残暑と謂う言葉は本来8月に使うものですが、今年は9月になっても残暑の言葉が烏滸(おこ)がましく酷暑と言っても不思議ではない物凄い暑さです。
何時もならそろそろ夏の疲れが少し宛出てくる頃なのですが、こんなに暑いと疲れを通り越してバテバテになりそうで栄養剤の補給や点滴など怠りなく、疲労を翌日に持ち越さないよう予防に努め夜の就寝時間を10時に早めています。(^^)
つい先日のことですが“眼科クリニック垂水区役所前に開業”のチラシ広告が近隣の各戸に入りました。医者のこの種の広告は珍しく、何時も混んでいて1時間待ちがざらである区役所横の眼科に10年来通院している小生にとっては、眼科とあっては少なからず興味があり何時もは見ずに屑籠行きのチラシも今度ばかりは読んでみて愕きました。
開業オープン前に見学会の開催まであると書かれて居り、まるでマンションの分譲かと見紛うばかりでありました。興味津々買物の帰りに覗いて見たら新築のテナントビルの3階全フロア借り切りの豪華版であり、診察室にはチラシに写真が載っていた医師の先生まで居られて開業資金の調達に四苦八苦で渋面かと思ったら、そんなムードは欠片もなく余裕綽々の様子でありニコニコして居られましたよ。(^^)
其れもその筈、そうそうチラシに記載された此の先生の経歴がメチャ素晴らしくて平成元年灘高校卒業、平成7年東京大学医学部卒業、更には京都大学大学院医学研究科修了などなど、チラシにはこれが書きたかったのかと思える程でありましたが、関西では学閥の縄張りの関係で関西出身でも東京大学出の先生は殆ど商売にならない(重篤でも搬送先の病院がない)ために、どうして?と良く読んでみると東大卒業後京都大学大学院に学ばれて当地方でのコネを得られた模様です。知らぬ方は誰も出身医局が出身校と勘違いされますが、そんなことはなく神戸大学の医局など半数以上が岐阜や鳥取辺りの地方大学出の方が居られ、私の掛かり付けのIクリニックの先生も神戸大の医局出ですが出身校は兵庫医大ですから人様々であり、東京大学の医局など昔あんな汚い病院で働けるか!と東大出の医者は待遇の良い他の大学病院からの引く手数多(あまた)でそちらへ行ってしまい、東大病院の先生は殆ど地方の大学出身者ばかりだと聞いて居ります。従って東大病院の医者は東京大学出身の医者だと信じて治療を受けられる患者さんが結構多いことでしょう(^^)信じることは良いことだ!
ま、国家試験の合格順位と考査を経て入局されたのですから地方大学の方もそれなりに優秀な人材ではあったと思いますが、京大の場合も東大と大同小異であり、国家試験の成績が良ければ地方の私学からでも入局は可能です。今度垂水で開業される先生の東大卒業後京大医学部大学院入学は、常套路線から外れたコースではありましたが、ご当地関西での開業予定が当初からの目標であっては此が最善の方法だったのでしょう。
何故か不思議に我が国では他校より東大だけは別とする神話が根強く、更に東大理科三類(所謂医学進学コース)は全学部年に3000人の入学者中90名しか合格できませんから、合格難易度の高さでは圧倒的に群を抜いています。その辺の空気を読んで、チラシのひと下り“東京大学医学部卒業”記載となったものでありましょう。(^^)
然し医者の仕事は頭の優秀なのは当然として内科外科共に医療機器を駆使した手術と謂う難関を突破せねばなりませんから、絶対条件として手先の器用さが要求され、こればかりは先天的なものであり医師の国家試験に倫理と共に唯一洩れた試験科目であろうかと思います。“天は人に二物を与えず”と謂う格言がありますが、学識優秀な此の先生が果たして網膜剥離の手術などなどミクロの世界を上手く熟せる先生なのか暫く街の話題など探って見たいと思って居ります。何せ私の毎週訪れる I クリニックでは私より遙かに年配のお年寄りが沢山集まってリハビリの間、街の隠された情報まで全てリアルタイムで聴かせて頂けますから点滴の30分が少しも退屈しないで過ごせて居ます。(^^)
先日日経のプロムナードを読んでいたらドイツ文学者の松永美穂氏が“ワン.チャンス”と謂う面白いドイツの話題を披露されており、とても興味深く読ませて頂きました。(^^)
松永氏がドイツで何気なくTVを見て居られた折、テレコムのCMで風采の上がらない中年の男が歌のコンテストに登場し、審査員達が退屈そうな表情を浮かべているなか、彼がプッチーニのオペラ“トウ―ランドット”の中のアリア『誰も寝てはならぬ』を歌い出すと審査員や聴衆の表情が、題名のせいではないでしょうが劇的に変貌し、更にCMはTV画面の向こうで彼の歌に聴き入り涙する視聴者の表情まで映し出したそうですが、このCMがCM用のフィクションだと思っていたら実はそうではなくて実際のコンテストの映像が使われていることを知ってえっ?と、とても愕かれたそうです。
歌っていたその彼ポールポッツは音楽大学などとは無縁の人生で聖歌隊や学校のコーラスで歌う位で何時だったか何処かのど自慢で優勝したことがある位とか…スーパーの店員や携帯のセールスなどをしていた貧しい生活の中を昨年奥さんの薦めで応募したイギリス叛“スター誕生”でたった1曲のアリアを唱って上記の如く多くの人達を感動の坩堝に投げ入れ、その後何週も勝ち進んで遂にはプロデビューすることとなり100万ポンド(邦貨にして1億7千万円)もの大金を手にする身分に変身し、今ではCMにまで起用されて改めて注目を集めているそうです。彼の名ポールポッツは無学の私など当然に知りませんでしたが、そのサクセスストーリーはTVでも紹介されたそうで今年の4月には我が国にも来日されたことがあるそうです。
