盆も済んで愈々8月も終盤を迎えました。衆議院選挙も後1週間となり世論調査の結果は現在の処民主党は当選者数が300名を超す勢いであり、100名がやっとの自民党は最早惨敗が決定的になったようです(;;)。此の大きな差は各党の支持者の数によるものでなく、全てゼニとコネに無縁な無党派層の存在によるものでありますから恐ろしく、世の中も随分と変わったものですね。“驕る平家は久しからず”でありましたが、然らば民主党が源氏かと謂えば短命を暗示してようであり、再び歴史は繰り返されることでしょう(;;)。
何事にも綺麗ごとで済まないのが政治の世界であり、線の細い牛若丸鳩山由起夫に果たして海千山千ド狸の官僚達を禦して行く胆力と粘り強さが備わっているとは到底思えず、何時かの細川護熙さんのようにしぶとい官僚が嫌になって“ヤーメタ”などと政権を投げ出されるのではないかと内心憂いて居ます(;;)。
熱戦が続いた高校野球も愈々明日は優勝校が決まりますが、惜しくも決勝進出は逃がしましたが準決勝まで勝ち進んだ学校の中に公立高校は県岐阜商業一校でありました。金に飽かして全国から有望な少年を掻き集めたPL学園、帝京高校の優勝候補を連破しての準決勝進出ですから素晴らしかったですね。もう一息頑張って真紅(辛苦か?)の優勝旗を手に入れて頂きたかったのに無念でした(;;)。
高校野球は県対抗戦ですから、高野連も出場チームの参加資格に地元出身の選手を80%程度条件付けるべきではないでしょうか。モンゴルだらけのあの大相撲でも各部屋外人一人と決めているではありませんか!
時折お庭の花をブログでご紹介させて頂いている芦屋のNさんは、64年も前のこと第二次世界大戦の大阪大空襲に際し国が学校に作らせた防空壕が欠陥壕であって焼夷弾一つ防げなかったために身体中火傷を負い、おまけに講堂の消火が優先され生徒が放置された憤りは今も忘れることができないそうです。先日行われた大阪大空襲訴訟の第一次訴訟で足を失った原告達の過酷な半生(全生か!)を法廷で傍聴されて熟慮の結果、民間人の被災者に対し背を向ける国を相手取って来月予定されている第二次提訴に加わられることになられたそうであり、神戸新聞に写真入りで大きく報道されました。“今から楽しみにしています”と、頂戴したお手紙に書かれて居ましたから、原告団もこのNさんが味方に加わるとなるときっと心強いと思います。何せこの方は私が税理士をしている生涯で存じ上げている中で先ず三本の指に這入る女傑で火の玉のような方なのです(^^)。表面は兎も角人間なるものは、さてとなると女が男より度胸が良く男は口ばかりで行動力に欠けると謂われますが、このNさんはその典型的な方であり、嫁に来られた家が代々貸地業を営んで居られましたが、阪神大震災で自宅は全壊、貸地は全て全焼と丸裸になりながら、“人生苦がありゃ楽もある”と自らから好んで茨の道を選ばれ、震災特例法だとか何とか言って土地は借家人のものになるなど流言飛語を用いて被災者を惑わす共産党の介入にもめげずに粘り強く貸地人、借家人と交渉を重ね更には平成9年平成17年と2回に亘る区画整理事業を芦屋市と闘われ、今では総資産10億円を超える資産家となられました(^^)。元々Nさんは普通の家庭の主婦だったのですが、家庭には幸運?にも天敵のような姑が居られ、日柄鬼嫁のように近所中言い振らされた数十年の間に何時の間にか打たれ強くなられたことが今日Nさんのエネルギーの原動力ではなかったかと思います。又、一方ではベンチャー株で数千万円損をしたかと思うと片方では金相場で数千万円の儲けと此が男なら到底手が出せない相場に大金を張られますから魂消てしまいます。小心者の私など爪の垢を頂戴したいと思いますが、本質的に女と男の性(さが)の違いでしょうね(;;)。
