暖かい毎日が続きますが2月も早や最終週に突入しました、現在の処電子申告事務も順調に進んでいますがこれからが胸突き八丁であり、申告期限まで後一月足らずとなりましたから、うちから再三確定申告資料の催促をしている方も漸く重いお尻を上げて頂けて、そろそろ書類が出揃うことでしょうから愈々確定申告も終盤戦に突入することとなりそうです。
先週から露地苺の結実や空豆の花など暖冬異変の話題続きですが、今日はその中でも飛び切りの写真をお見せしましょう。(^^)

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先日裏の畑で雑木の剪定作業をしていたら、突然ピョンと虫が飛び出し愕いて掴まえるとナント!此の虫は最近殆ど見掛けなくなった“馬追い”であって、俗に鳴き声からスイッチョと呼ばれるキリギリス科の昆虫でありました。何でも鳴き声が昔馬子が馬にかける掛け声に似ている処から命名されたそうですが真偽は定かでありません。我々は子供の頃から“馬追い”とは呼ばずにスイッチョの名で通ってきました。昔歌人であり名著“土”で有名な小説家でもあった長塚節(たかし)が”馬追ひの髭のそよろに来る秋の眼(まなこ)を閉じて想い見るべし“なる名歌がありましたが、夏の虫が晩年の秋を過ごし寒さと空腹の中を如何して真冬まで生き存えていたものでしょうか。淡緑色とでも謂うのでしょうか草色の翅(はね)が色褪せて痛々しく、掴まえたものの春に生まれ夏に育つ昆虫にとっては此の寒さと食糧難では春までの凌ぎが到底難しいと思われ、連れて帰って蟋蟀の容器に放してやりましたが、この虫は何故かレタスなど食べない肉食のため、可哀想ではありますが先住者の蟋蟀を食べて頂こうと思って居りますが果たしてお口に合うことやら(;;)ジージーと羽を震わせている処から雄だと分かりましたが、老齢のため切れの良いスイッチョの鳴き声が聞かれないのは物悲しく何時まで生きてくれることかと毎朝アクリル容器の蓋を取るのが躊躇(ためら)われるこの頃です。(;;)
今日は少し変わった話題を日経新聞から借用してお伝えしましょう。フランスでは女性社員や労働者の出産に16週間もの休暇が保証されており、通常でも10週間は休むそうです。我が国でも産前産後最大14週間の休暇が労働基準法で定められていますから幾らかフランスの方が長いのですが、女性であるフランスのラシダ.ダチ司法大臣は先月2日に帝王切開で出産し、ナント!僅か5日後に勤務を再開し話題となっています。この大臣は43歳で初産、然も父親は不明であることについては動ずる処もなく湛然とされて居り、その意外性に富んだ処は倫理観の隔たりが大きくて我々日本人にはちょっと付いて行けない感じです。(;;)
私は高齢出産であり且つ初産であるにも関わらず、早くに元気で働けて結構だとは思うのですが、後で述べるように混血のアラブ系の移民は人種的にも世界的に優位であって強靱な肉体の持ち主なのでしょう。
このダチ大臣の行動に対してフランスの女性権利団体は“雇用者側として今回の例で女性労働者の出産休暇に圧力を掛けるつもりだ”と猛反発し、産婦人科医も産後数週間は休養すべきだと猛反対しています。
話題の主ラシダ.ダチ法務大臣は貴族的社会の粋とも謂われ人種差別の強いフランスでニコラ.サルコジ大統領に選ばれて07年司法大臣に選任されたものであり、おデコで魔法使い風のライス国務長官などと違いとてもチャーミングな女性ですが、お父さんがモロッコ、お母さんがアルジャリア出身のアラブ系移民であって12人兄弟の2番目であり、幼少時は貧しくて低家賃集合住宅で過ごし16歳では看護助手として働きながら夜学に通った苦労人だそうです。ご年配の方ならご記憶かと思いますが♪此処は地の果てアルジェリア、どうせカスバの夜に咲く…♪明日はチェニスかモロッコか、外人部隊の白い服…♪と貧民街で春を鬻(ひさ)ぐ女達をエト邦枝が哀愁を籠めて唄った退廃的なラブソング“カスバの女”がヒットしたのは今から35年位前でしたよね。此の歌に唄われたような蟻地獄の貧民街からエリートの最たる国フランスの女性大臣が這い上がってくるなんて日本流で言えば被差別部落住民と在日の混血が大臣に出世したどころでなく、被差別部落出身者であるばかりに総理大臣になれなかった野中広務元自民党幹事長との比較に於いてフランスは何と心の広い不思議な国だと思いました。
何時もの段で話が少し飛び火します。野中広務の逸話は可成り有名ですが、“現総理の麻生太郎が過去に野中に対する差別発言をしたとして、03年9月11日麻生も同席する自民党総務会において、野中広務は麻生太郎を激しく批判しました。「総務大臣に予定されておる麻生政調会長、あなたは大勇会の会合で『野中のような部落出身者を日本の総理にはできないわなあ』と仰った。そのことを、私は大勇会の三人のメンバーに確認しました。君のような人間がわが政党の政策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんかできよう筈がないんだ。私は絶対に許さん!」
野中の激しい言葉に総務会の空気は凍りついた。麻生は何も答えず、顔を真っ赤にして俯いた儘だった。”参考文献 URL 魚住昭『野中広務 差別と権力』より
その後間もなく野中広務は無念の引退をしましたが、彼を引退に追い込んだ元凶が現総理であることは明らかであり、世評の通りに野中広務が総理になっていれば麻生の如きボンクラは今頃生き恥を晒さずに済んだでしょうから世の中って皮肉なものですね。(;;)
こんな愚かな偏見の持主が総理大臣をしているようでは我が国の前途が真っ暗闇なのも至極当然でしょう。古来“名将の下に勇卒あり”と謂いますが、親玉が暗愚では部下の大臣も大同小異、差し詰め“愚将の下に勇卒なしの酔卒あり”では洒落にもなりませんよね(;;)
話を元に戻しましょう。どんな育ちや環境からでも学歴や国籍に囚われず実力さえあれば立身出世ができるフランスに対し、財力や学歴とキャリア試験オンリーでその人の運命だけでなく国家の運命まで決まる我が国の官僚共や政治家達に挙ってダチ大臣の爪の垢でも頂戴して呑ませなければなりません。
ダチ大臣は昨年9月に妊娠が公表された際“マスコミに話すことができるのは、わたしの私生活は混み入っているということだけよ”とは恐れ入りました。(^^)日本でそんなことを口にしただけで“そんな不しだらな女は大臣をクビにしてしまえ!”と全国民から総理が突き上げられ内閣総辞職までも避けられそうもありませんが、フランスでは産休の短いことにはイチャモンが付いても父無し子の誕生や私生活の乱れなどに対し誰もが無関心なのには愕いてしまいます。プライバシーとオフィシャルを明確に区別にて間然しない国民性の違いと言ってしまえばそれまでですが、日本人のカルチャーが誤っているのではないかとふと考えてしまったものでした。(;;)
野中広務もフランスだったら間違いなく総理大臣になれたことでしょうに…と野中広務の無念に心を馳せた一刻(とき)でありました。(;;)
先週の問題と答え
“太”の字の点は何故付いているのでしょうか
昔この字は大の下に二が付いていたものであり、二は繰り返しを意味しており、とても大きいところから“太”になったそうです。
来週の問題
少し変わった問題です。
匂 働 椛 この三つの字に共通するものは何でしょうか?