小さい秋も愈々深まり、庭の仲間達もどうやら冬眠の準備に掛かっているようで、余り姿を見掛けなくなりました。蛙達も冬眠には体力作りが必要なことを本能で察するのでしょうか池のメダカも目立って数が減りました。 {%naku_a%} 減った分補充のため金魚屋さんを訪れますが、河川や溜池の汚染でメダカが少なくなり昔は値の高かった観賞用の緋メダカの方が天然メダカより値が安い逆転現象が生じています。 {%saiaku%} 悲しいことですがその内天然メダカもレッドデータブックに登載されることになることでしょう。 {%orz_a%}
太平洋戦争末期沖縄で起きた集団自決に関し軍の命令であったと記述した著書“沖縄ノート”の著者大江健三郎と発行者の岩波文庫が旧日本軍守備隊長等2名から告訴された事件の陳述が先日大阪地裁で行われましたね。世論は大方“命令はなかった”方向で決着しようとして、今尚来年度の高校教科書等の訂正申請が行われており文部省の判断待ちの膠着状態が続いていますが、本裁判の行方が教科書問題の最終決着を付ける鍵となるものと思われます。然し本裁判の著しく不利である筈の被告が東大仏文をダントツトップで卒業したノーベル賞作家の秀才であり、根っからの訥弁の原告と他人(ひと)には訥弁と見せて実は能弁の被告とでは役者がまるで違い原告側の主張に対し大江氏は詭弁を用いてのらりくらりと尻尾を掴ませず、集団自決を止めた守備隊長の方が旗色悪くなっておりその辺を判事がどのように判断するかに掛かってきますがどんな判決が下されるのでしょうか。裁判当日は65枚の傍聴券に対し700名近くが並び事件への関心の深さを思い知らされました。
大江氏は私と同年齢(中身の差は余りにも大きいが…)ですから事件当時は小学四年生であり、集団自決に関する氏の意見は後年伝聞による寄せ集めの知識とそれに伴う氏の予断によるものであり、事件当事者の生々しい実録を聞かされては少しは動揺するかと思いましたが流石は海千山千の強者でしたね。議論というものは正しい方が勝つのではなく、より多くの語彙(ボキャブラリー)を瞬時に使い分けられる方が勝つものであることをいみじくも知らされました。 {%tohoho_a%}
プリンター用のインクカートリッジのリサイクル品を巡ってカートリッジの大手キャノンとエプソンが再生品販売会社を特許権侵害で訴え、キャノンは首尾良く最高裁まで争って8日第一小法廷で勝訴しましたが、エプソンは翌9日最高裁第二小法廷で上告棄却となり敗訴が決定しました。インクの製法に特別な何かがあったのか、キャノンの弁護士の方が腕利きだったのかその辺は詳(つまび)らかでありませんが、何れにせよ最高裁の判決ですから最早覆る術(すべ)がありませんが、たった一日で異なった判決はどう謂う訳でしょうね。キャノン事件の最高裁担当判事はエプソン事件の最高裁担当判事とは情報機密で話もしないのでしょうか。双方のインクの特性についてお互いに忌憚なく話し合えばより真実に近い同一判決が得られたと思えますが最高裁と謂う権威主義の権化のような世界では自分達が扱う事件は極秘事項になるのでしょう。お陰で再生品業者はキャノンが扱えず、エプソンはOKではキャノンが偉く得をしたようですが、長い目で見ると高価なインクカートリッジですから我々消費者は将来廉価な再生品が使えるエプソン製品を選ぶのではないでしょうか。再生品を認めないキャノンはインクカートリッジの追加販売を値引きせざるを得ず赤字になってエプソンの敗訴を怨んだりして… {%gomenne%}
或るガン患者が主治医の薦めで6年前から保険適用となる療法と適用外の療法を併用する混合診療を受けた処、本来3割負担である保険適用分まで全額患者負担となることになった不合理さに耐えかねて東京地裁に弁護士も頼まず独力で訴訟を起こし、先月東京地裁は原告のガン患者に保険給付を受ける権利があることを認めこの訴訟に限って国側全面敗訴の判決を言い渡した事件が各紙の紙面を賑わせて居ましたよね。先日毎日新聞の社説が厚労省の曖昧な態度に対し鋭く非難論評して居り、論評を拝見して私なりに考えてみました。国が混合診療を認めてこなかったのは変な薬?が出回っては現在の医療保険制度の根幹を揺るがす恐れがあると謂う尤もらしい表向きの理由ですが、変な薬と謂う前に諸外国で実績があって認められながら日本では認可されない薬が余りにも多いことが患者達や医者達を苛立たせていると思います。厚労省の幹部達がガンにでもなれば明日にでも認可される薬が製薬会社との癒着で放置されている現状を彼等は言い繕うことができずに混合診療は医療保険制度の根幹云々と晦渋な表現でシラを切ろうとしていると考えました。
混合診療の全面解禁が我が国の製薬会社にとって売上減少を来たし致命的になるのではなかろうかと謂うことが厚労省の憂う処でしょうが、そんなことはなく現在大手製薬会社だけで年間数兆円も儲けているのは明らかに異常な儲け過ぎであり、正常な混合診療の禁止は保護貿易の変形と謂えるのではないでしょうか。薬100層倍の世界ですから防衛省の如く我々の知らない裏の又裏で種々あるのかと思いますが、法は国民のためにあるのであって、国民に不利益を及ぼす混合診療による保険適用の医療まで患者の全額負担となる論理がまるで理解できません。国は早急に混合診療による保険適用診療分の国庫負担を全面的に認めるべきです。現在国の言っていることは国の承認していない薬を使うと保険が利かなくなる処か一緒に飲んでいる保険適用のお薬まで保険扱いから除外しますよと謂うことですが、此は小学生が聞いても明らかに暴論であり、新薬を使わせないための陰謀であることが明白です。
