「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき…」林芙美子「浮雲」の一節だが、事務所玄関先では咲き始めて先月ご紹介した紅白の梅が触れなば落ちん風情に咲き誇って居る、後幾日の命だろうか?蛇足ながらこの梅は白梅に紅梅を接ぎ木したもので突然変異でも何でもないから愕かれませぬよう…(^^)
昨日は土曜日で休日であったが建国記念日(昔我々は紀元節と言って学校へ登校し式典があった)で休日の重複となるが、日曜日でもないため明日が振替休日にもならずサラリーマンは少し損をした気分だろう、その分我々雇用者側は得をしたことになるが、無理矢理消費拡大のため何れその内土曜日も振替休日の対象になるのではないか。然し観光地やレジャーランドは兎も角振替休日の出現で客が減って売上が減少して廃業に追い込まれて居る住宅地の商店街が少なくないと思うが、政府は大の虫を助けるために小の虫は死んでも構わないと謂うことなんだろうな(;;)。
今年から晴れて確定申告応援業務が免除(4月1日現在75歳以上)されることとなり、激寒期に寒空を海辺の相談所に行かなくても良くなったが、思えば45年間も続けてきたボランティアのようなものだったからちょっぴり寂しい気分だ(;;)。丁度15年前のことだが明石商工会議所での申告相談(当時私は朝霧駅前に事務所があり管轄は明石税務署管内だった)の折、私より1歳年下の11年生まれの方が年金の申告に来られ、未だ未だ若いと自負していた私にも己が何時の間にか老いと対峙する年金世代に到達して居ることを思い知らされ大きなショックを受けたことを思い出す。でも今から思えばあの時分は未だ未だ充分に若かったなあ(;;)。
先週金曜日の朝刊でバカバカしい記事にお目に掛かった(;;)。ことの起こりは大阪市西成区役所の男性職員が生活保護の相談に来た男性に対し、お役所仕事の常として受給手続きに時間が掛かるため、申請者への同情からポケットマネーで個人的に現金8万円を渡して居たとして大阪市は彼を懲戒処分の上、3ヶ月間10%の減給処分にしたと発表したのだが、その理由はナント!「正規の手続きを踏まないと生活保護の制度が揺らいでしまう」との誠に手前勝手なものであった(;;)。この事件はこの男性職員の尽力などで晴れて生活保護の受給ができることになった男性が面談したケースワーカーに「お世話になって感謝している、是非お金を返したい」と申し出て悪事?が露顕したそうだが、困窮した市民を市職員が自腹を切って助けたのであるから本来なら事の次第が明るみに出たとき、区長から表彰され「公僕たるもの斯くあるべし」と教科書にでも登載されて然るべき話だと思ったが懲戒とは何でや!心優しきが故に罰せられるなど、お天道様が仰天する話だが、きっと市民から抗議の電話や投書、更にはメールが殺到しているに違いないぞ:-)。
この事件の背景には生活保護の認定に早くても三か月も掛かることが重大な問題であることが密かに隠蔽されており、生活保護の手続きが他の一般執務同様に一定期間放置する現在のお役所の制度そのものに大きな欠陥があり、認定を早くしようとすれば揺らぐのは幾人も判子を押すことになっている上司の仕事がなくなるからではないのか。昔から役所に申請された書類は積んだ儘一ヶ月間放置されているのが不文律であることは我々の常識であって、建築申請をするときや道路明示の申請にしても一ヶ月間は誰も何も動かないことは大工さんでも行政書士でもよく知っていることだ。彼等のお役人意識がことを早く処理すれば自分達の面子が潰れるとでも思って勿体を付けているに違いないが、役人の世界がそんな次元の低いものであることには情けなくて涙が出るぞ。橋下市長も人気取り政策ばかりに浮き身を窶(やつ)して居ないで、人間味溢れた一職員の善行に対する懲戒に「マッタ」を掛けられなかったものか!きっと一職員の善行が知れ渡ると今後市民から集(たか)られて困ると考えた程度の低い職員がゴマンと居たのだろうな(;;)。
同じく大阪市で橋下市長に請われて交通局長に京福電鉄の藤本副社長が就任することが決まったとか先週9日発表された。彼は赤字であった京福電鉄を黒字にし、30年振りに復配するなどの手腕が買われたものだが、リストラ恐怖の民間会社と親方日の丸の大阪地下鉄では、従業員の環境や風土がまるで違うから藤本副社長も給与カットなどできずに上から急かされ、下から無視され、早々に退散するのではなかろうか。大体から民間企業の立派な方が公立小学校の校長になど選ばれても首を括るのが精一杯なのを誰も知っているのではなかったのか。役人の世界など穢多とまで言わなくても、或る意味我々民間人に理解できない特殊部落なのではないのか(;;)。
同じく先週金曜、このブログにも古くにはHP時代にも幾度か登場したからご記憶の方も多いと思うが、掲載されてから56年間も続いて居る不滅のベストセラー日経新聞の「私の履歴書」に今月執筆掲載中の女優佐久間良子(72歳)が連載10日目にして50年前22歳だったとき当時東映映画の大スターだった14歳年上で妻子ある鶴田浩二との不倫を激白したのには私はアット愕いた:-)。
現代の節操の欠如したタレントの不倫の告白など人気凋落時によくあることで別に愕かないが、我々純情青年世代のアイドルだった佐久間良子となれば話は別だ。この人は東映のニューフェース入社時に唯一水着審査を拒否し乍ら合格した型破りの強者だったから余程の逸材だったのだろう、その神秘的な処女性に多くのファンが群がったのだと思うが、「ブルータスお前もか!」だったなあ(;;)。
あの頃確かに噂になったことは事実だが吉永小百合同様清純派の見本のような女優さんだったから誰も耳を掩って信用しなかったのだが、当人の口から語られると衝撃は物凄い(;;)。日経新聞社もこの件(くだり)を掲載すべきか社内でも侃々諤々(かんかんがくがく)討論が重ねられたことだろう。ま、50年と謂えば人生の一区切りだから時効で赦されると考えたのかも知れぬが、吉永小百合同様佐久間良子のセックスのことなど考えたくなくて、清純派女優の昔の面影を未だそっくり抱いて封印し時間を止めて居る多くの老ファンには時効など全くないことを彼女も日経も知るべきだったな:-)。
先週の常用漢字の表外読みの答え
恋人に(現)をうかす。(うつつ)でした。
今週の常用漢字の表外読みの問題
天に(坐す)神々