってくるからだそうだ。それでもついうとうとしかけてふと気配を感じ目を開けると車掌さんが無言で私の顔を見ている。其処で切符を提示することになる訳だが折角の眠気が覚めたりして面白くないと書かれて居る。何故なら山陽新幹線も東北新幹線も乗務員が携帯端末で指定席の発行記録を確認しており検札をしなくなったからだが、何故かJR東海だけが車内検札制度を止めないでアナログ方式に固執しているのが解せないと疑問を投げ掛けられた。携帯端末は持っている筈なんだが規則だけ以前と変えられていないんだね。そうだよね、何処も教えてくれないよな、電車は行き交(か)っていてもJR東海とJR西日本やJR東日本とは完全な競争相手の敵だ。昔愚息がJR東海に乗って網棚から自転車が落ちてきて怪我をしたときも東京駅では誰も助けてくれなかった。だって東京駅の駅員は全員JR東日本だもんな(;;)。

先週の書けないけど読みたい漢字
慎(つつま)しい暮し

今週の書けないけど読みたい漢字
(灰汁)の強い奴だ