明けましおめでとう御座います。
不束なブログですが今年も宜敷ご拝読の程をお願い申し上げますm(_ _)m
皆様お正月は如何お過ごしでしたか?元旦の朝の寒さときたら御正月に相応しいものでしたね。年末から良くないニュースの連続で日経平均も30日の大納会で前日より70円近く下げ此からの日本経済の前兆を見る思いでした(;;)。
昨年は我が国の企業が世界から取り残されないように挙って業績を立て直す懸命な努力に励みましたが、その成果の裏側には各社共に過酷な形(なり)振り構わぬリストラによる人件費の削減があり、“雇用なき恢復”の儘本年を迎えることとなりました(;;)。お陰で今年も不景気と迫りくるデフレの到来で我々一般市民には凍えるような冷たい世相となることでしょう。
昨年末にブログでお送りした“平成枯れすすき”について動画のyou tube “昭和枯れすすき”のコメント欄に“中小企業の倒産や廃業で我々庶民がどれほど困っているか極楽トンボの総理は少しも分かっていないだろう。総理の前で“♪貧しさに負けた、いいえ世間に負けた…♪”とさくらと一郎に此の歌を唄わせてやりたいね”と書き込んだら“同感だ!”とyou tube経由で沢山のメールを頂きましたから、世の中の多くの方が此の唄こそ昨今の世相を如実に物語って居るものではないかと思って居られるようです。今流行りのyou tubeだとしても、こんな大昔の歌にアクセスされる方が多いと謂うことは今の世の中が倒産に廃業そして雇用の喪失と異常な状態に陥っている何よりの証拠ではないでしょうか(;;)。
毎日新聞朝刊の林真理子さんの連載小説“下流の宴”は残念ながら昨年一杯で終了致しました(;;)。毎朝6時きっかり事務所で独り朝食を採りながら囲碁の欄にも株式市況の欄にも先駆けてこの小説を愛読し続けていた私は今年から失意の朝を迎えることになりました(;;)。私が此の小説の気に入った処は、主人公が、夫は平凡な会社員だが自分の父が医者であったことを唯一の誇りとして“私は貴女とは違うんです”と何処かで聴いたセリフを唱え乍ら生きている中流家庭の母親由美子であり、溺愛と大きすぎた期待から長男の翔が高校を中退してプーの生活に浸って満足していることを腹立たしく思っていた矢先、母子家庭で貧しい生活を送り、沖縄の高校を卒業し東京でアルバイトをしていた珠緒と翔が偶然知り合って好き同志になり結婚を認めて貰おうと、二人してお母さんを訪れる処がプロローグです。下品で不器量でデブで見るからに頭の悪そうな娘であった初対面の珠緒から”お母さん“と馴れ馴れしく呼ばれたことから由美子が激怒し“私は医者の娘なのよ、あんたは何なの!”と痛罵する処から小説が始まりますが(9月20日に宮崎大学医学部の題名で一度取り上げたことがありましたね)紆余曲折を重ねて、翔との結婚を決意した珠緒は由美子を見返すために2年間昼夜猛勉強して宮崎大学医学部を目指し、受験に臨むことになりましたが、国立大学医学部の入試ではテストの最終段階として自己推薦書を提出して複数の試験官の面接試験により合否が決まるそうであり、有りの儘を書いた自己推薦書を見た試験官から“無学であることをバカにされ、恋人のお母さんを見返したいと謂うことだが、若し合格したらお母さんに何て言うんですか”と聞かれて、珠緒は“わかりません、でも受験勉強中本当に辛いとき、あっちのお母さんにザマミロってアカンベーをしている自分を想像して自分を励ましました。”試験官の一人は思わず噴き出して椅子から転け落ち掛けたそうですが、“でも、もうそんなことはどうでも良いような気がしてきました。センター試験の直前には彼のお母さんのことなんかすっかり忘れて居ました。唯一所懸命頑張ったんだから絶対に医者になりたいと謂う気持ちだけです。”と話し、体力だけは自信があるから医者で一番しんどい仕事がしたいと試験官に懸命に心情を吐露する辺りがクライマックスであり、“此の試験に落ちたらどうしますか”と試験官の意地悪な質問に“来年又受けます。必ず医者になります”と断言するド根性が買われ珠緒は目出度く医学部に合格することができました(^0^)。息子の翔とは別世界の人間である筈の下品で不器量で本当に頭の悪そうな娘が翔に励まされて国立大学の医学部に合格したことを知った由美子の愕きと腹立ちは例えようもなくプライドをズタズタに引き千切られて悔しくて悔しくて睡れない日が続きますが、その心情は我々にも充分理解できますよね(;;)。
