お盆が過ぎれば早くも庭には秋の気配が漂い、夕刻にはツクツクホウシが啼き、庭では今年も水引草が可憐な花を咲かせています。お祝いの熨斗に似たところから此の名が付けられているようですが、20数年も前、此の事務所に勤務して居たNさんが重い苗を土山の自宅からわざわざ持参されました。今では秋の主役を務めて毎年庭のあちこちに咲き零れます。清楚で可憐な花です^^。

 

世間を騒がしている電通の高橋治之元専務洋服の青木HDから多額の賄賂を巻き上げていた事件が世間の話題となって居ますが、罪状は高橋氏の会社がAOKIから多額の賄賂をコンサルタント料名目で受け取ったことが明るみに出て、高橋元専務は検察の調べに最早逃げられなくなりました。「天網恢々疎にして漏らさず」…とはいみじくも老子の言葉でしたよね。AOKIの青木前会長が「高橋に騙されたような気持ちだ」とコメントした心情も十分理解できます。青木会長は昭和30年代の不景気な時代に草深い長野県の僻地にて洋服の行商から身を起こした苦労人です。現在のアオキHDを築き上げるまでの苦労は恐らく余人の想像を絶するものであったと思われ一昔前なら立志伝中の人と言えましょう。アオキが競技団体への強化費のつもりで振り込んだ2億3千万円の大半を高橋氏が取り込んで、高橋氏が「みなし公務員」との説明も認識もなかったAOKIが贈賄に問われるのはまさに青天の霹靂、アオキ会長が「騙された」と感じたのも無理はありません。生まれ育った環境や境遇から想像される処、万人の思いではアオキ会長が加害者で高橋元専務が被害者であるべきですが現実では全く逆であって、一直線で順風満帆の人生を送ったほうが悪い奴だったなんて世の中って皮肉です。組織委員会の委員達が殆ど電通からの出向者であったことは、汚職のための舞台として予め設営されて居たようなもので、オリパラの組織図が電通によって当初から巧みに仕組まれたものではなかったかと考えて居ます。

 

今月10日発足の第2次岸田改造内閣ですが自民党新執行部内で旧統一教会を巡る問題が再燃しています。岸田文雄首相としては人事刷新で世論の批判を躱す狙いだったのが、結果は裏目に出た格好で却って逆風が強まっているようです。NHKの世論調査で支持率は46%と内閣発足後最低になりました。コロナ第7波への無策、急激な物価高もありますが、旧統一教会との関係のない者を入閣させたと胸を張った改造だった筈が蓋を開けてみれば「統一教会汚染内閣」といってもいいほど教会と関係が深い閣僚ばかりだったということが明らかになったのが大きな理由だと思います。ニュースでは岸田改造内閣と旧統一教会との接点が次々と明らみにされたと報じ、政務三役73人のうち閣僚8人、副大臣11人、政務官12人の合計31人が、教団と何らかの接点を持っていたことが分かっていますが、
この問題を長年調べて来たフリージャーナリストの鈴木エイト氏が改造内閣発表の前日の8月9日に、旧統一教会の広島教区三原教会の教会長や東広島教区の伝道教育部長を歴任して来た教団幹部の光永一也氏と岸田首相のツーショット写真をツイッターに公開しました。つまり岸田首相自身も旧統一教会と関係していたわけで、岸田首相本人も入れれば、現在の改造内閣には8人も旧統一教会の広告塔がいることになりますが、お陰で岸田内閣の支持率があっという間に30%台にまで下落し国民の信を失い本人はコロナに感染と四面楚歌の惨状ですがどう収拾されることでしょうか?

 

安倍元総理殺害事件の最終責任者として中村警察庁長官が辞職願を出しました。この方は昨年9月に就任されたばかりのエリート官僚ですが、22歳で警察庁入庁以来一度も立ち止まることなく天下晴れて最高位である長官に就任し、同期入庁で競い合った大石吉彦氏が警視総監になった人事を昨秋本ブログにてご紹介したことを覚えて居られるでしょうか?東大在学中に受けた国家公務員一種試験(昔の高等文官試験)の順位が中村格氏に大石吉彦氏が僅かに及ばなかった36年間の結末でありましたが、安倍元総理の射殺事件は長官の責任とされ詰腹を切らされることとなり、今回の事件を奇貨として大石氏は36年間の屈辱を晴らしましたが、お役所には決まりごとがあり、警視総監はある意味で最高位のため最早、警察庁長官にはなれず、長官には警察庁の露木次長が就任します。お役人は自らが関わりなくてもその地位によって責任が生じますから若し事件が東京都で起こっていたら大石警視総監が詰腹となって居たこととなります。「禍福は糾える縄の如し」と言いますが、国家公務員一種試験の席次によって地位が変わり、運命が変わるのは恐ろしいですね。
処で国会の承認も得ずに桜の会に加計森友問題を無視したまま、安倍総理の国葬が決まりましたが、総額2億5千万円と発表された葬儀はどう考えても電通以外に仕切る会社がなく、さすれば電通は各所に指値で下請けをさせ巨額の差益を得る構図となるでしょう。なんで広告会社が葬式までするんや!然し今の我が国の仕組みからして国葬なんてものはイベント会社である電通以外に全く候補者がありません。仕事は全て下請け任せ、下請けは孫請け任せ、孫受けは曾孫請け任せ…、値段は付け放題での鞘稼ぎではボロ儲けでしょう。オリパラと同じ構図ではありませんか!今の内に電通の株(一昨日現在4600円からじわりと上がって4700円)を買っておいたら儲かるのではないかしら?

 

先週の読めそうで読めない字      山間(やまあい)の街

今週の読めそうで読めない字       字句を(文)った言葉