笹百合

今年も梅雨がやってきた。此の時季晴れの日と雨の日と寒暖の差が大きく30度にもなり半袖だったのが、翌日は雨で20度に下がる天候不順は再び抽斗(ひきだし)からカーディガンを取り出さねばならず耐寒性の衰えた年寄りにはとても辛い。
今年も昨日Eさんから菊水山に自生する「笹百合」の映像を頂戴した^^。この花は何時もながら神々しい。写真からも気高い香りが匂ってくるような気がするね^^。

日経夕刊の「明日への話題」には歌人の永田和宏さんが週一で執筆されている。先週は目に入れても痛くない可愛い2歳のお孫さんが熱を出して娘さんである母親と一緒に緊急外来へ連れて行かれたときのお話だった。「点滴をしましょう」とお孫さんだけ診察室に入れられて大きな泣き声が断続して待つこと30分、やっと部屋に招き入れられて孫を見ると涙を一杯溜めながら私達を見て精一杯笑顔を浮かべるのがいじらしい、見ると手の甲には刺し傷が何ヶ所も残って居た。そこへ若い医者がひと言「上手く入りませんでした」何と言うことだ!もっと練習してから医者になれ!と大声で叫びたくなった。わかる、わかる、永田さんの気持ちが…、最近の医者はパソコン処理のデータ解析にかまけて患者に接する応対や基本的な技術が欠如している輩が多い。大体から患者の躰を触ろうとしない手合いが多いこと、「手当て」の言葉の意味が病を癒す本家本元だと知らぬ医者が多いんだろう(;;)。永田さんは当分降圧剤の処方が必要だったのではないだろうか^^。
永田さんは京都大学の学生時代から歌人であり乍ら、京都大学の教授(生体機能学研究部門 細胞機能調節学分野)迄務められた異色の徒で、研究者のときは血液細胞が必要なとき研究者同士が互いの血を取り合ったり自身で自分の血を採って実験に使ったりされていたから軈て採血に熟練して10cmに満たぬ小さなマウスの尾静脈に百発百中針を刺すことまで出来るそうだ。だから2歳のお孫さんの血管が見付けられなかった医者が全く赦せなかったんだ(>_<)。
この方は長く細胞生物学者だが紫綬褒章を受けられたのは歌人としてであり20数年間毎年歌集を出して居られるから本職は歌人なんだろう。でもこの方の所得が大学で得る報酬と短歌集とどちらが多かったか興味深いね、私は所得の多かった方が本職だと思うが、税法的には税務署が短歌集の所得を事業所得と見なしているか雑所得として居るかで決まる。でもこの方は雑所得であっても間違いなく短歌が本職だと言われると思うね。
以前日経夕刊のプロムナードで執筆された著名な歌人である栗木京子さんも京都大学理学部卒だった、歌人と言うと文系人間の見本のように思うが理学部出身の方が多いのは何故だろう、不思議だね。そうなると文学部出の歌人は世間知らずのNEATのようで立場がないよね^^。
ユング研究家で文化庁長官まで務められた河合隼雄さんは京都大学理学部卒だが大学院は文学研究科であり博士号は教育学だ。良く考えて見ると優れた人はどの道へ進んでも大成されるのは基礎が数学で固められているせいだろうと思う。「砂上の楼閣」なんて言葉があるが、基礎さえしっかりしていれば上にはどんなものでも建つんだよね。私のように基礎の全くない者は…、後は言うべき言葉がない(;;)。

日本円に換算して132億円もの巨額の賄賂が乱れ飛んだFIFA(国際サッカー連盟)でブラッター会長が再選されたが4日後突如辞任した。サッカーの放映権を巡る賄賂だが幹部が14人も逮捕されて会長が無傷だなんてあり得ない話だから何処かで事件が堰き止められているんだろう、此の会長は協会の商業化路線を推し進めた元締めだからひとつ穴の狢(むじな)に違いないが、彼は捜査当局に賄賂を渡して身の安全を図る構図が出来て居たのに思わぬ処から堤の土手が破れたんだろうね。我々日本人には先ず考えられないことだと思うが、ひょっとしたら我が国のアマチュアスポーツ界にも既に同じようなことが起こって居るような気がしてならないね。

