暑かった今年の秋も霜月を迎え秋の虫の啼き声も心細くなった(;;)。流石に朝夕寒い日が続き一雨毎に気温が下がり15度にもなる夜明けがきたから冬将軍の到来も間近なんだろうな。寒さに弱い小生には憂鬱な季節だ(;;)。

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馴染みのEさんから昨夜送られてきたご夫婦円満小豆島巡りでの秋酣(たけなわ)の写真をご紹介しよう。有名な寒霞渓の石碑が紅葉を背景にして見事に絵になって居るが、寒霞渓の霞の書体が石碑に多く用いられる篆(てん)書体になっている(霞の叚の左の縦一本が短い)のと渓が旧字体になって居るのが奥床しく古来使われて居たものが史実に忠実にその儘用いられたのだろう。漢字を学ぶ者にとっては有益だ。小生小豆島は中学校の修学旅行で金比羅さんへ行くとき早朝5時頃小豆島港に到着したが上陸はできず寝惚け眼で薄暗い木の桟橋を見たのが最初で最後であった(;;)その後壺井栄の“二十四の瞳が”が上梓され更には高峰秀子の映画で有名になって世の脚光を浴び、今では観光スポットになっているが当時は石材と漁業以外何もない鄙びた村だったと思う。因みに“二十四の瞳”は世人が小豆島だと吹聴しているだけで作者は瀬戸内海にある島とだけしか言ってないから因島でも良かったわけで誰かが便乗したのだろうな。
先日の日米首脳会談で環太平洋パートナーシップ協定(TPP)(或いはTTP)への交渉参加を表明した野田佳彦首相の発言内容を巡り、日米政府の説明が食い違っている問題で、アーネスト米大統領副報道官は14日の記者会見で、日本が「全ての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」と発言したと述べた。
然し野田首相は我が国の立場として全ての物品やサービスについて自由化交渉のテーブルに載せるつもりはないと明言し、米国政府の発表について「会談で一言も言っていない」と述べ、米政府の発表が誤りだったことを強調し乍ら訝しくも首相は副報道官に反論することもせず訂正は求めない考えを示したが、それでは首相は何のために訪米したのか分からぬと思う:-)。アメリカ側の“烏は白い”と断言して憚らぬ何時もの牽強付会には愕かぬが、抗議の姿勢すら示そうとせぬ首相の弱腰には呆れてものが言えぬ。
“TPPは日本を滅ぼす”、“TPP開国論のウソ(平成の黒船は泥船だった)”などTPPを呪詛する書物が先週18日金曜日毎日新聞朝刊第一面の最下段書籍広告欄をずらりと7冊も埋め尽くした。此は或る面農業部門の貿易をアメリカにだけ都合の良いものに作り替え、日本を貿易弱者に突き落とそうとする陰謀に満ちたものであることを糾弾する書物である、保護貿易はその対象産業を脆弱化させ決して正しいとは言えないが、飛行機で種や肥料を撒くアメリカの農産物と国情の異なる我が国の農作物では同列では論じ得ず、数少ない小規模経営の年老いた農民達を救うために輸入関税も已むを得ぬと思われるが、輸出大国だったのが昔の夢となった円高の昨今、貿易関税の撤廃について日本人全てが他人事と思わずに真剣に考えて頂きたいと願って止まない。冒頭の書物“TPPは日本を滅ぼす”は決して本を売らんがための誇大なものではなくアメリカの陰謀に対する警告だと思う。日本政府は全世界に向けて“我が国は全面的にTPPに従えない”と発信して欲しいと願う。中国や韓国がTPPに加入しないのには明白な理由があるのだろうからその辺も分析材料とすればどうだろう。
今人気の前田航基(12)と旺志郎(10)による兄弟漫才コンビ「まえだまえだ」が19日、東京新宿角座で、初の単独ライブを行い、平均年齢11歳でのお笑い単独ライブは史上最年少記録だそうだ(^^)。1時間半のステージの中時事ネタを斬るコーナーでは、TPP問題に旺志郎が「農業、どうなんねん!!」と吼えれば、航基も「関税は乗っけなアカン!もう1回、考え直してほしい」と大人顔負けの訴え。次から次へと変わる日本の総理についても「今の総理は鬼ごっこ。鬼になったら『家に帰るわ』って…責任もって、タッチしてから変われ!」(旺志郎)と絶妙な笑いで鋭いメスを入れたそうだ。
子供達もやるなあ(^^)大人もしっかりせにゃならんぞ!