薬と謂うものを考えるとき副作用の問題を無視せずには通れませんが、国即ち厚労省は副作用を自分達の責任にされることを恐れる余りに、過剰な臨床実験や治験を要求し新薬認可の要件としていますが、よく考えてみればJAS法や食品衛生法と同じことではありませんか。
食の世界では自分達が誰も守れない変な法律を作っておいて守らないからと被害者の存在しない不二家を初め吉兆に至るまで社長の首を飛ばし、片や製薬会社の肩を持って無力な患者達を甚(いた)ぶっていますが、皆様も我が国の官僚が如何に強きを助け弱きを挫く存在であるかよく肝に銘じてお分かりになられたことと思います。
それにしても俗に出る杭は打たれると謂いますが、吉兆も秋田県の比内地鶏にしても内部告発で発覚しています。ブランド詐欺と言われていますが材料が何であれ食べた人が満足していれば但馬牛が鹿児島産でもそれでよく、鹿児島産の牛の味を但馬産風に仕立てているのがブランドといえばそれまでではありませんか。其こそ日本中の業者が何某かの法律違反を犯していることだと思いますが、利潤の追求とモラル遵守とは相反する狭間(はざま)の世界であり、こんなことが犯罪になるなんて誰も考えていなかったことでしょう。全国で食品110番に寄せられた内部告発は今年10月までの3ケ月間に1686件に上るとか…各地で倒産や廃業する業者が続出していますが、内部告発をした人を含め全ての従業員が家族を抱えて路頭に迷うことになり何処からも救済されることがありませんから罪作りな法律もあったものですね。それにしても吉兆など創業者の子孫である社長やその親族が“悪いのは責任者だ!パートだ!”だと責任回避に懸命なのは全く見苦しいですね。私は部下の責任は如何様な理由があろうとも全て上司の監督不行届のせいであり、己が責任として受容すべきものと常々思っていますが、こいつ等は人の上に立つ資格も器量も持ち合わせがなく親の七光りで今の地位に居るに過ぎません。経営者としての器(うつわ)の欠片もなく恥ずかしくないのでしょうか。本当に変な世の中になりましたね。
話は元に戻します。今日は最近に行われた3件の裁判について私の思いを聞いて頂きましたが、最後の訴訟など昔なら想像もできなかった判決です。民がお上を相手取って訴を提起するのはよくよくのことであり、殆どが勝訴せねばならぬ理窟のものでありましょうが現実は逆であり、過去の判例から見て国が被告となる訴訟は、民が勝訴することは滅多にありません。理由も述べずに門前払いが当たり前であり、税金に関する訴訟など納税者の勝訴は10%にも満たぬ状態ですから、裁判の審理以前に何れも官が正しいとする予断が判事達にあるのではないかと思われます。然し最近では薬害訴訟や河川の汚毒などの公害訴訟で明らかに国の対応の遅れが明白であることが少し宛周知され、世間の狭い判事さん達も漸く国の落ち度に目覚めたのか国民の勝訴や和解による勝利が増加してきました。 {%ureshii%} ま、三権分立とは謂え判事さんもお上から給与を貰っていますから国民の味方をするのは大変でしょうが、お上が正しいとする偏見が除かれただけでも大きな進歩と言えるのではないでしょうか。 {%warai_a%}
女子プロゴルフも今週を含めて後2週となりましたが、髪の毛一本の望みだったさくら選手の賞金女王の夢が消え去りました。然し考えてみれば21歳にして賞金女王になった桃尻娘は渡米しなければ(英語にまるで自信がないとか… {%gomenne%} )来年から目標を失って受け身の闘いになりますから大変ですね。昔囲碁の橋本宇太郎先生が我が朋友西村修君のアマ名人優勝祝賀会で“優勝は2回して初めて意義があり1回ではフロックだと思われても仕方がない“と述べられましたが、ほんにその通りであり桃尻娘が来年女王になれるかどうかが彼女の実力の神髄が試されるものと思われます。彼女にもう少し可愛い気があればもっと人気が出るのに闘争心が強すぎて相手への思い遣りがないばかりに常に敵役に徹せねばならぬのは本意ではないでしょうが、所詮日本人は判官贔屓であり、さくらちゃんの持つ”淡い儚(はかな)さ“が彼女の人気の源で、これは生れ付きのものですから桃尻娘にないものを求める方がムリと謂うものでしょうね。 {%shiranai%}
今日の東京女子マラソンで150cm40キロとあの小さい野口みずき選手が38キロ地点の急坂の上りをまるで兎のように1キロ3分16秒の走りでしたからケニア勢も誰も敵いませんよね。大会記録を塗り替えて晴れの北京行きの切符を手に入れました。それにしてもゴールイン直後のインタービューでも彼女の息が全く上がっていないのには驚きを通り越して魂消てしまいました。本当におめでとう。 {%applause_a%}{%cracker_a%}
注目の大阪市長選は新人平松氏が無党派を取り込んで辛勝しましたが、知名度が高いと言っても中央政界にパイプを持たない元アナウンサーに迷路だらけの伏魔殿大阪市を禦して行けるとは到底思えません。関前市長は一見狢顔ではありましたが、三セクで巨額の負債を市に背負わせ自身退職金を一銭も返さずに取込み詐欺の見本のような磯島前市長に比べてよくやったと思います。“評論家に小説書けぬ”と巷では言いますが、評論家の言葉をマイクに載せていただけのアナに市長が務まる道理がありません。議会の反発も少なくなく何れ政権を放棄して再び市を混乱に導く日が遠くないでしょう。 {%shiranai%}