日本年金機構の加入者データが125万件も流出した事件で職員が開いたメールがウイルスだと分かりながら三週間もインターネットに接続し続けていた事実が公表され、そのうえ機構サイト自体の脆弱性まで指摘されて急遽6日午後サイトを閉鎖する態(ざま)と相成った。年金機構は先月初めに不審メールを確認しながら座視して職員に注意を喚起することを怠ったのは普段からぬるま湯に浸かった仕事をし自分達の職務に対する真摯さが欠如した結果だろう。年金データをデスクトップにコピーして作業することを禁止するだけで充分情報漏洩は防げたのではないか。
ハッカーは常に存在し進歩している、問題なのは年金機構が年金データの重大性を認識せず最低価格で入札した業者にシステムを設計させたため当然にローコストの見返りとしてセキュリティーに欠陥があったとの意見も多い。セキュリティーはいつも最後に試されるのだ。
此から当分は年金が貰えなくなるとお年寄りを揺さぶる振り込め詐欺団の口実が出来た。何時もお役人の怠慢で損をするのは国民と決まっている(><)。今回のデータ流出が原因で年金がパクられたらお年寄りには機構の連中の給与から返済せよ。
マイナンバー制度だって案じられてならない、中国の振り込め詐欺団のハッカー達がマイナンバー制度に侵入して個人預金を掠め取る手段を模索中とか…(;;)、国税庁の完璧なシステムに年金機構の不安定なそれを合体させることは賢い男に愚かな女を妻(めあ)わす愚であり上手く機能する確証がないし、愚かな女に賢い男を誑(たら)し込むウイルスなど仕込まれていたら目も当てられないね。政府はマイナンバー制度の実施に当たってシステム面を更に十二分に検討し、国民の合意を得べきがスジと謂うものではないか?政府の遣り口は余りにも性急だ、まるで橋下流だね(>
<)。

92歳米国人女性のフルマラソン完走(7時間24分)には脱帽m(_ _)mした。でも先月100歳で1500m自由形を1時間15分で完泳した山口県のお婆ちゃんとどっちが偉いかな?当然山口県のお婆ちゃんだろうね^^。

オムスビという名の馬が走ります」先週毎日新聞万能川柳の入選句だ^^。ググったら北海道で「オムスビ」と謂う馬が走っている。どう見ても勝ちそうにない名だが既に2勝して居るそうな^^。お父さんは06年に中京高松宮杯を制した「オレハマッテルゼ」だ、此のお父さんの名は裕次郎の「俺は待ってるぜ」ではなく、「俺填まってるぜ」だそうだが巫山戯た名前だ。子どもはもっと巫山戯ているよね。馬主の顔が見たい、「オムスビ」のような顔だったりして…^^。

中国長江の客船転覆事故は400人もの死者を出した、300人を失った昨年の韓国のフェリー転覆同様の犠牲者だったし、船長は両方ちゃんと助かっている。船長は如何なる場合でも船と運命を共にすると言う我が国の不文律は儒学の教えの筈だった。閉塞船福井丸にて部下(杉野一等兵)を捜してロシア軍の砲弾に斃れ船と運命を共にした軍神広瀬武夫中佐を彼等はどう考えて居るのか?
70年前国民学校で歌った「軍神広瀬中佐の歌」
♪轟く砲音(つつおと)、飛来る弾丸。荒波洗ふデッキの上に、闇を貫く中佐の叫び。「杉野は何処(いずこ)、杉野は居ずや」船内隈なく尋ぬる三度呼べど答へず、捜せど見へず、船は次第に波間に沈み、敵弾愈々あたりに繁し、今はとボートに移れる中佐、飛来る弾丸(たま)に忽ち失せて、旅順港外 恨みぞ深き♬

先週の書けないけど読みたい漢字
歴(れっき)とした証拠

今週の書けないけど読みたい漢字
ヒヨコを掌に(包)む