温かいお正月でしたね、松の内も今日までです。此れから来月に掛けて少し宛寒風が吹き付ける真冬が到来すると思われますが、温暖化の昨今だから何れは体感できなくなるであろう凍える冬を過ごすのも悪くないでしょう。昨夜本年の初雪で今朝玄関先の酢漿草(かたばみ)が薄化粧しているのには感動しました。

愈々28年度確定申告の準備態勢に入ります。此の度から本人と扶養親族等のマイナンバーが申告に記入が必要で例年より大変です、おまけに扶養親族の名前のカナ付けまで要るので今風の名前では当てる字が分からずわざわざ電話をして確かめるのが煩わしくて困ります。昔の名前は一郎、正男などカナに悩むことは先ずなかったのに…、絶対に教えないと言う頑な人も中に居て困って居ます。それにマイナンバーは12桁もあるから誤って伝えられることがあり、その場合入力するとエラーがでてしまう、数字については総務省もランダムでなくいろいろ苦心して考えて居るみたいです。

配偶者の所得制限が平成30年から103万円を150万円に拡大すると29年度与党税制改正大綱にて報じられた。何で…何で…?昨年夏まで配偶者控除を全廃する方向で議論が進んでいた筈だったのに…、何処でどうなったのか我々庶民には全く合点が行かぬが野党は烏合の衆で約に立たぬし、どうやら此の儘すんなりと可決されそうだ。少子高齢化が進む我が国では労働力として女性の働き手は急務だから女性の就業意欲をより掻き立てる環境は何にも増して望まれる処です。だから政府は本当に女性に男並みに働いて欲しいなら配偶者控除の全廃が究極のあるべき姿だったからその辺に与党の右顧左眄の及び腰がなんとも訝しい。然もこの改正大綱は気付かれないとても大きな矛盾を孕んでいます。

配偶者控除の対象者として夫の給与収入が多い配偶者には多少制限があるが、そんなに高給取りの亭主なら奥様もパートに憂き身を窶すこともあるまいから良いとして、この法案は財務省が他の省庁への摺り合わせをすることなく独自で決めたことであり、何時ものことだが日本のお役所には横の繋がりが全くないので厚労省は知らぬ顔の権兵衛さんだ。従って税制大綱が法制化した処で年金加入者の限度額130万円の壁は厳然として聳え立っている。だから150万円貰っても、アレヨアレヨと言う間にご亭主の第三号扶養者(掛け金なしで国民年金の加入者)を自動解除され、自らの国民年金と国民健康保険に強制加入させられて、増えた給与の殆どを年金や保険料に巻き上げられ愕然とするのは翌年の6月だから「知らなかった」と嘆いてももう遅い。大企業の場合年収106万円超で社会保険加入の壁ってものまであるから怖いよね。皆様知って居ますか?

若し財務省が厚労省に130万円の壁の引き上げを掛け合っても将来の年金支給額が減るからダメだとけんもほろろに言われれるに違いないだろう。我が国の省庁間の垣根は皇居の堀より大きく険しく、役所の縦割りは彼等の定年後の命綱として絶対に必要だからどんなことがあっても協調しないんだね。全く国民不在の税制改革と言われても仕方が無い(T_T)。

処で世の奥様方が103万円に拘る全ての元凶は法律ではなく、零細企業を除く各企業が設けて居る手当だと言ったら驚かれるかも知れないね、実は所得税法上配偶者や扶養者対象とされた家族について各企業が支給する一人6千円乃至2万円程度の扶養手当なんだ、給与が103万円を千円でも超すとこの扶養手当が吹っ飛ぶ仕組みだから誰も其れを警戒して超さないように12月の繁忙期にパートを休み、働き先の会社を困らせているが、うちの事務所では予めお得意先に11月末時点でパートさんの103万円までの余裕額をお知らせして注意を喚起することにしている。言わないと後で超えたから減らして欲しいと言ってくる横着者が必ず居て、うちが帳面の遣り繰りに右往左往しないための予防策なのだ。

配偶者控除が撤廃されたら専業主婦もキャリアウーマンも夫の扶養手当が受け取れる処に今回の税制改正大綱の盲点が隠されているが、扶養家族が多いと生活費が嵩むのは当然だとしても其れはあくまで個人的な問題であって企業が支払う労働の対価は従業員のスキルが全てであり、扶養家族の数で給与が増加することは人間味に溢れて居るが決して企業のプラスとは言えない。アメリカや諸外国って扶養手当なんかないよね?

三省堂国語辞典 仕付け

縫い目を正しくするため仕付け糸で縫ってかりに押さえておくこと。

三省堂国語辞典 躾(しつけ)

しつけること、用例→親のしつけが悪い

新明解国語辞典の仕付け 躾

礼儀作法を仕込むこと縫い目を正しくするために仮に糸で縫い押さえしておくこと。

三国は仕付けと躾をちゃんと区別しているが新解さんはどちらも同じ意味にしている。

因みに新潮国語辞典も新解さんと同意見だ。本来はきちんとすることを仕付けるというのだろうが国字に「躾(しつけ)」と言う字があるため、「躾ける」と送って使われるようになったが、「躾」が1級の配当漢字で新聞等に使用し難くいため「仕付ける」に吸収されたようだ。三国さんの見解は編者見坊豪紀の言葉への拘りだろうね^^

先週の読めそうで読めない漢字

キョロキョロすることを左見右見(とみこうみ)と言う

今週の読めそうで読めない漢字

ブスからコクられて(後込み)する