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猪瀬直樹の嘘を見抜いた男

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年末調整の最終チェックにお得意先相続税財産評価の計算とお正月ボケなどして居られず、あっと言う間に10日間が過ぎていった。
自宅の畑で採れた1本3kgもある大根2本を痛い腰に我慢して必死で持ち挙げている愚生です。本年数えて81歳になりましたが、頭の毛が限りなく心細くなり透かして見ないと見えなくなっているのに我ながら仰天した(゚ロ゚)。散髪屋に行って整えてきたばかりなのに…(;;)

脚本家の久世光彦には先週触れさせて頂いたが、私は彼と向田邦子の大のファンだ、彼女の生前は勿論亡くなってからも毎年お正月にTBSから向田作品をお茶の間に送り続けてくれたTBSプロデューサー兼脚本家久世光彦との名コンビはとても有名で皆様もよくご存じだよね。古いことになるが昭和45年に始まった「時間ですよ」は下町の銭湯を扱った異色のドラマで当時は女性の裸体が写ることに抗議の電話が絶えなかったそうだが、番組は好評で第二編第三編と続けられ20年もの間再演されたから、恐らくドラマの日本記録ではないかと思う。偏(ひとえ)に久世さんのプロデュースと森光子さんの魅力と健康の賜物であったろう。
このドラマで松山英太郎が演じた長男にお嫁さん(松原智恵子)が初めて家に入った晩にお母さん役の森光子が「息子が嫁を貰うってことは家族が1人増えるんだと思っていたら、減るってことだったんだね」と嘆くシーンがあったが、この言葉に久世さんはほとほと感心されたそうだ。シナリオを書いた橋田壽賀子の名台詞だ、そっか、家族ってこんなに昔から核家族化が始まって居たんだ、同居の核家族化は別居よりもっと悲しいかもな(;;)。

上述の久世さんは東大文学部の出で文筆に長けシナリオだけでなく小説も沢山書いているが、彼の小説はどれを読んでも何故か自虐主義なのか何れも内容が暗くて少しも面白くない、然し彼のエッセイとなると途轍もなく歯切れが良く、レベルは恐らく山本夏彦翁に次ぐランクではなかったかと思う。
彼のエッセイを読むと向田邦子の思い出話などに思わず引き込まれてしまうよ。久世さんは私と同じ昭和10年生まれで9年前に急死されたが未だ未だ活躍して頂きたい惜しい人だった、佳人薄命だね、その彼が今から20年程前59歳のとき日本経済新聞に半年間連載され、更に中央公論社から上梓された「ひと恋しくて」は彼の周囲の文化人の人物像を彼独特の解釈で描かれたもので76人も登場するが、この中で彼の卓越した洞察力を示した一文を今日は皆様にご紹介したい。その文化人の一人は昔作家であってあの東京都知事だった猪瀬直樹だ、この人と久世さんは昭和天皇に関して同志であって対談会などされ知己となられたそうだが、猪瀬直樹の印象について久世さんの眼力の鋭さに驚嘆した、「彼は当初怨みがましく炯(ひか)る目だったのが、この頃幾らかあの当時の怨念が薄れてきて心配だ、日当りの良い表に出てきて気負って居るのが気になってならない、無双窓の蔭で目を炯らせて居るのが彼の真の情熱だと私は思っている」と評されていた。鋭い洞察力だね^^。人は自分の器に過ぎたことはすべきでないのだ。書かれた時期から恐らく猪瀬直樹が小泉内閣の行革断行評議会の道路公団事件の委員長として道路公団の藤井総裁を糾弾して居る頃だ、その彼を見て久世さんは「此の人は変わった、表へ出るなどとんでもない、こんな人じゃなかった」と危惧されたんだ、見る人は見ているんだなと私は膝を打った。批評家は役者にはなれないし、なってはいけないんだね、「評論家に小説書けぬ」とは古くからの言い習わしだ。猪瀬直樹は「ひと恋しくて」をしっかり読んで居た筈(久世さんから本を寄贈さられたと思う)だから、道路公団事件以後無双窓の向こうの作家生活に戻るべきだと久世さんは暗に仄(ほの)めかしたと思うが、猪瀬直樹が愚かにも気付かなかったんだろう (>_<)。処で彼を東京都副知事に据えた石原慎太郎は日本経済新聞を読んで居なかったんだろうか。
(注) 無双窓=格子があって中から外が覗ける窓(昔の櫺子窓)
久世さんの思いを借りると胡散臭い人には二通りあり良い方が向田邦子にあの胡散臭さが堪らなく好きと言わしめた久世さんの大師匠である森繁久弥であり、良くない方が猪瀬直樹ではなかったろうか、人間身の丈に合わせて生きて行かないと猪瀬直樹のようになるんだろうな。猪瀬都知事5000万円事件のとき久世さんはとっくにこの世の人ではなかったが、久世さんは此の事件を知らなくて良かったね。
因みに久世さんは「光る」と書かないで決まって「眼光炯々(けいけい)」に使われる炯(ひか)ると書かれる。恐らく自分の名前が光彦なので「光る」を用いることに烏滸(おこ)がましい思いがされたのではなかろうか。でもとても難しい字だから読む方は大変だね。

