先週10日の水曜日は毎年恒例の確定申告の無料相談会場での当番の日に当たりました。生憎小雨混じりの霧の深い日で早朝より浜風の吹き付ける垂水漁港水産会館では、寒空の中を三々五々申告に来られる方々は沢山の医療費領収書を抱えた年金所得者が殆どであり、相談会場では税務署の推進するパソコンコーナーなどは当然に年配者に人気が無くがら空きであり(;;)、殆どの方が税理士の申告指導や検算を望まれましたから、税理士コーナーは私を含め当番の8名全員が一服する間もなく多忙を極め疲労困憊の一日でありました(;;)。
当番税理士1番乗りとばかり霧雨の中を8時半に相談会場に到着しましたが、今年は昨年と違って雨のため入口が開けられ階段で待つ人はありませんでしたが、会場の踊り場では早くも数十人のお年寄りの方が所謂“フォーク並び”待って居られました。私がその間を掻き分けて中に入ろうとするとお年寄りの一人から“皆並んで待っているやで(>_<)”と制止の声が掛かり、咎めの視線が全員から私に突き刺さって居るのを知って慌て“私は税理士です”と言うと“すんまへん、すんまへん”と皆大笑いでした(^^)。待っている方々にはきっと税理士はスーツ姿で若い人だとの先入観があり、きっと私の歳格好とジャケット姿から、こいつは年金申告者に違いないと確信されたものでしょう(;;)。 開始間際に税務署の会場担当者から氏名と登録番号を記入するよう求められましたが、私が記入した登録番号は14809番です。他の税理士は全員若くて二回り以上歳下のようであり登録番号7万以上、中には11万台の税理士も居られ世代交代の時期が近づいていることをまざまざと知らされ寂寞とした気持ちになりましたが、来年は私も生きていれば税理士会の老年者(75歳以上)の仲間入りとなって無料相談会場への奉仕が免除されることとなります。この歳まで私と変わらぬ世代の方の確定申告のお手伝いが出来たことを内心誇らしく思いましたが、流石に当番が本年限りになると思うと夕刻相談会場を後にするとき少しだけ感傷的な気分になりました(;;)。 毎年のことですが申告相談者の中には例によってお気の毒な方が多く、私の前に座られた81歳のお年寄りは決して多いとは言えない年金収入で昭和30年生まれと35年生まれの子供の扶養家族を記入され奥様は亡くなられて居て3人家族であり、理由を聞くと“子供達はリストラされてから働くところがなく私の年金に頼っています”と言われ、破綻した雇用に喘ぐ今の日本経済の惨状を垣間見た思いでありました(;;)。聞くことを憚られましたが、息子さん達は失業した途端に奥さんから将来を見切られて逃げ出され已むなく親元に戻られたものでしょうか(;;)。50歳ともなれば女性は兎も角男性の場合過去の職歴や矜恃が邪魔をして世間体もあり、潰しが利かず3Kの仕事などとてもプライドが赦しませんから65歳からの年金を待って老い先短い親の細い臑を囓ることになっては当人達も情けなく悲しいでしょうね(;;)。 昨年5月享年84歳で黄泉路に旅立たれ異能棋士として知られた日本棋院名誉棋聖藤沢秀行先生のお孫さんの里菜ちゃん小学5年生(11歳6ケ月)が先日晴れて日本棋院の初段に入段し此までの入段記録(11歳と9ケ月)を42年振りに塗り替える快挙でありました。囲碁のプロ棋士初段になることは東大の医学部に入るより難しいと言われており、この少女は隔世遺伝の典型的なケースであり、泉下の秀行先生もさぞや喜んで居られることでしょう(^^)。 秀行先生と謂えば品行方正謹厳居士が常識の棋士の中で破天荒でハチャメチャな行動は余りにも有名であり、私生活では飲む、打つ、買う、の三拍子揃った強者であり、数億円の借金をして暴力団が押し掛けたり、自宅が競売に掛けられたりなどは日常茶飯事であり、競輪で一点買い250万円が惜しくも外れ競輪場で観戦していたときに金網を強く握りすぎて菱形にひしゃげてしまい、「秀行引き寄せの金網」としてその競輪場の名所になったなどの逸話や、又、お妾さんの家に入り浸り、用事で帰るときに自宅の場所を忘れて奥さんに電話で自宅のある場所を尋ねた話など逸話は数えきれません(^^)。 