ストーリーには翔のお姉さんも登場し、此のお姉さんは生まれ付き美人で翔と違って要領が良く、合コンで上手く外資系の高給取りのエリートに射止めて結婚し子供まででき順風満帆でありましたが、マザコンの夫が鬱病になって会社をクビになり療養に三重の実家で独り暮らしの姑と同居を強いられることに耐えられず子連れで実家に帰ってきる生活となり、ラストは無気力な生活を変えようとしない翔が将来珠緒に愛想尽かしをされることを自ら予知し、泣いて縋る珠緒を振り切って実家に戻ってくることで終焉を迎えることになりますが、多くの修羅場を越えさせて手を変え品を変え林真理子さん独特の軽妙なタッチと翌朝への期待を持たせるテクは読者を魅了するものであり、現代の世相を反映した若者の在り方と親の在り方を存分に味合わせて頂きました。作者林真理子さんの言いたかったことは、蝶よ花よと甘やかされて育った中流家庭の今の子供達には堪え性がないから受験シーズンが到来したからと急に“ガンバレガンバレ!”と子供を追い詰めてもダメですよ、反って逆効果になるばかりではないかと言うことではなかったでしょうか?人生に一つの目標を掲げて真に頑張るためには珠緒のように下流であっても永い雑草生活が長期間の受験勉強のためには必要な土壌であったのかも知れませんね(^^)。“下流の宴”は人生の勝者になるには何が必要なのか、とても考えさせられる良い小説でありました(^^)。
60回を迎える昨年末の紅白歌合戦は番組表を観ると相も変わらず数十年間見飽きた顔ぶれの常連さんと私が聞いたこともない歌の下手なアイドル達ばかりであり、視聴者からソッポを向かれる時代となったようです。私は目が悪くなってから最近30年位紅白を見た記憶がありません。皆様の中でご存じの方は多くないと思いますが、今から48年前12回目の紅白歌合戦は、その頃チャンネル数が少なかったとは謂え視聴率がナント!81.4%と圧倒的な人気を博しました。その原因はその年17歳で初デビューして日本中で人気絶頂の純情可憐な吉永小百合さんの初登場でしたよ(^^)。
♪北風吹き抜く、寒い朝も♪と“寒い朝”はとても清々しい歌でしたね。あの頃の紅白は我々市井の徒にとって“年越しの宴”だったのでしょう(^^)。最近では紅白は視聴時間も延びて退屈に輪をかけ、顔も声も知らない歌手か化石のような連中ばかりではマンネリ化も良いとこです。NHKさんも視点を変えて視聴者投票でも募って得票数を発表し、その順位で登場させては如何でしょう。得票数ともなれば北島三郎や森進一に和田あき子達も仕方なく諦めるのではないでしょうか。でも、そんなことをしても、もう紅白は国民の心を繋ぎ止めることのできぬ程遠い向こうに行ってしまったのでしょうね(;;)。
お正月恒例の箱根駅伝は山登り5区柏原選手の区間新で一気にトップに躍り出て往路優勝から其の儘復路も制して東洋大学が昨年に続き連破を飾りました(^^)。
何時も言うことですが、お正月の花形番組が地方大会では興味が薄れます。如何して全国大会に昇格させて立命館や京都産業大学達を土俵に上げてやらないのでしょうか。惟うに関東陸連のボスが自らの利権を放そうとしないからに違いありません。読売TVからの放映料を独り占めして自分達だけの私腹を肥やしているのと違うか!
先週の答え
渾々(滾滾)と水が湧く 昏昏と眠る 懇懇と説諭する
初めの問題が少し難しかったでしょうか
今週の問題
流れを(セ)く 風邪で(セ)く 気が(セ)く
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