彼方此方で異物混入の大合唱だ、社長が参議院議員のため新聞報道はされないが、僅か二月間にワタミの宅配弁当に草の茎から毛髪にネジまで混入していたと内部告発があったと週刊誌が報じプラスのネジ写真入りの分析報告書まで添付されていたからビックリだ。先週大阪でマクドナルドのフライドポテトに「人の歯」が入って居たり、福島県でソフトクリームにプラスチック片が入って居て子どもが口に怪我をしたりと中国の工場で期限切れの鶏肉使用が昨夏発覚して業績が低迷しているマクドに追い打ちの暗雲が立ち籠めている。「廉かろう」は「悪かろう」だもんな。プラスチック片は兎も角「人の歯」は気持ち悪い(><)。一方ベビーフォードの大手和光堂で肉じゃがの袋に「コオロギ」が入って居たと通報があり調べているそうだが、ゴキブリじゃなくコオロギとは可愛いね^^。幼い頃コーロギを炒(い)って食べたことがある、食べたって良いんじゃないの?戦争中は少なかった蛋白源でイナゴより柔らかくて美味しかったね、あの頃は絶えず空腹で食べられそうなものは雑草でも食べたし、白粉花の花を抜いてチュッと蜜を吸うと甘かったな^^。話が飛んでゴメンm( _)m。

昨日の朝刊に朝日の元記者が週刊文春などを相手取って名誉毀損による賠償を求める訴訟を提起したと書かれた、でっち上げの慰安婦報道を否定されたことへの腹いせだが、彼曰く「憲法が保障する言論の自由」だそうだ(>_<)。盗っ人猛々しとはこのことだ。これを牽強付会と言わずして何を言うか!朝日新聞は亡国の徒の集団だな、国民の味方を装って居る分だけオーム真理教なんかより悪質なんではないの?

先週から書けないけど読みたい漢字のコーナーに変わりました。
先週の答え
檸檬(レモン)と薔薇(ばら)でした。
木へんで「ねいもう」と憶えておくと書き易い、薔薇は「しょうび」だ、草冠にけちんぼの嗇と微か(かすか)の「微」のπの上に一本棒を忘れないことだ。旧字体には「微」にも山の下に一本棒が付いて居たことを知る人も少なくなったね。

今週の書けないけど読みたい漢字
孑孒
「こんな字は知らん」なんて言わないで…

書店用補充注文カード

含羞草

94歳の花博士から頂いた含羞草(オジギソウ)が咲いた^^。此奴の葉は何かに触れると其処から一対宛順番に縦に折れ一本の棒になり数分後ゆっくりと復元する。きっと昆虫に葉を食べられるのを嫌った本能だろう、賢いね、含羞草の漢字は含羞(はにか)んで身を竦(すく)める所作を擬えたものだと思う、でも一枚の葉っぱだけ触っても決してお辞儀はせず全部に触れるとお辞儀するからデリケートな花だな^^。名は含羞草(はにかみ草)のほうが相応しいと思う、夜になると規則正しく全部の葉を閉じて眠る習慣だ、花は赤摘草(赤いクローバー)とよく似ているが此方は一日花で儚いから余計可愛い。

先日アマゾンで定価の約半額の角川文庫中古本を買ったら中に書店用の補充注文カードが挿入されて居た、カードに書いてある書名も同じだし、本は昨年6月発行のものであり装幀など良く調べてみたが明らかに新本だった、補充注文カードって新品に限って出版社で挿入するものだと思うがどうして古本としてアマゾンで売られているのか考えて見た。一般の中古書店なら万引本の持ち込みも考えられるが、その場合は中古書店で挿入カードが処分される筈だからこの本は角川からの返本されたものが裏ルートで大量にアマゾンに売却されたものではないかと考えた、出版業界は昔から原則返本可でありその代わり書店や取次店の利益率が少なく設定されている。車では新型が発売されると前の型の車が新古車として値下げされて販売されるが、本の場合は型が変わらないから出版社が変わって題名も変えられることはあっても新古本の販売など聞いたことがない。取次店も書店も薄口銭だからこんな芸当は絶対にできない。きっと出版元の角川書店が出版界の掟を破って返本されたものを廉価でアマゾンに横流したものだと想像した。送料込みで定価の半額は他人の手垢の付かぬ本だったから私にすれば儲けものだった。本屋さんが次々に潰れて行くのも時代の流れだろうが。本屋が潰れて最後困るのか出版社だから、新品の半値売りをアマゾンに許すことで角川は自らのクビを絞めて居るのではないのかな、でも天下の角川がそんなことをすれば業界から顰蹙を買って告発ものだ、それならひょっとして廃本処理業者の仕業も知れないね(>_<)。