私はこの話を読んで名門音楽学校も出ていない歌手が演歌ならいざ知らず、オペラでデビューできるなどどんなに声が良くても学閥縦割り社会の我が国では到底考えられないことであり、ましてや我が国より遙かに権威主義の権化であるドイツやイギリスで斯様な下剋上が行われるなど思いもよらぬことだと感じましたが、それは実は私の大きな勘違いであり、ドイツもイギリスも良いものは良いと素直に言え、その出自などに頓着しない素晴らしい国であって、唯一我が国のみがあらゆる分野で出身大学や指導教授によって学んだ人の進路まで決まるような愚かな価値観しか持たないことを思い知ったのでした(;;)。
彼方では『ワン.チャンス』と題されたCDが大好評だとか…調べてみたら日本でも発売されて居たので早速アマゾンで注文しました。オペラと謂えばヴェルディーやプッチーニを歌う佐藤しのぶ位しか知らぬ私のようなオペラ音痴にはどんな風に聴けるのか楽しみにして居ります。(^^)
はたまた政権交代とか世の中忙しなくなりましたが、福田総理が国民に固く約束した拉致被害やイラク派兵それに社保庁の年金問題に後期高齢者保険等々の山積した未解決事件が思い通り行かなくなったからと“ヤーメタ!”と全て放り投げての退陣は全く無責任極まる話であり、我等国民をコケにした話です。
昔から“綸言汗の如し”と謂って、君主の述べた言葉は体内から出た汗が二度と体内に戻れないように一度口から出たら二度と訂正できないと漢書に書かれた有名な言葉ですが、こう簡単に前言を翻せるなら国民は何を信じていたら良いのやら(;;)福田康夫は“虎(父)の威を借る狐”であり只の詐話師だったのでしょう(;;)。
それにしても厭になったら止めれば良いなど総理大臣は結構な商売ですね。昨日中曽根元首相が“首相がサラリーマン根性では困る”と苦言を呈して居られましたが、将にその通りであり、矢折れ力尽き命が絶えるまで戦う気構えが無いのでは到底一国の宰相の器とは思えません。巷では不景気故に借金が嵩んで経営が立ち行かなくなっても、長年苦労を共にして働いてくれた従業員やその家族を見捨てる訳には行かず、儲からぬ仕事の注文まで取って自転車操業を営んで借金を膨らせている我々多くの中小零細企業の店主達はどんな気持ちで福田総理の辞任表明を受け止めたでしょうか。彼を羨望と嫉妬の眼(まなこ)で見て居たと謂うより、きっと彼を満身創痍の仲間達を見捨てた敵前逃亡者に対する憎悪の眼(まなこ)で見て居られたと思います。(;;) 私のその一人です(;;)
『最後まで粘り強く頑張りましょう』何処の小学校の教室にも張られている標語ですが、今後は自民党に倣って『厭になったら直ぐに止めましょう』と書き直さないとなりませんね(;;)。
総理の後任者は麻生太郎現幹事長が有力視されています。彼は吉田茂元首相の孫に当たる姻族でありますが、出自の割にはガラが悪くて品が無く、遠山の金さんならぬ悪代官に成り兼ねずその辺が国民の懸念する処ではあります。すんなりと本命麻生対抗小池の線で落ち着くのかと思ったら、金魚のウンコのようにぞろぞろと石原都知事の息子を初め与謝野経済財政担当相更には右翼の鷹派を自称する石破防衛相まで立候補の予定です。過去の総裁候補の敗者は、通常の世界なら負け犬としてその社会から去って行き隠遁生活に入るのが通例でありますが、自民党に限って得票を巡って政治的な取引が成立しているのか不思議に政敵であるべき敗者はその得票数によって必ず厚遇されるという不文律がありますから、総裁そのものではなく、次の次或いは幹事長などの要職を狙って魑魅魍魎入り乱れての総裁選出馬と見ました。国会議員選挙で出馬するためには選挙区300万円比例区600万円の供託金が必要であり全得票数の10%を超えなければ没収される定めでありますから、総裁選も石破防衛相など泡沫候補の只の人気取りや要職狙いを防ぐために供託金を1億円位積ませて全得票数の20%以下は没収することなどにすれば少しは人気取り目当ての立候補に歯止めが掛かって良いのではないでしょうか。それにしても与謝野経財相など文豪与謝野晶子、与謝野鉄幹の孫だと謂うのに祖父母のイメージを壊してはいけません。消費税10%など本音を唱えているようでは権謀術数の政治家とは謂えず『君死に給ふことなかれ』が『君勝ち給ふことなかれ』であり、『人を恋うるの歌』は『地位を恋うるの歌』ではなかったのかな。(^^)
ともあれ、国民が無関心の中これから自民党総裁選はどのように展開して行くのでしょうか。
え?阪神優勝の危機の方がずっと気になるですって?いいえ、安全圏に入ったとは言えイチロー選手の200本安打達成の方がもっと気になりますよね(^^)
今週の女子プロゴルフは橫峯選手欠場のためゴルフコーナーはお休みさせて頂きます。
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