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はないちもんめ
子どもの頃こんな土手は沢山あって格好の遊び場所であり、暗くなって母親が呼びに来るまで友達と滑りっこして居たものだ、玩具が何もなかったから自然はなんでも遊び道具だった。冬になると野原に転がって居る大きな石を皆で「よいこらしょ」とひっくり返す五つに一つ位の割合で縞蛇が冬眠していたので尻尾を掴んで傍らで「はないちもんめ」などして遊んでいる女の子に投げ付けてキャッと言わせたりして居たが、あの頃の女の子は逞しくて投げられた蛇を摑んで投げ返したりして決して負けていなかった。30cmから50cm位の縞蛇はマムシと違って温和しく人には害をしないことを誰もが知って居たんだ。