最近「昼顔」とか「同窓生」とか不倫ドラマが復活し木曜日に競い合って居るが愈々終盤に入ってきた、前者のどぎつい方が視聴率は13.7%とダブルスコアで引き離しているのは上戸彩の人気ばかりではあるまい。視聴対象者は不景気の時節柄慢性的にあらゆる面で欲求不満を抱え苛立ちの発散を求めている家庭の主婦だ。30年前TV界で一世を風靡した鎌田敏夫原作脚本の「金曜日の妻達へ」を思い出すが、あのドラマは品があったし女性もセレブだったから録画などしなくても(未だ録画はなかった?)誰も安心して見ることができた。今回のドラマは「キンツマ」と比べて遙かに低俗で過激で際どいシーンが続くから子ども達が塾から帰ってくる時間帯でもあるしPTAは文句を言わないのかな?それともあの当時と違って今どきのガキ共はコミックやネットやスマホなどで結構マセているからこの程度ではちっとも愕かずお母さんの方が顔を赤らめることになるのかもね。でもお母さんは立場上録画となり翌日昼下がりの鑑賞になるのだろうな、「昼顔」は不倫の主人公がスーパーのパート店員なのが「キンツマ」と大きく異なる処であり時代の移り変わりが垣間見えるね、TV局が標的にした視聴者をこのレベルにドーンと下げてきたのは、バブル萌芽期から30数年を経て景気が大きく衰頽し現在では大会社と公務員以外は全部不景気に塩漬けされている現状だから大部分の家庭の経済的状況が悪くなって居るからだろうな。不倫の女性がスーパーのパート店員では上目遣いしなくても自分の目線でドラマが見れるモンね^^。TV局も世情に詳しいよね、世空言では視聴率が稼げないことを弁えているんだろうな。
わたし的にはBSの「それがどうした2」本仮屋ユイカのずっこけスタイルの方がずっと楽しいと思うのだが…^^。

先週全国高校軟式野球選手権中京の準決勝戦の熱闘に付いて触れさせて頂いたが、よく調べたら軟式の中京高校は岐阜県代表だったんだ!そして明石中学と25回闘ったのは愛知県の中京商業(現中京高校)だった(;;)。紛らわしいよね、愛知県の中京は隣の県に新記録を奪われて悔しい上に彼方此方から勘違いの祝電やメールなど殺到して大変だったと思う^^、「うちじゃありません」と屈辱感に耐えての返答は辛かっただろうな、一寸可哀想だ。でも軟式は硬式のように県代表でなく全国16ブロック代表だから中京は東海地区(岐阜、愛知、静岡、三重)代表だし誰もが間違えて仕方ないよね。

新潮広告

朝日新聞が先週4日の朝刊で週刊新潮の広告ページの一部を塗り潰すとその日の毎日新聞が書いた、早速朝日朝刊を日経夕刊配達時に放り込んで貰うよう販売所にお願いした、夕方届いた新聞の広告欄を見ると、中には朝日新聞への悪口雑言が左欄の週刊文春(此方の方が酷かった…)と共にこれでもかこれでもかと掲載されていたが白抜きされて居たのはたった二個所で左が右から8行目の「売国」右が美智子さまの写真の上にある「誤報」だけだった。政治部も社会部も編集部も身から出た錆とは言え悔し涙だったろうね、だけど広告収入は新聞にとって飯のタネだから涙を呑んで諦めたんだろうが屈辱ものだったな、用便後水洗前に自分の顔を便器に突っ込まれたような気分だろう。でも「売国」も「誤報」も事実だ、彼等に本当に信念があるなら新潮文春共広告を削除し、損害分は役員報酬を当分の間下げれば収支償っただろうが、要するに彼等には其処までの根性がなかったんだろ (>_<)、それなら初めから在日朝鮮人のような言い種ばかり書くな!
翌朝早朝の散歩時にコンビニで週刊文春と新潮を買おうとしたら売り切れだった、何故か昨日の朝「あっという間に売れましたよ」とは店員の話だったから祖国日本を憂える人達も未だ沢山居るんだな^^。

先週の漢字挿入の答え
①罪を(犯)す ②権利を(侵)す ③危険を(冒)す

今週から仮名付けの問題
①(強)かな女 ②(強)ちそうとも言えない
漢字挿入も結構難しいとの声が多く、今週から暫く漢字の基礎体力作りに仮名付け問題にしますので宜しくお付き合い下さいm(_ _)m。