甲南チケット

昼下がりに神戸へ出かけようとJRの垂水駅に行ったら改札口の真ん前に「甲南チケット」があり、狭くて薄っぺらい箇所に係員が5人も常駐し、忙しくJRの切符を売っている。もちろんトイレなんてない。改札口の南側にJRの券売機があるが誰も見向きもしないし、改札には山側から来る人が圧倒的に多く海側の人は少ない。だから券売機より甲南チケットの方が距離的に近いし、何より切符が割引価額で手に入るからJRは圧倒的に分が悪い。どうしてそんな処に店が出せたのか考えたらその場所はJRに平行して走って居る山陽電車のビルで山陽垂水駅の裏に当たり山陽は駅の事務所を削ってスペースを作り平べっちゃいお店を貸しているのだった。山陽電車は運賃が高いので目的地がJRでは行けない処へ行く人しか乗らず、先ずJRに敵わないから恨みに思って嫌がらせなのかなと思ったものだ。JRの駅事務所の正面からよく見えている光景だがJRの職員は不愉快に思っているだろうな^^。本当はJRの券売機コーナーにすれば良かったのだろうが、山陽電車にもプライドがあるよね。そして甲南チケットの賑わいは日夜JR職員の不機嫌を増幅させているようだ。

9月にベストセラーとなった「仁義なき宅配、ヤマトVS佐川VS日本郵便VSアマゾン」を読んだ、メチャ面白かった^^。路線免許の獲得や新しいメニューなどを申請して却下されるとヤマトは国を相手に裁判をし運輸省が認可しないと「実は運輸省の許可が得られないので○○便の発売は延期せざるを得なくなりました」と新聞に全面広告を出すので世論が怖い役人が慌てて認可すると謂う荒業を用いて読者を引き付け世論を味方にしては役人を往生させて国の認可をもぎ取った手法は鮮やかだった。
片や佐川急便は田中角栄以下の政治家に100億円もの賄賂を渡して同じ結果を得ていたから両者のやり口とても対照的だった^^。
然しヤマトも小倉昌男前社長亡き後はブラック企業と化し、冷凍品の常温管理が発覚し、さらにサービス残業の実態が明るみに出て、今では佐川や日本郵便に追い上げられているが、筆者自身がヤマトとアマゾンの配送センターに20日間、時給900円の深夜勤務に潜りこんでの取材記事には圧倒された。
ヤマトの配送センターの作業員は日本人も居るがベトナム人が多くて日本語も読めぬのにコンベアで流れてくる荷物を仕分けして大型トラックが定刻に出車できるよう100kgもの荷物を抱えてカートに積み込む荒行だそうだ。正社員達がシルバーウイークなど行楽を楽しんでいる陰には土曜も日曜も夜勤の時給で生活している人達がこんなに多いのは何故なんだろうと考え宅配の世界(他にもサービス業は殆ど)は土曜も日曜も盆も正月もなく、これは明らかに現代社会の歪だと思った。春秋の長期休暇に加えてお盆休みに正月休みと家族団欒できる人達は有名学校を出て試験を受けてちゃんとした会社に入った人に限られ、そうでない人達との格差がこんなにも大きいのはおかしく、今の日本は昔の奴隷社会のようだ、これは明らかに差別であってどこか間違っていると感じるのは筆者だけではなく私も同感だった。
日本郵便が佐川のメール便を扱うことになったとき、日本郵便の或る幹部が「どうして佐川如きの下請けなどせねばならないんだ」と怒ったら、部下の回答は「うちには佐川の集荷に対抗できる営業力が全くありません」と頭を下げることだった、なんてところは面白かったな^^。郵便局は「待ち」の商売でセールスは原則プライドが高くてできないんだ、プライドだけでは儲からないよね。
もっと面白かったのは郵便局がヤマトの営業をしてくれて居る個所だった、私にも経験があるが昔Uパックの発送で東京に居た愚息に荷物を送るとき翌日10時到着を係員に迫ると、決まって「ヤマトなら大丈夫ですよ」と腰が引けることだった。そうだったんだ、日本郵便は無意識にヤマトの営業をして居たんだ^^。
今回親会社である日本郵政と子会社の内かんぽ生命とゆうちょ銀行は上場売り出しされたが日本郵便は成績が悪くて見送られた。日本郵便は売り上げを増やしたくて佐川の下請けにまで成り下がったが、此れは企業に大切なことは売上高でなく営業利益であることを忘れて居る。うちへの郵便配達は毎日夕刊より遅くて5時以降の時が多いからサービス残業でないと赤字になると思うがどうなんだろう、日本郵便も遂にブラック企業入りなの?

日経夕刊の「明日への話題」で週一の執筆者である奈良県考古学研究所所長である菅谷先生が書かれていた。銀行の窓口で少しまとまったお金を下ろしたら窓口のテラー嬢がお金を私の目の高さにまであげて数え始め「信用しているからいい」と言っても聞き入れて貰えなかったそうだ。ダイコクドラッグでは釣り銭を目線に掲げて数えられるが、それはたかだか1万円未満の話で数十万円を48枚49枚などと数えられたら当然背後の視線を意識する。店内で突然泥棒に変身しようと考える人だって出てくるかもね(;;)、菅谷先生は100万円にしておけば帯封で頂戴できたのにと後悔されたに違いない。
何処の銀行か書いてなかったが、こんな非常識なことをして居るのは一体から何処の銀行だろう、此の記事を読んできっと思い当たる銀行幹部が居ると思うから早速会議にかけて廃止されるのではあるまいか、渡してしまえば後のことは知らぬだなんてとても非常識だと思う。
100万円の帯封だって安心できない、40年も昔お得意先のAさんが大丸東のM銀行で100万円下ろして帯封で貰い、会社に帰ってから数えたら1枚足りなかったそうだが、どんなに掛け合っても取り合って貰えなかったことがあった。日銀かM銀行かの紙幣計算機にも過ちが出ることがあるんだなと思ったものだ。何処かで誰かが1枚儲けた人が居るに違いないと思う。40年も前だし、器械も現在ほど精密ではなかったのではないか。
此れも40年も前のことだが三宮のM信託銀行で税務相談に週一で行った居るとき、行員達に夜6時から2時間所得税の仕組みについて講習をしてほしいと言われ1週間通ったが、或る日7時になるまで会議室に誰一人も現れなかった。理由を聞いたらお金が1000円足りなかったそうだ(;;)。課長がポケットマネーで…、なんてことは厳禁で必ず不明金を見つけないと誰も帰れないのが決まりだと言われ、銀行って厳しいんだなと絶句したものだ。あのときお金が余ってたらどうするのか聞きそびれた(;;)。

中台首脳会議だって?一つの中国だって?台湾の馬総統は頭がおかしくなったのではない?習近平に「台湾に向けているミサイルを撤去してね」なんて恥ずかしいことがよく言えるね、プライドってないの?かくも節操を欠いた党首では1月の総選挙で国民党は民進党に大敗するに違いないね^^。

先週の書けないけど読みたい漢字
この家は百年は堪(た)える

今週の書けないけど読みたい漢字
傷の痛みを(堪)える