一昨日10日の神戸は0度と今冬初めての寒さで震え上がり路面の凍結を恐れて早朝の散策も取り止めた。この歳で滑って転んだら人生終わりだもんね:-)。
年末には105円の円安となり、不景気の株高なる言葉の通り日経平均は16000円を付けて超高値の儘推移している。円安が株高の原因に違いないが我が国は昔と違って輸出より輸入の方が多くなっているから喜んでばかりも居られない、円安は円の値打ちが下がったことを意味するから我々の財産が世界的に見て価値を下落したことを意味するよね。日経平均は兎も角として1ドル90円位が丁度良いのではと私は思うが今後為替と株はどのように展開して行くのだろう。
『百態の馬を鞄に詰めて行く』
お正月の昼下がり仕事をしながらNHKラジオ短歌川柳の時間を楽しんだ^^。川柳のお題は「馬」であり上記の句はリクエストで選ばれた句の一つだった。然し選者3人の内誰もこの句の意味が掴めずああでもない、こうでもないと議論沸騰し、挙げ句は投稿者に電話で聞いてみることになった。私も分からなかったが電話に出た投稿者の言葉から此の句の謎がするすると解けた^^。鞄に詰めてくるのはお正月郵便屋さんが運んでくる年賀状だったのだ^^。最近の郵便局は郵便物をバイクの荷台に載せてくるが荷台では味気なくて句にならず、言われてみれば納得だった、野暮は言うまい。皆も鞄を肩に掛けて峠道をテクテクと上ってくる郵便屋さんをイメージしようね^^。
聴いていると投稿川柳の選ばれるコツは上手下手ではなく選者3名に「?」と思わすものが話題を作って句と句の間の座が盛り上り選ばれる確率が高いことを知った。
この日のゲスト選者は落語家の林家きく姫だったが、選者が交代で投稿された川柳を読み上げる際彼女は「駿馬(しゅんめ)」を「しゅんば」と読んでしまった:-)、座は一瞬凍り付いてしまい、重い沈黙の末誰かが耳打ちしたのだろうかきく姫さんは「しゅんめ」と言い直したが、彼女は読み間違いから暫く立ち直れずその後の数分間は何を言っているのか支離滅裂だった。如何に話のプロでもレールが外れるとこんなことがあるんやと思ったが彼女が動揺したのは読み間違ったことよりこの程度の熟語が読めなかった事への恥ずかしさであったと思う。NHKのスタッフも投稿された句を選ぶ際、難読漢字にルビを付すること位してやれなかったのかな、彼女は元来が中卒で落語家になって知名度が上がり世間体やら何やらで38歳で高卒資格を取ったから学力は「駿馬」が読めなくても仕方がなくちょっと可哀想だったな:-)。
昨年も登場したが、作家の群ようこは人を衒(てら)わぬ天衣無縫と謂うか人を人と思わぬとても変わった人だ。作品中著名人を実名で登場させる一匹狼でありエッセイがとても巧みだ、その筆致は林真理子など傍にも寄れぬが少し品位に欠ける。彼女のエッセイ集「半径500mの日常」にて小柳ルミ子のことを「歩く生殖器みたいなタイプ」と書いて居たが、少し書きすぎかなと思った。こっちは歳が近い(群ようこが2歳下)だけに彼女の全裸ヌードなどに対する嫌悪感だと思ったがちょっと酷いな:-)、宮崎美子の三段腹も酷いと思ったが、こっちはずっとずっと上手(うわて)だったな^^。
エッセイ「別人群ようこができるまで」にこんな物凄いのまであった^^。『千駄ヶ谷にあるピーターキャットという店に行った、私はそれまで其処が村上春樹さんの店だったとは知らなかった。お店は混んでいてお洒落っぽいカップルが多かった、―――ふとカウンターの後ろの壁を見たら物凄く大きなゴキブリが張り付いていた:-)。私はそれを見ながら「そうか、村上春樹さんの店にもゴキブリは居るんだな」と思い家に帰った。』
天下の村上春樹に対して物凄い迫りようだね^^。其処まで書くか!群ようこにはノーベル賞候補者でも落魄(おちぶ)れた歌手の熟女ヌードでも一緒くただね(゚ロ゚)、此では作家仲間から歓迎されるとは先ず思えないね、筆が立つ上手な作家なのに直木賞候補にすら選ばれないのはこの毒舌?のせいなんだろうな。でも私のようなひねくれ者には彼女の筆はとても爽やかで快感だ^^。
村上春樹と謂えば私はこのお正月に文藝春秋新年号掲載の作品「イエスタデイ」を読んだ、彼の作品に接するのは四半世紀前に読んだ「ノルウエイの森」以来だったが、筆致が全く変わっていないのに愕いた。彼の作品が好まれる理由は作風が平易で読み易い処にあるが、静謐で淡々とした文書のストーリーは上質だが、登場する主人公達の性格が意外と晦渋であって読みこなすには相当な力が必要だ。私如き者には作品主人公の思考に到底理解が及ばないが、その辺がノーベル賞候補者たる所以かも知れないね。日経今月の「私の履歴書」は指揮者の小澤征爾さんだったが彼は村上春樹の親友だと書かれて居た。筆とタクトは何処か相通ずるものがあるのかも知れないが、共に芸術の世界に生きている人類であって我々衆生とは別世界の人なんだろうね:-)。でも雲の上の人でなく俗な処があることを群ようこがちゃんと証明してくれてホットしたね^^。うちの事務所にはゴキブリ居ないモン^^。
先週のカナ付けの答
① 過ぎる(すぎる) ②過つ(あやまつ) ③過ぎる(よぎる)でした。
どうでしたか、ちょっと難しかったかな?
(よぎる)は同じ通り過ぎるでも心の中の映像でしたね。
今週の難読漢字の問題
① 東風 ② 南風
② が少し骨がありますよ^^