世界の内視鏡の70%のシェアを誇る天下のオリンパスがバブル時代から20年以上隠し続けてきた有価証券含み損1000億円超の”飛ばし”が発覚して世間を賑わし、東証では株価が2500円から424円まで連日のストップ安が続きオリンパスは上場廃止の危機に瀕したが、会社側が上場廃止を回避するために20年分の有価証券報告書を訂正して提出する非常手段に出て上場が維持できる可能性が高まった途端株価が800円台ストップ高と乱高下し仕手株化しているが、一体からどんな結末になるのだろうか?だけど20年も前の書類って何処から出てくるの?
何れ経営陣は昔の役員を含めて刑事事件の被告として裁かれることになろうが、700億円もの助言料を取締役会に諮らずに支払っていたことや海外の預金を担保として複数の投資ファンドに融資を受けさせる手法を使って”飛ばし”で表面化しなかった損失補填まで新たに暴露されたから旧役員は個人財産を全て吐き出してもどうにもならず民事も大変だろうな。此までの決算に適正意見を出し続けた新日本監査法人からもきっと死人が出ることだろう。
オリンパスの純財産は前期決算(3月末)で1670億円あるから今回過大計上とされた330億円は資産性がないがそれでも債務超過は避けられそうだとの見方が出てきた、然し此の会社の資産には1750億円もの営業権(暖簾代)が計上されており、此の暖簾代は他企業を買収した際将来生み出すであろう利益を予想して支払われたものであるため金銭化できるものでなく、世界経済不透明の昨今この金額は謂わば絵に描いた餅であって、果たして資産性があるか疑わしくオリンパスの将来には暗雲が漂っていると言わねばならない。更に名前だけの助言会社に支払った700億円もの大金についての会計処理についての解明が為されて居らず、此の金はバランスシート上関係会社株式の帳簿価額の中に含まれ全く資産性のないものではないだろうか。
此の事件を契機としてオリンパスが潰れるのは自業自得で已むを得ぬと思うが、懸念されることは優秀な内視鏡の技術を米国や中国など諸外国が今や千載一遇のチャンスとばかり虎視眈々と狙っているから外資からのM&A攻勢には政府も厳重に防禦し、会社が乗っ取られるにしても我が国の純血企業へのバトンタッチを完遂して頂きたいと思う。次欄に述べるように同社の筆頭株主であったニッセイが先週二位に下がり、アメリカの投資ファンドであるサウスイースタン.アセットマネージメントが5%でトップに躍り出たから此は大変だ:-)。
先週17日、日本生命が金融庁に提出した大量保有報告(変更報告)書によると保有するオリンパス株約850万株を売却したそうな(;;)。売却代金は凡そ60億円と見られるが保有比率は8.2%から4.9%に低下し、1か月前の時価と比較するとニッセイは含み損を併せ約360億円損をしたことになる。そんなに損をしても保険加入者の配当金は守れるのだろうか?
又、僅か0.1%であっても筆頭株主の座を外資ファンドに譲ったのは裏で何か作為があったのではないかと思ってしまう。ニッセイも我が国を代表する大企業なら金儲けばかりでなく少しは大所高所から天下の情勢を判断して貰いたかったな(;;)。
一方世界最強の投資ファンドと呼ばれる米ゴールドマン・サックスはオリンパスの株式を外人社長が解任される1日前の10月13日に2500円近くで83万株空売りし更に194万株まで売りを増やしその後190万株を買い戻して僅か一ヶ月で20億円超もの利益を上げたそうな…(;;)、流石は禿鷹ファンドだが、日本生命には禿鷹ファンド程の知恵者が居なかったか!
先週の常用漢字表外読みの答
茶室でお茶を点てる(たてる)でした。
今週の常用漢字表外読みの問題
彼は節制して100歳まで(存えた)