長かったGWも終わりを告げて早や1週間が経ち初夏の訪れとなったが、東北地方の方々には一向に復旧が進む気配がなく混沌が続いているようだが政府や地方自治体は一体から何をしているのか(;;)被災者の方々に対する処遇がまちまちで避難所には支援物資が溢れているのに連絡網が不十分で被災者にはまるで行き渡らず、家が潰れなかった家族は唯それだけの理由で救援物資も炊き出しも受けられぬ不公平はどうしたことか、家へも帰れず家族同様の家畜を殺処分される酪農家の無念を誰が晴らしてくれるのか!遙か遠い神戸に居て牴牾(もどか)しく隔靴掻痒の念に駆られ役人の対応が腹立たしい。東北の方々が元通りと言わぬまでも幾らかでも平穏な生活に戻って頂かないことには我々他郷に居る同胞の心の安寧が得られず気持ちの晴れない毎日が続くが、そんなことを言っている暇もなく、3月決算が佳境に入ってきた。
先日輸入農産物の統計が発表されたが、3月以降目を疑う勢いで増えた品目があり、前月の2倍以上で、更に過去の最高を記録したそうだが、何だと思われるか?実はこの品は意外にも切り花の“菊”だった(;;)。悲しいことに需要は勿論東北地方であり万単位の方々の命が奪われたことに起因する。悲しい出来事には我が国では菊が欠かせない。菊は日本の国花であり当然に国産がメインかと思ったら国産は価格が高いのと収穫時期が限られているため、殆どが諸外国から輸入され中でも常夏の国で年に4回も収穫できるマレーシアからの菊が一番多いそうだ。其処にはバングラディッシュなどの貧しい国の労働者が多く働いているが、彼等も日本からの映像を見て自分達の栽培した菊が使われ死者に手向けられていることに気付き、自分たちの籠めた丹精が日本の人々の魂を癒やして居ることに誇りを感じられたことだろう。今日も又横浜埠頭には鎮魂の品々が粛粛と運ばれて来る。
先週12日大阪浪速区でタンクローリーが歩道に乗り上げ歩行者の男性2名を死亡させた悲惨な事故があったが、逮捕された55歳のタンクローリーの運転手が警察の調べに対し“右から急に割り込んできた車を避けようとしてやむなくハンドルを左に切ったと供述したが、結果的にはハンドルを切らないで割り込んだ車に追突していた方が良かった。然しこの55歳の運転手は冷静にも事故直前割り込んだ車のナンバープレートや車の色などをしっかりと記憶していたため警察が手配してすぐさま43歳の会社員が逮捕されるに到ったが、タンクローリーの運転手の容疑が自動車運転過失傷害罪で、割り込んだ会社員の容疑が自動車運転過失致死罪と報告義務違反の両罪とされた。当然に後者の方が重罪となるが、事故で気の転倒しているときに良くぞ割り込んだ車のナンバーを忘れず憶えて居られたものだと甚く感心した(^^)。恐らく普段から斯くあることを予知して心に念じて居られたものであろうが、ナンバーの記憶がなければタンクローリーの運転手は漫然と運転して居たとされ重罪に処せられる処だったからこの記憶の比重は非常に大きい。割り込んだ車は当然に止まらずドライバーは現場から逃げ去り安堵の胸を撫で下ろして居た矢先の警察の訪問に魂消たに相違ない。彼はアリバイから知らぬ存ぜぬが通用しないことを悟って“自転車の飛び出しで車線変更したが後方は車の居ないことを確認した。大きい音が聞こえたが自分は関係ないと思った”と警察の取り調べに対し事実関係を認めながらも容疑を否認しているが、マスメディアの報道を見て多くの目撃者から当時の状況が詳しく判明するのは時間の問題でありこの会社員の罪は最早免れないものと思われる。自動車運転過失傷害罪と自動車運転過失致死罪ではどちらが重罪か当然お分かりと思うが、罰金は前者が30万円以下(刑法209条)で後者は罰金50万円以下(刑法210条)と大差がないにも関わらず、前者が親告罪であるが後者は親告罪ではなく此の差は余りにも大きい。つまりタンクローリーの運転手は死亡者の遺族が事故の因果関係を理解して呉れて民事の方さえ上手く凌げば無罪になる可能性があり、後者はそれがないから罪に関しては雲泥の差となろう。当然に後者は民事の方も被告になるが自分の車が直接被害者二人を殺した訳でもなく、或いは自賠責や任意保険の適用外ではないかと思われるがその辺はどうなんだろう?会社員の証言が正しいとすれば横断してきた自転車が一番の加害者となるが、自転車を探すことは不可能に近く、又見つかっても自転車を過失致死罪に問うことは先ず無理だと思う。罪の中で恐ろしいのは余り人に知られて居ない“報告義務違反”(一般的には轢き逃げに使われる法律)であり道路交通法の規定だが、懲役3年以下若しくは5万円以下の罰金と厳しいから此の会社員は過失致死罪との併合で実刑を課せられる可能性がでてきた(;;)。
人生には何時思いも掛けない事件に遭遇することがあるか分からないが、どんなときでも慌てずに冷静に行動することで被害を最小限に止めることができることを学んだ事件だった。
“雀の子、そこのけそこのけ、お馬が通る”小林一茶の名句だが、清徳丸には羽がない(;;)先週横浜地裁で海上自衛隊イージス艦“あたご”事件の判決があったが、自衛官無罪とは呆れてものが言えぬ。衝突事故は大きい方が悪いと決まっている。弁護側が作った偽の航跡図を鵜呑みにして、踏んだ人間より逃げなかった蟻ンコが悪いと宣うた秋山敬裁判長は石頭のバカだ!
先週の常用漢字表外読みの答え
里芋が(滑る) (ぬめる)でした。
今週の常用漢字表外読みの問題
(古)の文化を(尚)ぶ
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