義兄弟の弟の当たる将棋の名誉棋聖米長邦雄の奥さんが秀行先生の奥さんを訪ねられ、『うちの主人は週に5日も帰ってこないのですが』と相談された処、奥さんは『うちなど3年も帰りませんでした』と答えたと謂うエピソードも又有名です(^^)。こんな風に書くとまるで無頼な性格破綻者のように思われそうですが、囲碁に対する感性と情熱は他の棋士の比ではなく、亡くなる前年まで年2回行われた秀行合宿には多くの若い棋士達が師の薫陶を受けるために馳せ参じたものです。現在では我が国が劣勢となり、中国の囲碁界が隆盛となったのは秀行先生が指導に訪中されたためであって、当時の中国最高実力者トウ小平氏と会談したのは我が国では総理大臣以外には秀行先生位であったでしょう。先生の放蕩無頼にしても一芸に秀でた人は何処か常識人とまるで違った一面があり、その違ったところが芸の肥やしとなって居たのではないでしょうか。今日はお孫さんの入段を機会として坂田三吉を遙かに上回る秀行先生の豪傑振りを聞いて頂きました。 “秀行先生の名言集”
女流棋士と謂えば先週高校三年生のプロ棋士里見香奈さん(四段)が41歳の清水市代名人に対し5番勝負に3連勝して史上最年少の女流名人の誕生となりました(^^)。彼女は島根県出雲市の県立大社高校の3年生で“出雲の稲妻”と呼ばれ劣勢の勝負を跳ね返すことで定評がありますが、今回も負け勝負から乾坤一擲の勝負手が効を奏し名人位を奪取しました(^^)。将棋は日本の国技ですから大一番の場合囲碁や百人一首同様羽織袴和装での対戦となりますが、彼女は一貫して制服姿での対局は初々しくて凛々しく来年の防衛戦では愈々制服ともお別れとなりますが、清々しい和服姿の登場が待たれますね(^^)。
彼女は昨年1月第40期新人王戦で男子プロ稲葉陽4段を破り、女流棋士が公式戦で男性棋士に勝つ史上最年少記録を大幅に更新(16歳10ヶ月)し、又男子プロ棋士と2戦目での勝利は史上最速記録だそうです。 一般的に将棋の場合女流棋士の実力のレベルは低く、入団時の実力が男子の5級位と謂われ、先ず男子プロには平手(対等)ではまず勝てないのが通説でありましたが囲碁界同様、男子を脅かす女性の登場は社会全般の風潮でありましょうか。男性は益々影が薄くなって来ましたね(;;)22世紀には囲碁将棋ともに男性を破った女性が名人だったりして…(;;)
全国100ケ所の“恋人の聖地”に選ばれた香川県の宇多津町でバレンタインデーの今日2月14日“恋活(恋人探し活動)パ-ティー”が初めて開かれるとか…(^^)宇多津町の商工会青年会が主催し、男女各20名が散歩や食事で一緒にひとときを過ごしカップルの誕生を目指すそうですが、不思議なことに女性の反響ばかり大きくて、男性の応募は半数にも満たぬそうです(;;)常識的に考えて女性の数が足らずに世話役の苦労が絶えぬ筈なのに、こんな処まで男子の草食化が進んでいるとはいやはや愕きました(;;)。
熟(つらつら)考えるに女性の参加者の本音は恋活などではなく遊び心であって、どんなバカ面をした男が来るのかと単なる興味本位の応募であり、男性の方はその辺を先読みして尻込みしたため参加者不足になったのではなかったと考えました(;;)
両親からの過保護な生活がダメ男を量産し、結婚願望が強くても断られるのが怖くて女性に告白できない軟弱な男性が世の中多くなったことは、我々“俺に附いてこい”世代には歯痒い限りです。世の若者共よ、土俵に上がらずして相撲に勝てるか!
先週の答え
嬉しい知らせ 愁いを帯びる 後顧の憂い
今週の問題
(ひ)ねた子供 (ひね)った問題 紙を(ひね)る
ブログの愛読者から先月の“胡麻を擂る”に関連して“財布を(する)”と謂う問題を頂戴しました。皆様お分かりですか?