うちの土手では水仙が終わって梅桃(ゆすらうめ)が開花しています。小さくて梅の花とも桃の花とも少し違います。梅桃(ゆすらうめ)の語源がこの花の姿から名付けられたことが良く分かりますね^^。知らないと「梅桃」は読めない字ですが、「ゆすらうめ」と仮名入力するとしっかり変換されるから驚かれたことでしょう。嘘だと思ったら一度国語辞典を引いてみて下さい。ホラ出てるでしょ^^、昨秋堆肥を沢山入れたので今年はきっと大きな実を一杯付けてくれるものと大きな期待を抱いています。

先日2週間位毎夜高田郁さんの「あきない世傳、金と銀」1巻~5巻を読み耽りました。江戸時代家が貧しくて大阪の呉服屋に丁稚奉公に出た9歳の少女が怜悧な頭の持主であることをお寮さんに認められて呉服屋のお家さんにまでなり、事業を大きく発展させる運命流転が描かれた高田郁の会心作ですが、第5巻の終末が「旦さんが倒れはった!」と手代が叫ぶ言葉で終わりましたから現在鋭意創作中であろう波瀾万丈の第6巻が待たれます。皆様も一度手に取られたら如何ですか?

高田郁さんは兵庫県の生まれで、大阪弁は得意であり大阪商人の言葉はお手のもの、他の作家と違って安心して読むことができます。大学を卒業後数年間司法試験に専念されましたが叶わずに漫画原作者(そんな裏方商売もあるんや!)として活躍されるも、私が私淑する山本周五郎を読まれて衝撃を受けられ、「こういうものが書けるようになったらもう私は何もいらない」と時代小説の執筆を決意された異色派です。お料理の「みおつくし料理帳」は全10巻300万部を超える大ヒットだったし、今や知っている方のほうが多くなった昇り龍58歳のノリノリ作家です。彼女の唯一のエッセイ集である「晴れときどき涙雨」には漫画原作者ペンネーム川富士立夏から時代小説作家高田郁ができるまでの辛酸が縷縷と記されていますが、編集者から「売れる時代小説の条件は江戸市内が舞台であること、捕物などミステリー要素があること、剣豪ものであることなのに、貴女の作品は此の3つの要素が悉く外れて居ます、」と言われとても凹んだことが記されています^^、それでもめげず一流の作家にまで這い上がって来れたのは偉かったですね。高田さんは元町の海文堂が閉店した時とってもショックが大きかったそうですから根っからの神戸ファンでもあったんでしょうね。これからも応援したい作家です。

「明日は味方」。これは昔「あかね空」で直木賞を受賞された時代劇人情作家である山本一力さんが好んで色紙に書かれる言葉だそうです。さる時代小説文学賞で当時漫画原作者であった高田郁さんが「出世花」を引っ提げて応募され奨励賞に選ばれました^^、選者である一力さんから声を掛けられたので持参の本にサインをお願いしたら署名だけでなく上記の言葉「明日は味方」が記されて居たのでした。此れほど端的に勇気を与えてくれる言葉はないと高田さんは思われたそうです。どんなに辛かった一日であっても私も又毎夜眠るとき「明日は味方」と唱えてから寝ようと思いました。

知っておきたい生活の知恵

抗ガン剤、放射線、手術、このガン三大療法は受けてはならないと厚労省は警鐘を鳴らしています。今や代替療法によりガン死が減っています。「笑い」のある「快適生活」で免疫力が急増しガンが消滅してゆきます。

先週の読めそうで読めない字  襖の開け閉(た)て

今週の読めそうで読めない字   我が子を(哺)む