お正月が終わったと思ったら、愈々明日国税局から確定申告書の発送が始まります。この申告書類が届くまでは誰もがのんびりしているのですが此が来た途端に慌ただしく我々税理士は一挙に申告書の渦に巻き込まれることになります。{%naku_a%}
寒い特設会場での税務申告支援も申し合わせのため厭でも行かねばならず年中行事とは謂え因果な商売ですが、体調に留意し乍ら無事3月15日の申告期限を迎えたいと願っております。

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この写真は40年来の知己E氏から今日送られてきた本年元日菊水山から撮された神戸港の一望です。斯うして見るとメリケンオリエンタルも案外小さいのに驚きますね。その向こうのポートアイランドの未だ向こうに神戸市が利権と交(つる)んだ神戸空港が汚点となって美しい写真を汚しています。{%punpun_a%}
夫殺しに、幼児投げ捨てなど今年になっても相変わらず殺伐とした事件が絶えず、世の中少し宛おかしくなっているようです。最近は特に妻の夫殺しが多く、昔は介護疲れ位が原因でしたが昨今偽装結婚による保険金詐欺など積極的な殺人が蔓延(はびこ)って来ました。男性に比べて女性の犯行は残虐であり、血も涙もない鬼畜の如きでありますから警察関係者は遺体の状況から犯人が女性であることを推察するそうです。オマケに男性の犯行は原因が短絡的な逆上によるものが多いのですぐに発覚しますが、女性のそれは冷静で緻密?な計画に基づいてのものが多いため共犯者を見付けないことには自供に追い込むことも大変なようです。{%gessori_a%}
戦後強くなったのは女性と靴下と良く謂われます。然し家族を護ると謂う本能的な力は男性の方が遙かに勝っている筈なのに、こんな事件が続発する背景には、何時とはなく時代の趨勢で女性には何をしても食って行ける社会環境に変革されたために女性の結婚願望が薄れ、男性蔑視の傾向が強くなったことと、男の方には”俺に付いてこい“のマッチョな男が極端に少なくなり、結婚さえできれば相手は誰でも良いと謂う不甲斐ない連中ばかりが多くなっておりますが、その辺を上手く利用されて男女の力関係が逆転してきたものでしょうか。若い者ばかりでなく高齢者にまで被害が及んできているようであり、40年間齷齪働いて定年になれば濡れ落ち葉呼ばわりされて、年金の半分を懐に入れ離婚する女性まで増えてきましたから、此から益々男性にとって受難の時代が続くことになりそうですが、こんなに女性が強くなるのも良し悪しですね。『か弱き者よ、汝の名は男なり』
大手菓子メーカー不二家の期限切れ材料使用の不祥事は留まることを知らず増え続け、チェーン店の閉店だけで済まずに、スーパーやコンビニまでもイメージダウンを怖れて不二家製品の撤去に踏み切りましたから、株価も200円を割り込み愈々不二家の命運が尽きようとしています。
シュークリームを普及させショートケーキを初めて売り出し、クリスマスにケーキを食べる習慣まで日本に広げた不二家も遂には“食”の世界で一番重要とされる食品衛生法に定められた事項が製造工場で無視されていた背景に何があったのか篤と考えて見ました。
横浜で創業以来順調に成績を伸ばし会社の安定期に入りましたが11年前苦労知らずの6代目現社長のぼんぼん(創業者の甥っこ)に変わってからは惰眠を貪るのみで、レストラン部門の不採算とケーキ部門を他社ブランドに追い抜かれるなどしながら何の手も打たず今回の不祥事を迎えることになりましたが、この不祥事の数々は工場従業員の危機管理に対する意識が弛んでいた一言に尽きると思います。そしてその原因は本社と工場との意思の疎通が全くなく、ぼんぼん社長は工場の製造工程すら知らなかったのではないかと考えます。
創業者の後継者たる者誰も器が小さくなることはやむを得ませんが、先ずは現場で名を隠して10年修行させて、工場の掃除からケーキ作りの全てを学び更には販売先への売り込み集金まで熟(こな)した上で本社に戻るべき王道を怠ってのものであったのでしょう。経営学の本を幾冊読破しても“百聞は一見にしかず”であり現場を知らずに経営者が勤まるほど世の中甘くありません。今回の事件で経営者たる者は常に目線を工場労働者の目線に合わせて物事の判断をし、考えねばならぬことを教えられました。
“諫言耳に逆らう”と謂う言葉がありますがこのぼんぼん社長は愚かにもヨイショするゴマスリ連中ばかりに取り囲まれ、諫言しようとする股肱の臣を厭言と嫌って近づけなかったことも今回の悲劇に繋がったと考えるにやぶさかではありません。
月に1回でも社長がケーキ作りの工場を訪れ従業員達を労(ねぎら)って居れば今回のような事件は避けられたに相違ありませんが、社長には工場はゴキブリが住む処くらいの認識しかなかったことが今回の悲劇のプロローグとなったのではないでしょうか。
高い報酬だけ貪って何もしなかったし、知らなかった(知らされてなかった?)藤井林太郎社長の周章狼狽を経ての辞任は自業自得と言うべきでしょうが辞任だけでは済まされず、FC店への損害賠償も膨大な額になるでしょうし、何れ他社へ吸収合併される運命となるでしょうが、リストラされる従業員達も哀れでなりません。
垂水の街角にも1軒不二家のFC店があり疎らな客足の中をお爺さんがパートの女子店員と二人雨の日も風の日も頑張って居られましたが、事件以来閉店が続いていますから、きっと廃業されるものと思われます。無能な経営者一人のために被害を蒙ることになった大勢の犠牲者が可哀想ですよね。人の上に立つ者はそれ相応の器量が必要であることをつくづく思い知らされました。
文化庁が一般に募集した『親から子、子から孫へ歌い継ごう、日本の歌100選』(実際には101選となった)が先週発表されましたが、成る程と思える“赤とんぼ”など我々が郷愁を憶える歌が多い中で何故か“親子で歌えるに相応しい歌”と限定したために、所謂戦前戦後を通じて我々の荒廃した心を癒してくれた歌謡曲が“りんごの唄”くらいで殆どが選ばれていないことに気付きました。幾ら良い唄でもお祖父さんお祖母さんから孫までが精一杯であり、それ以上時代が変わると“例えば乃木将軍の”帥士営の会見”なども全く見当たりません。
歌と謂うものは、その人の心に刻まれて居れば良いので親子で歌う唄となれば必然的に童謡に限られてしまいますよね。
我々年配の者が多感な年頃であった終戦後に流行った“水色のワルツ”や“青い山脈”そして“別れのブルース”フォークソングも殆ど選ばれず“神田川”“なごり雪”などもありませんでしたから選んだ人達の階層が歪であったのか或いは文化庁の要望が偏頗なものではなかったかと感じ、次回は是非『想い出に残る日本の歌100選』に改題して再募集して頂きたいと思いました。
先週の答
『柚』でした。文章の意味は柚の木の幹は一見普通の木のように見えますが先の小枝には棘が無数にあり、柚の実を取ろうとすると必ず棘に刺されます。随ってこの格言は“無謀なことはするな”と謂う意味で作られています。
私も知らなかったのですが昨年末に愚妻から庭の柚の実を取るように言われて木に登り20箇ほどもぎ取りました。裸でなかったので両手だけで済みましたが、棘に刺されて大変でしたよ。{%komaru%}
今週の問題
『(かぶ)を守りて兎を待つ』
括弧内を漢字に改め、文の意味を答えて下さい。