国税庁が「社会保障・税番号制度<マイナンバー>について」という質問回答集(FAQ)を発表しました。
日本年金機構を管轄する厚生労働省や失態続きの日本郵便を管轄して身動きの取れない状態の総務省に先んじて発表していますので、今後の状況に応じて内容は変化すると思われます。
ちなみに執筆当時は11月10日時点のものですが、常に最新の情報を把握するようにして下さい。
更新(リロード)すれば最新のものになります。

マイナンバーについて現在問題になるのは来年の源泉徴収税関係書類です。
これについては最新の源泉所得税関係に関するFAQを量は多いですがよく読んでください。

たとえば給与所得者の扶養控除申告書において個人番号の記載は原則として必要です。
しかし前もって会社に従業員が自分や配偶者等の個人番号を提供している(教えている)場合は、会社と従業員の合意に基づき扶養控除申告書に「個人番号については給与支払者に提供済みの個人番号に相違ない」と記載して個人番号を記載しないことができます。(源泉所得税関係に関するFAQ Q1-9, 2015年11月10日現在)

***

神戸市兵庫区は兵庫県の中でもっとも早く11月2日に役所からのマイナンバー通知カードの発送を完了しています。
しかしそれは郵便局に届いただけで、さらに仕分けして各人の許に届くのに今の総務省の予想では最長で20日も掛かります。
この予想は楽観的に過ぎるかも知れません。
私どもも10月10日過ぎから得意先からのマイナンバーの通知を受けるためにピリピリ緊張していましたが、未だに一件も連絡がありません。
今や白けています。
忘れた頃に配達されるでしょうから、気長に構えていましょう。

単なる葉書である年賀状と違って、一軒一軒の簡易書留を短期に集中して発送することは、株式公開で人員を削減された日本郵便の輸送力ではかなり難しいのでしょう。
また12月15日ぐらいから年賀状の集配が始まるため、兵庫県全体で年内の配達完了は無理かも知れません。
従って源泉徴収事務の一つである来年の従業員の扶養控除申告書の記載事務はかなり混乱しています。

となりの大阪は選挙の真っ最中でマイナンバーに関してかなり出遅れているようです。
結局、発送のタイミングがかなり悪かったと言えます。
日本郵便(旧郵政省)に郵便事業を独占させてきたツケが回ってきました。
電力の自由化同様、郵便の自由化もそろそろ政治課題になりそうです。