2012.06.10
昨年もご紹介したが、今年も高山植物のように岩から芽を出し花を咲かせる「岩さつき」の写真を芦屋のNさんから送って頂いたのでご覧下さい。今年は例年になく大きな花を付けています(^^)。戦前から百年以上も庭に鎮座して苔生(む)すこの岩こそ「雪の下」の背景に相応しいのではないかと思い、うちの「雪の下」の花が終わったら今度株を持参して岩の傍に植えさせて頂こうと思っています。

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愈々来週日曜日は私にとって8か月振りの漢検テストだが、近年頓に体調が捗々(はかばか)しくなく加齢のせいもあって前回のテスト時に確保していた漢字の記憶もまるで薄れ、ゼロから再出発の状態だから結果が危ぶまれるが、取り敢えず二階級制覇に向けて精一杯頑張ろうと思っている。
今回から新しい常用漢字が196字追加されたことは先月お知らせしたが、細部を検討してみると怪訝(おか)しな個所が幾つかある。新しい常用漢字に準一級の旧字体が用いられて居るものがあって、それではこれまでの常用漢字と矛盾することが露呈するため、それを繕(つくろ)うために、許容範囲とか言って折衷の字を登場させている:-)。補塡の「塡」は準一級からの降格だが此では真や慎の手前具合が悪いので「填」を許容字体にして辻褄を合わせ、更に「嗅(か)ぐ」の「嗅」にはテンが付いて居るが常用漢字の「臭」にテンがないため、苦肉の策でテンのない「嗅」も許容字体としてしまったからややこしい。「臭」の旧字体は「臭」とテンがあったことが発端だが、受験者もテンで悩まされることになり、「嗅」はテンがあってもなくても赦されるが、「臭」のテンありは×となるので要注意なのには困ったもんやな(;;)。一番不思議なのは「危惧」の「惧」だ、この字は目に足が二本出ている変な字で他に類を見ない処から、リッシンベンに「具」も許容字体とされたのに魂消た。一つくらい変な字があっても案外憶えやすいのと違うかなあ。大学入試推薦狙いの子供達が戸惑うぞ(;;)。
「淫」が遂に常用漢字入りを果たしたが、「生徒にどうやって教えればいいのか」と教育関係者からこの字の常用漢字入り随分反対があり頭を抱えたようだが、なに、此の手の字については大人より子供の方が遙かに進んでいるから、取り越し苦労と謂うものだろう。
先週厚生労働省が発表した昨年度の我が国出生率が前々年と同じ1.39であることが国民に大きな衝撃を与えて居る。今回の発表で特に恐ろしかったのは第一児出産年齢が前回より上昇して初めて30歳台に乗ったことだ(;;)昔は30歳台の出産を「マル高」と呼んで母子手帳にも記載され出産時の危険に対しての要注意だったが、今や「マル高」は40代に移行している。全ては食生活の充実により女性の体力が増したせいで、昔は40代前半だった閉経期が50代半ば以降となったことも出産年齢を大きく遅らせた動機だが、出産は体力のある若いときの方が危険が少なくて身体への負担も軽く30代40代の初産は如何に医学が進歩したからとてリスクが大きいと思う。処が医学上一番子供の産み易い20代は結婚していても経済的な理由から子供なんか産んで居られないのが我が国の実情だ。
此から生まれる子供達は団塊ジュニア世代の次の代となるから、高度成長期以降に生を受けた人達は暖衣飽食過保護を受けた報いは大きく、到底粗食に耐えた我々世代の者のように80代近くまで生きられるとは思われぬから、50年もしたら日本人の人口は7000万人を切るのではなかろうか(;;)。
若しそうなれば雇用の問題が解決するなど戯けた話ではなく、若者の減少は先ず教育産業が崩壊し、更には衣食住に関するありとあらゆる業種が生産調整に追いやられ、年金会計は破綻し日本経済は壊滅的な打撃を受けるに違いないから、アホな政府が何もせずに手を拱いているのが解せない。結婚しても出産できない大きな理由に保育所の絶対数が不足して居ることが指摘されている、政府も幼稚園は文科省、保育園は厚労省との縄張りを傍観して居ないで、早急に両者を統合させるなどして保育所を拡充し二歳児からの受入体制を全国的に充実させ、更には企業への育児休暇制度への慫慂などを積極的に実施させ出生率を増加させる努力を尽くすべきではなかろうか。20代で子供が得られれば30代になってからの出産第二児は第一子に世話をさせると謂う戦前型子育て全員参加の家庭環境を取り入れたら現代のバラバラ家族と違って家族の絆や連帯感が強くなるのに違いない。処が現実は第一児を欲しくても子供を預ける保育園がなくて子供が作れない親達がゴマンと居ることを政府は知って居乍ら態と素知らぬ振りをしているのだ:-)。幼稚園と保育園の所轄官庁をどうして一本化して風通しを良くしないのだろう。国民の困窮を無視しての省益の囲い合いなど恥ずかしくないのか!
丹羽宇一郎駐中国大使(元伊藤忠商事社長)が先週英紙インタビューに対して東京都による尖閣諸島購入計画を「日中関係に極めて深刻な危機をもたらす」と批判したのには、私は多くの日本人同様この人を高く評価していたから愕くと同時に幻滅した:-)。恐らく彼の発言は周囲の中国人への阿(おもね)りと自身の生活が脅かされ生命の危機を慮ってのものかと思ったが、命を捨ててでも我が国威を護るのが大使の役目ではないのか!
万一大使が襲われれば中国が世界中から糾弾され、大使は軍人でなくても靖国神社に祀って貰えば良い。そうすれば総理や閣僚が靖国参拝してもチャンコロ達は一言も言えないだろう。丹羽大使さん、もう一度記者会見をして「尖閣諸島は太古の昔から日本の領土ですよ」と言ってやれば?
実は、私は尖閣諸島買取資金15億円のうち既に10億円の寄附を集めた石原都知事の姿勢に手を焼いた政府が丹羽大使を秘かに口説いて言わせたものではないかと内心考えて居るが、この大使そんなにヤワな人ではないと思うんだがなあ(;;)。
亀岡市のむごたらしい交通事故で被害者の家族達が無免許運転に対して厳罰を科するように署名運動に乗り出すそうな(;;)。然し、彼等は何か大きな勘違いをしているのではないか?無免許運転の罰則を重くしたから事故が減るなんて私にはとても思えない。無免許運転等未成年者の犯罪は全て子供に対する家庭での親の教育が問題であって、両親が力を併せて子供達を思慮深い自制心のある人間に育て上げれば彼等が無免許運転など起こす道理もないから、罪の一端は子供達の教育を怠って放任した両親にあると思う。然らば、今後法改正して無免許運転の罪を子供にだけでなく両親も幇助罪に取り込めれば、親も我がことばかりに感けて居ないで少しは子供の倫理教育に身を入れるのではなかろうか。
先週の常用漢字表外読みの答え
彼は(謙った)態度を崩さなかった。(へりくだった)でした。
今週の常用漢字表外読みの問題
水仕事で(亀)ができた。 「亀」は晴れて新常用漢字になりました。