ついでながら後のお二人の女傑をご紹介しますともう一人は10年前に亡くなられましたが、大正7年生まれ小学校4年卒業で小豆島から女中奉公に神戸に来られ、その利発さを認められて女中先の鉄工所の嫁となられましたが、主人が夭折されたため社長にさせられ何も分からぬ儘に厳しい舅と姑の許で口答えすら赦されず“烏は白い”と言わされて、女手一つで義父母と子供3人と従業員20名を養って行かれることとなりました。縁あって私は昭和37年に会社組織にされる直前から仕事上のお付き合いをさせて頂くこととなりましたが、当時は未だ高度成長の萌芽期前でありました。この社長は小学4年までしか教育を受けられなかったにも関わらず、肝っ玉が大きく天性の勝負師であって時代の趨勢を先読みされ、舅と姑を看取られた後、此からの時代は良い仕事をするためには良い機械を使うことだと独力で覚悟を決められ、当時は大企業しか所有することがない一台が数千万円と年間売上高にも匹敵する高価な“倣い旋盤(今ではコンピュータで自動制御する旋盤の趨り)”を導入することを決意され、私が制止するのも振り切って大隈鉄工所の工作機械を購入されたのでした。今思えば清水の舞台から飛び降りたつもりであったかと思いますが、家屋敷の全てを抵当に入れたとは謂えお金を貸してくれた114銀行の支店長も偉かったと思います(^^)。此の大きな賭けはその直後にじわじわと到来した高度成長期に飛翔して見事女社長の勝利となり借金は僅か5年で完済され、その後は新しい旋盤が何台も稼働するようになり、丁度お向かいに在ってそれまで規模は同じ位だったU鉄工所を抜き去り売上高にして10倍を超えることになりましたから勝負には瞬時の決断が必要なことを思い知らされました。此の社長は時代の先端を行く工作機械に思いを馳せる一面、義父母から徹底的に教え込まれた職人の処遇を江戸時代宛ら頑なに護って居られ、世に丁稚奉公などと謂いますが、実際にその存在を確認したのはこの社長と巡り会ったときでありました。私はそれまで本でこそ読んでいましたが、自分の住む現実の社会に“年季”とか“丁稚奉公”なんてものが未だに存在することに気付かず、この社長から“誰それはこの3月で年季が明けるので給金を幾らにすればよいか”など質問されて愕いたことからです。何でも丁稚奉公は中学校(戦前は小学校)を上がってから住み込みで5年間無償で働く約束事であり、その間は食事と睡む処だけは与えられますが無給であり、休みはお盆と正月だけが決まりであったそうです。
そうそう私が此の会社の顧問として採用して頂く際、そのときはまだ健在であったお姑さんが唯お一人で直接私を面接されましたが、絽の着物をきりっと召され、その眼光と質問は私から一つの嘘も見逃さない鋭いものであり、思わず背筋が震えたものでありました(;;)。“此の姑にして此の嫁あり”であったでしょうか。
女傑の最後は明治の生まれ現在100歳老人ホームで悠々自適で過ごして居られますが、30年程前、株式の売買で一株300円を1万株買い500円に上がったら売らずに更に1万株買い増しされたのがお得意先であったA社の社長でした。これとて言うは易く行うは難しであり、勇気だけでできるものでなく、実(げ)に女性は強いものだと感じ入った次第です(^^)。
男ってダメですね(;;)
嫁と姑の確執については太古の昔からの倣いでありますが、近年経済事情の変化と共に家庭が核家族化して姑と嫁が対峙する場が多く失われたことは実に悲しむべきことであり、姑の嫁いびりは実はしっかりした嫁を育てるために不可欠なものであって、嫁を鍛えるためにはいびりが最も効果が高いことを経験則として代々世襲されてきたものでしょう。上記の女傑は何れも長期間姑と対峙された修羅場を超えてこられたからこそ、実社会での難関をも凌ぎ切る底力や知恵が備わったものであって、姑のいびりは感謝されこそすれ決して謗(そし)られる筋合いのものではないと思います。近年嫁のできが特に悪くなったのは姑の薫陶を受ける機会を失った不仕合わせに起因していると考えるべきではないでしょうか。
神奈川県大箱根で行われた女子プロツアーCATレディースは橫峯さくら選手復調もイマイチであり、8アンダー5位タイとは無念でした(;;)
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